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更新日:2020年9月23日

知事会見(令和2年(2020年)7月29日(水曜日)11時22分~12時04分 会場:県庁)

項目

阿部知事からの説明

  1. 新型コロナウイルス感染症への対応について

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取材者からの質問

  1. 新型コロナウイルス感染症への対応について

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本文

阿部知事からの説明

 1 新型コロナウイルス感染症への対応について

長野県知事 阿部守一
 それでは新型コロナウイルス感染症に関する会見を始めたいと思います。昨日も囲み取材で申し上げた通り、昨日までの直近1週間で12名の新規の感染者が確認されたという状況を踏まえて、感染警戒レベルの引き上げについて専門家の皆さまのご意見も伺った上で、先ほど県の対策本部会議で決定しましたので報告し、また併せて県民の皆さま、来訪される皆さまに注意喚起を行いたいと思います。今までレベル1という状況でしたけれども、今回長野県として圏域ごとのレベル上げもあり得るわけですけれども、全県で警戒レベルをレベル2に引き上げて、「新型コロナウイルス注意報」を発表します。「新型コロナウイルス注意報」を発表しますので、県民の皆さまにはぜひこれから申し上げる何点かについて十分ご留意いただいた行動をお願いしたいと思います。
 まず現在の状況ですけれども、緊急事態宣言が発出されていた前後の長野県における週ごとの新規感染者の確認状況です。こちらがここ最近の感染者の発生状況ということですけれども、昨日の17時現在でトータルの感染確認者数は98人という状況です。病床については現在までに350人分の病床を確保していますので、今17人が入院されているという状況ですので、病床の使用率については4.9パーセントという状況です。しばらく感染者が確認されていない、比較的落ち着いた時期が続いていましたけれども、ここしばらく連日のように感染者が確認されているという状況になっていますし、また全国の状況を見ても、東京、大阪、大都市を中心に非常に多くの感染者が確認されているという状況になっています。そういう中で長野県としてかねてから感染警戒レベルを大きく三つに分けてお示ししてきていますが、今回レベル2に引き上げるということにしました。引き上げの基準は直近1週間の10万人当たりの新規感染者数0.4人ということですが、今回0.6人に近い数値になっていますので、専門家懇談会の皆さまのご意見を踏まえた上で、引き上げが適当だということで本部会議で決定しました。併せて「新型コロナウイルス注意報」を発表し、県民の皆さまに一層の注意喚起を行っていくということにしました。先ほどご覧いただいた緊急事態宣言前後の感染者の確認状況ですが、現在の状況と比べますと、新規感染者の発生数で見ると、4月の上旬頃に相当する確認状況になっています。この頃というのは4月7日に国が七つの都府県に対して緊急事態宣言を発出し、また長野県として4月9日から「感染対策強化期間」ということで、感染対策の呼び掛けをした時期にほぼ相当する部分と考えています。今後、本県における感染者の推移がどうなるか見通しにくいところがありますけれども、一層の感染拡大につながることがないように県民の皆さまには行動をお願いしていきたいと思っています。
 それからもう一つ、以前もお示ししましたけれども、長野県における患者の推計モデルです。療養者数のピークを485名と推計し、それに対応した医療提供体制を整備していこうというものです。感染症対策の基本的な目標は医療提供体制を上回る患者の発生を抑制していくということは、何度も繰り返し申し上げてきたところですが、今の状況、10万人当たり0.4人という数字はこのモデルでいうと、当初から17日の辺りが大体、新規感染者数が10万人当たり0.4人というレベルです。さらにそこから6日後の23日、全体のグラフからするとかなり初期の段階ですけれど、ここが1.2人。そして点線で縦のラインを引いていますけれども、これが29日目のところですけれども、要請基準日ということで10万人当たり2.5人ということです。モデルは幾つかありますけれども、このモデルは実効再生産数1.7というモデルで、要請基準日が10万人当たり2.5人のところを超えたときに社会的に前回とほぼ同じような影響を与える要請を行うという前提で組み立てられています。そういうことから考えますと、今回10万人当たり0.4人という段階は厚生労働省が示している患者推計モデルと比べるとまだかなり前の段階ではあります。ただその一方で、新型コロナウイルス感染が拡大し始めると、一気に感染が広がる恐れがあるということで、予断を許すことはできません。そういう意味で早めに注意喚起していくというのが今回の趣旨です。
