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更新日:2018年1月15日
長野県知事 阿部守一
皆さんこんにちは。今から会見を始めます。よろしくお願いいたします。(手話で表現)
今日は、私の方からの発言事項は特にありませんので、皆さま方のご質問にお答えしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
日本経済新聞 佐伯遼 氏
リニア中央新幹線に関連して1点質問があります。先日JR東海の柘植(つげ)社長の退任が発表されましたが、これまで阿部知事は柘植社長とかなり友好的な関係を築いてこられたと思うのですが、柘植社長退任が今後、県内のリニアに関して何か影響を与えるとみていらっしゃるか。あと後任の金子新社長に期待されることがあれば教えていただきたいと思います。
長野県知事 阿部守一
柘植社長とはいろいろな課題について、直接お会いをして率直に意見交換をさせていただく関係を作ってくることができました。柘植社長には真摯(しんし)に私どもの意見に耳を傾けていただいて、さまざまなご対応をいただいたことに大変感謝しているところです。新しい金子社長とも率直な意見交換ができる関係を作っていきたいと思いますし、また柘植社長はじめJR東海の皆さま方にお会いするたびに繰り返し申し上げてきていますけれども、地域の皆さん、地元の皆さんの理解と協力なしにリニア中央新幹線の推進はできないと私は思っていますし、そのように繰り返し申し上げてきていますので、ぜひ金子新社長におかれても、地域の皆さんともしっかり対話をしていただき、地域の声を十分反映しながら、事業の推進を図っていってもらいたいと思っています。
日本経済新聞 佐伯遼 氏
今後も金子新社長と定期的な会合を設けるということは変わらないということでしょうか。
長野県知事 阿部守一
まだ社長交代ということで、具体的なお話をさせていただいているわけではありませんけれども、柘植社長だからということではなくて、JR東海と私どもの対話でありますので、私としてはぜひ新社長とも同様の関係を続けていきたいと思っています。
信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
知事は、年明けからいろいろな各種団体の新年会というか賀詞交歓会なりに出席されているかと思うのですが、特に昨日も経営者協会の方に行かれまして、いろいろな社長さんともお話をされていたようなのですが、団体のそうした新年会に出席して、景気面ですとか団体のお取り組みなどの話をされてお感じになっていることがあれば教えていただきたいと思うのですが。
長野県知事 阿部守一
昨日の経営者協会の賀詞交歓会での山浦会長のご発言が端的に全体の雰囲気を物語っているのではないかと思いますけれども、いろいろな指標等を見ても、全般的に景気は上向き基調にあるという感覚です。もちろん地域や業種によって若干ばらつきがありますけれども、総じてそういう方向だろうと、私どものデータから見てもそういう形になっています。それは昨日の経営者協会の賀詞交歓会で、私は肌でいろいろな方とお話しする中でも、そのような感覚は受け取ることができたと思っています。
ただ、私もあいさつでも申し上げましたし、山浦会長も脱皮ということでお話しされていましたけれども、世の中が急速に変化していく中で、次々と未来に向けた取り組み、あるいは投資をしていかなければいけない時代だということも、恐らく多くの皆さま方の共有認識だと受け止めています。県は新しい総合計画を作って、これからの5年間の取り組みを定めていく段階ですので、ぜひ産業振興の分野でも経済界の皆さま方とも連携しながら、AI、IoT時代にどう向き合っていくのか、県としてもしっかり提示していきたいと思っています。
信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
知事からもあいさつであったかと思うのですが、人手不足が今かなり深刻化していて、来年度予算でもその辺をしっかり手当てしていくというお話もされていたかと思うのですが、そろそろいろいろな査定も始まっていくかと思うのですが、だんだん形としては見えてきているところはあるのでしょうか。
長野県知事 阿部守一
まだ、知事査定とかこれからの段階ですけれども、私から関係部局と財政課に指示しているのは、昨日の経営者協会の賀詞交歓会で申し上げたとおり、一つは予算の柱は新しい総合5か年計画に沿ったものにしてくということですし、それ以外は、当面の、喫緊の対応としての人手不足対策、人材確保対策にもしっかりと焦点を当てた予算にしていくようにと指示し、今検討している状況です。
信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
2月の平昌(ピョンチャン)冬季五輪に知事も出席を検討されているという報道もあったのですが、どのような検討状況になっているか教えてください。
長野県知事 阿部守一
平昌を包含している江原道(カンウォンド)との間で、2016年12月に長野県と江原道の友好交流協約を結ばせていただいています。平昌冬季オリンピックの成功に向けて、私ども長野県もオリンピック・パラリンピックを経験した地域として協力していきますよと、そして幅広い交流につなげていきましょう、という協約です。こうした協約を結んでいるので、江原道の崔文洵(チェ・ムンスン)知事から、平昌冬季オリンピックは2月9日開幕ですけれども、その開会式にご招待いただいている状況です。どのような対応をしていくかについては現在検討中ですが、ぜひ平昌冬季オリンピックもパラリンピックも成功を心から願っているところです。
信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
開会式にご招待いただいているということなのですが、前向きにはお考えになっていると捉えてよろしいですか。
長野県知事 阿部守一
