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更新日:2019年11月29日

知事会見(令和元年(2019年)11月22日(金曜日)11時01分~11時47分 会場:県庁)

項目

阿部知事からの説明

  1. 令和元年11月県議会定例会に提出する予算案・条例案について
  2. 緊急交通安全対策の点検結果と今後の方針について
  3. 松本平広域公園陸上競技場について
  4. 暮らし・生業再建本部の設置について
  5. 三才山トンネル有料道路の一般道路化について

取材者からの質問

  1. 台風第19号災害への対応について 1
  2. 五輪大橋の無料化について
  3. 台風第19号災害への対応について 2
  4. 松本平広域公園陸上競技場について
  5. 新和田トンネル有料道路の一般道路化について
  6. 台風第19号災害への対応について 3

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本文

阿部知事からの説明

 1 令和元年11月県議会定例会に提出する予算案・条例案について

長野県知事 阿部守一
 それでは私からは部局長会議での協議事項について5点と、それから三才山トンネル有料道路の事業変更の大きく2点についてお話ししたいと思います。まず部局長会議についてです。1点目として、11月28日開会の11月県議会定例会に提出する補正予算案、並びに条例案を決定しました。
 補正予算案についてですけれども、今月7日に決定された国の対策パッケージを活用しつつ、台風第19号災害からの復旧・復興を加速化させるという観点で編成しました。規模は一般会計と特別会計を合わせて、719億円余りという状況です。うち台風第19号災害への対応として、712億円を計上しました。主な内容としては、まず被災された方への生活支援です。住宅再建等を支援するための借入金の利子負担の軽減を行うほか、市町村が行う孤立防止のための見守り、あるいは日常生活上の相談対応等を県として支援していきたいと考えています。また産業への支援については、私どもから政府に強く要請していたグループ補助金の適用も認められるという形になりましたので、中小企業者等が行う産業用施設あるいは設備の復旧、さらには販路開拓等の事業継続、再開のための取り組みを県として応援していきたいと考えています。また農業も大変大きな被害を受けています。農業者等への支援として、被災農作物の植え替え用種苗の購入、農地、農業用施設、農業用機械、きのこ生産施設の復旧等に要する経費を計上しています。また、インフラの復旧の関係については、道路や河川はもとより、林道、あるいは流域下水道の終末処理場、さらには県の総合リハビリテーションセンター等の復旧に要する経費を計上しています。こうした復旧については再び災害が起きることのないようにしていくという観点も持ちながら、早期の復旧を目指していきたいと考えています。
 災害以外の予算については大きく2点申し上げたいと思いますけれども、まず一つが、本年5月の大津市における園児の交通事故を受けて、緊急交通安全対策に係る対応方針を取りまとめました。警察、道路管理者で連携して、合同点検を行いました。幼稚園、保育所に関わる周辺道路等の点検を行ったわけですが、施設整備が必要とされた箇所について、交通安全施設の整備等を行っていきたいと考えています。国や市町村の管理道路を除いた、県が道路管理者として、あるいは警察として取り組むべき実施箇所が394カ所ありますけれども、これらについては令和3年度までに必要な対応を行っていきたいと考えています。
 それからもう1点、国体の開催準備についてです。今鋭意進めているところですけれども、そうした中で松本平広域公園陸上競技場の基本設計に着手したいと考えています。国体の開・閉会式会場として予定していますので、令和7年度までに完成できるように取り組んでいきたいと考えています。
 次に、条例関係です。一部改正条例案8件、廃止条例案2件の計10件を提案する予定です。まず、県税条例の一部改正条例案をはじめ、三つの条例案については、今回の台風第19号災害を受けて、被災者の負担軽減を図るために改正しようというものです。納税証明書の交付手数料、そして工科短大の寄宿料、さらには信州登山案内人登録証の再交付手数料については減免・交付できるように条例を改正しようというものです。
 また知事部局の組織に関する条例の一部を改正する条例案については、今、県民文化部に国際課があります。国際交流と地域の国際化の両面を担当しているわけですけれども、国際交流に関する業務については、総合的な政策の企画調整を行う企画振興部に移管して、全庁的な観点から国際交流を進めていこうというものです。
 農業改良普及センターの設置に関する条例を廃止する条例案については、地域農業、中山間地域が抱える課題に迅速、的確に対応していく上で、地域農業改良普及センターの機能を残しながら地域振興局の農政課と統合した組織、農業農村支援センターという名称にしてはどうかと考えていますけれども、こうした新しい体制を構築することに伴い、農業改良普及センターを廃止するというものです。農業農村地域の振興のために前向きに組織を改組していきたいと考えています。
 それから人事委員会勧告に基づいて給与改定するということで、一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案を提出します。給料表については、民間との格差を解消するという観点でおおむね30代前半までの若年層の給料月額を引き上げようというものです。また併せて、豚コレラ対応等で獣医師の皆さんには活躍していただいているところですけれども、獣医師に対する初任給調整手当を新設しようというものです。人材をしっかり確保して獣医師が取り組むべき業務の充実を図っていきたいと考えています。給料については4月にさかのぼって改定、初任給調整手当については来年4月からの導入を行いたいと考えています。

