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更新日:2019年1月1日
長野県知事 阿部守一
12月3日の知事会見を始めさせていただきたいと思います。まずは冒頭、私のほうから5点ほど申し上げたいと思います。
まず1点目、本日4日間の一般質問を終了致しました。30人の議員の皆様方からそれぞれの政策課題についてご質問いただいて、できるだけ真摯(しんし)にお答えをさせていただきました。事業仕分けあるいは新しい中期計画、浅川ダム、来年度予算に向けての対応等々さまざまなご質問をいただきましたが、また6日からは委員会ということですので、さらに深いご議論をいただいた上で、私としてはいただいたご意見もしっかり受け止めながら対応していきたいと思いますし、提案している議案につきましてはぜひともご議決をいただきたいと思っております。
それから2点目でございますが、浅川ダムに関連してでございます。浅川ダムの説明会でございますけれども、先般12月9日と12月13日の2回というお話をさせていただいたかと思いますが、場所と時間についても決定致しましたので、ご報告、お知らせをしたいと思います。第1回目の説明会が12月9日、長野市の東部文化ホール、18時30分から20時30分までという形で、こちらは主として浅川流域にお住まいの方を対象として、私の今回の判断、そして論点の再確認報告の概要についてご説明したいと思います。私自身、説明責任を果たすということで申し上げてきておりますので、十分お話を尽くしていきたいと思っております。それから第2回の説明会が12月13日の月曜日でございますが、18時30分から20時30分という形で、こちらは県庁の講堂で主として県民の皆様方を対象に実施したいと思っております。会場におきましては手話通訳を行うとともに、スクリーン上に説明会の発言内容を投影する要約筆記を行っていきたいと思っております。
それから3点目でございますが、生活にさまざま困っていらっしゃる方々が安心して年を越すことができるように生活支援強化キャンペーン、そして雇用生活支援ワンストップサービスを実施致します。開催期間は12月13日の月曜日から17日金曜日の5日間でございます。相談内容、相談場所でございますが、生活保護、住宅手当の相談、これは福祉事務所で、健康相談は保健福祉事務所で、住宅相談は地方事務所建築課で、生活福祉資金の相談は社会福祉協議会でという形になっています。5日間にわたるキャンペーンにつきましては、それぞれの事務所において重点的に相談をお受けするということを目的に致しております。多くの方に、本当に心配をお持ちの方についてはぜひご相談いただいて年内に生活福祉資金の貸し付けを受けていただくなど、安心して年を越すことができるように支援をしてまいりたいと思っています。それからワンストップサービスでございます。今申し上げたことに加えて、ハローワークなど5カ所でワンストップサービスでの対応を行ってまいりたいと思います。上記のキャンペーン期間中、今申し上げた13日から17日、5日間生活支援強化キャンペーンをやりますが、そのうちの2日間、これは会場別でございますが、ワンストップでご相談に乗っていきたいと考えております。会場、詳細については紙をお配りしているかと思いますので、そちらをご覧いただければと思います。雇用労働相談に関してはハローワークあるいはジョブカフェ信州、そして多重債務相談については弁護士会のご協力をいただきながら、そして生活保護、住宅手当、健康相談は市福祉事務所、県の保健福祉事務所が対応して、そして住宅相談は地方事務所の建築課が対応して、ワンストップサービスで対応していきたいと思っております。これは本当に国県市町村そして関係団体が一堂に会して、協力して年末に向けた総合相談を行う場という形で設定をさせていただきました。昨年のワンストップサービスは本当に暮れが押し迫った12月28日の1日間のみの開催でありましたが、今年は関係の皆様方のご協力によりまして開催日を前倒しして、いろいろな手続きがあると年末ぎりぎりだと十分な対応ができないということもありますので、今回は開催日も前倒しして、生活資金についてもこの日程であれば年内支給を行うことが可能と思っております。また、開催日につきましても1日ではなくて2日間ということで、関係の皆様方の協力を得ながら本当に生活に困られている方あるいは雇用不安を抱えられている方に対して安心して年を越していただけるようにできる限りの対応をさせていただくことと致しました。
