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更新日:2019年1月1日

副知事会見(平成22年(2010年)11月29日(月曜日) 13時00分~14時20分 県庁:会見場)

項目

和田副知事からの説明

  1. 浅川ダムについて

取材者からの質問

  1. 浅川ダムについて(1)
  2. 浅川ダムについて(2)
  3. 浅川ダムについて(3)

本文

和田副知事からの説明

 1 浅川ダムについて

長野県副知事 和田恭良
 よろしくお願い致します。今日は(論点再確認)報告書の2ページに、これまでの作業に当たった者の名前が載せてございますけれども、前のほうに、そのうち私、和田と太田、北村の3名が座っております。残りの者については横のほうに控えております。以上よろしくお願いしたいと思います。
 それでは私のほうからご説明を申し上げたいと思います。初めにこの論点再確認の作業のことでございますけれども、結果でございますが、本日午前に知事のほうに報告をさせていただいております。その内容が報告書という形でまとまっておりまして、皆様のお手元に届いているかと思います。まずこの作業の性格ですけれども、浅川ダム建設にかかりますこれまでに得られました知見や、県民の皆様からさまざまなご意見等いただいておりまして、そうしたものをさまざまな観点から再確認するということ、あるいは論点整理をするということ、そして知事が河川管理者として適切な判断を行い、説明責任を果たすための一助となるように行ってきたものでございます。判断をする上で必要なポイントといいますか確認事項が非常に多岐にわたっておりましたので、さらに専門的知識を要するということでございまして、外部の有識者の意見も聞き、被害状況等の精度を高めるためにシミュレーションなども行った結果、ほぼ2カ月という期間を要したということでございます。
 この結果でございますが、一つは重大な事実誤認あるいは見落とし等は確認はできませんでした。それからデータの選定あるいは算出方法等はそれぞれ適切に行われていたと思います。それから外水氾濫(はんらん)等に対するダムの一定の効果とその必要性を確認致しました。それからダムの安全性と完成後の湛水(たんすい)試験の重要性についても確認致しました。それからダムの効果に関してでありますけれども、より具体的な影響が明らかになりまして、ダムとは別に千曲川の早期改修あるいはポンプの増強等さらなる内水対策を進めることが必要であることを認識致しました。それからこれまでの説明の中で、過去の一時期に内水と外水を明確に区別した説明が行われてこなかったということでございまして、結果として一部不十分な説明があったということも認められたということでございます。
 主な結果については以上でございまして、以下報告書に沿ってご説明を申し上げたいと思っております。ただ少し丁寧な説明になりますので、時間的には1時間程度の説明になるのではないかと思っておりますのであらかじめ了解をお願い致します。それでは報告書をご覧いただきたいと思います。
 まず1ページですが、主な論点で、論点1からダムの必要性以下載っておりますが、下線部についてはこれまでにはなく、新たに確認した項目であると位置付けております。以下論点1の浅川ダムの必要性については、浅川ダムの治水効果について、1.で浅川の外水被害以下、それから1-2で浅川ダムと内水対策の関係、1-3でゲリラ豪雨等への対応について、それから1-5では浅川ダムの費用対効果について、論点2では内水対策ということで内水氾濫シミュレーションなど、それから2-3では下水道との連携について、それから論点3ではダムの安全性について以下基礎岩盤について、断層について、それから地すべり、穴づまりについて確認をしております。論点4ですが、基本高水流量の妥当性ということで、それぞれのものを確認しておりまして、4-2では飽和雨量につきまして、最近起きている平成7年、平成16年の洪水も含めたこの辺の検証といいますか、確認をしております。それから4-3では流域分割の変遷あるいは貯留関数法における定数の問題についても触れております。最後に論点5で河川整備計画の策定手続きについて触れさせていただいているところでございます。
 3ページですが、これまでにやってきた作業の概要を載せてございます。第1回から先般の第6回までの分が載っておりますが、その中で途中現地も見させていただいておりまして、また専門家については4人の方について延べ6回お聞きしているところでございます。そこにありますように、宮本博司さん、川上浩さん、富所五郎さん、このような方にお聞きをしているところでございまして、それぞれ記載のとおりのことについていろいろお聞きしたり確認をしたところでございます。続きまして4ページ以下が報告書の内容になっております。先程と重なりますが、7ページから順次ご説明を申し上げたいと思います。
 まずダムの必要性についてですが、1-1で浅川ダムの治水効果はどうなっているのかということを見ております。(1)で浅川の氾濫メカニズムということで、浅川における洪水については外水氾濫と内水氾濫があって、それぞれ原因に応じた対策を的確に講ずることが必要であると書いてございます。(2)でこれまでの主な外水氾濫としては昭和12年、昭和21年の豪雨によるもの、また内水氾濫としては昭和56、57、58年の氾濫が有名ということでございます。こうした氾濫による被害を防ぐために、中段でございますが昭和40年代から浅川の改修を検討し、昭和49年に中流域の天井川部の掘り下げと下流域の浅川堤防のかさ上げ等よる治水対策案を地元に提示したのですが、川幅の増大に伴う家屋移転等の必要性があったことから、計画案は難航したということでございます。そこで昭和51年に県はダムによる洪水調節と天井川改修を含む河川改修を合わせた案を提示致しまして、地元の了解を得て今日までダム計画を前提とした河川改修事業を進めてきているとこうした経緯を書かせていただいております。
 続きまして8ページですが、ダム建設に対する異論ということで、ここでは70年余にわたって水害が無いので、そういう水害の危険が無い以上、こうしたダムは不要ではないかというこうした異論があるということをここに紹介させていただいております。こういったことに対する私どもの確認でございますけれども、(4)でございます。まず1.の浅川の外水被害でございますけれども、浅川の外水氾濫につきまして河川改修完成、要するに現在94パーセント程度の河川改修の進ちょく状況でございますが、これが100パーセントになった段階でダムなし、ダムを造らないという条件で被害状況のシミュレーションをさせていただいております。これについては下に記述がございますが、後に表等もございますので、先にここを河川課長から説明させていただきます。

