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更新日:2014年6月6日

知事会見(平成26年(2014年)6月6日(金曜日)11時00分~11時37分 会場:県庁)

項目

知事からの説明

  1. 「信州 山の日」制定記念イベント等の実施、県中部の降ひょう被害、「長野県百年企業<信州の老舗>表彰」対象企業の募集、北陸新幹線金沢延伸開業に関するJR東日本への要望について

取材者からの質問

  1. リニア中央新幹線の評価書に対する意見書について(1)
  2. 「明日の長野県づくり推進会議」について(1)
  3. 告示後の公務等について
  4. リニア中央新幹線の評価書に対する意見書について(2)
  5. リニア中央新幹線の評価書に対する意見書について(3)
  6. 認知症患者の実態把握について
  7. 「明日の長野県づくり推進会議」について(2)
  8. 教員の不祥事について

本文

知事からの説明

 1 「信州 山の日」制定記念イベント等の実施、県中部の降ひょう被害、「長野県百年企業<信州の老舗>表彰」対象企業の募集、北陸新幹線金沢延伸開業に関するJR東日本への要望について

長野県知事 阿部守一
 それでは、6月6日の会見を始めさせていただきたいと思います。私の方からは冒頭4点お話をさせていただきたいと思います。
 まず、こういう格好で登場させていだたきましたけれども、山について、しつこくお話をさせていただいてきておりますが、今日、信州の山に関連して、2つ大きくお話をさせていただきたいと思います。まず、明日6月7日、「信州 山の日」50日前ということで、富士見パノラマリゾートで植樹祭がありますが、その後、カウントダウンイベントがございます。7月27日「信州 山の日」が秒読み段階になってきておりますが、信州の山に大勢の皆さんが親しんでいただくことができるような取り組みをさまざまな角度で実施をしていきたいと思っています。そういう中で、1点目でありますけれども、この「信州 山の日」の制定を契機として、改めて信州の山に関わる皆さま方にスポットライトを当てていきたいと思っています。さまざまな方々がいらっしゃいます。山を守る方、生かす方、育てている方、さまざまな山に関わる方々がいらっしゃるわけであります。今回、「信州山の達人を募集します」ということで、人の営み、活動ということに着目をして長野県の山の魅力を深掘りして発信をしていきたいと思っています。例えば、長い間山岳写真、長野県の山の写真を撮り続けているような方もいらっしゃいますし、また、多くの方々を山にいざなって、里山整備等を一緒に行っていただいている方もいらっしゃいます。あるいは、例えば、キノコ採り名人とか、そういう山に関わるいろいろな活動があります。そういう中で、私たちも日頃あまり認識していないような取り組みを行っている方々、あるいは、本当に地道にいろいろな活動をやっていらっしゃる方々、そうした方々を、ぜひこの機会に発掘して、一緒になって長野県の山を盛り上げてもらいたいと思っています。自薦、他薦含めて募集をしていきたいと思っておりますが、7月27日、「信州 山の日」に山の日の制定記念イベントを予定しておりますけれども、信州山の達人を選考して、その場で発表していきたいと思っています。山の達人になっていただけた方には、ぜひいろいろな長野県の山の発信に協力をしてもらいたいと思っています。例えば、東京の活動拠点でも、「こういう取り組みをしているんですよ。」と、あるいは「こういう面白いことが山にはありますよ。」というようなことも含めていろいろな角度から、協力をして、山の魅力の発信につなげていきたいと思っています。