それから4点目でございますけれども、県政ランチミーティングの参加グループの募集ということで、1月12日正午から1時間程度、今回は松本合同庁舎において行いたいと思っております。ぜひこれも積極的な応募をいただければと思っております。
最後5点目でありますが、先程の浅川ダムの説明会にも少し関連する部分もございますが、県が主催する行事に対して一定規模のものについては要約筆記者を必ず配置するということで取り組みたいと思っております。聴覚に障害がある方への情報提供、情報を保障するという観点から、これまでも県としては事前に聴覚に障害のある方の参加が把握できたときには手話通訳者そして要約筆記者を配置してきましたが、これからは県民の皆様方の参加が300人を超える県主催の講演会等の行事にあっては、原則として手話通訳者、要約筆記者を配置するということに致します。これはいろいろな方に県にお越しいただくのに私どもが情報をお伝えするという観点から積極的に行っていく必要があるという判断でございます。なお参加者が300人以下の場合におきましても聴覚障害の方がご参加をされる場合にはこれまで通り手話通訳、要約筆記を行っていくように努めていきたいと思っております。ぜひこの点については聴覚障害の皆様方に広く知っていただくことが必要だと思いますので、皆様方にもご協力いただいて広くお知らせいただければありがたいと思っております。
私のほうからは以上でございます。
信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
一般質問の関係で、いくつか論点がある中で中期総合計画に関して議論がありました。その中では1年前倒しして次の新計画へという部分について必ずしも肯定的でない意見もあったと思うんですけれども、この時期について議論を知事のほうで聞いた上でですね、必ずしも事業開始年度にですね、計画年度についてこだわらないのか、それともあくまで1年前倒してというところがあるのか、そこは考え方はいかがでしょうか。
長野県知事 阿部守一
一般質問の中でもお答えをさせていただいてきておりますが、私は県政を取り巻く状況は大きく変わってきていると思っております。分権の話にしても、あるいは政府の成長戦略にしても、さらには今日も意見書がありましたけれどもTPPというような動きもあります。そうしたさまざまな動きに対して、やはりしっかりと向き合っていくことが必要だと思っておりますし、私自身この8月に県民の皆様にさまざまな公約を掲げて選挙に当選をさせていただいたわけでありますから、そうしたものをできるだけ具体的な形で県の施策として進めていくということが私に求められている責任だと考えています。そうした観点で私としては前倒しで総合計画、中期計画を策定して、これ私はできれば県民の皆さんと一緒になって取り組む目標ということで、策定のプロセスでも県民の皆さんのご意見をしっかりと伺いたいと思いますし、策定された後も本当に県民の皆さんとわれわれ県行政が一緒になって取り組んでいくことができるような計画にしていきたいと思っています。そうした観点で私としては前倒しでの計画策定に、ぜひ議会の皆様はじめ、多くの皆様方のご理解をいただきたいと思っています。
信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
仮に予算認められてですね、総合計画審議会等々で議論する際にはですね、そうした時期についても知事のお考えはお考えとして、検討していただくということになるんでしょうか。
長野県知事 阿部守一
時期については1年前倒しで改定するというか、新しい計画を作るということを前提にご議論いただくという形になると思います。
信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
分かりました。
信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
それから事業仕分けに関してですけれども、論点になったのは構想日本への委託の関係だったと思うんですけれども、費用対効果の面やいろんなことからさまざまな質問がありましたが、知事としては改めて構想日本に委託する意義といいますか、そういった部分について説明していただければと思います。
長野県知事 阿部守一
