ホーム > 県政情報・統計 > 県概要 > 知事の部屋 > 知事のコメント・あいさつ・メッセージ > 新年のあいさつ(令和3年1月4日)

ここから本文です。

更新日:2021年1月13日

新年のあいさつ(令和3年1月4日)

  • 日時:令和3年1月4日(月曜日)10時00分~
  • 場所:特別会議室(部局長会議)

知事あいさつ

 皆さん明けましておめでとうございます。

 昨年1年間、各部局長の皆さん、職員の皆さんには県民の暮らしを守るためにそれぞれの職場で全力を尽くして取り組んでいただいたことに、まず心から感謝を申し上げたいと思います。特に新型コロナウィルス対応あるいは、東日本台風災害からの復旧復興といった通常とは違う環境の中で、県民の皆さんの困難に向き合って御尽力いただいたことに深い敬意を表したいと思いますし、年末年始においても多くの職員が対応に当たっていただいたことを大変ありがたく思っています。昨年と年末年始の取組に対する御礼を申し上げたい。

 年が明けて令和3年、2021年になりました。今年こそは、是非、明るい前向きな年にしていきたいと思っています。県総合5か年計画で掲げているように皆さんの確かな暮らしをしっかり守り、確立していかなければいけないと思います。コロナ禍の中で確かな暮らしの基礎が揺らいでいる部分がありますので、そうした点については直視して対応していきたいと思います。

 多くの皆さんが不安を感じています。県総合5か年計画でも「希望と安心のある社会をつくっていこう」、あるいは県行政経営理念においても「県民の皆様方のしあわせの実現に貢献しよう」ということを掲げていますので、改めて年頭でありますので部局長の皆さんをはじめ、職員の皆さんには、原点に立ち返って「我々の役割は何か」、もう一度問い直して新しい年をスタートしていってもらいたいと思います。

 これまでいろいろな場面で、「今は社会の大きな転換点である」と申し上げてきました。その認識は今も変わっておりませんし、それに加えて「危機の時代」だと思います。危機とは「単に大変だ」というだけではなく、この危機を乗り越えることによって次の時代、新しい未来が見えてくる。そういうことを表しているのが危機だと思っています。

 しかしながら、この危機に直面して漫然と対応しては決して明るい未来は開けてこないと思います。私も含めてここに集っている部局長の皆さんの選択と決断が長野県の未来を大きく左右していく局面、それが危機の時代だと思っています。

 この危機を乗り越えて明るい長野県をつくっていくことができるかどうか、今年1年間が正念場だと思っています。

 まず、一昨年の東日本台風災害からの復旧復興をしっかり進め、いまだ仮設住宅等に入っていらっしゃる皆様方の思いに寄り添いながら、一日も早く普通の暮らし、そして事業活動を取り戻していただくことが重要だと思いますが、それに加えて東日本台風災害の教訓をしっかりと胸に刻んだ上で、防災、減災、県土強靱化に取り組んで生活を守り、県内の安全度を向上させるため、本格的に取り組んでいかなければいけないと思っています。幸い「信濃川水系緊急治水対策プロジェクト」も進み始めました。市町村の皆さんと一緒になって「逃げ遅れゼロ」の取組も始めています。

 同じような痛ましい災害を繰り返すことがないように強い決意を持って一緒に取り組んでいきたいと思います。その一方で東日本台風災害の後、多くの県民の皆様方と気候危機についての問題意識を共有することができました。県議会の決意も受け止めさせていただき、一昨年12月に気候非常事態宣言を出し、昨年には県議会の先生方の大変熱意のある取組により「脱炭素社会づくり条例」という大変素晴らしい条例も、議員提案により全会一致で議決をいただきました。

 災害に強い県土づくりを進める一方で、災害が起きないような地球環境を世界の国や地域と連帯して進めていくことも私たちの大きな役割になっています。この点も皆さんと共有して取組を進めていきたいと思います。

