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更新日:2015年10月9日

知事会見(平成27年(2015年)10月9日(金曜日)15時00分~15時34分 会場:県庁)

項目

知事からの説明

取材者からの質問

  1. 子どもを性被害から守るための条例モデル案について
  2. 諏訪東京理科大学公立化について
  3. 御嶽山のビジターセンターについて
  4. TPP協定交渉の大筋合意について
  5. ミズーリ州との友好交流について

本文

知事からの説明

 県議会9月定例会が閉会、オーストリア・スイス訪問、張西龍(ちょう せいりゅう)中国国家観光局首席代表等の招請、信州型自然保育の認定団体発表について

長野県知事 阿部守一
 それでは、10月9日の会見を始めさせていただきたいと思います。
 まず本日をもって9月定例県議会が閉会ということであります。16日間にわたりまして、県議会の皆さま方からさまざまなご意見いただく中で、無事予算、条例案等についてはご議決をいただきました。大変ありがたく思っておりますし、予算については迅速な執行に心掛け、効果がしっかりと上がるように取り組んでいきたいと思っています。特に今回の補正予算案の中には復興支援ということで、木曽の観光振興関係の予算も盛り込ませていただいておりますので、引き続き神城断層地震からの復興、そして御嶽山噴火災害からの復興を県としても地域の皆さんの悩みや課題をしっかりと受け止めながら、一緒になって取り組んでいきたいと思っています。
 それから、私の方から今日3点お話を申し上げたいと思います。
 まず1点目でありますけれども、オーストリア、スイスへの訪問ということでございます。今年度を「国際関係再構築年」と位置付けまして、世界の国々とのさまざまな友好交流関係の構築等を進めてきています。昨日も東京でアメリカのコロラド州知事ともお会いして、コロラドは地域全体でイノベーションを推進する地域にしようということで取り組んでいるわけでありますが、私ども長野県も新しい県立大学、グローバルな視野を持ってイノベーションを起こす人材をつくろうということで取り組んでいますので、そういうことも含めて意見交換させてもらいました。今回10月26日から11月2日まで約1週間、オーストリアとスイスを訪問してまいります。県議会の西沢議長にもご同行いただいて一緒に訪問する予定にしております。今回の目的は大きく三つであります。林業振興、それから世界水準の山岳高原観光地づくり、そして文化交流でございます。まず林業振興でありますが、かねてから「森林県」から「林業県」へということで申し上げてきておりますけども、オーストリアとの関係も平成25年度から林業関係者をはじめとしてさまざまな形での交流を積み重ねてきております。林業大学校の学生は平成21年から毎年オーストリアに研修に伺っていますし、また林務部と信大の農学部がオーストリア政府の森林研修機関と技術連携もさせてきていただいております。オーストリアは非常に林業の面では進んだ国でもございますので、今回こうした交流の積み重ねを踏まえてオーストリアの農林環境水資源管理大臣との間で林業技術等の交流に関する覚書を締結してまいりたいと考えております。世界のレベルで林業を進めていくという上では、長野県が林業県として発展していく大きなステップになると考えております。また観光面であります。世界水準の山岳高原観光地づくりということで進めてきておりますが、今回、国際レベルの山岳高原リゾートづくりに取り組んでいる中で参考にしようということで、山岳高原観光の拠点でありますスイスのツェルマットを訪問してこようと考えております。観光局で進めてらっしゃる積極的な観光開発戦略、あるいはプロモーション等について学んでいきたいと思いますし、また地域が主体となった滞在型観光地づくりが行われておりますので、こうしたことについて地元の観光局、あるいは地域の推進組織の皆さま方と懇談を行って学んでいきたいと思っております。それから文化交流でございます。これはオーストリアとの関係でございますが、私どもの県民文化会館、ウィーン楽友協会と既に姉妹提携を結んでいる関係にあります。こうした中でウィーンフィルハーモニー管弦楽団の団長と懇談をさせていただくとともに、ウィーン楽友協会の芸術総監督と音楽に関する今後の交流事業の実施について覚書を締結する予定でございます。県民栄誉賞第1号の小澤征爾さんとも縁があるところでございますので、今年は長野県、「文化振興元年」という位置付けでもございます。改めてウィーンとの文化的なつながりをしっかりと深めていきたいと考えております。以上がオーストリア、スイスへの訪問の目的等でございます。