構想日本、これはそもそも事業仕分けなるものを取り組み始めた非営利の組織でもありますので、それから各自治体あるいは国の事業の仕分けを行ってきたという実績もあるわけでありまして、そこが持っているノウハウあるいは知見というもの、これ私は最大限長野県のために生かしていくということが重要だと思っております。私自身が仕分けに精通しているので、私がいろいろなことをすればいいじゃないかというようなご質問もあったりしましたけれども、率直にいって知事の立場で私がベタで、事業仕分けのことだけをやっていくということにはなかなかまいらないという部分もございますので、そうした経験のある組織、そしてそこで事業仕分けにこれまでかかわってきている精通された皆さんの力を得て、ぜひこの長野県での信州型事業仕分けが良い形で進められるようにしていければと思っております。
信越放送(SBC) 花岡晃子 氏
今の信毎さんの質問とちょっと重なるんですが、構想日本への委託に関してはその精通しているという反面、なんというか慣れすぎてというか、型にはまったようなといいますか、それで信州型ということが言えるんだろうかという意見も取材の中で議員さんから聞いたことがあるんですけれども、そういったことに関しては知事としてはどのようにお考えでしょうか。
長野県知事 阿部守一
型にはまったというのはちょっとどういう趣旨のご指摘だかよく分からないところもありますが、今回仕分け人として想定しておりますのは構想日本のメンバーだけではなくて、公募の県民の皆さんにもご参画いただきたいと思っておりますし、それから県内でそれぞれの分野に造形の深い有識者の方にも参加してもらおうと思っておりますし、さらには市町村の視点も入れるということで、市町村関係者にも加わっていただきたいと考えておりますので、そうした方々と仕分けというプロセスあるいは行政のいろいろな制度仕組みですね、仕分けをやっていると国と県と市町村がどういう関係になっているかとか、補助金のあり方とか、国と県と市町村の権限分担のあり方とか、そういうところがかなり見えている方々とが一緒になって取り組むことによって、私は相乗効果が発揮されるのではないかと思っています。
日本放送協会(NHK) 山口雅史 氏
ちょっと何点かお伺いしたいんですけれども、今週の先日なんですがパーソナルサポートサービスについて、内閣府のほうで検討会が開かれたというようなお話を聞いたんですけれども、長野県のほうから第2次モデル事業として提案されてたと思うんですけれども、そちらについての回答みたいなのはあったのかどうなのかということについて・・・
長野県知事 阿部守一
まだ回答はきていないと思います。少なくとも私のところでは把握はしておりませんので、まだ回答はきていないと思います。
日本放送協会(NHK) 山口雅史 氏
11月下旬ということでしたらまだないということですよね。分かりました。
日本放送協会(NHK) 山口雅史 氏
あと先般のアンケートで買い物弱者の実態といいますか、県内15パーセントの高齢者の方が、非常に買い物が困難な状況にあるという数字が出たんですけれども、知事として今後こういったですね、新たな概念ですね、買い物弱者というものに対してどのように取り組んでいきたいかというお考えがあったらお聞かせください。
長野県知事 阿部守一
買い物弱者、買い物難民、いろいろな言い方があると思いますけれども、中山間地を多く抱えて過疎地域も多い長野県にとって住民の皆様の日々の暮らしをどう支えるかということ、これはいわゆる都市部と違った課題があると思っております。こうした身近な課題は、やはり市町村の取り組みということも重要になってくると思いますので、新しい課題については、ぜひ市町村の皆さんと一緒になってどういう形で取り組んでいくのがいいかということはぜひ考えたいと思いますし、県としてアプローチする場合、広い県内全部同じ形で取り組むというのはなかなか難しいと思いますので、例えば、すごくいい事例を作ってそういうものを県内に広げていくとか、いろいろなやり方があると思いますので、私は新しい課題、難しい課題に積極的にチャレンジするということで就任当初から申し上げてきておりますので、こういう問題というのは、なかなか国の縦割り的な組織の中からは出てきづらい問題だと思います。経済産業省は結構そういうところは敏感なので、こういう話が国からも出てきておりますけれども、やはり地域の側、地方の側から取り組むべき課題としては重要な課題だと思いますので、そうした姿勢で積極的に取り組むように考えていきたいと思っています。
朝日新聞 二階堂友紀 氏
