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更新日:2016年12月9日

知事会見(平成28年(2016年)12月9日(金曜日)15時00分~15時38分 会場:県庁)

項目

阿部知事からの説明

  1. 県議会11月定例会が閉会
  2. 中国訪問について
  3. 東京オリンピック・パラリンピックホストタウンの登録について
  4. 県営住宅の子育て世代向けリノベーションについて

取材者からの質疑

  1. 地方創生加速化交付金ついて(その1)
  2. 統合型リゾート施設整備推進法案について 
  3. 北陸新幹線敦賀以西ルートについて
  4. 中国訪問について
  5. TPP法案成立について
  6. 地域振興局構想について  
  7. 東京オリンピック・パラリンピックホストタウンの登録について
  8. 地方創生加速化交付金について(その2)

 

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本文

阿部知事からの説明

1 県議会11月定例会が閉会

長野県知事 阿部守一
 皆さん、こんにちは。本日の会見を始めます。よろしくお願い致します。(手話で表現)
 12月9日の会見を始めさせていただきます。私の方からは、大きく3点ほどお話をさせていただきたいと思います。その前に、本日、県議会11月定例会閉会ということで、提出させていただきました議案も無事ご議決いただきましたので、着実に予算の執行等を進めていきたいと思います。今回の予算、松本空港の活性化、あるいは信濃美術館の改築といった、長野県の将来にとって大きなウエートを占める政策も盛り込まれていますし、また地域振興局の設置等、現地機関の見直しについての条例案等もご議決いただきました。来年4月から、新しい体制でこれまで以上に県民の皆さま、地域の皆さまと一緒になって、地域振興に取り組める体制づくり、人事も含めて、これから直実に十分検討した上で具体化を図っていきたいと思っています。

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2 中国訪問について

長野県知事 阿部守一
 その中で、まず私からは中国訪問についてお話を申し上げます。プレスリリース資料をお配りしていると思いますけれども、11日から14日まで、4日間、3泊4日で中国を訪問させていただきます。今回、香港、深圳(シンセン)、北京を訪問致しますが、目的としては大きく三つ考えております。
 1点目は、松本空港、先ほども予算の中で活性化を進めていく方向を持たせていただいていますけれども、松本空港の活性化も含めたインバウンド誘客の促進であります。そういう意味で、まず香港におきましては、日本への送客ナンバーワンのEGLツアーズを訪問させていただきます。これまでも、本県に対しましては、長野マラソンツアー、あるいは軽井沢へのウェディングツアー、こうした企画を行って、お客さまをお送りいただいております。このEGLツアーズに対しまして、私どもからは感謝状を贈呈したいと思いますし、また併せて来年度に向けて、長野県の売りとなるものをアピールして富裕層向けツアーの造成等を提案していきたいと考えています。それから深圳におきましても、深圳中国国際旅行社を訪問させていただきます。この旅行社は訪日教育旅行で実績がある旅行社ということで、こちらでも感謝状を贈呈させていただくとともに、引き続き教育旅行のアピール、協力依頼、そして松本空港のチャーター便も視野にいれた旅行商品の造成を要請したいと思っています。また、北京におきましては、人民日報社、人民網を訪問させていただきます。ネットメディアでありますが、ウインタースポーツの分野を中心として情報発信等についての覚書を締結致したいと考えております。中国も2022年の北京冬季オリンピックに向けて、ウインタースポーツ人口がこれから着実に増加するということが見込まれますので、スノーリゾート、長野県等を含めてインターネットネットを通じて、長野県の情報をアピールしていきたいと思っております。
 2点目が9月に唐家璇(トウカセン)中日友好協会会長をお迎えしたわけでありますけれども、答礼という意味も込めて訪問させていただき、さらなる中国と長野県との交流の促進について、協力を要請していきたいと思っております。
 3点目ですが、北京では中国国家体育総局を訪問致します。後ほどお話し申し上げますが、このたび中国を相手国とする東京オリンピック・パラリンピックのホストタウン登録を受ける形になりました。中国国家体育総局とはホストタウン事業への協力の要請、それから事前合宿の誘致、こうしたことを話し合って、ぜひホストタウンの具体化を進めていきたいと考えております。今回の訪問は私も県だけではなくて、唐家璇会長がまさに官民挙げての日中友好交流のイノベーションだと長野県のことを表していただきましたが、今回の訪中も日中友好協会の高波会長、それから長野県スキー連盟の会長で、全日本スキー連盟会長でもあられます、北野会長ともご一緒して、長野県の友好交流、そしてスポーツ交流、こうしたものに弾みをつけていきたいと考えております。