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 2 緊急交通安全対策の点検結果と今後の方針について

長野県知事 阿部守一
 
それから部局長会議の協議事項の2点目です。先ほど予算の中でも少し触れましたけれども、園児の交通事故を受けた対策について改めて申し上げたいと思います。平成24年度以降、通学路の安全対策に取り組んできました。通学路については平成24年度に緊急合同点検を行い、2,761件について対策が必要とされています。まだ一部については終わっていない所もありますけれども、全て着手済みという状況です。そのうち県が実施する対策については昨年度末までの段階で約9割が完了しているという状況で、2022年度末までに全て完了するということで鋭意対策を進めているところです。
 こうしたことと並行して、先ほど申し上げたように、本年5月に大津市で園児の交通事故が発生しました。子供たちを交通事故から守るという観点で、県内すべての保育所や幼稚園等の散歩ルートの安全確認等を行ってきました。その結果を取りまとめたものですけれども、全ての保育所、幼稚園で安全教育等のソフト対策をまず行っていきます。またハード面では安全確保重点箇所として抽出した680カ所のうち、施設整備が必要と判断された500カ所については、できるだけ早期に対策を講ずべきと考えています。そういう観点で、先ほど申し上げたように県が関わるものについては令和3年度までに必要な対策を講じていきたいと考えていますし、また関係方面にも同様の取り組みをお願いしていきたいと考えています。子供の交通事故防止については、こうしたハード面だけではなくて、日ごろからの教育や地域の取り組みなどと合わせて、さらに充実強化を図っていきたいと考えています。

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 3 松本平広域公園陸上競技場について 

長野県知事 阿部守一
 
それから松本平広域公園陸上競技場については、先ほど予算の中で触れましましたけれども、国体と障害者スポーツ大会を成功させていく上では必要不可欠な施設だと考えています。昨年11月に開催した準備委員会の常任委員会において、松本平広域公園を両大会の開・閉会式、そして国体の陸上競技の会場にしていくことを決定したところです。この陸上競技場はやまびこ国体に向けて建設された施設ですので、現在では大変老朽化が進んでいます。また第1種公認陸上競技場として、照明設備等が現行の基準には適合していません。さらにはバリアフリー対応も必要という状況です。このため昨年度の11月補正予算で調査費を計上した上で技術的な検討を行ってきました。航空法による高さ制限を受ける同公園の中で、また、日本陸連の現行の第1種公認陸上競技場の基本仕様を満足できるような施設を造るという観点で検討してきた結果が今回お示ししている案です。今後、競技団体や障がい者団体はもとより、広く県民の皆さまのご意見をお伺いする中で基本設計に反映させていきたいと思っています。その上で利用しやすい施設、そして松本平広域公園全体も魅力的な公園となるように取り組みを進めていきたいと考えています。総事業費は約130億円と見込んでいます。国体前年のリハーサル大会に間に合うよう、2025年度の完成を目指して取り組んでいきます。