2点お伺いします。1点目が、今日投げ込みがあったんですが、緊急シンポジウムということで「浅川ダムは本当に大丈夫か」というシンポジウムが18日の土曜日に市民団体の方というのですかね、行われるようなんですけれども、そこで知事または副知事に出席を要請中だということなんですけれども、知事としては日程の都合もあるでしょうけれども、出席されるお考えはありますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
これについては、私ども県のほうの主催で先程言った2回予定しておりますので、これはダムについて反対の皆様方も含めてですね、ぜひご参加いただいて、その場で私のほうからしっかりご説明をするということで対応させていただきたいと思っています。
朝日新聞 二階堂友紀
ということは、確認ですけれども今のところ、出席されないということでよろしいでしょうか。
長野県知事 阿部守一
これは私の日程上、本当にいろいろな方から「こっちに参加してくれ」とか「あれに出てくれ」ということで非常にお呼び掛けいただいているということは大変ありがたいのですが、今回の浅川の問題については、私自身が積極的に説明責任を果たすということでお約束をしてきた分野でありますので、これは県としてしっかりとそうした説明会を作って、その場でご説明をしていきたいと思っています。
朝日新聞 二階堂友紀 氏
2点目ですが、今日、海江田経済財政相が閣議後の記者会見で子ども手当の支給についてですね、国会議員の子どもがもらうのはおかしいと、国会議員は2千万ぐらい年収があるというふうなことを述べて、所得制限を設けるべきだというようなお考えを示されたようなんですけれども、これについて知事ですね、お子さんいらっしゃると思うんですけれども、子ども手当について、所得制限についてどのようにお考えになっているか教えてください。
長野県知事 阿部守一
子ども手当は国が制度設計をしているので、私としては、まずは地方負担の問題についてしっかりと考えてもらいたいというのが第一です。所得制限の話については、かねてから議論があるところだったと思います。そもそも子ども手当というのはどういう趣旨で、要するに経済的な支援策なのかそれとも社会全体で子どもを支えようというものであるのかという、ここの根幹とも関連する話だと思いますので、それについては、国がまずはしっかりと考え方を持った上で対応していただきたいと思っています。
朝日新聞 二階堂友紀 氏
すみません、知事としては、所得制限についてのお考えはどういうことだっていうことなんでしょうか。
長野県知事 阿部守一
理念が、まず社会全体で支えるということなのか、それとも所得が比較的少ない方々に対して支援策として行うものなのか、そうしたところをまずしっかりと持っていただいた上で、それに照らして進めていただくということが必要だと思いますので、これは県の政策ではなくて国の政策ですので、まずはそこを明確にしていただいた上で、それに合致した方向性を取っていただくということが重要だろうと思っています。
朝日新聞 二階堂友紀 氏
これに関連してなんですけれども、ちょっと個人的なというか立ち入った話で恐縮なんですけれども、知事は一番最初の支給のときは、そのまま受け取られたんでしょうか、それとも何か寄付とかそういうのをされたんでしょうか。
長野県知事 阿部守一
子ども手当は私もいただいています。今、こういう立場になっているので寄付するというわけにはいかなくなると思いますので、まあ県外に対して寄付をするということはあり得ると思いますけれども、現時点ではそういう対応は行っていません。
朝日新聞 二階堂友紀 氏
分かりました。
信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
先日JR西日本の社長さんが、並行在来線に連なるいわゆる枝線とか地方線全般についてのあり方で、赤字が非常にかさんでおって今後地元自治体とも協議をしていきたいと、JR側は一般論として述べたまでだというふうにおっしゃってるみたいなんですけれども、県内では大糸線等かかわるような部分があるようでして、まずそのJRの発言について知事の受け止めをお聞きしたいと思いますが。
長野県知事 阿部守一