 それから2点目でございますけれども、観光の関係でございます。資料をお配りしているかと思いますが、張西龍中国国家観光局駐日首席代表が長野県にお越しいただくことになりました。今回は特に木曽の復興支援、先ほど申し上げましたが、木曽への誘客は県として最も重要な当面の課題だと思っておりますが、木曽の復興支援につなげるという観点で木曽にも訪問をしてもらおうというスケジュールになっております。御岳ロープウェイ、道の駅木曽福島、そして妻籠宿等をご視察いただいて、木曽の素晴らしさを発信し、ぜひ中国からも1人でも多くのお客さまにお越しいただけるようにしていきたいと思っております。今回の張首席代表の訪問は中国国家観光局だけではなくて、春秋航空であるとか航空会社、それから人民日報でありますとか、新華社でありますとか、そうしたさまざまなメディアも一緒にお越しいただくことになりますので、長野県の木曽をはじめとするさまざまな観光資源について発信いただけるように取り組んでいきたいと思っています。中国の国家観光局は国民直属の組織ということで、非常に観光政策の中では重要なウエートを持った組織であります。私どもとすれば木曽への観光誘客が最も当面の重要な課題でありますが、それと併せて2022年に北京での冬季オリンピックの開催が決定致しました。これに私どもも協力していきたいと思っていますが、その一環として今回も白馬村の冬季オリンピック施設の視察をしていただきたいと思っております。またお越しいただいた2日目には、私も直接、張首席代表と会談をさせていただきたいと思っています。中国からの誘客、そして松本空港の活用の可能性、さらには木曽復興支援のための強力な情報発信、こうしたことについても私から重ねてお願いをしていきたいと思っているところでございます。これからも中国との関係をしっかりと構築をして、双方にとってWin-Win(ウィンウィン)の関係になるように、そして中国から1人でも多くのお客さまにお越しいただくことができるように取り組んでいきたいと思っています。
 それから3点目でございます。信州型自然保育の認定団体発表についてでございます。かねてから取り組んできたわけでございますけれども、このたび、初の認定団体を決定致しました。認定団体についてはお手元のプレスリース資料のとおりでございます。今年度の当初目標は30団体としておりましたが、今回72団体を認定させていただくことになりました。内訳としては特化型、森のようちえんや自然保育を中心に取り組んでいただいているところが7団体、それ以外のいわゆる普及型が65団体という形になっています。認定された団体に対しましては10月13日(火曜日)の午後1時から認定証交付式を開催して私から認定証をお渡しさせていただきたいと考えております。昨日も横浜の方たちといろいろと地域間連携・交流の話をしましたけれども、長野県の自然に対する関心というものは非常に強いものがありますし、特に子どもたちの交流という観点で都市側のニーズはかなりあるものと感じています。信州型自然保育を通じて、長野県の子育ての素晴らしさ、自然環境の中での子育てという素晴らしさを県外にしっかり発信をすることによって、長野県の価値を発信していきたいと思います。また、そういうところで学ぶ子どもたちが増えることによって、私としては五感でいろいろなことを感じることができる感性豊かな子どもたちを信州で育んでいきたいと思っています。今後ともこの取り組みを保育所、幼稚園、あるいは認可外保育施設の皆さま方と、力を合わせて発展させていきたいと思っておりますし、今申し上げましたように県内外にしっかりと発信をしていきたいと思っています。11月28日(土曜日)でございますが、銀座NAGANOにおきまして、首都圏の子育て世代、あるいは保育をされる方を対象として自然保育セミナーを開催していきたいと思います。移住の促進、地域間の交流にも信州型自然保育を役立てていきたいと思っております。私からは、以上3点でございます。よろしくお願いします。

