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更新日:2019年1月6日

知事会見(平成23年(2011年)4月20日(水曜日) 16時00分~16時20分 県庁:会見場)

項目

阿部知事、小林県警本部長からの説明

  1. 交通死亡事故多発非常事態宣言の発令について

取材者からの質問

  1. 非常事態宣言の具体的な取り組みについて
  2. 非常事態宣言の発令期間について
  3. 非常事態宣言の発令に至る経過とその効果について
  4. 交通死亡事故の多発の原因について

本文

阿部知事、小林県警本部長からの説明

1 交通死亡事故多発非常事態宣言の発令について

長野県知事 阿部守一
 皆さんこんにちは。今日は交通死亡事故多発非常事態宣言の発令ということで会見を開かせていただきます。長野県内、今年に入って残念なことですけれども、交通死亡事故が多発しているという現状にあります。4月19日現在、交通事故でお亡くなりになられた方、45人という状況でございます。昨年に比べて20人、過去5年の平均と比べても16人同時期で増加していると、非常に憂慮すべき事態だと考えております。過去5年の平均に比べると50日早いペースということで、今回多発する交通死亡事故に歯止めをかけるという観点で、交通死亡事故多発非常事態宣言を発令することに致しました。私のほうで宣言文を読ませていただきたいと思います。
 交通死亡事故多発非常事態宣言。県民の皆さん、県下の死亡事故は、4月19日現在45人の方が尊い命を失い、これは、過去5年の平均と比べて50日早いペースであり、極めて憂慮すべき事態となっております。このような状態がこのまま続けば、県民の日常生活に大きな危険と脅威を与えることになります。これらの交通死亡事故は、夜間や週末に発生する割合が極めて高く、特に、高齢者の歩行または道路横断中の事故が多く発生をしています。また、高速道路や国道、県道などの幹線道路で発生する事故も増加し、その多くは、わずかな不注意が原因で発生しており、大変痛ましく、残念なことと思います。そこで、尊い命を一瞬にして奪い、かつ、平和な家庭の暮らしを破壊する悲惨な交通事故になんとしても歯止めをかけるため、ここに「交通死亡事故多発非常事態宣言」を発令し、5月20日までの1カ月間に交通死亡事故抑止緊急対策を実施します。県民の皆さんにおかれましては、この現状を厳しく認識され、一人ひとりが「交通安全は自分自身が主役である」ことを改めて思い起こしていただき、それぞれの家庭、地域、職場等において、県民総ぐるみとなって、全力を挙げて交通死亡事故抑止に努められますよう、強くお願いするものであります。
 平成23年4月20日長野県交通安全運動推進本部長 長野県知事 阿部守一。
 以上であります。

長野県警察本部長 小林弘裕
 ただ今、阿部知事より発令していただきました非常事態宣言にも含まれておりましたが、県内では昨日までの交通死亡事故が45名、昨年の同時期と比べまして20人もの大幅増加となっております。なおこの20人という数字は全国でワースト1、一番多い数字となっております。県警察ではこうした状況を非常に危機感を持って対応しておりまして、これまでも各種対策を講じてきたのでありますが、残念ながらこれまでは交通死亡事故の増加傾向に歯止めがかからなかったという状況でございます。そうした中、ただ今、阿部知事より交通死亡事故多発非常事態宣言を発出していただきました。この宣言はこれまでで最長の30日間となっておりまして、特にその30日間の間、ゴールデンウィークが含まれていること、あるいは最後の10日間、5月11日から5月20日までですけれども春の全国交通安全運動と重複している点、こういう点からして非常に強い内容となっております。この期間におきまして県警察と致しましても県あるいは市町村と連携しましてこれまでの対策をさらに強化し、あるいは新たな対策を講じていきたいと思っております。例えばこれまで講じてきた対策ですが、各署の警察署員を最大限動員しまして、週末あるいは夜間における大規模な取り締まりを行う。あるいはパトカーの赤色回転灯を点灯しまして、いわゆる流動警戒ですね、市内を警らする、いわゆるレッド作戦を行う、あるいはこの期間に合わせまして、ラジオ、テレビあるいは地元のケーブルテレビにお願いして広報啓発活動を行うといったものを考えております。そしてこれを契機に、交通死亡事故に対する取り組みが県民運動としての盛り上がりを見せ、交通死亡事故の減少に結びつくことを強く期待しております。

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取材者からの質問

1 非常事態宣言の具体的な取り組みについて

信濃毎日新聞 松沢佳苗 氏
 1カ月の間で、具体的にどのような取り組みをされていくご予定かお伺いしたいのですけれども。

長野県知事 阿部守一
 私のほうから、全体的なお話をさせていただきたいと思いますけれども、事故抑止緊急対策ということで、いろいろな取り組みを行わせていただきたいと思っています。
 1つは県民の皆様の交通意識の高揚と安全行動実践の推進という観点で、今、長野県の交通事故の状況がこういう状況であるということを大勢の皆さんにご理解いただいて、さらに安全対策を取っていこうということについての広報を行ってきたいと思っています。それから、広報という関係では広報車を活用しての広報活動でありますとか、あるいは交通指導、人波作戦等、街頭による啓発活動も強化をしていきます。また、高齢者の方々の事故が多い状況でありますので、高齢者あるいは歩行者の皆さんに対しての交通安全指導等を強化していきます。また、夜光反射材、夜間の事故を少なくするという観点から普及する活動を強化していきたいと思っています。
 それから2点目として、交通安全施設の整備による交通事故防止対策の推進ということで、ひとつ、交通危険個所の調査把握活動を一層強化していきたいと思っています。また、交通安全施設等の点検、改善活動も強化致します。
 それから3点目、死亡事故に直結する悪質危険違反の取り締まりの推進ということで、これは県警本部長からお話をしていただいた方がいいかもしれませんけれども、夜間週末における交通指導取り締まり活動を強化してまいります。また、交通要点における朝夕の街頭警戒活動の強化、さらにはパトカーによる赤色回転灯を点灯した流動警戒、駐留警戒活動の強化。以上のような取り組みをそれぞれ行っていくことで、ぜひ、交通事故、交通死亡事故が無くなるように全力で取り組んでいきたいと思っています。