これはJR西日本の社長のご発言、私も直接聞いたたわけではないわけで、はっきりとその真意がどこにあるかというのは把握できていないところもありますが、担当課のほうに新聞報道等あったのでその趣旨について確認をしてもらったところ、今ご質問の中にもあったように、これはあくまでも一般論としてご発言をされているということのようであります。従って直ちに大糸線を廃止するとかしないとかということの議論ではないと認識しています。
信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
その上で今後、北陸新幹線の沿線であるとか、いろんな環境が変わってくると思うんですけども、現在並行在来線については県もトップに立ってしっかりと残していこうという取り組みを進めてらっしゃると思うんですけども、今後大糸線とかそういったローカル線、県内にもいくつかあると思うんですが、その辺についてはしっかり取り組みを強化していくとか、関係する自治体との連携とかですね、その辺はどんなお考えを今お持ちでしょうか。
長野県知事 阿部守一
大糸線についても大糸線利用促進輸送強化期成同盟会というところが経営の存続についての要望を行ってきているという経過もありますので、県としても地域の交通の問題というのは非常に重要な、これは交通の問題イコールいわゆる交通弱者、自分でなかなか車を運転できないような皆様方にとっては直接的に生活の問題という形にもなると思いますので、十分関心を持って関係の市町村とも連携を取りながら対応をしていく必要があるだろうと思います。
信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
追加で、知事先日交通部というような構想も、ある場でご発言をなさったようですけども、こういう並行在来線に限らないそういった赤字だとか、どんどん切り捨て基調にあるようなそういう県内あるいは地方の交通インフラについて県レベルでもしっかり取り組んでいくようなものが、例えば交通部というような構想の中に入れられるような余地はあるかどうか伺いたいんですが。
長野県知事 阿部守一
余地があるかというか、私は交通の問題は、今まで比較的、国と地方の権限配分を見ていただければ一目瞭然(りょうぜん)だと思いますけれども、鉄道にしてもバスにしてもですね、国の関与がほかのさまざまの行政分野に比して、比較的強い部分だと思っています。それはおそらく、日本全体の交通ネットワークを、どんどん経済成長させるときには、ある意味で産業基盤という側面もあって、国が中央集権的にやっていくということが望ましかったというところがあると思いますが、先程来申し上げているとおり、地域の交通というのは、これはもう生活の問題、暮らしの問題という形になってきていると思いますので、私はそうした権限とか財源についても地方にもっと大胆に移譲していただくということと合わせて、地方自治体の側も交通の問題についてこれまで以上に正面から向き合って取り組んでいくことが必要と思っております。そうした観点で、いわゆる交通を考える組織のあり方についても、私は将来的には、今以上にしっかりとした組織を作っていくことが必要ではないかと考えています。
信濃毎日新聞 百瀬平和 氏
ちょっと遅れて来ましたので、もしかしたらもう触れているかもしれません。申し訳ありませんが、浅川ダムに関する一般質問、いろいろとやりとりがありましたが、これまで知事就任以来ですね、支持をしてきたという会派からもですね、今回の結論については納得できないという、そういった指摘も出ているわけなんですけれども、改めて一般質問終えまして浅川ダムについてですね、議会側の受け止めについてどういったふうに受け止めていらっしゃるかを教えて下さい。
長野県知事 阿部守一
納得ができないという意見がどういう背景、どういう思いかというのにもよると思いますけれども、私としてはここでも、この場でも申し上げましたとおり、浅川のダムを造るか造らないかということについては、これは個人の価値観の問題ではなくて、責任ある立場として、県民の皆様方の生命・財産をどう守るかという観点から判断をさせていただいところであります。私自身、納得できる結論を出して県民の皆様に説明責任を果たすということで申し上げてきておりますので、県議会の場においても、やや率直に言って長めの答弁になってしまった部分もあろうかと思いますけれども、私の考えるところ、思うところを率直に申し上げさせていただいたところでございますので、ぜひ、そのことについてはご理解をいただきたいと思っています。
朝日新聞 二階堂友紀 氏