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3 東京オリンピック・パラリンピックホストタウンの登録について 

長野県知事 阿部守一
 
それから、今の話と関連して、ホストタウンについてであります。2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会における中国を相手とするホストタウン登録ができた、登録になったということで、本日、東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当国務大臣から発表がございました。今回の登録は、私ども長野県と中国との長年にわたる深い友好交流の実績をご評価いただけたものと考えております。日本の中で中国を相手国とするホストタウンは、私ども長野県と共同で申請した市、町との、今回の申請が初めて、唯一ということであります。今後、先ほど申し上げましたように、中国国家体育総局とも連携し、そしてもとより中国大使館、関係市町村、日中友好協会とも連携を図りながら準備を進めていきたいと考えております。長野県の地域の活性化、そしてスポーツの振興につなげるとともに、2022年北京オリンピック・パラリンピックに向けて、私どもも中国の取り組みにしっかり協力して、東京オリンピック・パラリンピック、そして北京冬季オリンピック・パラリンピックを契機として長野県と中国との交流関係が一層強固になるように取り組んでいきたいと考えています。

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4 県営住宅の子育て世代向けリノベーションについて 

長野県知事 阿部守一
 それからもう1点でありますが、プレスリリース資料をお配りしていると思いますが、県営住宅の子育て世帯向けリノベーションのモデルプランが決定したというお知らせでございます。県営住宅、どうしても老朽化した建物が多いということもあって、必ずしもイメージ的に良くないのではないかという部分がございます。特にこれから地方創生の観点もあり、子育て世帯の皆さま方にも県営住宅での暮らしをより充実したものにしていただきたいと考え、県営住宅のリノベーションプランを県として一般募集させていただきました。今回、62件の応募をいただいたわけでありますけれども、昭和40年代、50年代に建設された県営住宅3DKと2LDK、このタイプを改修するモデルプランに応募いただいた中から、それぞれ最優秀賞、そして優秀賞を決定させていただいました。最優秀賞はモデルプラン1の、家族4人以上の子育て世帯向けの改修の方でありますが、最優秀賞が「一級建築士事務所スタジオ創」の池田福慈さま、篠田千穂さま、そして優秀賞が「チームSKH くましろハウジング」勝野久美恵さまほかでございます。また、モデルプラン2ですが、こちらは家族が3人以下あるいはひとり親の子育て世帯向けの改修ということで、最優秀賞が「諏訪総合設計(株)」の長田伸亮さま、そして優秀賞が荻原雅史さまに決定させていただきました。子育て中の皆さま方にいろいろな配慮をしていただいた住宅になっております。例えば、子どもが必ずリビングを通るような形にして親子が触れ合えるような工夫とか、あるいは子どもを見守りながら料理ができる対面型のキッチンであるとか、あるいは家族だんらんを意識してリビングを広くしたり、子育て世帯の皆さんに住みたくなる、住みやすい提案をいただきました。私ども長野県としてはこの最優秀賞作品をもとにして今後改修工事を行って、モデル住戸としてまず整備をしていきたいと思っております。来年度になりますけれども。来年度完成後には見学会等開催して広くアピールしていきたいと思いますし、また実際にご入居いただく方には使いやすさ等の感想やご意見を伺うなかで、徐々にこうした県営住宅という私ども県としての重要な資産をこれまで以上に有効にいかしていきたいと考えております。私からは以上です。

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取材者からの質疑

1 地方創生加速化交付金ついて(その1) 

信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
 先ほどの本会議でも、寺沢議員が少し指摘されていましたけれど、今回、地方創生の交付金の関係で加速化交付金の2事業が不採択になったということで、県議会の中でもいろいろな議論が行われたかと思うのですけれど、改めて知事に今回の不採択となったことの受け止めと、現在の対応について教えていただきたいのですが。

長野県知事 阿部守一
 まず、私どもが地方創生事業として提案した事業が不採択になったことは大変残念な受け止めをしています。私どもの説明も必ずしも十分ではなかったところもあるのではないかと思っています。国においては、私も直接政府に要請させていただきましたけれど、交付金については、まだ残っている予算もあるということですので、そうした中で採択していただくことができるように、しっかりと説明をしていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
 内閣府の方も同じ事業では、どうやらそういう感じはあるかと、その辺はまた内容を少し修正していくのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 私どもとしては、今回提案している事業が、長野県にとって望ましい形だと思っていますが、そこは国の考え方や視点も十分伺いながら採択されるように努力していきたいと思っています。

