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更新日:2019年1月15日

知事会見(平成23年(2011年)6月23日(木曜日) 14時00分~14時35分 県庁:会見場)

項目

阿部知事からの説明

  1. 部県議会6月定例会開会、「信州型事業仕分け」仕分け人・県民判定人の応募について、ふるさと信州寄付金について

取材者からの質問

  1. 新たな総合5カ年計画について(1)
  2. 浅川内水対策(案)に関する住民説明会について
  3. ピークカットチャレンジについて
  4. 社会保障と税の一体改革について
  5. リニア中央新幹線について
  6. 新たな総合5カ年計画について(2)

本文

阿部知事からの説明

1 県議会6月定例会開会、「信州型事業仕分け」仕分け人・県民判定人の応募について、ふるさと信州寄付金について

長野県知事 阿部守一
 私の方からは冒頭3点お話したいと思います。
 まず、本日から6月定例県議会開会ということで、総額147億円の6月補正予算案他条例案等の議案を出させていただいておりますけれども、先程、提案説明でも縷々(るる)ご説明を致しましたように栄村を中心とする長野県北部地震への対応、それから東日本大震災への応援支援と、さらには観光キャンペーンも含めた県内の経済対策、雇用対策、公共施設の耐震化の前倒し、さらには省エネルギー・新エネルギー推進と6月の補正としては大震災の影響もありますので、金額的には大変規模が大きくなっているところでありますけれども、ぜひご審議のうえしっかりとご議決をいただいて、できるだけ早く予算の執行に努めていきたいと思っております。
 それから、2番目でありますけれども、事業仕分けの関係であります。6月6日から仕分け人それから県民判定人、仕分け人は公募でありますし、県民判定人は無作為抽出をした方にご連絡をしているところでありますけれども、募集期間7月1日までということで、あと1週間余りという状況です。現時点での申し込みの状況、仕分け人が今のところまだ5名という状況でありまして、県民判定人は複数会場申し込みをした方もいらっしゃいますけれども、実人員で95名ということになっています。これは事業仕分け、何度も申し上げていますけれども、県民の皆様方に参加をしていただいてもらうことが大変重要だと、県民の皆様の目線でぜひ議論をしていただきたいと思っておりますので、ぜひ積極的な応募を対応していただくように改めて県民の皆様方にお願い、呼びかけを致したいと思っています。何度も申し上げていますけれども、判定人、行政についてよく分からないですとか、なかなか県の仕事がどんなことやっているか分からないという方もおそらくいらっしゃるのではないかと思いますけれども、あくまでも一般の人たちの感覚で判定していただくということが大事だと思っておりますので、そういう躊躇(ちゅうちょ)なしにぜひご参加をいただきたいと思っています。無作為抽出で選ばれてびっくりされている方もいらっしゃるかもしれませんけれども、ぜひご参加をお願いしたい。それから、仕分け人はもちろん一定程度しっかりと議論をしていただかなければいけないわけでありますけれども、あまり行政に精通をしている方たちばかりでない方が私はむしろいいのではないかと思っておりますので、われこそはと思われる方は長野県内にはおそらく潜在的には大勢いらっしゃるのではないかと思っておりますので、ぜひ仕分け人に対しても積極的に応募をいただければありがたいなと思っております。
 それから、3点目でありますけれども、ふるさと寄付金の関係ですけれども、私どものふるさと寄付金、環境、自然を守るということで森林づくり、それから景観づくり、観光地づくりと大きく3本でこれまでふるさと寄付金のPR、募集を行ってきたわけですけれども、今回震災に対しての対応ということも県政としては重要なテーマでありますので、長野県北部地震への支援ということも追加して寄付を募ってまいりたいと思っています。併せて県のホームページ上からも栄村に対するふるさと寄付ということも併せてご覧いただけるようにさせていただいておりますので、インターネットを使えない方もいらっしゃるかもしれませんけれど、インターネットを使われる方はぜひ長野県のホームページのトップページの、若干私は見えにくいのではないかと思いますけれども一番下のところにふるさと寄付のところがありますので、そこをクリックしていただければ、栄村への寄付の話と長野県に対する災害の寄付の話と載せさせていただいておりますので、ぜひ災害に対するふるさと寄付の活用もお願いしたいと思います。また併せて、これ県内だけではなくて東日本5県、青森、岩手、宮城、福島、茨城そちらのふるさと納税のページにもリンクをさせていただいていますので、東北地方に対しての応援を行いたいという方は、またそちらの方からふるさと納税をしていただければありがたいなと思っています。私の方からは以上です。