 それから、もう1つ。ロゴマークを皆さんにもご覧いただいていますけれども、「信州の山」のロゴマークの制定をいたしました。信州の山並み、そして豊かな里山の森林を表現するとともに信州の「州」、青字で書いておりますけれども、山間を流れる清流を表現しております。また、全体的な色合いは、しあわせ信州の信州ハートとの調和も意識して、この信州の山のロゴマークを作成いたしました。これから、県としてもこのロゴマークを積極的に使っていきたいと思いますし、また、市町村をはじめいろいろな団体、企業の皆さま方にも活用していただければと思っております。ロゴマークの使用取扱規程に基づいて、申請をいただくことになりますけれども、この「信州の山」のロゴマークをぜひ皆さんに愛用して、この「信州山の日」を広めていただければありがたいと思っています。
 今日お伝えすることは、以上2点でありますが、先般もメディアの関係の皆さま方と、この山の日をどうやって発信すればいいかということを意見交換させていただきました。いろいろ厳しいご意見も含めて、私どもとしては、大変参考になる意見をたくさん頂戴したところであります。われわれはそうしたものにしっかりと答えていかなければいけないと思っています。まず1つは信州の山のポータルサイト。これ見づらいねというご意見がいっぱいありました。より見やすい形になるように、すぐできる範囲での改修をまず行ったところであります。ただ、現状で十分だと思っているわけではありませんので、さらに、外部の皆さんの知恵を入れながら、より充実したものとなるように改修をしていきたいと思っています。ぜひ、メディアの皆さん、県民の皆さん、見ていただいて、ちょっとこれ使いづらいとか、こういうところを工夫した方がいいんじゃないかというご意見があれば、どんどんお出しいただければありがたいかなと思っています。
 それからもう1点、意見交換でも出ていましたけれども、「信州山の日」、これは広く大勢の皆さんに山に親しんでもらいたい、そういう想いで制定するわけでありますけれども、そうした中で、山が嫌いな人をどうするんだというお話もありました。私どもとしては、やはりそうした、今まで例えば山にあまり縁が無かった、関心が無かったというような方たち、あるいは登りたくてもなかなか登れなかった高齢者の方とか障がい者の方とかそういう皆さんにも親しんでもらえるような信州の山にしていかなければいけないと思っています。そういう観点で今私ども検討しているのは、1つは山ガールと言われてますが、まだまだ山に対する興味、関心というのは、女性の関心、潜在的なニーズはあるんじゃないかと思っています。そういう中で山に関心の無かった女性が山ガールに成長していく過程を発信していく取り組みを考えていきたいと思っています。そうした取り組みを通じて、全ての皆さんに山を身近に感じていただくようにしていきたいと思っています。お年寄りの方とか障がい者の方、本当に山に親しみたくても、なかなかそういう環境が十分でない部分もあろうかと思います。全体としての環境整備を進めていくことはもちろん必要でありますが、今例えばNPOの皆さんたちがトレイルライダーを使って、車いすを利用する方々が高原での移動をサポートするような取り組みも行っていただいております。こうしたNPOの活動とも私どもが連携をしてですね、お年寄り、障がい者、こういう方たちが信州の山と触れ合う機会を増やす取り組みを行っていきたいと思っています。「信州山の日」に向けて、いろいろな取り組みを予定してますが、こうした観点で少しでも山に関心の無かった、山になかなか行きづらかったという方たちにも、この「信州 山の日」の制定を契機に、山を愛し、親しんでもらえる環境づくりを進めていきたいと思います。具体的には今後順次発表してまいりたいと思いますので、ぜひご協力をお願いしたいと思います。山の関係については以上でございます。山が終わったので上着を替えて普通の会見にさせてもらいたいと思います。