建設部河川課長 北村勉
 よろしくお願い致します。ここの記載でございますけれども、最初に本文のほうを読ませていただいて、あと図面のほうで説明させていただきたいと思っていますけれども、千曲川の合流から上流約3キロと左岸の2キロの地点、この部分が築堤部、いわゆる盛土の堤防になっているわけですけれども、築堤部が破堤するケースでは床上浸水が最大となり、深いところでは浸水深が約1.6メートルとなります。そして床下浸水が約730、床上浸水は約500戸となります。それからもう一つでございますけれども、今度は千曲川の合流から上流へ11.8キロ、この11.8キロというのは主要地方道の長野信濃線の下流約300メートルくらいのところになりますけれども、そこは掘込部でございますが、そこで溢水(いっすい)を致しますと床下浸水約36,000戸、床上浸水21戸となりまして、この時点で氾濫した場合が浸水被害額が最大となると、このケースで費用対効果を算出しております。資料の11ページから図で説明いたしますと、先程の床上浸水の戸数が最大となるケースということで、この図面の凡例でございますけれども、浅川は青いラインですね、これが浅川になりますけれども、浅川と千曲の合流点から約2キロあるいは3キロ地点、小さな「○」「×」がございますけれども、ここで想定破堤地点ということとした場合に、下の表にございますとおり、浸水面積は119ヘクタール、浸水戸数ということで床上浸水が498戸、合わせまして1,200程度とこういうことになります。この条件でございますけれども、右下の四角に書いてございますとおり、安全度は100分の1、そして計画河道でございます。これは河川改修が完了したという条件でございます。そしてダムが無い場合ということでございます。次の12ページをご覧いただきたいと思いますけれども、先程被害額が一番大きくなるところということで、これは同じく費用対効果算定のためのケースでございますけれども、これは条件は先程と同じ河川は改修済み、ダムなしというケースでございます。この場合に今度は赤い「○」「×」の地点を下流から11.8キロということで、先程申し上げましたとおり、だいたいの位置は主要地方道の長野信濃線、浅川橋と呼んでいますけれど、浅川橋の下流約300メートルくらいのところということでございます。この場合の浸水面積、ブルーで表しておりますけれども、約2,350ヘクタール、そして浸水家屋数が記載のとおりで、合わせまして約36,000戸ということになります。
 続きましてまた元の本文のほうに戻っていただきますけれども、8ページに戻っていただきたいわけですけれども、「また」以下のところでございますけれども、人的被害の面から分析するということでございます。一般的には成年男子、水深30センチ程度でも流速が1.5メートルを超えると歩行困難になると言われています。浅川につきましては山地から平野へ一気に流れ下ります急流河川でありますことから、特に上流域約3.8キロメートルでは流速が5から6メートルになるということでございます。従いまして下3行でございますけれども、浅川流域は扇状地でありまして、千曲川に向かって傾斜していますことから、あふれた水は付近の道路や住宅地を濁流となって流れることが予想され、氾濫水によりまして歩行者や車が流されたり家屋の損壊をもたらすなどの人的被害を生ずる恐れがあるということでございます。これにつきましては図面でいきますと13ページでございますけれども、今説明しましたとおり、真ん中の「●」のところに洪水の程度、浸水深と速度の避難の関係ということで、一つ例が、水深がひざ下程度30センチくらいですね、そこで流速が1.5メートルを超えると歩行ができなくなるということで、左下の図面のところに赤い丸が付けてあるのが一つの事例でございます。そして浅川につきましては点線にありますとおり、A地点、右側の下の図面でございますけれども、このA地点というのは先程申しました主要地方道の長野信濃線の浅川橋付近ということでございますけれども、この地点におきましての想定を致しております。速度につきましては浅川のA地点から約3.8キロメートルが浅川自身の流速が5から6ということでございます。
 以上でございます。

長野県副知事 和田恭良
 続きまして9ページをご覧いただきたいと思います。ここではゲリラ洪水のことがちょっと触れてございます。平成21年には諏訪市で時間118ミリ、これは7月には長野市信里で2時間で104ミリ、上田市で時間57ミリという、こういう集中豪雨が出たわけでございますけれども、ゲリラ豪雨が仮に浅川流域に降ったらどうなるのかということで、これもシミュレーションしてありまして、短時間降雨確立が200分の1の降雨まではオーバーフローすることなく洪水軽減効果を発揮することを確認しているわけでございますが、これは後ほどまたあとで説明が出てきますので、そこで詳しく説明させていただきます。
 それから2.のダムなしの代替措置を講ずるとすればということを書いてございます。そこにありますようなa,b,cのようなこうした代替措置が考えられるわけでございますけれども、概算工事費を出しておりまして、いずれも治水専用ダムに要する工事費の数倍に上ることが予想され、経済性において劣るということでございます。それから川の両側に非常に家が多い地区であるということ、浅川の流れが今申し上げましたように非常に急で、遊水地に洪水を蓄えることが技術的に難しいことなどから、過去理解が得られなかったということがございまして、現在もその状況に特段大きな変化はないと思われます。下でございますが、河川改修で100分の1の治水安全度を確保するためには浅川の川幅を今より広げる必要が生じることになるわけでございますが、経済性的にはもちろん、川の両岸に多数の人家があるために、再改修には地元の強い反対があり、事実上不可能に近いものといえると、このように記述をさせていただいております。
 続きまして10ページですが、以上のものを受けまして浅川ダムの必要性について、再度説明をさせていただいておりますが、中段以下、被害軽減のために河川改修事業のみでの対応となれば下流部から上流部まで一連で再改修しなければ効果が発揮できないこととなり、完成までにダム建設以上の期間と金額を要することとなることを今回の作業において再確認をしたわけでございます。想定を超えた洪水の場合のダムの効果は限定的となるわけでございますが、住民の生命・財産の安全確保に一定の効果は確実に見込まれると思われます。それから、ゲリラ豪雨それから内水氾濫の被害軽減のために、この執行したハード対策のみならず、長野市、小布施町、そうした地域住民の皆様と連携して、ハザードマップを活用した避難訓練等のソフト対策を実施していくことが重要とのこうした認識もしているところでございます。
 続きまして14ページでございますが、浅川ダムと内水対策の関係につきまして書いてございます。ここでこれまでの説明の中で(2)にありますように、浅川ダムを建設することにより水害の防除等もかなえられるというような説明をしているではないかということでございまして、今回はいろいろ資料等を過去のものすべて調べさせていただいておりますけれども、少なくとも内水、外水については明確に区別は説明をしているわけでございまして、(3)の上記「あゆみ」においてもというふうに書いてございますが、車両基地周辺の内水対策は浅川河川整備計画だけでは不可能であるというようなこと、そうした記述がこれは地元が作成して、過去配布をしているということでございまして、そうしたことは認識されていたと思っております。ただ、一時期こうした内水か外水はあまり区別せずにダムの効果を主に説明してきたということでございまして、結果として説明が不十分な点があって、誤解を生じさせたということも私ども今回反省としているわけでございます。
 それから次に15ページでございますが、ゲリラ豪雨でございます。先程申しましたようにゲリラ豪雨が最近、近年ですが県内でも頻発しているということでございまして、今回の再確認でございますが、浅川ダムがゲリラ豪雨に対してどの程度の効果があるかということを数値的に明らかにするということは非常に難しいことでございますけども、一定の効果が見込まれるということでございまして、例えばそこにありますように1.から3.にありますような雨、こうした雨が降ることを想定した場合でもダムはオーバーフローすることなく貯留して下流河川に対しても軽減効果を発揮することを確認しております。本年7月16日の豪雨の場合でございますけど、短時間降雨確率が200分の1を大きく超える雨ということでございまして、この場合にはダム下流域での降雨により氾濫する可能性があるということでございまして、この辺につきましては16ページ、17ページに表が資料がございますので。