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 4 暮らし・生業再建本部の設置について

長野県知事 阿部守一
 
暮らし・生業(なりわい)再建本部の設置についてです。被災された方々に1日も早く元通りの生活を取り戻していただきたい。そういう観点で市町村、関係機関と連携しつつ、県組織が一体となって取り組むために、暮らし・生業再建本部を設置したいと考えています。大きく生活の再建と生業の再建、そして観光振興と地域の活力の増進という観点で取り組んでいきたいと考えています。本日も令和元年台風第19号災害復旧・復興方針の改訂版をお示ししていますけれども、この復旧・復興方針をできる限り早く具現化していきたいと思っています。五つのチームを作ることにしています。暮らしの支援、住宅支援、産業復興、農業復興、そして「がんばろう信州!」の推進という五つのプロジェクトチームを設置して取り組みを進めていきます。今後とも地域の皆さまの思いに寄り添いながら、被災された方々の生活の再建、そして生業の再建に向けて関係機関と力を合わせて全力で取り組んでいきます。
 それから組織改正について、これも復旧・復興関係ですが、産業労働部産業政策課に産業復興支援室を新たに設置しようというものです。11月25日付けで組織改正を行って、事業所、工場、商業施設、医療・社会福祉施設、農業施設、こうした施設の復旧・復興と事業の再開に向けて全力で取り組んでいきたいと考えています。

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  5 三才山トンネル有料道路の一般道路化について

長野県知事 阿部守一
 それから部局長会議以外の案件で1点だけお話申し上げたいと思います。三才山トンネル有料道路の一般道路化についてです。国道254号三才山トンネル有料道路については、かねてから一般道路化、無料化についてのご要請を関係方面から頂いていたところです。三才山トンネル有料道路については、松本トンネル有料道路の区間も含めて、令和2年9月1日午前0時の一般道路化に向けて、料金徴収期間の短縮に関する議案を11月県議会に提出したいと考えています。料金徴収期間を短縮するためには道路公社から国への事業変更許可申請を行わなければいけませんけれども、それに当たっては県議会の議決が必要ということで、今回こうした議案を提出するものです。三才山トンネルについては、昭和51年10月に開通して以来、多くの皆さまにご利用いただいてきました。この度、建設費そして維持管理費等の償還が来年8月までの収入で完了する見込みとなったことから、令和3年6月9日までとしていた料金徴収期間を約9カ月間短縮して無料で通行できるようにするものです。一般道路化に伴いまして、生活道路としての利便性の向上、また、観光や産業の振興に資することを期待しているところです。私からは以上です。

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取材者からの質問

 1 台風第19号災害への対応について 1

日本経済新聞 北川開 氏
 復興関連で2点お伺いしたいと思います。まず産業復興の関連で、暮らし・生業再建本部の5つのチームのうち3つが産業系ということでかなり力を入れているということで、本部そして産業復興支援室に関して特に注力してもらいたいことですとか、今後の産業復興に向けての課題について知事の現時点での認識をお伺いしたいと思います。

長野県知事 阿部守一
 まず今回の暮らし・生業再建本部で私は本部長として取り組みます。被災された皆さまの暮らしの再建と産業の再建の大きく2点を全力で取り組んでいきたいと思っています。とりわけ産業の関係については、今回非常に広範な地域で多くの産業に影響が出ています。長野県の本格的な復興を目指す上では、産業の活力をもう1回取り戻していくことが極めて重要だと考えていますので、そういう意味で先ほど申し上げた産業復興支援室の設置と合わせて、今回の本部の中で「産業復興」、「農業復興」、そして「がんばろう信州!推進」の3つの産業復興に関連するチームも設けて、全力で取り組みを行っていきたいと思っています。先ほどの部局長会議の中で申し上げましたけれども、ビルド・バック・ベター、より良い復興という概念については、ぜひ、この産業の分野についても、より力強い農業、より元気な商店街、より人を引きつける観光業、単に復旧しましょうということだけではなくて、元気な産業を取り戻すことができるように全庁を挙げて取り組んでいきたいと考えています。