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取材者からの質問

1 新たな総合5カ年計画について(1)

信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
 今日の提案説明の中で中期総合計画といいますか総合5カ年計画についての説明がありまして、その中で知事は、これまで以上に県民の参画をいただいてというようなことを説明されていましたけれども、現在計画については、審議会等で審議始まっていますが、これは改めて県民の意見を募るような仕組みというのを考えていくのか、それともそういったことを検討してもらうように審議会にゆだねていくっていうことなのか、この辺は・・・。

長野県知事 阿部守一
 審議会にゆだねる部分ももちろんあるかもしれませんけれども、県としても住民とできるだけ対話をする機会をつくっていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
 既存のタウンミーティングとかその他ではなくて、改めてその中期について・・・。

長野県知事 阿部守一
 中期総合計画を作る上でも一層の工夫をしていきたいと思っています。私はいろいろなところでフラットな関係がいいと思っていますけれども、例えばですね、県の職員も市町村の職員も住民も一緒になって一つのテーマを議論するとかですね、そういった工夫をぜひしていきたいと思っておりますので、企画課長がそこに居ますけれども、企画課にはぜひ知恵を出してもらいたいと思っております。

信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
 分かりました。それで24年度中を目途に策定ということなのですが、これは開始年度というのは25年中、当初という話なのか、それとも国の計画等にある年度途中でも前倒してやるっていうのもあり得ると思いますけれども、あまりそこら辺・・・

長野県知事 阿部守一
 それはこれまた中期計画は議会の議決がいるというのが今の現状ですから、それは県議会の皆さんともよくご相談しながら考えていきたいと思います。

信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
 分かりました。

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2 浅川内水対策(案)に関する住民説明会について

信濃毎日新聞 渡辺知弘 氏
 先日、21日夜の浅川の内水対策の住民説明会の関係なのですけれども、改めて出席されての知事のご印象ということと、説明に際しての説明する側の、何て言うのでしょう、課題と言いますか改善点みたいなことをもし気がついたことなどあればその辺のお話も含めてお伺いできればと思います。

長野県知事 阿部守一
 浅川についてはダムの議論がずっとメインのテーマのような形で行われてきましたけれども、ダムは何度も繰り返しているように外水対策ということで、近年、浅川流域で被害をもたらしているのはもっぱら内水だということで、内水対策への取り組みというのはダムへの取り組みと同等あるいはそれ以上にですね、地域にとっては重要な課題であると思っています。そういう観点で私も直接お伺いして、住民の皆様にご説明をさせていただいたわけですけれども、最初の説明ですので非常に広範囲なご意見をいただいたのかなとは思っています。それと合わせて本当に長年水害に悩まされ、取り組まれていらっしゃった方が多いということもあって、浅川の問題は浅川だけでは解決しないので千曲川の狭窄(きょうさく)部の対応ということも多くの方が触れられていたことが私としては大変印象的でありましたので、引き続き国土交通省に対しては千曲川の整備というか狭窄(きょうさく)部を何とか広げてもらうということはお願いをしていきたいと思いますし、現実に国土交通省はそういう方向で対応を進めていただいているところです。浅川へ伺った後、私の方からも北陸地方整備局長にも地元の声と合わせて取り組みを電話でお願いをさせていただいたところでありますけれども、国土交通省、北陸地方整備局とも一緒になって千曲川への対応ということも進めていきたいと思います。

信濃毎日新聞 渡辺知弘 氏
 分かりました。今日の夜、浅川流域協議会がありますけれども、この流域協の会則の目的などの項目を見るとですね、治水・利水対策等の実現に向けて住民と行政が共に考えていくという目的が掲げられているわけなのですけれども、そこのところを踏まえてですね、今後、県として流域協をどのように位置付けて浅川の治水対策、利水対策を進めていくのかという、その点についてご見解を伺いたいのですが。