建設部河川課長 北村勉
 それでは図面のほうの説明をさせていただきますけれど、まず17ページのほうから先にご覧いただければと思います。先程言いました一つとして昭和8年に浅川流域に降った雨、そして昭和12年の降雨がどれくらい強い雨だったかというのがこの表で表しております。また平成22年の降雨というのはこの浅川流域ではございませんけれど、同じ長野市の篠ノ井の信更地区に降った雨、これを想定してということでございます。この雨の強さがどれくらいかなということでございますけれども、ここに降雨強度曲線(長野領域)とございますけれども、これは県内を14の地域に分割してございまして、そのうちの長野建設事務所管内の降雨強度というものを表した図面でございます。図面の下のほうからいきますと、緑色くらいの雨、この見方は例えばですね、50分の1という線が緑のところに入っておりますけれども、継続時間が60分といいますから1時間に約50ミリくらい降った雨が50分の1確率ということでございますけれども、この緑のところに昭和12年の降雨が当たっているということで、このくらいの強さの雨だということでございます。それから赤い線が100分の1というくらいの雨の強さ、そして青い線が200分の1程度の雨ということでございまして、昭和8年の雨はこの辺のくらいの強さの雨、そして平成22年の雨につきましては200分の1より強い雨ということになります。この見方はこの縦のラインありますけれども、浅川の場合の雨が山に降ってそして基準点であります千曲川のところまで到達するのに大体135分くらいの時間かかるわけでございまして、大体まあ2時間くらいということになりますので、ここで120分間に例えば平成22年の雨は52ミリくらいの雨が降るということになります。次に16ページのほうに戻って見ていただきたいのですけれども、この表で表しているのは、それぞれ三つの昭和8年から以下三つの洪水、そして右側のほうが基準点いわゆる合流点のところでございまして、ここは浅川の計画、要するに川でもたせようというのは基本高水流量は450トンでございますけれどもそのうちの川でもたせるのは350トンということになっておりまして、350トンのいわゆる川の能力を持っているということでございまして、この三つの洪水を見ますと上の二つにつきましては、ダムありの最大流量、ダムなしの最大流量、両方ありますけれどもダムありの場合には350トンの能力を持っている。ただし、ダムがあっても平成22年については460トンということでございますので、のめませんということを表しております。
 それからもう一つがダム地点での評価でございますけれども、それぞれ最大の流入量aというのがあって、そしてダムからb、ピークの放流量、ダムが調整しましてそのダムからいくら流すかということ、そして要するにa-bというc、最大放流量というのがございますけれども、これが27から31トンでありますということです。それからdの最高水位というのがございますけれども、ちょっと文章の中にあります、ダムのいわゆる天端(上部)の高さのところが「サーチャージ水位」と呼んでいますけれども、それを超えるといわゆる調整じゃなくて上からあふれ出すわけですけれども、その最高水位よりも下にあればその中で調節しているという意味でございまして、平成22年の雨でも559.94メーター先程言いましたサーチャージ水位というのは562.1メーターでございまして、それより下にあるということでダムではオーバーフローすることなく洪水調整をするとこういうことを表しているものでございます。
 以上でございます。