 それでは他の3件、お話を申し上げていきたいと思います。まず、ひょうの被害についてであります。5月28日から6月3日にかけて県内各地で4回降ひょうがございました。9つの市町村で、リンゴ、ナシなどの果樹、あるいは長芋、レタス等の野菜を中心にして、6億円余の被害が発生したということで、今現在把握しております。被害を受けられた農家の皆さま方には心からお見舞いを申し上げたいと思います。とくに6月3日、松本北安曇地域の6市村で4億8千万余の大きな被害が発生しているところでございます。県としては被害発生直後から被害農家の皆さま方に対して、農業改良普及センターが生産者団体とも連携して、摘果の見合わせ、あるいは病気の発生を防止するための緊急消毒等の技術指導を行ってきているところでございます。今後とも引き続きこうした対策を進めていきたいと思います。また、被害を受けた果樹、野菜、本県農業の基幹品目でございます。こうしたことから今後、市町村のご要望もお伺いしながら、植え替え用の苗の購入でありますとか、病気の発生防除のために緊急防止に必要な農薬の購入を支援する、農作物等災害緊急対策事業の発動の検討を行うなど、適切な対応を行っていきたいと考えているところです。
 それから3点目でございますが、皆さんのところに資料をお配りしているかと思いますが、百年企業「信州の老舗」表彰についてでございます。社会経済情勢の変化を乗り越えて、長年の間地域社会に貢献をいただいている100年以上の歴史を積み重ねた企業の皆さま方を、信州の老舗として表彰していきたいと考えております。この3月に中小企業振興条例を施行したわけでありますが、この表彰、長野県の企業をさらに力強く応援していくという一環でもございます。お手元の資料をご覧いただければと思いますが、今回表彰の対象として考えておりますのは、業歴100年以上、すなわち大正3年、1914年以前から事業を行っていること、そして地域社会、経済発展への功績があること、さらには原則として従業員数が10名以上であること。こうした企業を表彰していきたいと考えております。本日から募集を開始して、企業の皆さま方には7月25日までに所属の経済団体、または市町村に申請書をお出しいただきたいと考えております。ぜひ積極的な応募を期待したいと思います。また、表彰式は11月に予定しておりますが、伝統ある企業にふさわしい記念品の授与を行っていきたいと。県の伝統工芸品を使った記念品の授与を行いたいと思っております。民間の調査会社の発表によりますと、本県には業歴100年以上の企業は約800社あると聞いております。全企業数に占める割合は、約3パーセント、全国7位ということで、全国の中でも長寿の企業が多いのが私ども長野県であります。こうした状況をわれわれも改めてしっかりと把握して、さらなる企業の発展につなげていきたいと考えております。
 それから最後4点目でありますが、これもお手元にプレスリリース資料をお配りしているかと思いますが、JR東日本への要望についてでございます。新幹線の金沢延伸に関しましては、昨年7月にJR東日本の冨田社長に対しまして、案内方法、あるいは長野発着の列車の設定等について要望させていただいたところであります。昨年10月に案内方法、列車名等について決定されたところでありますが、さらに私どもとしては、北陸各県との連携を深めると同時に、この新幹線の延伸の効果を県内全体で享受できるような取り組みにつなげていきたいと思っております。そうした観点で、今般JR東日本に対してさらなる要請を行っていきたいと考えております。一つは、金沢延伸開業による波及効果を持続的なものとしていく上で、大型観光キャンペーンを実施してほしいということ、そして新幹線の延伸に伴って、利便性が低下することのないように既存駅についての停車本数の現状以上の確保、そして飯山駅については、可能な限り多くの停車本数の確保といったようなことを要請していきたいと考えております。このことについては、沿線市町村等で構成されております「北陸新幹線長野県沿線広域市町村連絡協議会」との連名で行っていきたいと思っております。今回は同協議会の副会長であります飯山市の足立市長にも一緒に行っていただいて、私からJR東日本に対して強く求めていきたいと思っております。私の方からは以上でございます。よろしくお願い致します。