長野県知事 阿部守一
 どう位置付けてというのは、まさに今おっしゃったとおりの趣旨で私はいいのではないかと思いますね。これは先般説明会の時に申し上げましたけれども、治水対策というのは河川改修をするとかですね、ポンプ場を付けましたということだけで事足りるという話ではまったくないわけで、むしろ例えば計画している水量を超えた時は当然、原発の想定外の話ではないですけれども、当然それを上回る降雨量あるいは水量というのがあり得るわけですから、そういう時には住民の皆さんの避難であるとかそういうソフト面の対策ということも合わせて講じなければいけませんし、むしろ地域の住民の皆様方にある意味で主体的に考えていただかなければいけない部分というのはあるわけですから、そういう意味ではこれは行政だけとかあるいは住民だけとかそういうことじゃなくて、住民の皆さんと行政が、行政もとりわけ地元の市、町それから長野県そして国土交通省と国も県も全部一緒に関係してくるわけですので、一緒になって考えていくということが大変重要だと思います。

信濃毎日新聞 渡辺知弘 氏
 分かりました。

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3 ピークカットチャレンジについて

日本放送協会(NHK) 梅本一成 氏
 昨日節電の社会実験が行われましたが、私の狭い取材範囲の中でもあまり浸透していないのではないかと思うのですが、その辺、知事に対して反響とか反応っていうのはいかが、どのように感じてらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 私も昨日はずっと上着、今日も上着を着ないで、ここはテレビのカメラも入るのでいっぱい電気をつけさせていただいてもらっていますけれども、上着を着ないでエアコンは無しでパソコンも切って電気も消してということで知事室におりましたけれども、県全体の皆さんがどこまで浸透しているのかっていうのは、また別途評価しなくてはいけないと思いますけれども、ツイッターとかには私も協力していましたとかですね、こうだったああだったっていう反応は、そう多くはないですけれどもいくつかあったかという感じです。まだこれはよく分析をしなければいけないのですけれども、速報データとしてですね、これは6月22日の昼間の昨年の使用最大電力と今年の使用最大電力との比較で1時から4時までの間、日中やったわけですけれども、時間帯によって微妙に違いますけれども3時間の平均で前年比△5.2パーセントという状況であります。昨年の6月22日の天気が、時間帯によって違いますけれども、1時から3時までは曇りで、3時から4時までが晴れということで、いずれの時間帯も昨日よりも1年前の方が低かったという状況ですので、一定程度の効果はあったのではないかなと思いますが、単なる数字だけの問題ではないので、よく内容は分析をしていきたいと思っています。県民の皆さんの反応全体はおそらくメディアの皆さんの方がいろいろな方に聞かれてよく分かるのではないかと思います。私が把握しているデータとしてはそういう状況です。

日本放送協会(NHK) 梅本一成 氏
 今後、広報を強化するだとか、新潟県は事前に事業者に対して説明をやっていたとも聞きますが、そういったもう少し広めるために努力するといったことを考えられていますか。

長野県知事 阿部守一
 よく分析しなければいけないですけれど、私は県の政策すべてにおいて本気で徹底的にやるということが大事だと思っていますから、これは数値目標も定めて県民全体で取り組もうとやっていますので、まだ、次回は7月7日がありますのでより徹底的に県庁でもやらなければいけないと思いますし、他の皆さんにも協力は呼びかけていきたいと思います。

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4 社会保障と税の一体改革について

時事通信 奥平力 氏
 社会保障と税の一体改革に関連していくつか伺いたいのですけれども、まず1点なのですけれども、消費税引き上げ後の国と地方の配分で一定程度地方への歩み寄りがみられたかと思うのですけれども、それに対する感想、受け止めをまず伺えますか。