信濃毎日新聞 松沢佳苗 氏
 あの、2番目におっしゃられていた交通危険個所と交通安全施設の点検というのは、結構時間がかかると思うのですけれども、1カ月の間でどの程度進むのかというところを伺いたいのですが。

企画部生活文化課長 石黒眞一 
 今のご質問にありました2番の交通防止対策の推進につきましては、すぐにその施設を大幅に改善することは1カ月の間ではもちろんできないわけではございますけれども、調査把握を改めて危険個所の点検を行うということで、交通事故の抑止と防止につなげてまいりたいと、こういう内容でございます。そういうことで、施設面ではすぐに信号機が設置されたりということではないわけではございますけれども、そんな意味で活動してまいりたいと考えております。

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2 非常事態宣言の発令期間ついて

日本放送協会(NHK) 波多野新吾 氏
 2点ほど確認したいのですけれども、発令の期間が来月20日までの1カ月間というのは大丈夫でしたか。あと、これは何年ぶり、前回、県全体で発令したのが11年ぶりだか、12年ぶりだかと以前伺っていましたが、それを確認したいですが。

企画部生活文化課長 石黒眞一 
 期間は、5月20日までの1カ月間ということでございまして、前回の発令は平成11年の7月23日から7月29日まで7日間ということでございます。12年ぶりということになろうかと思います。

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3 非常事態宣言の発令に至る経過とその効果について

毎日新聞 大島英吾 氏
 ちょっと不勉強なところもあって恐縮なのですが、この非常事態宣言をするいろいろな条件があると思うのですが、交通死亡事故、4月になって急に増えたわけじゃなくて今年に入ってからずっとあったと思うのですけど、宣言が今になった理由というのとどういう判断で宣言をするに至ったかというのと、この宣言によってできるようになること、あるいは規模が大きくなるようなこと、県民の方にとって宣言があることでどう変わるのかというのを説明していただければと思います。

企画部生活文化課長 石黒眞一
 まず発令基準のお話を申し上げます。根拠と致しましては長野県交通死亡事故の抑止緊急対策実施要綱というのが昭和63年にできている要綱がございます。それに基づいて今回実施するものでございますけれども、その中の発令基準の一つにですね、死亡事故が例年より相当程度早いペースで発生したときというものがございます。今回5年平均で50日早いペースということですから、これをもちまして発令をさせていただいたということが一つ。それからこの時期ということがございますけれども、1月、2月もかなり交通死亡事故の件数は多かったのですけれども、あまり年度当初から非常事態宣言ということ、ちょっと様子を見る必要があったということと、その間私どもも先程も本部長さんのほうからお話がございましたけれども、マスコミのほうにプレスリリースをさせていただいたり、それから地方部、その他の関係機関、市町村にも抑止対策の強化をお願いしてまいった経過がございます。それがまた3月は良かったのですけれども4月に入りまして急増ということなものですから、ここは何としても歯止めをかけたいということで今回の非常事態の発令の宣言に至ったということでございます。
 あと一つ、今回の宣言によりまして、そういう啓発活動または県警本部の活動によりまして、県民の方々があっちでもこっちでも交通の啓発ですとか取り締まりをやっているということで交通安全意識の向上というものを大きな一つの柱ということで・・・というのはですね、ささいなことで気をつけていただければ防げる事故というのものが非常に多くございますので、そういうことの意識の向上というような盛り上がりを大きく期待をさせていただいているということでございます。

長野県警本部長 小林弘裕
 今のご質問への追加の説明なのですが、県警察から見ますとですね、この1カ月の期間中に集中的にいろいろなことができると。特に県、市町村との連携、あるいはボランティアの方々との連携によって街頭の取り締まり、あるいは指導というものが集中的に行うことができるということが非常に大きな効果だと思っております。

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4 交通死亡事故の多発の原因について

中日新聞 中津芳子 氏
 これだけ死亡事故が急増している原因というのはどのように分析されていらっしゃるのかお聞かせください。

長野県警察本部長 小林弘裕
 これは年の初めから増加傾向にあって、これまでずっと分析しているのですが、かなりいろいろな要因が絡まっているのだと思っております。類型的にみますと高齢者、あるいは夜間、週末、歩行者、こういった場面における死亡事故が大変増えているといえます。ただ、地域的に見るとどこが多いということが言えないのです。北信が比較的多くて7人程増えているのですけれども、東信地域も3人、南信も4人、中信も2人、それから高速で4人と、これは今増加の数を言ったわけなのですけれども、こういう形で全面的に増えてしまっていると。それぞれの地区における事故の場所も幹線道路であったり、狭い道であったりということで非常に多角的に増えてしまっているというのが現状だと思います。

長野県知事 阿部守一
 どうもありがとうございました。

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