取材者からの質問

 1 リニア中央新幹線の評価書に対する意見書について(1)

信濃毎日新聞 島田誠 氏
 
1点はですね、昨日環境大臣の方からリニア中央新幹線の評価書に対する意見書が国土交通大臣の方に送付になりました。知事も昨日コメントを出してらっしゃって、その中では一定の理解をいただいたというような評価とともにですね、県の方から要望されたことには明確な記述がなかったことなどをご指摘されてらっしゃいますけれども、全体的に拝見してやはり県が求めてきた生活環境への面については、あまり具体的な記述がなかったかと思いますが、改めてどんなふうに受け止めてらっしゃるかとですね、これから国交省、7月22日までに国交大臣が意見書を今度はあちらのJR東海さんの方に出すことになりますけれども、それに向けて、また改めて国土交通省の方にも要望などお考えでいらっしゃるのか、その点を伺わせてください。

長野県知事 阿部守一
 
はい。まず環境大臣の意見、私も拝見させていただいておりますけれども、例えば南アルプス地域について、「当該地域の自然環境を保全することは、わが国環境行政の使命である」といったようなことで、環境省として自然環境の保全という観点では、かなり多方面にわたる意見をしっかり言っていただけているんじゃないかと思っております。ただ、どうしても環境大臣の意見はすべての沿線全体を見ての意見になっておりますので、そういう意味では私ども県で見た視点からすると、少し大くくりになっているという部分は否めないところだと思っています。そういう意味で、まず私どもとしては、昨日出されたばかりですので、ここの文言に対して、どういう考え方を環境省として込めているのかというようなことをまずはしっかり確認をしていきたいと思っています。環境大臣、環境省の考え方をしっかり把握した上で、さらに必要な対応を、環境大臣から国土交通大臣に意見が出されて、そうして国土交通大臣からさらに意見が出されるわけでありますけれども、そうした関わりの中で、県として具体的にどういう対応をしていくことが必要なのかということは改めて判断していきたいと思っています。

信濃毎日新聞 島田誠 氏
 
その過程はまた改めて沿線市町村、沿線市町村でも昨日などは首長さんによって受け止めなどは少し温度差があるといいますか、いろいろな反応がありましたけれども、もう一度市町村に対しても見解などをお聞きになるご予定でしょうか。

長野県知事 阿部守一
 
これは前回も環境省には沿線市町村長とも一緒に伺わせていただいておりますので、市町村の皆さま方の考え方ということもよく把握をさせていただいた上で対応していきたいと思います。

 2 「明日の長野県づくり推進会議」について(1)

信濃毎日新聞 島田誠 氏
  
分かりました。それから2点目ですけれども、今朝、知事選に絡んでの話になりますが、各政党であるとか県会会派それから経済団体などの皆さんが集まられて、今後知事を支援していく団体といいますか、今後告示後は確認団体となる新しい推進会議を設けられましたけれども、こうした枠組みが形として出来上がったことについての受け止めと、それからそちらでもごあいさつされてらっしゃると思うので、その中でどんなご自身の意欲を示されたのかお聞かせください。

長野県知事 阿部守一
 
立候補の決意表明以来、できるだけ多くの県民の皆さま方のご支援をいただく中で県政を進めていくことが重要だというお話をさせてきていただいております。そういう意味で今日お集まりになられた皆さま方はこれまでも県政推進に多大なご協力をいただいていた方々ばかりだと思っておりますので、そういう意味で私としてはありがたいことと受け止めさせていただいております。前段のお話がどういう話だったかというのは必ずしも詳細を伺っていないので、全体的なコメントはなかなか今の段階ではしづらいですが、私あいさつをさせていただきましたが、その場では立候補に至った決意、考えでありますとか、あるいは一党一派に偏することなく県民党的、信州党的な立場で広く県民の皆さま方の思いを受け止めながら県政を進めていく必要があると、そうしたお話をさせていただいたところでございます。

 3 告示後の公務等について

信濃毎日新聞 島田誠 氏
 
それから最後に、告示まではまだ1カ月半以上あるかと思いますが、ちょうど今日の発表資料の中にも例えば「信州山の日」の記念イベントなどはもう告示後になっていくわけですけれども、告示後の公務と、それから選挙運動についてのバランスであるとか、どんな姿勢で臨まれるのかというのは今のところどんなふうにお考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 
そうですね。ここは少し慎重に考えなければいけないと思っております。片方で県知事としての責任をしっかりと果たさなければいけないという観点はありますが、他方で例えばメディア等の扱いが私が選挙期間中にあまりいろいろなところで映るような画像はたぶん使ってもらえなくなるだろうと思いますので、そういう意味で県としての施策を進める上で、選挙期間中私があまり表に出ない方がむしろ県にとってプラスだということもあり得るわけですので、そこは私が良ければいいという話ではなくて長野県にとってどういう形が望ましいのかという観点で対応を考えていきたいと思っております。

信濃毎日新聞 島田誠 氏
 
最後にこちらの「信州 山の日」制定記念イベントはご出席の予定なんですか。

長野県知事 阿部守一
 
まだ選挙自体のあり方もどうしようかというところでもありますので、そこは今言ったような視点で今後対応を考えていきたいと思っております。

 4 リニア中央新幹線の評価書に対する意見書について(2)