たびたびすみません、先程の質問に関連してなんですけれども、12月18日に予定されている緊急シンポジウムについてなんですが、これは要するに、出たいけれども日程的に出られないということなのか、それとも、県が開く2回の説明会でもって、知事が重視されている説明責任というのが果たされるというふうにお考えなのか。どちらなんでしょうか。
長野県知事 阿部守一
日程の調整、事前に私どものほうと調整をしていただいているという場ではないものですから、私どもとしては当面2回設定しようと思っていますので、その中で説明を十分していきたいと思っています。もし、さらにですね、いろいろなご要請があれば、それだけで終わりということでは必ずしもありませんけれども、当面私どもが予定しているものについて十分ご説明させていただけるように、しっかり対応していきたいと思っています。
朝日新聞 二階堂友紀 氏
すみません、あと1点。ちょっと話は変わるんですが、長野県政のですね、記者クラブがですね、2001年の5月に前の田中康夫知事の脱記者クラブ宣言でもってですね、無くなったわけなんですけれども、このことについて、記者クラブが無いということについてですね、知事のお考えがあれば教えていただきたいんですが。
長野県知事 阿部守一
今日もこうやって会見をさせていただいておりまして、私自身は今の現状に対して特段問題があるとは考えておりません。また、私のところにそのことに関していろいろ「こうだ、ああだ」という問題点のご指摘も今の時点ではいただいておりません。従って、私はできるだけ県民の皆様に広くいろいろなことをお伝えしていきたいと思っておりますので、現在の形で進めていくことに対しては特段の問題はないのではないかと思っています。
朝日新聞 二階堂友紀 氏
分かりました。
中日新聞 小柳津心介 氏
浅川ダムの関連で、若干抽象的になって申し訳ないんですけれど、先日、建設という最終判断を下された現時点で田中元知事の脱ダム宣言と村井前知事の脱・脱ダム宣言というのをどういうふうに評価されるか、長野県政においてどういう意味があったのか、というお考えをお願いします。
長野県知事 阿部守一
難しい質問ですね。私はダムというもののあり方について、そもそも全否定するとかですね、あるいはそもそも丸ごと肯定するとかですね、そういう立場をとっていません。そういう意味では、これまでのお二方の知事とはやや異なるスタンスかもしれません。しかしながら、私が判断していかなければいけないということは、この場でも申し上げましたけれども、私自身はできるだけダムによらない治水が望ましいと考えておりますが、既に河川整備計画が認可され、そして県議会の議決を経た上で、本体工事を着工しているという現状でありますから、そうした現状とそれから脱ダム宣言以来、本当に賛成派の皆さん、反対派の皆さん交えてですね、いろいろな議論が行われてきたわけでありますので、そうした観点から、すべてご破算ということで判断ということは私が取るべき立場ではないと考えて、これまでの県の取り組みの中にですね、ダムの計画を変更すべき重大な問題があるのかないのかというような観点を、ある意味で個別にですね、私のほうからも投げかけをして、整理をしてきてもらったということであります。そうした観点で言えば、今、前お二方の知事とは、私の取ったアプローチはやや違うかもしれませんけれども、それはこれまでも散々議論が重ねられてきている事案であるということと、もう一つは県としての意思決定については、私が就任する前に既に行われたものに対しての私のさらなる判断であるということによるものという理解をいただければと思います。
中日新聞 小柳津心介 氏
ありがとうございます。
中日新聞 小柳津心介 氏
ちょっとまた話が変わって、TPPの関係なんですが、今日県議会でTPPに関する意見書を可決されまして、それでは賛成反対というのは特に明示せずに、国民的合意が得られるまでは参加しないというふうな文言になっているんですが、阿部知事は慎重にということを一貫しておっしゃってるんですけど、この国民的合意が得られるまで参加しないとか、その慎重に検討するというのはどの程度のことを指しておられるのかというのをお願いします。
長野県知事 阿部守一
議会の意見書を私も事前に詳細に拝見しているわけではないので、同じ感覚なのか違うものがあるいはあるのか正確には分からないところもありますけれども、宮澤議員の提案のご説明を聞けばですね、この機会に農業も含めて、あるいはそれぞれのさまざまな産業も含めて、本当に日本としてどうしていくのかということを、しっかりと議論していくべきだというご趣旨でご説明されていたかと思いますので、私もその方向性については全くそうあるべきだと、同じ考え方だと思っています。