長野県知事 阿部守一
 地方単独事業に対しても、税の使途について一定の配慮がなされたということは、これまでの内容に比べればやや前進かなと思いますが、これは知事会の山田会長も同じ認識だと私は思いますけれど、どうしても社会保障、税の一体改革の話は、消費税の話がどうも前面に出てしまっている感があるのではないかと思いますけれども、やはり国民が本当に安心できる将来の社会保障像をこの機会に私はしっかりと描く必要があるのではないかと思っています。そういう意味では、地方単独事業として一般論として触れられていることはやや前進だと思いますけれども、しかしながら先般の国と地方の協議の場においては、必ずしも地方単独事業が具体的にどういうものかということについては、政府の側は、あまり十分ご認識をされてないのではないかと思いますので、そういう意味では、税の話の前に社会保障。国民の求めているのは、国がやっている仕事だけ充実されればいいという話ではなくて、むしろ都道府県、市町村が実行している身近なサービスのほうの関心は高いと思いますし、実際に私が知事をやっていたり、副市長をやっていたりすると、例えば、子どもの医療費ですよね。自治体によって、皆単独事業でやっていますけれども、どこに行ってもお母さん方の希望が強いのは、子どもの医療費はあなたがもっと安くしてくれないか、という声は非常に強いですけれども、今回の案の中には触れられていないので、本当は、そういうところもあわせて国民に対して示さないと、国が行っている事務のところしか視野に入らない社会保障改革案では、国民的な目線から見た時には必ずしも十分ではないのかなと思いますので、そういう意味で、地方単独事業について意識的な記述がされたということは、やや前進ですけれども、しかしながら、これで、手放しで、いい形になっていると言えるかというと、そうではないのではないかと私は思っています。

時事通信 奥平力 氏
 続けてなのですけれども、やや前進と評価される内容にはなりつつあるということなのですけども、今回、歩み寄りが、ややみられた背景として国と地方の協議の場が法制化されたという影響は、大きいとみられますか。

長野県知事 阿部守一
 これは、政府与党が、どういう判断をして成文をされているか、正直なところ分かりませんけれども、しかしながら、国と地方の協議の場は、制度設計としては完全に対等な形になっていますので、今までは、どちらかというと政府の意思決定の参画というのも政府の何とか審議会という知事会代表として入るという形があったわけですが、そういう意味では、国と地方の協議の場自体は、私は非常に意義ある場ではないかと思いますので、それをさらに有意義なものにしていくのは、そこの場での議論の積み重ねになると思います。

時事通信 奥平力 氏
 最後1点なのですけれども、以前から知事、今もおっしゃっていましたけれども、消費税ありきに議論がなってしまっていることに、かなり懸念を示されていたかと思いますけれども、今回、成案決定が消費税の引き上げ時期をめぐってですね。見送られていることがあるのですけれども、結果見送りになっていることについて、ご感想なり受け止めはございますか。

長野県知事 阿部守一
 私は消費税の引き上げ時期よりは、むしろ社会保障の改革の全体像を、より国民に説明しやすいというか、国民に税負担を求めるという議論につながる検討をしているわけですからそういう意味では国民がなるほどと、これなら税負担をしても協力しようかなという思いになるような案を練り上げていく必要があると思います。

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5 リニア中央新幹線について

信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
 今日、提案説明の中にもリニア中央新幹線のことが触れられていまして、交通体系のあり方について検討を進めて総合的な交通体系のビジュアルづくりを進めるというふうにあって、その後の新たな総合5カ年計画の中にもリニア中央新幹線の整備計画といった環境変化を踏まえた将来像をといった言及があるのですけれども、これ知事とすれば当面直面するいろいろな課題に交通体系のビジョンづくりは進めるのだけれども、かちっとしたものと言いますかリニア効果を県内の各地域がどう生かしていくかといったリニア戦略といいますか、そういうものは新たな5カ年計画の中で形にしていくようなお考えはあるのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 ちょっと質問の趣旨が分からないのですが、必ずしもどっちがどっち、どっちがどっちっていうのはリニアに向けた交通ビジョンと、中期総合計画のあれはどっちかっていうと地域ごとによく考えないといけませんねという文脈で申し上げていますけれども、どっちが優先するということでは必ずしもないだろうと思っています。

信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
 そうすると新たな総合5カ年計画の中でもリニアの整備計画のことにも触れられた一番の趣旨といいますか、思いというのはどんなところにあるのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 駅の位置は飯田下伊那周辺に今想定されているわけですけれども、例えば中津川周辺に駅ができれば他の地域から木曽への交通ルートがかなり変わってくると思いますし、一方で諏訪地域から東のエリアは中央線との関係で甲府周辺の駅とのアクセスはどうするとかそういう話になってくると思いますし、いずれにしてもリニア新幹線の影響はいろいろなところに出てくる。いろいろなことを考えていかなければいけないと思いますが、それだけではなくて、例えば3年後に迫った北陸新幹線長野以北もこれまた金沢よりもっと先のことを考えれば人の移動の仕方っていうのは、今の現実行われている流れとはだいぶ変わってくると思うのですよね。そういうことも頭に置きながらというか、今までのことを前提にするのではなくて、いろいろな環境の変化を踏まえた将来像もしっかり見据えながら総合計画を考えていく必要があるということで申し上げているということです。