日本放送協会(NHK) 清木まりあ 氏
 
リニアのことでお伺いしたいのですれども、昨日のコメントの中で県の要望した項目が明確に表現されていなかったというコメントがありましたけれども、要望された中でどういった点についてもう少し具体的に示してもらいたかったかということをお聞かせください。

長野県知事 阿部守一
 
これは、昨日環境省から出されたものでありますので、まずは文言を読んだだけであります。そういう中で私どもかなり個別的な話、非常口の話であるとか、あるいはその橋梁(きょうりょう)部分の地下化の検討の話だとかそういうことを盛り込んできたわけですが、そういう部分がストレートには文言に表れていないんですが、地元の声を尊重しなさいみたいな趣旨が入っているので、そういうところに読み込まれていると言えば読み込まれてますし、そこらへんは環境省にまずしっかり考え方を確認していかなければいけないという意味で明確に表現されていないところというのは、否定的に言っているというよりは、むしろ明確じゃないんで、そこは確認をした上で、われわれとしての次の対応を考えていかなきゃいけない、そういう感覚で使わせていただいております。

日本放送協会(NHK) 清木まりあ 氏
 
今回ですね、その環境大臣の意見が一部動物のところでは、県ごとには指摘されていましたけれども、全体的には総論の話になっていましたけれども、今後国土交通大臣の意見も出る中で、この意見のテイストがこういった総論のものでいいのか、それとも各県ごとに出した方がいいのか、そのあたりはお考えいかがでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 
これは、なんていうか、私が出すわけじゃなくて、やっぱり環境省なり国土交通省がどういう考え方で取り組まれるかということだろうと思います。この環境省の意見はこれまでのアセスに対する意見からすると、かなり詳細にわたって、記載をしていただいていると聞いておりますので、そういう意味で環境省もリニアの環境に与える影響については大きな関心を持ってはいただいてはいるなと思っています。ただこれから国土交通大臣がこれまた環境省とはまた少し違う立場もあるわけですよね。そうした中で、われわれがどう対応していくかということは、幅広く考えていかなければいけないだろうと思っています。

日本放送協会(NHK) 清木まりあ 氏
 
各県でかなり事情が違うところは環境の面にしても、交通面にしてもあると思うのですけれども、その点で今回のこういった総論的な話にとどまってしまうと、それぞれの県としては物足りないという部分もあるのかなと思うのですが、そのあたりはいかがでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 
ただ、環境大臣意見の中にもですね、例えば関係する地方公共団体なり住民の理解なしに実施することは不可能であるという表現であったり、あるいは関係する地方公共団体の意見を十分に勘案し、住民関与についても十全を期すことが必要だということを言っていただいてますから、こういうことをよりどころにしてJR東海とわれわれが話をすることはできる記載にはなっているなと思っています。こうしたものがさらに国土交通大臣の意見の中にどういう形で取り上げられるかということについては、われわれもしっかり見極めていかなければいけないだろうと思います。

 5 リニア中央新幹線の評価書に対する意見書について(3)

読売新聞 戸田貴也 氏
 
リニアの関連です。南アルプス等のですね今回記載が、環境省意見にはありまして、5月13日の知事要望の時には触れられてなかったですけれども、今までの評価委員会等や知事意見の中にも自然保護という観点では述べられていたと思うんですが、改めて50周年を迎えた国立公園についてこのように保護すべきだという部分での言及があったことについての受け止めを教えていただけますか。

長野県知事 阿部守一
 
これは先ほどもちょっと申し上げましたけれども、山梨県から長野県にまたがる地域の一部は、わが国を代表する優れた自然の風景地として南アルプス国立公園に指定されているという記述の中で、こうした自然環境を保全することが環境行政の使命だということを明確に言っていただいているので、そういう意味で環境省の皆さんの当該地域に対する思いというものがはっきり現れていると思っています。こうしたことがぜひ具現化するように環境省には取り組んでいただきたいと思っています。