日本経済新聞 北川開 氏
 昨日専決処分で観光対策が示されて、「ふっこう割」が12月中旬から3月ということで、この「がんばろう信州!」関係はこれから観光復興に取り組まれると思うのですけれども、ただ期間が冬ということでスキー場関係では誘客にかなり効果が出るかと思われるのですけれども、冬になると行けない観光地、特に高原地域や山岳観光地が多いと思います。そういったことはどのように考えていらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 そもそも冬に行けない観光地は応援したくてもなかなかできないと思っています。しかし先ほどビルド・バック・ベター的な産業復興と申し上げましたけれども、観光の振興も単にこれまでお越しいただいてきた方に来てもらえるように、つなぎ留めるということだけではなくて、今まで長野県にあまり足を向けていただけなかった方々や冬の長野県にあまり縁がなかった方にも、できるだけ関心を持ってもらえるように取り組んでいきたいと思っています。例えば、神戸空港と松本空港がFDAでつながる形になっていますけれども、先日も神戸市役所や兵庫県庁を訪れてまいりました。兵庫県でも仕組みを作って、ボランティア団体にお越しいただいたりしていますので、そうしたつながりをさらに強化していく中で、復旧・復興支援と地域の活性化、観光にもつなげていきたいと思っています。また「ふっこう割」をどう活用するかということが今のわれわれの一番の課題ですけれども、今まで目を向けていただけていなかった新しい顧客層を開拓するという観点でも、このふっこう割を有効に使っていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 復興関連の補正予算で伺いたいのですけれども、生活の再建と産業への支援、インフラ復旧というところで、三つに大きく区切っているのですけれど、インフラ復旧については債務負担行為もかなり盛られていまして、ハードの復旧に関してはこれで概ね県が支出する分は出揃ったと受け止めていいのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 まだ被害状況もどんどん増えてきているという状況もありますし、国の災害査定もこれから本格化していくという形になっています。単年度だけでは恐らく対応することが難しいと思いますので、本年度中に対応していくもの、それから、本年度から来年度にかけて見通しが立っているものについて予算計上しています。国の補正予算もこれから方向付けがされてくると思いますし、そうした中でも災害関連の事業が出てくることを期待していますので、そうしたものも有効に活用しながら、さらに復旧・復興の加速化に向けて予算面の対応も含めて取り組んでいきたいと考えています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 今年度中に着手するとまだ決まっていないものにこういうものがあるというのを挙げるとすればどのようなものがあるのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 
基本的にわれわれが早期に着手すべきものはもちろんここに入れていますけれども、事業によってはまだ対応の方向性をこれから考えなければいけないものも出てくると思います。例えば先ほどもビルド・バック・ベターというお話しを申し上げましたけれども、河川等の復旧も単に原型復旧だけではなくて、改良復旧をしていかなければいけないという地域もあります。こうしたものについては地域の皆さんのご要望やご懸念など、そういうものをよくお伺いながら方向付けしていかなければいけないわけですので、そういうことを考えますとまだまだ取り組むべきことがたくさんあると考えています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 
もう1点、生活の支援でこれまで専決処分で出ていたものは、いわゆるお金についての生活再建の支援や建物の再建の支援はありましたが、心のケアやコミュニティーからバラバラになっていく面もある被災者の方々の孤立防止というところも、新たに出てきた観点だと思うのですけれども、これからこういった側面での支援や役割がどのように重要になってくると思いますか。

長野県知事 阿部守一
 
住民の皆さんに一番身近な市町村が災害に関わるさまざまな住民への支援を行っていただいているわけですので、われわれとしては、一つは市町村の取り組みをしっかり応援をしていく、あるいは市町村と一緒になって取り組んでいくということが重要だと思っています。そうした観点で例えば生活支援ささえあいセンターみたいなものについては、市町村でもこうした取り組みを行っていただくということを念頭に置きながら、まさにそうした取り組みを応援するという観点で、県としては取り組んでいきたいと思っています。一方で例えば被災者住宅の再建支援等についての利子相当分の助成等については県として行っているものですので、県として役割をしっかり果たすべきものについては直接住民の皆さまに対する支援策、サービスなどを行っていきたいと思っています。まだ避難所に多くの方がいらっしゃるという状況ですので、1日も早く仮設住宅をはじめとする一般の住宅にお入りいただけるように、市町村と共に取り組んでいきたいと思っています。また冬を迎える中で、健康面、精神面に不調を来す方が出ないようにしっかり配慮しながら、市町村と連携して取り組んでいきたいと考えています。