信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
 地方創生で、これまで国の方でも1点交付金という形で地方の自主性を強調していた一方で、最終的には国が審査して決めるのは、もともと地方創生は上下とか、国と地方が上下関係や主従関係であり、というのを対等で横の関係を目指してという話だったと私は受け止めていたのですが、結果的に最後は国が決めるという、そうすると今までの補助金行政と何ら変わりない印象も受けるのですけれど、知事はどのように受け止めていらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 今回の事業は、地方創生の取り組みをしっかり国として進めていくための交付金事業として、国としても一定の考え方のもとで事業構築をされているので、ある程度やむを得ない部分もあると思っています。ただ、国に対しての要望も例えば地方創生のハードの整備交付金などは複数年度に使えるようにしてもらいたいとか、より柔軟な対応を求めて要請もさせていただいていますので、そうした点については今後検討して、地方が使いやすいものにしていただきたいと思っています。私も昔、ふるさと創生1億円事業の担当係長だったわけですけれども、あのときは全て市町村がやりたいこと、温泉を掘ったり、金塊を買ったり、いろいろな事業が出てきましたけれども、あれはあれで補助金漬けというか補助金に慣れすぎていたので、ある意味発想を転換してもらうという意味で効果があったと思いますけれども、今回の国の交付金事業の意図というのは地方創生を進めていく上でモデルとなるような事業をまずしっかりとつくっていきたいという考え方だと思いますので、少しそこは必ずしも同じではないし、同じではなくてもやむを得ない部分もあるのかなと思っています。

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2 統合型リゾート施設整備推進法案について 

信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
 今、国会の方でいわゆる「カジノ法案」という統合型リゾート施設整備推進法案ですか、その辺が参院の方に審議が移っているのですが、衆院の方も審議時間が6時間弱だということで、審議時間がちょっと足りないだとか、ギャンブル依存症への対策というのが不十分じゃないかっていう、一方で地域振興につながるという考え方もあるのですが、知事も今のこのカジノ法案の議論というのはどんなふうに見ていらっしゃいますかね。

長野県知事 阿部守一
 観光振興の観点も非常に大きい中での検討だと思いますけれども、長野県も観光大県づくりということで考えて、いろいろな観光施策に取り組んでいかなければいけないと思っていますけれども、本県はこれまでは手を挙げてきていません。例えば長野県であれば県民の多くの皆さんの理解が深まっていかなければ、なかなかそうした施設を造るというのは難しいだろうと思っています。ぜひ広く国民的な理解が深まるような検討を今後、まだ基本的な部分の法案だと思っていますので、さらに国会でしっかり議論していただきたいと思います。

信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
 現状ではやっぱりまだその県民の方に多くの理解が深まっていないというのが。

長野県知事 阿部守一
 深まってないというか、本県では全くそういう議論は、他の県はIR(統合型リゾート施設) を積極的に誘致しようということで、かなり前から検討、議論しているところもありますけれども、本県においては、そうした動きもほとんどありませんし、検討もしていないということで、県としてはカジノをどうするかということについては、正面きって検討をしていませんし、検討をするような状況でもないだろうと思っています。

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3 北陸新幹線敦賀以西ルートについて 

信濃毎日新聞 井手拓朗 氏
 新幹線の敦賀から西のルートのことで伺います。与党のプロジェクトチームは、今月20日ごろにも敦賀以西のルートを決めるという報道がされているのですが、その中で今一番有力視されてるのが小浜市と京都を通るルートとされてます。知事もこのルートに対する考えは何かありますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 新幹線の敦賀以西については、早く検討を進めてほしいと、これまでも要請させてきていただいておりますので、具体的に検討が進んでいることは大変ありがたいと思っています。その中でいくつかルートを検討されているわけですけれども、小浜・京都のルート、これは国交省の調査結果だと総便益が最も大きい、コストも掛りますけれども、便益が大きいルートになっていますし、例えば本県と新大阪間のアクセス時間も、最も早いということですので、そういう意味では、私どもとしては評価できるルートではないかなと思っています。

信濃毎日新聞 井手拓朗 氏
 大阪までつながるのはだいぶ先になると思うんですけれども、これから長野県と新大阪がより短時間で結ばれるということで、県としてさらに観光だったり、ビジネスだったり、これから先、大阪や関西とのつながりを深めていくような議論というのは今、あるのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 私も大阪の観光局に行って、観光局長とも連携について話し合っていますし、例えば、今年は真田丸で、まさに大阪城が舞台になっているわけですけれども、そのような意味で大阪との関係は今年真田丸を契機に、観光面ではいろいろな連携ができ始めています。また、JR西日本にも訪問させていただいて、JR西日本管内からの長野県への送客・誘客についても、一緒になってプロジェクトを作って考えていこうと取り組みを進めてきています。この敦賀以西の開業はまだまだ先になるわけですけれど、今のうちから関西方面と観光面を中心に、しっかりタッグを組んで、長野県の観光客が1人でも増えるように取り組んでいきたいと思っています。