取材者からの質問

 1 子どもを性被害から守るための条例モデル案について

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 数が多くて恐縮ですが五つほどあって、最初に子どもを性被害から守る条例について、知事が表明されてから今日で10日ほどになるかと思うのですが、10日間の県議会等の議論を振り返って、全般的にどのような印象を知事ご自身が受けられたかというのと、いろいろなご指摘がある中で、例えば、こんなことをやっていくべきというか、課題というか、まず印象の部分と、今後、課題というか見ていきたいという部分があればその点から教えていただけますか。

長野県知事 阿部守一
 性被害から守るための取り組みは、重ね重ね申し上げますけれども、これは今回の議会で初めて出てきたわけでなくて、2年半ほど前から検討委員会を設けて、どういう取り組みが必要かということを検討してまいりました。そういう中で今年の当初予算の中でも、既に県民会議、県民運動をしっかり強化させようという観点で県としての予算は増額をさせていただきましたし、また県民会議の中のメンバーも強化して取り組んできているところであります。そういう中で条例のところについてしっかり検討しようということで、それらの課題とは切り離して慎重な検討してきたわけでありますけれども、条例のモデルを専門家の皆さんに集まっていただいて策定をしていただきました。条例のモデルを踏まえて、私としては条例を制定する方向で県民の皆さま方と意見交換をして、その上で県民の皆さま方のご理解を得ることができれば条例案として取りまとめ、議会にご提案していこうと考えています。この点については村石議員に既にご答弁申し上げた通りでありまして、私の考え方はそこで申し上げた通り、今申し上げた通りでございます。そういう意味で、これから今申し上げたように県民の皆さま方としっかりと意見交換を行っていきたいと思っています。条例モデルをなぜ作ったかということを県議会でもご説明させていただくときに申し上げましたが、他県のいわゆる青少年健全育成条例、青少年保護育成条例があるわけでありますが、長野県はそうした条例を持たずにこれまで取り組んできました。私は県民運動を中心に取り組んできたこれまでの長野県の取り組みを尊重したいと思っておりますし、これからも県民運動は極めて重要だという認識には全く変わりはありません。そして、この場でも何度も申し上げてきていると思いますけれども、他県のいわゆる青少年保護育成条例、あるいは青少年健全育成条例のようなものは作らない。包括的、網羅的な規制罰則を盛り込んだものは作らないということは再三申し上げてきているところでございます。例えば、自販機の規制であったり、あるいは有害図書の指定と規制だったり、そうしたものについては一貫して盛り込まないと言っているわけでありまして、そうした点については幅広く県民の皆さま方にしっかりお伝えをしていきたいと思っています。今回の条例モデルは、そういう中で子どもに対する性行為をどこまで罰則の対象にするのか、あるいは禁止していくのか、そういうことを中心にご議論いただいたものでありまして、私としてはこれまでの例えば、いわゆる淫行というような規定を使わず構成要件の明確化に努めていただいている点等、かなりしっかりとしたご議論いただいた上で、今回の条例モデルが出されていると考えております。条例モデルを元に私としては県の皆さま方と意見交換をしっかり行っていきたいと思っております。県としてまず関係団体、子どもたちを支えていただいている団体がさまざまございますので、そうした団体の皆さま方としっかりとまず意見交換していきたいと思っておりますし、そうしたことも踏まえ、あるいは並行して、ランチミーティングであったり、ティーミーティングであったり、そうした場で私自身も直接県民の皆さま方とこの点については意見交換をしてまいりたいと思っています。そういう意味で多くの皆さま方としっかり意見交換を行った上で、県民の皆さま方のご理解を得られるようにしていきたいと考えています。

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 いくつか県民の方々との意見交換について例示をされたのですが、知事として方針を示されていらっしゃる以上、もう少しスケジュールというか、どういった形で進めていくのかということについては具体的には決まっていないということでしょうか。

長野県知事 阿部 守一
 私とすればいたずらに時間を掛けることなく意見交換を行ってきたいと思いますが、なにぶん相手がある話でございますので、例えば各団体と意見交換するのも勝手に私どもが日程設定できませんので、意見交換の日程を調整させていただいた上で、私どもとしてはできる限り多くの皆さま方からご意見いただきながら、また私どもの考え方もしっかりとお伝えして、そしてコンセンサスが得られるようにしていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 先ほどの議会の委員長報告の中でいくつかあったんですが、条例についてのそれぞれ多様な意見もあると、あと子どもから意見を聞いたらいいのではないか等いろいろ提案があったと思うんですが、各種団体というのは表に出てくる意見で聞きやすい部分があると思うのですが、なかなか聞けない部分、例えば、それ子どもだったりするのかもしれないですが、非常に多様な意見を聞いていくに当たって考えていらっしゃるものはありますか。例えば団体ですとかそういった方はアポを取ってお聞きをするような機会があったりとか、そういう中で聞けると思うんですけど、多様な意見を聞いていくというのは他の県政課題についても同じだと思うんですけど、難しいと思う。そういった部分で幅広い方からコンセンサスを得るとすると、いろいろな意見を聞いた方がいいのではないかという声が上がっていて、そこの進め方というのはどうしていけばいいかというか。