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 2 五輪大橋の無料化について

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 もう1点ですけれども、三才山トンネル有料道路の一般道路化についてです。長野市の五輪大橋に関して言いますと、ボランティアの方や災害ごみの搬出をする場合に、無料化の措置が一部されているかと思うのですけれども、この被災地の支援という観点から、五輪大橋についても無料化を前倒しするという考えはないでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 
今の時点では、三才山トンネルだけの対応ということで考えていますが、もちろん県全体としては他にも道路公社が管理する有料道路がありますので、それぞれの収支状況を見ながら、また地域の皆さんからもいろいろなご要望をいただいていますので、そうしたことを踏まえながら、一つ一つ丁寧に対応していきたいと考えています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 
今のところ五輪橋は特別前倒しを検討している対象になっていないということですか。

長野県知事 阿部守一
 
今回の災害を契機に直ちに異なる対応をするという発想で検討を行っているという状況ではありません。

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 3 台風第19号災害への対応について 2

信濃毎日新聞 熊谷直彦 氏
 
復旧・復興の予算案が決まりまして、本年度の補正分に加えて債務負担行為など、先日の専決処分を含めると台風関係で1,100億円以上という規模感だと思います。この規模感について、率直にどう受け止めていらっしゃるかということと、財政調整基金の取り崩しなどで財政運営も大変大きな影響があるかと思っています。今後攻めるところは攻めて守るべきものはしっかり守るといったメリハリが必要だと思います。来年度予算の編成も進めておられますが、今後の県の財政運営方針についてどう考えるか、その2点をお聞きしたいと思います。

長野県知事 阿部守一
 
今回の補正予算の規模は極めて大きな規模の補正だと思っています。これはある意味台風第19号災害が、長野県にいかに多くの被害をもたらしたかということの裏返しでもあると思っています。改めて台風災害の被害の甚大さというものを認識しているところです。私として災害対応については、被災者の皆さまの思いにしっかり寄り添って、できる限りの支援を行うという方針で取り組んできています。そういう意味で、例えばふるさと寄付金を活用した上での家電製品の支給等も長野県独自の取り組みとして行わせていただいていますので、こうした事も含めて、今まさに生活に大変な困難をされている被災者の方々が大勢いらっしゃるということを踏まえれば、そうした方々の支援については、万全な対応、できる限りのことをやっていくというスタンスで取り組んでいきたいと思っています。
 その一方、財政運営については健全財政を維持しようということで、例えば通常債の残高も着実に減らしてきました。そして財政調整基金等についても、一定の金額を確保して、私が知事になってからも基金の額についてはかなり増やしてきたところですけれども、こうした災害時においてはそうしたものを取り崩しながら積極的に活用していくことが必要だと思っています。ただその一方で、県の財政に与える影響を最小限にしていくということも重要ですので、事あるごとに内閣総理大臣をはじめ、関係大臣に財政的な支援をお願いしていますけれども、補助事業の補助率のかさ上げであったり、通常であれば補助対象にならないものについても補助対象としてもらうということをやったりとさまざまな努力をしてきています。例えば、しなの鉄道等の代行輸送についても、国に補助対象にしてもらうという形になっていますので、こうした努力は引き続き進めていきたいと思っていますし、また一般財源を確保する上では、とりわけ特別交付税の確保が重要だと思っています。今般国の補正予算の中でも特別交付税の増額の方向性が出されるように漏れ伝わってきていますので、そうしたものもぜひ積極的に活用しながら、対応していきたいと思っています。今後の対応としては、引き続き、災害対応については全力で取り組む一方で、健全な財政を確保できるように取り組んでいきたいと思っています。そうした観点で、来年度予算については、これは既に各部局長に私からお話をしていますけれども、今回の災害でかなり多額の財政出動が必要になってきていますので、不要不急の事業については抑制してほしい。そして来年度事業についても、これから県全体の方向付けをしっかり行ってまいりますけれども、メリハリのある予算編成を行っていきたいと思いますので、そうした観点で各部局においても検討を行っている状況です。この災害に対する万全の対応とできる限り一般財源の支出を抑えて長野県財政の健全性を維持していく。こうした両面をにらみながら取り組んでいきたいと思っています。