先ほど言ったように、江原道との間では友好交流をしっかり進めていきましょうということですので、招待いただけているということはたいへんありがたいことだと受け止めています。出席をどうするかについては、現在検討中ですので、対応が決まりましたら、お知らせしたいと思います。
信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
知事は、これまでも平昌と2020年の東京、2022年の北京冬季五輪と、東アジアで3大会続けて五輪が開かれるという繋がりというか、このチャンスを生かしたいというお話を何度かされているかと思うのですが、この2月の平昌もその1つにはなり得ると思うのですが、そこで具体的なアクションみたいなものは何か考えていることはございますか。
長野県知事 阿部守一
ご質問いただいたとおり、先ほど申し上げた江原道との友好交流もありますし、ちょうど2022年、次の次の冬季オリンピック・パラリンピックは、長年、友好交流している張家口市(ちょうかこうし)でスキー競技が行われるということで、まさに長野県も冬季オリンピック・パラリンピックを開催した地域でありますから、そういう意味では、このウィンタースポーツを通じた交流であったり、あるいは東アジアでスキー人口がこれから飛躍的に伸びていくと思いますので、長野県の観光にとっても非常にプラスの方向性になり得る、これからの数年間だと思っています。
そういう意味で、こうした地域との交流であったり、あるいはインバウンドの取り組みであったり、積極的に取り組んでいきたいと思っていますし、この平昌冬季オリンピックと北京冬季オリンピック、これは長野県にとっても積極的に活用していかなければいけないものでもあると思っています。そうしたことを踏まえた上で、いろいろな対応を考えていきたいと思っています。
読売新聞 丸山修 氏
先ほど出た新年会の話題に関連しまして、経済界など県内の各界からは、知事に対して3期目の出馬を期待するような声というのは、直接、知事の耳に入っておりましたでしょうか。また、そういったことがありました場合、知事としてはどのように受け止めたか教えてください。
長野県知事 阿部守一
何人かの方からは、最終年ですねという話は、これは客観的な事実ですから、お話をいただいています。メディアの皆さん方にもお話させていただいていますとおり、私としては、今、当面は新しい総合5か年計画の策定と、今もご質問ありました予算編成という、県として非常に大きな取り組みを行っている最中ですので、まずは、そこに全力投球していきたいと思っていますし、私の方からはそれ以上のお話は現時点ではさせていただいていないという状況です。
日本放送協会(NHK) 稲垣佑透 氏
先ほど平昌冬季オリンピックの話が出て、開会式の招待をいただいているという話だったのですけれども、昨日の段階で安倍総理大臣等も出席するかどうかについては、まだ決めていないという状況ですけれども、今、韓国との間で従軍慰安婦を巡って問題になっていますけれども、こういった影響が出るのではないかという憶測もありますが、知事としては政府とか安倍総理が出席するのかどうか、そういった動向とは関係なく知事として出席するかどうかを検討するのか、あるいは、そういった官邸等の意向等も見ながら出席を検討するのかということについて、お話を聴きたいです。
長野県知事 阿部守一
政府は政府としてのいろいろな状況判断とかお考えがあろうかと思いますけれども、われわれは長野県として主体的に判断していくという形になろうかと思います。
信濃毎日新聞 牧野容光 氏
当初予算の編成過程についてお尋ねしたいのですが、4年ほど前までは、村井県政時代からそうですが、予算編成の過程について、財政課長査定とか部長査定、知事査定、それぞれの段階での査定結果について当初予算発表段階で公表してきた経過があって、その4年ほど前に阿部知事が上がりしか見せないといいますか、途中の編成過程について開示しない形になってきたわけですけれども、今年の当初予算についても同じようなお考えなのかということと、それについての知事としての対応の考え、コメントについてお願いできませんでしょうか。
長野県知事 阿部守一
財政課がいないので、今年の今の状況は事務方に聞いてもらった方がいいと思いますけれども、情報公開のあり方というのはいろいろな考え方があると思います。私は手間とコストを無視すれば、どんどんいろいろなプロセスを出していくということもあり得ると思いますけれども、片方で、短期間で良い予算を作っていかなければいけないということになると、プロセスの段階での情報公開のあり方というのも一定の限界もあるのかなと思います。一番重要なのは最終的に良い予算を作っていくということだと思いますし、率直に言えば、部局が要求していない予算だって私がつけるということもあると思います。そうでなければ県民の期待には応えられないと思いますので、あまり事務的にどうなったこうなったというよりは、最終的には、予算案については全て私が責任を負う話ですので、そういう意味で最終的な上がりの部分で評価いただくというのが大原則ではないかなと思います。
中日新聞 今井智文 氏
平昌五輪の話なのですけれども、招待いただいているということであれば、私個人としては最優先で行ってもいいのかなという感じもするのですけれど、検討しなくてはいけないネックというのは、純粋に日程的なものなのかその辺はいかがでしょうか。
長野県知事 阿部守一
先ほど申し上げたように、1月から2月というのは予算編成の佳境でもあり、またその2月県議会は、一番長期間にわたる重要な県議会であり、その直前ということにもなります。加えて、今年は総合5か年計画を策定しているという状況でもありますので、そうした、われわれの本来業務といいますか、取り組むべき課題をしっかりやっていくということは、基本的に重要な話ですので、そうしたスケジュールとの兼ね合いで考えていくという形になると思います。
長野県知事 阿部守一
ありがとうございました。
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