長野県知事 阿部守一
 例えば、タウンミーティングは今までやっているタウンミーティングのほとんどと同じようにどなたでもご参加いただく場として設定をしていきたいと思いますし、いろいろな方のご意見が、子育てをされている世代も含めて聞けるようには考えないといけないだろうと思っています。男性の立場、女性の立場ということもあるでしょうし、できるだけいろいろな工夫をしていく必要があると思っています。

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 もう1点、進め方について知事が10日前に表明された点については、先ほど議長、副議長の記者会見もありまして、小島副議長の方から議員全員が条例モデルを把握していない段階で知事が表明されたことについては、そのままお話をすると、あらかじめ配っていただいた方が分かりやすかったのではないかと、表明をされた今回の手法について県会側からはかなりちょっと戸惑いというか、違和感を覚える声があると思うんですが、その辺の進め方についてはどのように捉えていらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 それは本会議でも申し上げたのですけども、私は条例のモデルは議会側の皆さんにはいっているものと理解をしていましたので、そういう意味では県議会の皆さま方に対する説明については、より丁寧な対応をしていく必要があると考えています。加えて、この条例のモデルは先ほど申し上げましたように、他県のものとは相当程度違う内容になっているわけでありますので、これは県民の皆さま方にも分かりやすくお伝えをしていくということが重要だと考えているところであります。

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 どうしても分かりやすく伝えるという点を考えるとなかなかこれからどういうふうに進めていくかというのは、正直青写真がなかなか描かれていなくて、正直分かりにくいところがあって、知事がイメージされている条例というのは処罰に限らず、かなり幅広い条例をイメージされていると思うのですが、もう少し県民の方に分かりやすく伝えて、処罰に関わる部分にフォーカスされないというか、もう少し幅広い議論を進めるための意見を聞くにはどのような進め方というのを考えていらっしゃるのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 信濃毎日新聞の取り上げ方自体について私はちょっと問題意識を持っていますけれども、まず子どもを性被害から守るための条例ということでありますから、先ほどから申し上げているように、青少年保護育成条例というのは社会秩序を維持するというどちらかというと社会的法益を保護するということに力点が置かれて、かなり広範な罰則規定があります。メディアの皆さま方が多いので、例えば有害図書の規制なども場合によれば表現の自由との関係での議論を呼んだ、かつて他の県で作るときにはそういうものがあるわけでありますが、今回の条例モデルはそうしたものは入ってないわけであります。むしろ性被害に特化した条例のモデルになっていますので、そういう意味で教育を含めた予防の話であるとか、あるいは被害者に対する支援であるとか、そういうことがまだモデルの段階で条例案ではないわけでありますけれども、方向としては盛り込まれているわけでありまして、ぜひそういう部分について、私があまり求めてしまってはいけませんけれども、報道をいただけると、先ほど来、村澤さんと意見交換させていただいているようにより県民の皆さま方のご理解が深まるのではないか。そして、もちろんそのことに対しても賛成反対、さまざまなご意見があり得るかと思いますけども、やはり正確な情報の中でしっかりとした対話を行っていきたいというのが私の願いでございます。

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 その点については、県側からどう発信していくかという部分もあると思うんですが、おっしゃられた教育とか、性被害とか、いわゆる県民運動とか、その部分についての発信は県自らとしてどういう議論を喚起していくかというのは、それはメディアがどう捉えるかというのとはまた別の問題としておありになると思うんですが。例えば今おっしゃられた教育の問題とか、この問題についてのアプローチとして学校教育の在り方、性教育の在り方もあるでしょうし、どうしてもの停滞していると言われている県民運動どう盛り立てていくのか。

長野県知事 阿部守一
 村澤記者がおっしゃる通りだと私は思っていますが、冒頭も私ご説明申し上げましたように、この子どもを性被害から守る話は今回突然出てきたわけではありません。徹底取材されている新聞社であれば十分ご承知かと思いますけども、検討委員会の報告があり、そして県民運動の皆さま方からのご意見があり、そして県としてそれらを踏まえて県としても取り組みをまとめて、先ほど申し上げたとおり県民運動については既に今年度の当初予算の中で強化しようという方向を出しているわけであります。そうしたことについても、ぜひ県民の皆さま方にしっかりと非常に多くの紙面を割いて報道いただけるというか、大変ありがたいことだと思っていますけども、しかしながら県が取り組んでいることについても十分お伝えいただいた上で批判すべき点を批判していただきたいと思っています。