信濃毎日新聞 熊谷直彦 氏
 
県立総合リハビリステーションセンターですけれども、高額な医療機器が水に漬かり、補正予算案でも復旧費用が盛られていますけれども、今後の完全復旧の見通しがついているのであればお聞きしたいです。

長野県知事 阿部守一
 
今回は総合リハビリテーションセンターについても、被災施設を現状復旧するために必要な予算を計上しています。被災した施設、あるいは設備の復旧に要する経費を盛り込ませていただいています。既に11月11日には再来患者の皆さんに対する外来診療を再開済みです。今後順次、再開に向けた取り組みを行っていきたいと思っています。現場でもいろいろな努力をしていただいているところですので、現場の努力と相まって、この再開に向けた取り組みを着実に進めていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 熊谷直彦 氏
 この施設をめぐっては、今年度内に老朽化した建物の建て替えを検討するとされていますけれども、スケジュール感について今回の台風の影響というものはどのように見てらっしゃいますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 総合リハビリテーションセンターについては、これまでも在り方について検討を行ってきたところです。そうした中で、今回こうした災害を受けるという状況になったわけですので、引き続きセンターの在り方についてはしっかり検討を行っていきたいと思っていますし、今回の災害を踏まえて、改めて浸水対策の在り方についても検討を行っていきたいと思っています。

時事通信 真勢春海 氏
 鉄道の関係で、先日しなの鉄道は全線復旧して、あと上田電鉄別所線も、城下ー別所温泉間が復旧しました。これについての受け止めと、別所線の方は城下と上田駅間が依然不通になっていて、崩落した橋の復旧費用の確保なども課題になってくると思うのですけれども、知事のそれぞれについての受け止めと、今後の対応についてお伺いさせてください。

長野県知事 阿部守一
 まず上田電鉄別所線については、代行輸送を行って人の輸送の確保を行っていただいているところでして、こうした取り組みについては感謝しています。施設の復旧についてこれから取り組まれていくわけですけれども、民間の事業者ですので、まずどういう方針でお取り決めされるかということを十分お伺いをした上で、今回の鉄道の復旧に対しても国からの補助メニューも示されていますので、そうした制度も有効にご活用いただきながら、復旧に向けた取り組みを進めてもらいたいと考えています。

時事通信 真勢春海 氏
 しなの鉄道の全線復旧についての受け止めも。

長野県知事 阿部守一
 しなの鉄道についてはJRと国土交通省にバックアップいただいて、バスの代行輸送と新幹線での輸送を行っていただいたということで大変感謝をしています。おかげで通学の生徒たちは大変助かったと思っています。海野宿橋の橋梁の応急対策が完了したということで、運行再開ができたわけですけれども、引き続き、先ほど申し上げたように地域の活性化等にこれから取り組んでいかなければいけないわけですので、しなの鉄道については沿線の市町村と一緒になって、しなの鉄道沿線全体がある意味被災地域になっていますので、改めて地域が元気になるような取り組みも、しなの鉄道と一緒に県も取り組んでいきたいと思っています。

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 4 松本平広域公園陸上競技場について

市民タイムス 田子元気 氏
 松本平広域公園陸上競技場についてお伺いします。真新しい陸上競技場で国体を迎えることになりまして、県民の期待も高まっていると思います。改めて国体に向けての意気込みを伺いたいと思います。

長野県知事 阿部守一
 復旧・復興ということで今災害対応に全力を傾けていますけれども、やはり長野県民の皆さん全体に活力をもたらすような国体であったり障害者スポーツ大会にしていきたいと思っています。今順次競技会場が決まってきていますけれども、まだ決まっていない競技種目等もありますので、そうした準備については着実に進めていきたいと思いますし、また、これから国体や障害者スポーツ大会に向けては、長野県全体でスポーツに関心が向き、多くの人がスポーツに親しめるような環境を作っていくことが必要だと思います。単にその大会が成功すればいいという観点ではなくて、両大会を契機にして、長野県のスポーツがさらに振興、発展して、そしてスポーツを通じて、それぞれの地域が元気になるように取り組んでいきたいと考えています。