 この年末年始も多くの職員が新型コロナに向き合って奮闘していただいています。また、医療現場をはじめ多くの県民の皆様が新型コロナウィルスとの戦いに臨んでいただいています。昨日の段階で、佐久の圏域で感染警戒レベルを「4」に引き上げさせていただきました。県内の状況、全体的に新規陽性者の数が増加傾向にあり、併せて入院されている方もピークより少しは減ったものの、また少し増加傾向になっていて予断を許さない状況になっています。全国においても緊急事態宣言の再発令が議論の俎(そ)上に上っていますけれど、私としては引き続き感染防止と社会経済活動をできるだけ両立させられるように取り組んでいかなければいけないと思っています。

 そのためにも早い段階で、局地的に県内での感染者の拡大を抑え込んでいくことが大変重要であると思っています。現場の第一線の保健所の皆さん、地域振興局の皆さんを含めてこうした想いを共有し、コロナ対策に向き合い続けていただきたいと思っています。

 今、新型コロナとの戦いに臨んでいるわけですけれども、人類の歴史を振り返れば、感染症との戦いは常にありました。我が国においても終戦直後は多くの引揚者がいらっしゃる中で、様々な感染症と戦って公衆衛生が向上して予防接種制度ができ、さらには保健所体制を強化して乗り越えてきました。この新型コロナとの戦いにも必ず乗り越えていけると確信しています。当面の危機を皆さんと一緒に、また、県民の皆さんの理解と協力を得ながら乗り越えていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。

 新型コロナ危機の中で、未来への動きも少しずつ出てきていると思っています。毎月、情報政策課統計室から丁寧な報告が挙がっていますが、直近の社会動態の報告を見ると、本県と東京との転入転出は、昨年4月から直近データの10月までの間、一貫して転入超過となっています。海外との移動がかなり抑制されている中で、国内移動はこれまでになく堅調に推移しています。特に昨年4月以降は転入者が例年に比べて多い状況になっています。新型コロナの影響で地方に目を向ける人たちが増えていて長野県の価値が見直されつつあると思っています。是非この危機をチャンスに変えて、信州回帰の動きを長野県の発展にしっかりつなげていきたいと思います。

 コロナ禍でリモート化、非接触化が言われる中で、デジタル化、DXについても長野県としてもこれまでの取組をさらに加速化させていくチャンスが芽生えてきていると思っています。信州回帰の動きやDX化の推進、目の前の危機に向き合うことと併せて、部局長の皆さんを中心にこの機会に、日本の歴史、感染症の歴史を振り返りながら、中長期の未来に思いをはせて、大きな進展を目指して取組の一歩を大きく踏み出していってもらいたいと強く願っています。

 その一方で危機の時代、大きな変革の時代の中で我々が忘れてはいけないことは、そうした変化になかなか対応できない人たちを決して取り残してはいけないと思っています。コロナ禍の中で一番影響を受けているのは、社会的に弱い立場の方たちが多いと受け止めています。雇用であれば、非正規雇用やアルバイト等で働いていらっしゃる方々、あるいは生活面では母子家庭等で暮らしている方々、こうした方々がコロナ危機を乗り越えていけるように、また多くの中小企業の皆さんも新型コロナで大変な影響を受けています。多くの事業者の皆さんが様々な危機と大きな転換期に直面している中で、そうした皆さんが次の時代に歩みを進めてもらえるようにしっかり支援をしていくことも私たちの役割であり、責任であると思います。是非、こうした時代の転換期に中長期の未来を見つめることと併せ、弱い立場の県民の皆さん、事業者の皆さんの想いをしっかり共有して県政を進めていきたいと思いますし、皆さんにもこうした想いを共有してもらいたいと思います。

 いろいろ申し上げましたが、危機の時代ですけれども、当面の困難、課題をしっかり直視をしてまずは乗り切っていきたいと思います。その上で中長期の視点を常に忘れることなく、危機の時代であるからこそ、新しい未来を見据えて時代を切り拓いていきたいと思います。そうした中で新しい時代に誰一人取り残されることのない、SDGsの理念をこの長野県において実現していきたいと思います。年頭に当たって県職員の皆さんに、これまでの取組に感謝するとともに、今申し上げたような視点で1年間、県政運営を進めていきたいと思いますので、各部局長の皆さん、職員の皆さんには引き続きそれぞれの持ち場で全力を尽くして、県民の皆さんに頑張っていただくことをお願いして私からの年頭の挨拶とします。

お問い合わせ

総務部秘書課

電話番号:026-232-2002

ファックス:026-235-6232

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?