信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
 ありがとうございます。

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6 新たな総合5カ年計画について(2)

信越放送(SBC) 花岡晃子 氏
 若干確認事項のようなことにもなるのですが、総合5カ年計画についてお伺いしたいと思います。提案説明の中にもありますけれども、策定の時期を24年度中とされたことは、今まで知事はあまり時期については明言されていなかったと思うのですけれども、今回24年度中にとおっしゃった背景にはやはりこの震災があったということが大きく影響しているという理解でいいのかどうかということが1点です。それからこれも提案説明の中にもありましたけれども、従前知事の公約を実現していくためにも、早期に中期計画を策定したいということの趣旨をおっしゃっていたかと思いますけれども、その辺のその公約の実現ということとの整合性といいますか、その他についてお話しをいただければと思います。

長野県知事 阿部守一
 まず、震災の影響はもちろんありますね。大きな歴史の転換点だということは再三議会でもこの場でも申し上げてきたと思いますけれども、まあそうはいっても今までの延長線でもいいのではないかという意識がある人も大勢いたことも私は事実じゃないかなと。まあそんなこと言ったって今までの延長線上で何とかなるのではないかという思いもなくはない。いろいろな変革よりは今うまくいっていればそれでいいのではないかという発想はしかしながら今回の東日本大震災で、どうも今まで通りではいけないのではないかと改めて多くの方が意識したのではないかと私は思っていますし、むしろそういうことを顕在化させて大きな変革にしていかなければいけないのだろうと思います。人と人との絆(きずな)とか、水や食料の大切さとか、エネルギーの脆弱(ぜいじゃく)性とかということを提案説明で申し上げましたけれども、エネルギー問題一つとってもなかなかいろいろな議論があると思います。自然エネルギーだけで当面のエネルギーを賄うというのは、今のいろいろな制度、仕組みを前提とすれば現実問題なかなか難しいところはあるわけですけれども、しかしながらそうしたものを乗り越えていかなければいけないと私は思いますし、発災直後に大勢の人たちが東京周辺では帰宅難民で、東北の震災でああいう状況ですから本当に東京で大震災が起きた時は一体どうなるのだろうかということを考えたりすると、日本全体の構造も抜本的に変わっていかなければいけない、変えていかなければいけないと思いますし、そうした全体的な動きと合わせて長野県の将来どうするかということを、延長線上ではない社会像を描かなければいけないだろうと思います。そういう意味では震災後、3月11日以降私もほとんど震災の方に半分以上頭がいってしまっていたというところも正直言ってありますし、さっきから申し上げているように新しい方向性を作るというのは別に私だけが作ってもしょうがないので多くの県民の皆さんと思いを共有しながら作っていかなければいけないと。作った計画は県庁の職員の棚に置いてあるだけで議会答弁を作る時だけ引用しますというようなことになってしまってはいけないと思いますので、そういう意味で私はしっかりといろいろな方とも議論して作っていく方が結果的には早い政策実現になるのではないのかなと。拙速というと語弊がありますが短い期間で今までの焼き直しのような計画を作ってしまってはいけないだろうと思いますので、そういう意味で時間をかけてしっかりしたものを作りたいというのが私の思いです。

信越放送(SBC) 花岡晃子 氏
 すいません。今お答えの中にもあったかもしれませんけれども、ご自身の公約を実現していくということとの整合性といいますか・・・。

長野県知事 阿部守一
 今日も言いましたけれども例えば公約の中にもエネルギー自給戦略だとか、一朝一夕にはできない難しいテーマも入っています。そうしたことを実現していく上でも、これは県議会の議決もいただく形になっていますので、私はむしろそういうところでしっかりと議論をして作っていった方が結果としては近道になるのではないのかなと思っています。

長野県知事 阿部守一
 どうもありがとうございました。

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