長野県副知事 和田恭良
 続きまして18ページです。基本高水を下げることについてということを書いてございます。基本高水流量450立方メートルにつきましては、国土交通省の河川局で示しております河川砂防技術基準に記載されましたそこにあります1.から4.の手法により決定をしているものでございます。この辺の妥当性につきましてはまた後ほど「4 基本高水流量の妥当性」のところで詳しく述べさせていただいております。(2)でございますけれども、過去平成14年6月に治水・利水ダム等検討委員会の答申がありまして昭和34年降雨パターンを流出解析によって算出されました毎秒330立方メートルの雨量を千曲川合流点の基本高水流量と想定いたしまして、ダムを建設することなく河川改修のみで対応するというこうしたことを検討したことがございます。そのときのカバー率という言葉が出てまいりますが、カバー率がほぼ70パーセントに相当するということでございますが、カバー率についてはその下にございますように、貯留関数法によって基本高水流量を算定しているわけでございますが、複数の降雨の流出検査にあたりまして、流量を小さい順に並べて決定した基本高水流量がどの程度その充足しているか、その充足度をカバー率ということで過去呼んでおりました。浅川では10降雨を流出計算しておりまして、流量の小さいほうから7番目のものを採用するとすれば、カバー率は70パーセントということでございます。小さいほうから7番目ですから上からいくと4番目ということになりますが、その場合にカバー率70パーセント、毎秒450立方メートルについてはカバー率100パーセントというような言い方をしております。そこで19ページでございますがこの毎秒330立方メートルに変更することにつきましては、その当時実質的に安全度の切り下げであると、地元首長、地域住民の反対がございまして最後までこの検討委員会の中では意見が分かれたままでございました。河川管理者である県としてはそうしたままで放置するわけにはいかず、当時平成15年でございますけれども、基本高水流量毎秒450立方メートルを目標としつつそのうちの8割を、毎秒360立方メートルですね、これを河川改修で、残りの2割を流域対策で受け持つとこういう方針を決定致しましたが、これにつきましても再改修する手戻り工事が発生するなどで、住民の理解を得られなかった経緯がございます。また、16年9月には、国のほうから上下流一貫した100分の1の計画を策定するようにということの技術的助言がございまして、県は遊水地や地下放水路案などをお示ししたのですが、こうした案はこうした技術的な課題から国の理解が得られなかった経緯がございます。基本高水流量につきましては、平成5年以降今日まで、ダム建設が大変議論となりました田中、村井県政においても引き下げを行うことなく、一貫して毎秒450立方メートルに対応する安全の確保を検討して説明をしてきたわけでございます。こうしたものに対して、異論として毎秒450立方メートルについては過大ではないか、またカバー率を70パーセントとしたらどうかというような、こうした異論といいますかご意見等がございました。この(4)のそれぞれのご意見の前にですね、「●」、「■」、「▲」とありますが、この後それに対しての説明がそれぞれの前についているということで参考にしていただけたらと思います。
 まず20ページ目でございます。まず基本高水流量の妥当性ということでございますけれども、そこでは引き伸ばしあるいは対象降雨の妥当性についていろいろ書いてございますが、450トンの条件になっている対象降雨というものにつきましては、過大ではなく十分起こりうるものであると考えると思っております。それからこうしたものについては、合理式、比流量による確認を行っております。それぞれ20ページの下のほうにどういったものかということが説明加えてございますけども、いずれによりましてもこうしたものについては適切でバランスがとれているということを確認させていただいているところでございます。それから21ページでございまして既往最大洪水から例えば450トンというものについて、決定をすべきではないかとそうするともう少し低いのではないかという、こういうご指摘もあったわけでございます。明治29年に河川法が制定されてきましてから戦前まではこうしたものを対象にして既往最大洪水を対象とするという方法もございましたが、現在既往最大洪水によりこうした基本高水の流量を決定することにつきましてはaからb、cにありますようなこうした課題がございまして昭和30年代以降につきましては基本高水流量については既往最大流量から決定するべきではないと、現在の河川砂防技術基準では、総合的にまた確率論的に決定することと、このようにされているところでございます。続きまして「▲」のところでございますがカバー率による決定はどうかということでございますが、いろいろ書いてございますけれども下のほうでございますが国土交通省等に確認したところ当時の古い技術基準ではカバー率60から80パーセントとこうしたものを記載しているというような事例もあったわけでございますけれどもこれは対象降雨以外の主要洪水もすべて含めて、その中での60から80パーセントということでその結果の事例を示したものということでございまして、現在はそのようなことはやっておりませんし、22ページのほうにまいりますけれども、そもそもカバー率100パーセントそういったこともですね、カバー率からそれをすべて決定するという言い方ではなくて、そもそもいろいろな総合的なところで決定をすべきだということがここに書かれてございます。浅川を含む長野県内の各河川では、限定した降雨群の流出計算の結果に対しまして、合理式による検討や比流量による他の河川との比較による検証を行い基本高水流量を決定しており、手法は適正なものと考える、このように国から回答を得ているわけでございます。平成17年以降は国の基準の中にですね、カバー率の記述は無くなっておりまして、計算されたハイドログラフ群の中から、最大流量となるハイドログラフのピーク流量を基本高水流量とするとこのように記載をされているところでございます。
 続きまして25ページですが1のダムの必要性の中で浅川ダムの費用対効果のことが書いてございます。まず上にありますように費用対効果につきましては治水対策の整備により被害が軽減される額につきましてB、それから治水施設の整備から完成後50年間の維持管理に要する総費用これをCということでその比率を求めてございましてB/Cという形で表してございます。これまで全体4.1という形で申し上げてまいりましたが、今回河川改修完成後と仮定致しまして、ダム部を建設する場合のB/Cを算出しておりまして、この場合のB/Cは1.4ということになっております。なお、ダム事業の現時点での過去の事業費を考慮致しませんで、残事業費についてのみ180億円についてのみ考慮致しますと、このB/Cについては4.4となるわけであります。それからその下でございますが、浅川ダム建設工事を仮に中止した場合、どのような費用が出てくるかということで概算を推計しております。復旧費用等で約24億円程度となるということでございまして、以下記載してございますが下に表がございますのでそこをご覧いただきたいと思っております。今申し上げました中止費用、復旧費用等につきましては、約24億円程度ということでございますが、備考にありますように仮に河川改修事業をさらに再改修をやるということになりますと、これまでの投資分にかかる国庫補助金につきまして返還額107億円がそのほかに発生する恐れがあると、可能性もあるということでございます。それからこれには損害賠償費用等は含まれておりません。それからほかに先程申しました河川再改修をやるとなればですね、幅はございますけれども約212億円から373億円程度の新たな出費が出てくるということでございます。これは基本高水流量、450立方メートル、ダムなしということでの条件によればということでございますが、そうしたことの費用が新たに出てくるのではないかという推計をしております。その表が次の26ページにあります。
 それから、次に27ページでございますが、内水氾濫メカニズムについてでございます。このページは(2)のダムに対する異論の中で、ダムが内水被害を悪化させる可能性があるのではないかというご指摘に対しましての確認でございます。ここでは浅川改修が済んだ後・ダムありで浅川排水機場、これは毎秒44立方メートルのポンプがございます。長沼排水機場については毎秒16立方メートルのポンプがありますが、そうした条件で内水氾濫シミュレーションを実施致しまして、その結果について(3)以下記述をさせていただいているところでございまして、これにつきましては28ページから31ページにわたって資料等もございますので、別途説明させていただきます。

建設部河川課長 北村勉
 それでは本文のほうを少し説明した後、図面で説明したいと思いますけれども、27ページのところでございます。ダムあり、ダムなしの比較というのは後ほど説明致しますけれども表のとおり。先に図面のほうで説明してから元へ戻ります。29ページをご覧いただきたいと思いますけれども、これは内水のシミュレーションでございまして、昭和58年の洪水による被害の把握ということでございまして、ただし、これを河川改修をした後でダムがあるケースということでございます。凡例はオレンジ色で塗りつぶしたところ、これが水深が0.3メートル以下、以下黄色、緑色とだんだん深くなっていくわけですけれども、濃い青いところが水深2.0から2.5メートル未満ということでございます。また、赤い太い枠が昭和58年の実績の浸水エリアでございます。条件と致しましては、先程副知事のほうから説明したとおり、河川改修が終わってそしてダムがあって排水の設備とすれば、これは左の上のところを見ていますけれども、浅川から千曲へ出す浅川排水機場というのが毎秒44立方メートル。また、この図面の中で波線みたいな青いのが浅川でございますけれども、1ミリから2ミリくらいの青い実線がございます。一番下段に長沼1号幹線、あるいは浅川の上側になりますが長沼2号幹線、これの浅川に対する排水機場というのもありまして、これは現在の能力であります毎秒16立方メートル、これでシミュレーションをしたものでございます。
 それから次の30ページを見ていただきたいわけですけれども、今回ここ付けてございませんがもう一つ同じような形で、河川改修が完了してダムがない場合のシミュレーションもしておりますけれども、その比較をしたものがこの30ページになっておりまして、この凡例で行きますと、赤い部分が少しございますけれども、主にはこの長沼2号幹線のあたり、ここが幹線のあたりでございますけれども、これがオレンジ色になっておりますけれども、ダムによる水位低下は1センチから5センチ未満になると、改善するところを表しております。また黄色が0から1センチ未満よくなるというような、それからもう一つが赤沼というところに、青い色が入っていますけれども、これは色がうまく出ておりませんけれども、青系の下から2番目の紫に近いような色になりますけれども、ダムによる水位上昇が1から5センチ未満ということになります。本文の27ページでございますけれども、このシミュレーションによりまして(3)の3から4行目あたりでございますけれども、長沼1号、2号幹線、84ヘクタールは最大水深が1.09メートルであるが、ダムがあると浅川本川の水位上昇が遅くなるために長沼幹線の水位上昇期において長沼幹川排水機場のポンプが長く稼働することになりまして、最大水深が1から5センチ程度低くなる。一方、赤沼地区の国道18号沿い、14.5ヘクタールは最大水深が63センチであるが、ダムがあると最大水深が1~5センチ程度高くなる。また、浅川長沼1号幹川より合流、一番下流側になりますけれども下流の192.7ヘクタールは最大水深が2.81メートルであるが、ダムがあると最大水深が1センチ程度低下する。しかし、浅川から溢水(いっすい)する時間はダムがない場合28時間で、ダムがある場合は29時間30分で1時間30分長くなるということございます。その説明にプラスさせていただきますが、次に図面の31ページを見ていただきたいわけでありますけれども、これもダムありとダムなしでの浅川水位の比較ということでございまして、凡例で青いのがダムがある場合にこの下流付近に水が流れてくる量を高さで表したものでございますけれども、青い色が浅川ダムがある場合、赤い色がダムがない場合ということでございます。それから緑色のラインと青いラインが横にすっと引いてありますけれども、緑色のほうが計画の堤防の高さ、ですかね、紫色が浅川排水機場ポンプが起動する水位だということでございまして、この絵の違いでありますと赤い吹き出しがございますが、最高水位はダムなしのほうが約1センチ高い、逆に言いますとダムのあるほうが約1センチ低いということでございます。それからこのシミュレーションが示していますのは、青い吹き出しでございますけれども、緑のラインのところを見てみますと、横軸が時間を表しているわけでございまして、浅川からの氾濫、いわゆる緑色のラインを超えているところはダムがない場合は28時間、ダムがある場合は29.5時間ということで1.5時間長いということを示しております。
 以上です。