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4 中国訪問について 

市民タイムス 赤羽啓司 氏
 中国訪問の関係で伺いたいのですが、知事は先ほど松本空港の国際化のインバウンド誘致というのも理由の一つとして挙げられて、香港の方は富裕層、もう片方が教育旅行という形だったのですが、特に富裕層に向けてはどんなところを、教育旅行についてはどんなところをアピールしていきたいというのはありますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 富裕層といってもいろんな嗜好(しこう)の方がいらっしゃると思いますので、もちろんわれわれの持っている資源を最大限アピールしていきたいと思っています。例えば、軽井沢は世界の中でも有数の高原リゾートです。G7交通大臣会合を開いた場所でもあり、また、ジョン・レノンも愛した場所でもあり、こうした点をしっかりアピールできると思います。また、長野県は冬季オリンピック・パラリンピックを開催した地ということで、やはりスノーリゾート、それはスキー場を中心として、こうしたものも雪の少ない、雪のない地域の皆さま方に対してはアピールできる点だと考えています。また、今、日本の観光地は、東京、京都、あるいは富士山、北海道、沖縄と、こういう感じになっているわけですけれど、長野県としては、本当に日本らしい文化、唱歌「故郷(ふるさと)」のできた地でもあり、日本の縄文から始まる伝統や文化もしっかり残している地域でもありますので、こうした文化的な側面も発信していきたいと思っています。

市民タイムス 赤羽啓司 氏
 香港の方で来年度に向けてとさっき知事おっしゃったのですが、今回の補正で一応6機分チャーター便、盛ってはいます。あえてここで来年度に向けてというのは、ご発言の意図が何かあれば。たしか香港の方で来年度に向けて県をアピールと、確かそういうふうにおっしゃっていたような気がするのですが。

長野県知事 阿部守一
 今から仕込んでも来年度の事業になってしまうと思いますので、早め早めに対応して、別にもちろん年度をまたがなくても早く来てもらえればそれに越したこしたことはないですけれども、将来の旅行商品の造成に向けて長野県の良さをアピールしていきたいと思っています。

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5 TPP法案成立について 

テレビ信州 加納将之 氏
 今日、国会参議院でTPP が採択されましたけれど、県としての受け止めはいかがでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 TPP については、県としてはまず国の動向をしっかりアンテナ高く把握をしていきたいと思っています。TPP への対応方針も県としてこれまでも出していますけれども、これはTPP が発効する、しないにかかわらず、長野県の農業の体力強化、重要なテーマだと思っていますので、県としては農業農村の活性化について引き続きしっかりと取り組んでいきたいと思っています。

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6 地域振興局構想について 

信濃毎日新聞 牧野容光 氏
 地域振興局の条例が可決されまして、本格的に走り出すことになるわけですが、先日、岩手県の復興フォーラムで達増知事と阿部知事で対談された中で、立ち話ではあるのですが、長野県に先んじて地域振興局を始められた岩手県の職員の方にいろいろお話しを伺いまして、岩手県の方々がおっしゃっていたのは仕組みをつくることも大切なんだけれども、一番は職員の中の意識、つまり、本庁から発信して振興局が行うのではなく、地域発で行うという意識づくりだとおっしゃっていました。知事も、繰り返しその話をしていらっしゃると思うのですけれど、そういう意識を変えていく上で一番重要な点、あるいは知事として心掛けたい点とか、職員に呼び掛けたい点などについて伺えませんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 局長の動き方を変えていくことだと思います。もとより、今の地方事務所長が不十分だということではなくて、われわれ本庁側の対応もセットで変えていかなければいけないと思っています。そういう意味で、知事・副知事直属の組織にしたり、あるいは部局長会議にも参画をしてもらったり、組織をつくること以上に新しい地域振興局長なり地域振興局の職員の動き方、働き方、こうしたものを具体的に変えていくことが大事だと思っています。私は、昔、岩手県でまさに地方振興課の課長をして、当時の岩手県の地域振興局を所管する課長でもあり、お金も配分していましたけれど、今回のフォーラムにも私の元同僚というか部下が来ていましたけれども、岩手県も長野県も県土の面積が広いので、そういう意味で、他の県以上に現地機関の重要性は、これは岩手の皆さんも分かっているわけで、長野県はどちらかというとそうした部分が今まで率直に言って弱かったのではないかと思います。今回、条例、予算をお認めいただきましたので、しっかりと魂のこもった、そして、本当に地域の県民の皆さん、あるいは市町村と一緒になって地域振興に取り組んでいくことができる地域振興局にしていきたいと思っています。これから人事も含めてしっかりその方向が具現化できるように取り組んでいきたいと思います。