 6 認知症患者の実態把握について

読売新聞 戸田貴也 氏
 
分かりました。あと、話題が変わるのですが、昨日警察庁も発表されていましたが、認知症の患者が行方不明になるという問題が全国的に報道等や公表等されていますが、県の方としても実態把握をするために町村に対して調査を始めるとお話を伺っていますが、知事としてこういった問題への問題意識というか、受け止めを教えて頂けますか。

長野県知事 阿部守一
 
県の行政を進めて行く上で、人の幸せ、一人ひとりの幸せということがやはり基本に無ければいけないだろうと思っておりますので、そういう認知症の皆さま方の中で家族と切り離されてしまっている、あるいはよりどころが必ずしもはっきりされていない皆さま方を県としても応援をしっかりしていくということは重要な話だろうと思いますので、関係部局にはきっちりと対応してもらいたいと思います。

 7 「明日の長野県づくり推進会議」について(2)

長野朝日放送(abn) 草田敏彦 氏
 知事選に関して、今朝発足した支援組織についてですが、経済団体が顔をそろえておりますし、政党も垣根を越えて非常に幅広い支援が今のところ形成されているのですが、なぜこうも、知事自身の分析で結構ですが、幅広い支援がここまで形作られているのか、ご自身はどうお考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 
例えば県議会の皆さま方とも個々の政策において必ずしも100%意見が同じではないこともこれまでありましたし、それはお互い人間として当たり前だと思います。それは全く皆が考え方が同じということにはならないし、そんな社会はおかしいと思います。ただ、私は個々の問題についての意見が違うことと、人間関係が切り離される、あるいは敵対するということはまったく別の次元だと思っていまして、そういう意味で私自身いろんな方との信頼関係をしっかり構築する中で県政を進めていかなければいけないと思っていますし、これまでもそうした思いで取り組んで参りました。それぞれの政党や、それぞれの組織、主張、考え方が必ずしも同じわけではないですけれども、しかしながら県政を進めていく上では、より多くの皆さんが県政の方向に賛同していただくということが、私は重要だと思っておりますし、またそうした考え方を一定程度ご理解いただいたからこそ、こうした動きにつながってきていると思っておりますので、そういう点では、私としては、大変ありがたいことだと思っております。

 8 教員の不祥事について

テレビ信州(TSB) 酒井龍人 氏
 
先日、また教員の不祥事で、学校の先生が建造物侵入で逮捕される事案がありましたが、去年も8件あって、本年度初めての逮捕だったんですけれども、あらゆる対応をしててもまだこうした事案が起きてしまうことに対しての知事のお考えをお聞かせください。

長野県知事 阿部守一
 
そうですね、これはあの、ずっと教員の不祥事の問題について取り組んできて、「またか」というのが率直な思いであります。子どもたち、子どもたちを学校に通わせている保護者のみなさんの思いを考えたときに、こうした状況がなくなるように教育委員会と連携して、しっかり取り組まなければいけないと思います。教員の資質向上・教育制度あり方検討会議で、まとめられた提言、いま具体化しつつあります。こうした教員に対する懲戒ということも従前より厳しいルールになっているところでありますので、具体的な事例を、先生、教員の皆さん1人ひとりが、やっぱり自分のものとしてもらうということと合わせて、県全体がですね、もっと開かれた学校づくり、信州型コミュニティスクールということも進めていこうとしていますけれども、教員の皆さんが、世の中の感覚と、ぜひ同じ感覚を持って進んでいってもらえるような環境づくりをさらに推し進めていきたいと思っています。教員の皆さんの授業評価とか学校評価についても、いかがなものかというご意見もありますけれども、世の中で行われている当たり前の視点、学校の主役はあくまでも子どもたちでありますから、そうした子どもたちにとって、どういう形が最善なのかということを、学校の先生方も、われわれ教育行政に携わる者も、一緒になって考えていかなければいけないだろうと思います。

長野県知事 阿部守一
 
どうもありがとうございました。

 

お問い合わせ

企画振興部広報・共創推進課

電話番号:026-235-7054

ファックス:026-235-7026

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