長野県副知事 和田恭良
 以上のことにつきまして、27ページの一番最後でございますけれども、ダムとは別に千曲川の早期改修あるいはポンプの増強等、さらなる内水対策を前倒しで進めることが必要と認識しているところでございます。
 続きまして32ページをご覧いただきたいと思いますが、ここには千曲川の改修について触れてございます。浅川の内水氾濫には千曲川の状況が大きく影響するということでございまして、今回再確認に書いてございますように過去機会があるごとに県とすれば千曲川の早期改修を国に要望してきたわけでございまして、現在国土交通省によりますとそれに引き続きございますように「将来の目標は100分の1であるが当面は既往最大の昭和58年洪水を目標とし、短期的には狭さく部下流の無堤地区等の整備完了後、立ヶ花狭さく区間の上流でそうしたものを解消するための河道掘削を実施する」としているということでございます。
 それから33ページでございますが、下水道との連携について触れてございます。これまでも下水道などを含めました総合治水の対策につきましては(1)に記載のとおりでございます。今回、再確認しております事項でございますが、下水路で集水した水が浅川に流れ込んでいるわけでございますが、長沼排水幹線における二次内水といっておりますが、こうしたものはポンプ増強等の内水対策を講じても解消されない可能性もあるということでございまして、管理者である長野市による長沼幹線の改修等が必要となる場合もある、また、新たな浸水被害抑制のためには適正な土地利用の施策について長野市との役割分担及び連携を図っていく必要がある。またさらにハザードマップを活用した避難訓練などのソフト対策を実施していくことも重要である、とこのように記述をさせていただいております。
 続きまして、34ページ以下につきましてはダムの安全性について触れさせていただいております。まず、3の1の基礎岩盤でございますが、(2)にございますような異論が出ております。いわゆるぜい弱な岩盤で危険ではないか、それからダム軸が二転三転しているのではないかということでございます。これにつきましては、今回再確認でございますけれども、地質の第一の権威者である脇坂先生のほうから意見聴取を行いまして、下に掲げてありますような意見をいただいたところでございます。まずこうしたぜい弱な岩盤につきましては、こうしたスメクタイトの存在については織り込み済みであるということでございます。こうしたスメクタイトを多く含んだ変質度が高いところで行った試験を基に設計しているので問題がないというような意見をいただいております。それから「■」の部分でございますが、ダム軸についてでございますが、これも過去調査を重ねる中でよりよいダム軸を見つけてきたことであると書かせていただいております。次に35ページの断層につきましてでございます。(2)にございますように「●」から「■」まで4つほど、活断層があって危険、あるいは答申等でF-V断層の活動性とかF-9断層と線状凹地との関連について再調査をすべきではないか、それから善光寺地震の震源地に近くて危険ではないかというような、このようなご意見をいただいているものに対しての再確認でございまして、同じく脇坂先生あるいは地すべり等の権威であります川上浩先生のほうから意見聴取を行うなど再確認を行っているところでございまして、まず活断層の関係につきましては断層がダムに与える影響としては「揺れ」と地表面に与える「ズレ」があるわけでございますが、「揺れ」に対しては設計面で対応できて近年の大地震でも問題ないと、また「ズレ」を生じさせる活断層につきましては、次36ページでございますが調査を行っている結果、活断層はないことを確認しているということでございます。それから「■」でございますが、F-V断層につきましてはこれは活断層ではないことを確認しているということでございまして、ダム底面も確認しておりますけれども、活断層があるという見解を持った人はいなかったと、さらに調査をしなくてもよいというのが委員会の結論という当時の意見をいただいております。それからF-9断層につきましては、この断層と馬蹄形の凹地の位置の関係がいろいろ言われているわけでございますけれども、それについては関係ないと言わざるを得ないというそうした意見をいただいております。それから「▲」でございますが、近年原子力発電所で指摘されている断層は地形学の観点から指摘されているということございますが、これはすでに地形学の観点でも調査を行っているところでございまして、前回の調査以降、調査指針の変更もされておりませんし、状況に特段の変化はなく再調査は不要であるということを確認している次第でございます。それから地震につきましては、一番下にありますように、善光寺地震と同程度の地震が発生した場合には地盤やダムがどのように揺れ、それによって壊れるような力がかからないかを解析した結果、十分安全であることを確認をしているところでございます。37ページですが、3の3の地すべりにつきまして、やはりこれにもたくさんのいろいろなご指摘をいただいておりまして、地すべり地があって危険ではないか、それから県が想定している地すべりブロックに大きな地すべりが存在しているのではないか、地附山と同じような裾花凝灰岩であって同じような地すべりが発生するのではないか、深層崩壊というものについても調査すべきではないか、大滝ダムでは試験湛水(たんすい)中に地すべりが発生して費用がかさんでいるのではないかというこのようなものに対して今回再確認を同じ両名の先生から行っているところでございます。まず「●」一番下でございますけれども、日本のダムというのはそもそも地すべりに対する対応が避けて通れないということでございまして、それだからこそこうした技術指針を作って通達を出して地すべりに対する調査対策の進め方というものが確立されているということでございまして浅川ダムにおいてもそれに従い調査をし、対策工が計画されていて、こうしたものについては試験湛水(たんすい)で最終確認をすることとされているということでございます。それから38ページにいきまして、「■」の関係でございますが、過去の技術検討委員会におきましては9名の委員の総意で「おおむね妥当」という意見書をいただいておりまして、今回の再確認作業の中でも学者の皆さんからはこの下にありますような意見をいただいております。その中の中段でございますが、「その後も・・・」というところでありますが、「地震時の斜面の安定問題というのは、学会の中でも議論が進められてきて、普通に地すべり対策工事をやっておけば、そういうところはすべらない、新しく地すべりブロックを描いて、地すべりの想定をする必要がないというものが結論である。」というこのようなご意見をいただいているところでございます。それから「▲」の地附山と同様ではないかということでございますが、過去の地すべりにより岩盤がバラバラになっているこの崩積土という状態が地附山であるのに対しまして浅川ダムでは崩積土は確認されていないということで同様の地すべりが発生することはないというご意見をいただいております。それから、深層崩壊については、未定義でございますけれど国交省の簡単な定義によれば地すべりも深層崩壊でありまして浅川ダムもそういう観点ではすでに調査をしておりまして必要な対策を講ずることとしているところでございます。それから大滝ダムの関連でございますけれども大滝ダムの地すべりというものは、湛水(たんすい)によって岩盤中の「キズ」が連結して起こった「初生地すべり」であるとこのようにされているわけでございますけれども、浅川ダムの基礎岩盤である裾花凝灰岩にはそのような「キズ」はないということ。また、「キズ」があるということで対策が必要とされます斜面でございますが、それにつきましては、有効な対策工が計画されておりまして、現時点において事業費が増大する可能性は極めて小さいものと判断をされるということでございます。
 続きまして39ページ、穴づまりの関係でございまして、これにつきましては、穴が小さくて石や木で詰まってしまうのではないかと、模型実験では小さな石しか用いていないのではないかという、こういう異論に対しましての確認をさせていただいております。「●」のところでございますが、浅川ダム貯水池上流部の河床勾配は2度程度と緩く、土石流が穴を直撃することはないということ、それからその下の「一方」でございますが、貯水池に水が貯まっている状態では、流れの力は著しく弱くなって、石や木などを運ぶ力もなくなりますが、年数回程度発生が予想される5立方メートルの小さな洪水でもここにつきましては貯水されるということでございまして、石は貯水池の上流でとどまって穴が詰まる可能性は少ないというこのような判断をさせていただいております。40ページでございますが、木につきましては、木を止める捕捉工というものでほとんど止まるということでございまして、仮に下流まで流されたという木に対しては、常用洪水吐きを覆う形でスクリーンを設置致しますので、それによって止める計画としているところでございます。それから、「また」以下でございますが、この穴とは別に維持管理用ということで、試験湛水(たんすい)時に使用する放流管、80センチの径のものがございますが、これを残す計画としておりまして、万が一不測の事態によりこの常用洪水吐きが詰まった場合には、この放流管を利用致しまして洪水を流すことも可能ということでございます。
 それから、続きまして41ページでございますが、基本高水流量の妥当性についてということで、ここでまた改めて基本高水流量について触れさせていただいております。まず決定方法でございますが、(1)の治水安全度でございます。浅川につきましては治水安全度100分の1ということでございますけど、これは県内の他の河川とのバランスが図られていると確認させていただいております。この決定方法につきましては以下42から44ページに資料がございますので、それは別途説明を致します。