信濃毎日新聞 牧野容光 氏
 かねてから「対話と共感」という言葉を知事として使っていらっしゃって、県政タウンミーティングでも、例えば美術館の話についても多様な意見が出ている中で、それを一つの意見に集約されるのが非常に難しい作業なのだけれど、分断するのではなくて、そこで共感を得て、一つの結論を導き出して長野県の次の一歩を歩み出すのは非常に大切な営みだと思うのです。そういった中で、例えば地域振興局長さんが直接知事のように県民の意見を聞くとか、そういった対話の場というのは今後非常に重要になってくるのではないかと考えるのですけれども、局長さんの動き方が非常になってくるという話をいただきましたが、かねてから知事と同じ目線で地域を見てもらいたいと話していらっしゃいますけれども、局長さんにこんなことを求めたいといったところがあればお願いできませんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 まさに地域においては私の代わりですので、私と同じような発想と行動をしてもらいたいと思っています。今お話があったように、県民の皆さま方ともできるだけ直接対話をする機会を持ってもらいたい。われわれの方で仕組みはいろいろ考えなければいけないと思っていますし、もちろん仕事はそれぞれの現地機関であったり、それぞれの部局がやるのですけれど、県民の皆さんの悩みだったり、あるいは、例えば市町村長の課題は必ずしも一つの部局とか、一つの現地機関に収まらないのが普通というか、かなりそういう部分が多くなってきていると思います。今まで県に対していろいろなご不満等が出ている部分のかなりの部分は、一つの組織で収まらない課題、結局話を聞いてもらっても、よそのところに行ってもう1回話してね、となってしまうところがあると思います。そうしたことが改善されるように、地域振興局長にはぜひ横串の視点をしっかり持ってもらって、私と同じような目線で県政を眺めて、そして県民や市町村と接していただきたいと思っています。

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7 東京オリンピック・パラリンピックホストタウンの登録について 

長野朝日放送 金子律人 氏
 東京オリンピックのホストタウンの相手国として中国を選んだ理由、狙い、あれば教えてください。

長野県知事 阿部守一
 長野県は中国とこれまで非常に長く交流をしてきています。特にまず、各省との友好交流が基盤にあるということ、それから民間レベルでも47都道府県の中で、長野県の日中友好協会の活動は、例えばスキーの板を中国に送ったり、非常に息の長い、そして充実した交流をされてきています。全く何も基盤がないところよりは、むしろそうした基盤がしっかりしているところと、交流していくことが、お互いにとってメリットがあるだろうということで、今回は中国を相手先としています。
 もう一つの視点は、長野県は冬季オリンピック・パラリンピックを開催した地域ですが、まさに東京オリンピック・パラリンピックの翌々年、私どもが友好提携している河北省が舞台の北京冬季オリンピック、パラリンピックが開催されます。そういう意味で私どものオリンピック・パラリンピックのノウハウも中国の皆さま方に提供、ご支援できる部分もありますし、また、冬季オリンピック・パラリンピックを通じて、先ほど来お話している長野県の観光客、やはりウインタースポーツの人口が中国で増えれば、多くの皆さんがこれまで以上に長野県にお越しいただくことができるだろうと思っていますので、そうした将来のオリンピック・パラリンピックを通じた交流も視野に入れて、中国との交流ということでホストタウンの相手先として選ばせていただいています。

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8 地方創生加速化交付金について(その2) 

長野朝日放送 金子律人 氏
 国の方で不採択となった地方創生加速化交付金の芸術文化活動推進事業ですけれども、今後もその採択に向けてしっかり説明をしていくというお話がさっきありましたが、今後、採択されなかった場合、この事業はどうなるのでしょうか。

長野県知事 阿部 守一
 採択されなくても、私どもとしては必要な事業だと思っていますので、基本的には執行していきたいと思っています。ただ、先ほど申し上げましたが、私もまちひとしごと創生本部に直接伺って、お話をさせていただいていますけれど、国の方では私どもの考え方を前向きに受け止めていただいています。交付金が確保できるようにしっかりと取り組んでいきたいと思います。

長野県知事 阿部守一
 ありがとうございました。

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お問い合わせ

企画振興部広報・共創推進課

電話番号:026-235-7054

ファックス:026-235-7026

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