鈴木恵美子 氏
長野市に住みます鈴木恵美子と申します。浅川ダムに関する説明会について伺います。県議会でのご答弁や、また、本日の会見の中での冒頭のお話を聞き漏らしている点があるかと思いますがお許しください。細かい点で恐縮ですが2点伺います。
1点目は、このプレスリリースを拝見しまして、2回の説明会のそれぞれ対象者が、1回目は浅川流域にお住まいの方、2回目は県民の方と記されています。こちらのほうはこう対象者を分けた理由は何かということと、それから違いはあるのでしょうか。
もう1点質問がございますが続けて質問してよろしいでしょうか。ここで切らせていただいたほうがよろしいですか。
長野県知事 阿部守一
どうぞ、続けて結構です。
鈴木恵美子 氏
はい、分かりました。2点目はですね、こちらの内容を拝見しまして、およその時間配分として知事はどのように考えてらっしゃるのかということを教えてください。といいますのは、この内容は全部で3点ありまして、1点目が論点再確認作業の概要について和田副知事より説明、2つ目が知事の判断について阿部知事より説明、3点目が質疑意見交換となっております。知事と住民県民との質疑意見交換はこのときが初めてだと思います。また、副知事会見がこの間の11月29日に行われましたが、この浅川ダムの説明に関しては約1時間、時間が要してありまして、この説明会は9日も13日も2時間の予定となってますので、知事とすればどこに一番時間をかけたいとか、どんなお気持ちなのかということを教えてください。
長野県知事 阿部守一
2回説明会があって、対象者が分かれている意味と違い、中身の違いということですが、基本的に、これ「主として」と書いてありますように、別に流域の方が13日にご参加いただいても構わないと思っています。ただ、私としては、1番目は当事者である浅川流域の皆さま方にご説明をしなければという思いがありますので、そういう観点で1回目は主として流域の皆様としております。もちろん一般の県民の皆様方で、13日は行けないから9日がいいという方を排除するつもりはありません。内容的には2回とも基本的に同じ形で進めたいと思っています。それから内容は3点にわたっていますけれども、まだ具体的な時間の割り振りを私のところで決めているわけではありませんが、再三私が説明責任を果たすと申し上げてきておりますので、できるだけ率直なご質問に対しては誠実にお答えするような場にしていきたいと思っております。そうした観点で時間配分等についてもこれから考えたいと思います。
鈴木恵美子 氏
ありがとうございました。
長野県知事 阿部守一
よろしいですか。あと、前回、教育委員との懇談の公開・非公開。頭撮りだけで非公開になっているという話がありましたけれども、この点については教育委員会のほうにも相談をして基本的に公開をする方向で進めるようにしたいと思います。ただ、これからちょっと、例えば、予算編成に係る具体的な数字のやりとりとかですね、そういうところが出てくれば、場合によったら非公開とさせていただく場合も出てくるかもしれませんけれども、今までも原則非公開だったわけですけれども、原則は公開で、場合によったら非公開という形に変えていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
鈴木恵美子 氏
ありがとうございます。今のことについて発言してよろしいでしょうか。これは、私が11月25日の会見でご質問申し上げたことに対してお答えをくださいまして、早速に対応してくださいましたこと、感謝申し上げます。ありがとうございます。今知事、原則非公開というふうにおっしゃったように聞こえましたが、これは原則公開ということで…
長野県知事 阿部守一
今までは冒頭だけで原則非公開だったものを原則公開、原則公開です。原則公開にして、特に内部的な意思決定にかかわる非常に微妙な問題を話し合うような時は、ものによっては非公開にさせていただくこともあるとそういうことでございます。
鈴木恵美子 氏
いずれにしましても、原則公開ということでやっていただくということで、ありがとうございます。よろしくお願い致します。
長野県知事 阿部守一
ありがとうございました。
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