建設部河川課長 北村勉
 それでは42ページの基本高水の決定方法ということで説明させていただきますけれども、決定方法というのはいわゆる国の基準であります「砂防技術基準」という中での話でございまして、フローを見ていただきますと1から7番までございまして、まず1番としましては、洪水防御計画の計画規模を決定するということで、よく言われます浅川の場合に100分の1というようなことございますけれども、これについては流域や氾濫の状況あるいは既往の洪水の状況また河川の重要度、この河川の重要度というのはそこにどのくらいの人が住んでいてどのくらいの資産があるか、あるいは県で言えば県内の他の川との比較というものがございますけれども、こういうものから規模を決定するということでございます。2番目は水文の資料の収集ということでございまして、これにつきましてはまた後ほど説明も出てくるかと思いますけれども、昭和元年から平成2年までの65年間での雨量のデータをそろえたということでございます。それから3番目の計画降雨量の決定ということでございまして、これにつきましては確率の計算から計画降雨量を計算する。これはよく日雨量と呼んでいますけれども、データから計画洪水の日雨量はどのくらいにしようかということで確率処理をして1日130ミリというものを決めた過程でございます。それから4番目、実績降雨群の抽出ということで過去の主な洪水のパターンを複数選定するということでございます。それから計画降雨ということでここで実績の降雨を計画にするために実降雨というものを引き伸ばしするわけですけれども、この中で引き伸ばし率というのがございますが、これが2倍を超えるような雨は棄却する、あるいは一般論で言いますと雨の降り方が極端に強い、先程申し上げましたけれども引き伸ばした時にこんな大きな雨が長野地域で降るでしょうかというような異常な雨だった場合にはそれを棄却するというような作業でございます。そして6番目で流出解析ということで貯留関数法によって流出解析をしている、そして7番目基本高水の決定ということで最大となるピーク流量が出てまいりますけれども、それがあまりに高くないか、これは他の計算方法等比べたりするわけですけれどもあまり高い場合の異常値であるかどうかというような判断を致しまして決定をするということでございます。次に43ページで具体的に浅川についてどんなことをやったかというのが今のフローと同じような流れをしているわけですけれども説明を致します。1番の計画規模ということで浅川の流域というのは想定氾濫区域内の人口というのが、ちょっとこの数値先程の本文のほうと少しずれておりまして、これは平成13年から14年のときの治水・利水ダム等検討委員会というのがございましたけれど、このときの資料でございますので数値そのものは先程の本文のほうで合わせていただきたいと思っておりますけれども、想定氾濫区域の人口でありますとか駅、学校とか公共施設、さらに社会経済的な重要性が高いということから100分の1に決定をしたということでございます。それから2番の水文資料としましては、浅川流域の六つの観測所がございますけれどもそのデータを収集、そして昭和の元年から平成2年までの65年間のデータをそろえております。そして右側の矢印のほうへ行って3でございますけれども計画雨量の決定ということで、その実雨量を確率処理をしまして計画規模100分の1に対しましては計画雨量を日雨130ミリということに決定したというものでございます。それから4番目でございますけれども実績降雨群の抽出ということでデータ等から洪水の被害のあったもの13洪水を選び出すということでございます。そしてここで引き伸ばしをしまして2倍を超えるようなものの降雨、13の洪水の中から引き伸ばしをすると2倍を超えてしまうような洪水、こういうものを棄却を致しましてこの流出計算するための洪水を13から10にしているということでございます。その10は表のとおりの昭和25年から昭和61年までの雨だということでございます。そして実際に雨は1日に130ミリを降っておらないものですから、100分の1の確率の雨の大きさにするために130ミリまで引き伸ばすわけでございますけれども、それが5番で書いてあります例えば昭和25年では107リというのがありますけれども、それをもう少し伸ばしているというのを示しております。それが引き伸ばしという計画降雨パターンの作成でございます。そして次のページを見ていただきたいのですけど、6でございます。ここで計画降雨群から流出解析をして貯留関数によりますハイドログラフを作成。ハイドログラフというのは、要するに時間ですね。この絵が描いてございます横軸のほうが時間になるわけです、そして縦が流量を表すわけですけれども、こういうものを表したものをハイドログラフと呼んでおります。こういうものを貯留関数によって計算をした答えでございます。そしてその結果というものが44ページの右下に書いてございます。1番の昭和25年では一番右側、基本高水ピーク流量と書いてございますけれども、昭和25年型では計算すると毎秒415.8立方メートルになった、以下2番では毎秒265.54立方メートルになったと、そしてずらずらときまして10番目の昭和61年の9月パターンでは毎秒440.06立方メートルになりましたということでございます。これを見て一番大きいもの、10番になりますけれども昭和61年型のパターンということで440.06を切り上げまして毎秒450立方メートルにしたということが7番に書いてございまして、基本高水流量の決定ということで、この切り上げました毎秒450立方メートルというものが合理式というのに計算。この合理式というのは、小さな河川でありますとか流量をとっていない河川がございますけれども、一般的な川というのは合理式によって川の計画、護岸の大きさでありますとかを決めるわけですけれども、こういう合理式によった計算、あるいは比流量図というのがございますけれども、この比流量図というのがどういうものかというのは、口で申し上げまして申し訳ないのですけれども、また後ほど参考資料集というところには出てまいりますので、ご覧いただきたいと思いますけれども、流域の面積と洪水の流量というものを比較した図面でございまして、一般的には大きな川、千曲川とか天竜川とか大きな川は流域面積が大きい、それに対して単位体積あたりの洪水が出てくる量というのは小さな川に比べて小さめに出てまいります。単位面積当たりどのくらいの洪水量が出てくるかというものをいろいろな川から比較したものがございまして、その比較したものとの浅川がどのくらいになるのかなということを比較したということでございます。こういう比較をしまして、その450トンは適当であるかということを判断を致しまして浅川の基本高水流量を450トンにしたというフローを説明致しました。