市民タイムス 田子元気 氏
 建て替えということで工事期間中は陸上競技場が使えなくなるということなのですけれども、対応策というものがありましたらお聞かせください。

長野県知事 阿部守一
 これについては陸上競技協会の皆さんをはじめ、関係の皆さまとよく相談しながら対策を講じていかなければいけないと思っています。建て替え中は松本平広域公園の他の施設、陸上競技場以外の施設を利用される方も含めてご迷惑をお掛けすることが出てまいりますので、多くの皆さまにぜひご理解をいただく中で対応していきたいと思っていますし、そうした皆さまのご協力に応えられるような素晴らしい施設で、素晴らしい大会になるように全力で取り組んでいきたいと思います。

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 5 新和田トンネル有料道路の一般道路化について

市民タイムス 田子元気 氏
 三才山トンネルの無料化についてなのですけれども、新和田トンネルも平成33年、令和3年ごろに無料化できるのではないかという見通しを示されていたと思うのですけれども、新和田トンネルについてはいかがでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 三才山トンネルについての議案を提出させていただくということですので、先ほど申し上げたように他の有料道路についても、さまざまなご意見を頂いているところです。無料にしてほしい、早く一般道路化してほしいという声がそれぞれの地域にあるということは十分承知しています。そうしたご意見と県としての財政負担の話との兼ね合いがありますので、両面兼ね合わせながらしっかり検討していきたいと思っています。

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 6 台風第19号災害への対応について 3

長野朝日放送(abn) 川見能人 氏
 台風第19号災害ですが、今月末で長野市が避難所を閉鎖するという段階が近づいています。どうしても避難者の方が偏在してしまったりですとか、定員をオーバーする状況が続いたり等々、課題も指摘されてきましたが、知事としてはこの間の避難所運営などを振り返ってどういった点に課題を見出していて、かつ今後また起きるかもしれないという状況を踏まえて、どんな方向に進んでいきたいのかをお聞かせいただければと思います。

長野県知事 阿部守一
 避難所運営の主体は基本的に長野市ですので、長野市にご質問いただいた方がいいかと思います。市町村をバックアップさせていただく立場としては、例えば一番気になるのは避難所にいらっしゃる方の健康管理です。そういう意味で県の保健師も応援したり、あるいは心のケア等の応援をしたり、ということで対応させてきていただいていますし、また必要な物資も県として支援させてきていただいています。1日も早く一般の住宅、仮設住宅も含めてお入りいただけるように、市町村と連携して取り組んでいきたいと思います。

長野朝日放送(abn) 川見能人 氏
 もう一点、「ふっこう割」ですけれども、これまでなかなか冬の長野に足を向けてくださらなかった方にという形がありましたが、例えば何か具体的に、今後検討なのでしょうけれども、こういうようなことということで、アイデアがあればお聞かせ願いたいです。

長野県知事 阿部守一
 そこは今まさに検討しなければいけないところだと思っています。私から観光部に言っているのは、今回の災害で宿泊等のキャンセルがたくさん出ています。キャンセルで落ち込んだ部分をまず取り戻すということが重要だと思っていますが、それは本来お越しいただくことが可能だった方たちをしっかり引きつけるということだと思いますけれども、それと併せて今回ある意味で長野県を応援をしたいという方が大勢いらっしゃると思います。先般も銀座NAGANOで被災地支援りんごの販売等をしましたけれども、銀座を歩いていらっしゃる方たちのかなりの人たちが「長野県頑張ってくださいね」ということで関心を向けていただいています。そういう意味でやっぱり、観光でお越しいただく中で、長野県を応援してもらいたいというメッセージも伝えながら、単なる観光キャンペーンではなくて、被災された方にも寄り添いながら、そして被災地を元気にするという意味で観光にお越しいただきたいというメッセージも出しながら取り組んでいきたいと思います。
 どうもありがとうございました。

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お問い合わせ

企画振興部広報県民課

電話番号:026-235-7054

ファックス:026-235-7026

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