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 もう1点最後にお聞きします。県側としてこれから県民の皆さんに示していく、この議論に当たっては条例モデルついてはご説明されると思うんですけど、それ以外の要素とすればどういった部分について、例えば資料を作ったりとか、やっていくとすれば、どこの部分をポイントに上げていかれるとお考えですか。

長野県知事 阿部守一
 まだ条例案ではないので、そこのところが恐らく分かりにくい要因だと思いますが、何度も同じことを申し上げて恐縮でありますけれども、通常の条例の策定プロセスと今回は違っています。それは罰則規定をどうするか、あるいはいわゆる他県で言っているところの淫行処罰みたいな部分は構成要件が不明確だといったようなさまざまな議論がある中で、本当に法制的に整備できるのかどうか、そういうことを専門家の皆さま方にしっかりご議論いただこうということで、今回の条例のモデルが出されているわけであります。今回の条例のモデルは性交への罰則だけではなくて、夜間外出禁止のところの禁止、罰則とそれから先ほど申し上げましたように、予防の部分の教育であったり啓発であったりそういう部分と、それから被害者への支援、心や体が傷ついている子どもたちに対する支援を行っていこうと、こういうことは他の県の今の条例には私はないと思っています。ないです。そういうことをやはりしっかりお伝えする中で県民の皆さま方の意見をお伺いしていきたいと思っています。

 2 諏訪東京理科大学公立化について

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 別の質問でお願い致します。諏訪東京理科大の関係なんですが、先日地元の6市町村の方で公立化を目指している諏訪東京理科大について、県に経営、運営への参画を求めるという要望を近いうちにしたいという話があるんですが、県とすれば関わりは財政支援も含めたというのを考えていらっしゃいますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 まだ私が直接お話をお伺いしていないので、どういうご意向かも伺う前にコメントをするというのはいささか難しいかなと思っています。

 3 御嶽山のビジターセンターについて

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 あともう1点、御嶽山のビジターセンターについて、先日危機管理委員会の方で話題に上ったのですが、知事の方で皆さんのご意見を今受け止められて、これはかなり財政に関わってくる話だと思うんですが、県自ら関わるべきなのか、それとも他の主体がありうるのか、どのようなイメージを持ってらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 そこはこれからです。私は御嶽山の災害の記憶というものは決して風化させてはいけないと思っています。ただ、この件について私は直接、地元の木曽町王滝村の皆さんとお話をしているわけでありませんので、そういう意味では地元の皆さんもさまざまなお考えあると思いますので、そうしたものを十分お伺いした上で考えていきたいと思います。

 4 TPP協定交渉の大筋合意について

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 あともう一つ。先日のTPPの関係で緊急の会合を開いていらっしゃいましたが、県として今後の農業分野について施策というのはこれから検討されていくと思うんですが、考え方だけでも現時点でどのような支援策というか、影響をまず検討するところから始まると思うんですが、そこはどのようにお考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 まずはしっかりとした情報収集をして、本県の農業を中心にどういう影響があるのかということを十分把握しなければいけないと思っています。その上で県として対策会議を設置することに致しましたので、その中で各部局が連携をして長野県にとってのマイナス面が極力少なくなるように、これは県としての取り組みもあると思いますし、国に対しても求めるべきことはしっかりと求めていきたいと思っています。

 5 ミズーリ州との友好交流について

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 あともう1点だけ、今日着けてらっしゃるネクタイについてコメントいただきたくて、昨年、ミズーリ州へ行かれたときにニクソン知事から贈られたということで、今年を国際関係再構築年という位置付けを考えた場合に、今後ミズーリ州との関係というのは改めてどのように考えられますか。

長野県知事 阿部守一
 ミズーリ州にお伺いしたときにミズーリ大学から頂戴したネクタイで、今日は県議会の皆さま方もお着けいただいて、そういう意味では姉妹提携をしているミズーリ州と長野県とのしっかりした関係を目に見える形で議会の皆さま方にも表現いただけたのではないかということで、私としては大変ありがたく思っています。ニクソン知事の来県のご予定が先方のご都合でお越しいただけなくなったところがありますけれども、大学間の連携も含めて、これからもしっかりミズーリとの交流は深めていきたいと思っています。国際関係再構築年ということで、さまざまな国、地域と今年はかなり勢力的に交流を深めていますが、具体的な成果が上げられるように関係部局を挙げてしっかり取り組んでいきたいと思っています。

長野県知事 阿部守一
 ありがとうございました。

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企画振興部広報・共創推進課

電話番号:026-235-7054

ファックス:026-235-7026

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