長野県副知事 和田恭良
 続きまして45ページでございますけど、高水流量の妥当性の中で飽和雨量との関係についてここに入れさせていただいております。飽和雨量というのは雨量が地面に浸み込む量とご理解いただければと思っておりますが、現在浅川の計画に用いた飽和雨量につきましてはその表にありますように4洪水の平均値の50ミリということでやっているわけでございます。これに対して(2)にございますように、森林の保水力を評価する、あるいは森林の有効貯留量というものをそうした関数方の飽和雨量の値に用いれば、こうした基本高水雨量は低くなるのではないかというご意見、あるいは基本高水そのものはですね、50ミリというのは非常に低い値ではないかということで、結果として基本高水450トンは過大となっているのではないかというご指摘でございます。まずはじめに森林の保水力の関係でございますけども、浅川ダムの集水区域の森林の状況についてそこに記述してございます。非常に森林そのものの林齢が増しまして資源的に充実しているという事実はございますけども、森林資源の成長にともなって、森林土壌が大きく生成されるということは非常に年数がかかるということでございまして、保水力がその結果大きく向上したと判断することはできないということでございます。46ページでございますが、この間昭和43年以降、飯綱高原スキー場あるいはオリンピック施設、カントリークラブゴルフ場など大変多くのこういった施設が造成されていることでございまして、この森林面積も減少しているという状況にございます。こうしたことから保水力につきましては、近年において大きな増減があるとは判断できず、飽和雨量が大きく変動する要因にはならないと考えているところでございます。
 それから次に森林の有効貯流量ということについてでございますが、これについて長野県の林務部におきまして「森林と水プロジェクト」というものの中で、森林の保水力を基本高水計算における飽和雨量の値に使用することを提案している、そうしたものでございまして、この値を使えばもう少し飽和雨量というものは高くなるのではないかという、こういう指摘でございますけども、そもそもプロジェクトの中で使ったものは松本市の薄川に限定した、あくまでも1事例における検討結果だということでございまして、直ちに他の流域に適用できるものではなくて、なかなかこの手法自体もまだ全国的にオーソライズされている状況ではないということでございます。また以下でございますが、さらに森林の保水力については50年確率の降雨まではかなり貢献するけれども、それ以上になると流域が湿潤状態になりまして、降った雨がそのまま出てくるということになるということで、100分の1という、こういったものにつきましては、あまり期待できないという専門家からのご意見もいただいているところでございます。
 続きまして47ページでございますが、先程の飽和雨量につきまして、今回は計画策定後の代表的な2洪水、平成7年と平成16年のものを加えてさらに試算をしております。一番下の表でございますが、平成7年についての50ミリ、平成16年についての105ミリということでございまして、これら6洪水を平均しますと55.8ミリということでございます。こうしたバラツキが出るとういことにつきましては、雨の降り方によりましては非常にこうしたものが影響するということでございまして、中小河川におきましてはこうしたバラツキが生じやすく、平均値で求めるのはやむを得ないとの専門家の見解も確認をしているところでございまして、こうした上記のことから計画で用いております飽和雨量50ミリの値というのは妥当と判断しているところでございます。
 続きまして48ページのところでございますが、流域分割の変遷と書いてございます。これ実は浅川に集まってくる流域につきまして、(1)にございますように最初は68平方キロの9流域というものが、33流域の73平方キロ、さらに19流域の73平方キロという形で変わってきております。これが非常に恣意(しい)的な解析をしているのではないかというご指摘、それからこうしたものをやる中でいろいろな定数を使っているわけでございますけれども、その中のリザーブ定数というものについて適正ではないのではないかというこうした指摘もありまして、それに対する再確認をさせていただいております。大変専門的になるわけでございますが、次の49ページの真ん中の辺に、この分割についてはそれぞれのメリットを生かす形でそれぞれ検討されてきたわけですが、それぞれ長短ありまして、最終的には33分割モデルのメリットを生かしながら、デメリットを解消するという形で最終的に73平方キロ、19分割のモデルが作成をしているということでございます。それからリザーブ定数の設定というものにつきましては、都市計画区域、あるいは自然流域というものをそれぞれ雨の降り方も違うわけでございますけれども、雨の流れ方も浸み出し方も違うわけでございますけれども、そうしたものを面積案分等で適切に設定しているのでございまして、一番最後にありますようにそれぞれ計画に用いられている定数につきましては昭和58年の内水氾濫を再現したシミュレーションにおきまして、実際の氾濫との整合性、適合度をグラフ等で比較をしております。そうしたものについて妥当という判断を専門家の方からいただいているところでございます。
 最後に50ページでございますが、ここでは河川整備計画の策定手続につきまして河川法の主旨に反するのではないか、こういうご指摘もございましたがこれにつきましては、河川法に定める手続を尊重して策定をしているところでございまして、これは最終的に国土交通大臣の認可を得ているということを確認しているということであります。以上、細かい部分、また大まかな部分とあったと思いますが、私のほうからの説明は以上でございます。

取材者からの質問

1 浅川ダムについて(1)

信濃毎日新聞 百瀬平和 氏
 この論点作業を報告書にまとめるにあたりまして、結構最終盤にあたって難航した部分があるかと思うんですけども、一番どの点が議論がある、難航した部分なんでしょうか。

長野県副知事 和田恭良
 作業的には、報告書の作業のところを見ていただきますと3ページに第1回から第6回までありますが、最後は基本高水流量のところを細かにいろいろと議論したということでございます。

信濃毎日新聞 百瀬平和 氏
 その基本高水流量の設定部分についていろんな議論があったということなんでしょうか。

長野県副知事 和田恭良
 今の説明の中でも非常に専門的に細かい分野がたくさんございまして、その辺に対して確認をするために非常に作業と時間等を要したということです。

信濃毎日新聞 百瀬平和 氏
 そもそも今回の論点整理に関しては、県庁内での論点整理ということで客観性とか公平性という部分でどうなんだろうという指摘があったと思うんですけれども、そういった部分についてはどういった配慮をされたんでしょうか。

長野県副知事 和田恭良
 まず作業チームのメンバーの選定にあたっては、庁内といっても従来の担当であった建設部以外からのメンバーも加えさせていただいているということで、それも技術職ではなくて事務職の方も入っていただいて、できるだけ県民の皆さんの目に近い形にさせていただきました。それからデータも、可能な限り客観的なデータと資料に基づくようにやってまいりました。かなりデータ等の選定に当っては恣意的なものが無いかとか、合理的に結論が出されているかとか、あるいは国の技術指針等ではどのようになっているかとかそうした点を、あるいは調査結果による裏付けがあるのかないのか、こうした観点から私ども確認をさせていただいております。それから、専門家の選定に当っても、できるだけ両方にといいますか、偏ることの無いようにという形で選ばさせていただいておりますし、また国の中に権威のある方といいますか、浅川ダムについてよく知っておられる方を含めまして選定をさせていただいたということでございます。

信濃毎日新聞 百瀬平和 氏
 専門家に関して1点、宮本さんが参考資料に載っていますが「従来の説明の延長線では県民に対する説明責任は果たせない」というふうな意見が寄せられていると思いますが、この宮本先生の指摘に対してはこの報告は答えられているんでしょうか。資料4-7の部分なんですが。

長野県副知事 和田恭良
 14ページのところなのだと思いますが、その下のほうに非常に内水と外水の区分をしっかり、明確に分けて説明致したのですが、一時期そうしたものを区別せずに説明をした結果、住民の方に対するそうした誤解が残っているということでございまして、これについて記述をさせていただいたということでございます。

信濃毎日新聞 百瀬平和 氏
 最後、今回のこの報告書に関しましては県民の皆さんに公開されるということだと思うんですが、どういった形で公開されるのか、ホームページに載せるとかどういった部分なんでしょうか。

建設部参事兼建設政策課長 太田寛
 ホームページのほうになるべく早くアップさせたいと思っております。できれば今日中にと思っていますけども、ちょっと分量が多いものですからちょっとずれるかもしれませんが。

 

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2 浅川ダムについて(2)

朝日新聞 二階堂友紀 氏
 終盤になってから知事とすり合わせというか、作業が続けられていたと思うんですけれども、知事から具体的に最終的にこの報告書をまとめるにあたってどのような指示があったのか具体的にちょっと教えてください。

長野県副知事 和田恭良
 指示といいますか、途中でも中間報告的に見ていただきまして、あいまいな部分についてはきちんと根拠とかそうしたものを明示するようにと、より具体的な記述になるようにと、そうしたことを主に指示を受けまして、それについて私のほうでそこら辺の修正をさせていただいた経緯がございます。

朝日新聞 二階堂友紀 氏
 先週の金曜日も遅くまでやられていたと思うんですけれども、その今おっしゃった知事からの具体的な指示についてなんですけれども、もうちょっと具体的に、例えばこの部分についてっていうのを教えてください。

長野県副知事 和田恭良
 先程も申し上げましたけれども、作業の最終段階では基本高水のところにかなり専門の皆さんのご意見も聞きながらと集中しておりまして、この部分についてのやはり当初の私どもの説明というのがやや不十分であったために、そこら辺に対するさらなる私どもの確認をさせていただいたということでございまして、その辺やはり知事自身もここら辺についてもう少し知りたいという、こういうところがあったと思います。

朝日新聞 二階堂友紀 氏
 後ほど知事の会見もあるのでその時もまた伺おうとは思うんですけれども、例えばこの報告書をまとめるにあたって従来とは違ってですね、心掛けられたところというか専門的なところも多いと思いますので、言葉とかですね表現とかどういうところに気を付けられたかもう一度教えてください。

長野県副知事 和田恭良
 まずは、非常に専門的な言葉が多くて非常に専門的に知っている方でないと分からないというような報告書ではいけないものですから、できるだけ分かりやすくということを一つは心掛けました。専門的な言葉についてはここに解説を付け加えさせていただきましたし、グラフ等でできるだけ分かりやすい形ということで、そうしたものをたくさんつけさせていただいております。あと資料とシミュレーションをやったということは非常に今まではかなり言葉でしか言っていなかったものを数値的に表すということで、かなり具体化はされたのではないかというふうに思っておりまして、これはある意味分かりやすくなったのではないかと思っております。

朝日新聞 二階堂友紀 氏
 シミュレーションの実施については知事からの指示があって行われたことなんでしょうか。

長野県副知事 和田恭良
 特にそういうことではなくて、チームの中でということです。

 

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3 浅川ダムについて(3)

信濃毎日新聞 百瀬平和 氏
 もう1点だけすみません。さっき14ページの件で説明不足であるってことを説明してもらったんですが、参考資料の4-7-2の宮本さんのコメントというのはダム事業全般にかかわる説明に関するコメントだというふうに理解するのですが、その部分に関しての説明を願いたいんですが。

長野県副知事 和田恭良
 その説明責任そのもの全般を指して言っているということであれば、今回の報告書全体が広範囲にわたる説明をより具体的に、私どもなりに県民の皆さんに分かっていただけるような形で今回は作らせていただいておりますので、当然先生のこのご指摘も踏まえた上でここに反映をされているとご了解をいただきたいと思いますが。

信濃毎日新聞 百瀬平和 氏
 ここに書いてある「その他」っていうのは、内水対策に関するコメントではなくて、全般に関する・・・

長野県副知事 和田恭良
 そうですね。上の言っている、内水に対して効果がないとか、これは明確に言うべきとか、こうしたものを先程申し上げましたが、その他のところは今申し上げたとおりでございます。

信濃毎日新聞 百瀬平和 氏
 全般に関する部分ですね。

長野県副知事 和田恭良
 はい。そうです。

長野県副知事 和田恭良
 はい、どうもありがとうございました。

 

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