 県民の皆さまにはウイルスの存在に十分注意し、行動していただきたいと思っています。ここ最近の感染者の発生状況を見ますと、感染ルートが必ずしも明らかではない方がいらっしゃいます。ある意味、身近なところにウイルスが存在している可能性があるということです。そういう意味で、ぜひ十分な注意をお願いしたいと思います。基本的にご自分を守るために「うつらない」、ご自分が「うつらない」ようにご自分を守っていただきたい、そして周囲の方たち、大切なご家族、こうした方たちを守る上で、「うつさない」、周りの方に「うつさない」、そして今、医療機関の皆さまはじめ、多くの皆さまが新型コロナウイルス対策に取り組んでいます。また長野県においても社会経済活動と感染拡大防止の両立を図ろうということで取り組んできています。感染がどんどん広がるという形になりますと、日常の生活や経済活動にも大きな影響を与えることになりかねません。そういう意味で地域を守るという観点で、「ひろげない」、「うつらない」、「うつさない」、「ひろげない」、こういうことをぜひ県民の皆さま、事業者の皆さまにお願いしたいと思っています。
 もう少し具体的なお願いです。県民の皆さま、長野県にお越しになられる皆さまへのお願いということで、大きく五つに分けています。まずは連日、対象地域の追加等を行ってきている往来についての注意喚起です。直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数が2.5人以上の地域については往来そのものについて慎重に検討していただきたいということでお願いしていますけれども、全国でかなり感染が拡大してきていますので、多くの地域について、行かれることも含めてぜひ慎重にご検討いただきたいと思っています。また1.0人以上の地域については往来される場合にはぜひ慎重に行動していただきたいと思っています。人混みを避けていただく、あるいはクラスターの発生の恐れがある場所へは行かないようにしていただく、基本的な感染防止対策を取っていただく、こうしたことにぜひご留意いただきたいと考えています。またこうした地域から本県にお越しになられる方についても、旅行される方を含めて、基本的な感染防止対策にぜひご協力をお願いしたいと思っています。
 それから県民の皆さまにはこれまでお示ししている「新たな日常のすゝめ」に沿った行動をぜひお願いしたいと思います。基本は、目・鼻・口からコロナウイルスに感染するということですので、それぞれのライフスタイルとかシチュエーションに応じて目・鼻・口からウイルスが侵入することを防いでいただきたいと思っています。飛沫(ひまつ)感染、接触感染の大きく二つあります。近くで人と会話をするときにはぜひマスクの着用をお願いしたいと思いますし、また多くの方が触れるところに触った後でご自分の目や鼻、口に触れることがないように、そうしたときには手洗い、消毒をぜひ行っていただきたいと思っています。また人との距離はしっかり取っていただく、マスクの着用、手洗い、こうしたものを徹底していただくと同時に、「三つの密」はぜひ回避していただく、つくらない、そうした場所に行かないということをお願いしたいと思います。また毎日の健康チェック、こちらについてもしっかり行っていただきたいと考えています。特にこの下に書いてある点についてお願いしたいと思いますけれども、感染防止策を講じていても、そういうものを擦り抜けて感染してしまうということもあります。そういう意味で、感染された方を誹謗(ひぼう)中傷するようなことは絶対に避けていただきたいと思っています。安心して治療が受けられ、安心して地域で暮らせる、そうした長野県にしていきたいと思っていますし、誹謗(ひぼう)中傷や差別的な言動等が広がると、逆に新型コロナウイルスに感染した方から感染経路等を把握することが難しくなるという側面もありますので、ぜひこの点、県民の皆さまには強くお願いしたいと思います。
 それから健康観察等を行っていただいた上で、息苦しさ、強いだるさ、高熱等の強い症状、こういう状況の方はいきなり医療機関へ行かれると、感染防止対策を取るいとまがない場合もありますので、まず電話で保健所、かかりつけ医に速やかに相談していただきたいと思います。また重症化しやすいご高齢の方等で、軽い風邪症状があるような場合、あるいは比較的軽微だけれども症状が長く続く、こういう場合もぜひご相談いただきたいと考えています。新型コロナウイルス感染症は非常に軽症の方が多い、あるいは無症状の方もいらっしゃるということですので、広げないためには軽微な症状の方でも、こうした方はぜひ相談を頂ければありがたいと思っています。感染が疑われる方との接触、あるいはご本人、ご家族が2週間以内に県外に行かれて軽微ではあっても何らかの症状がある方、あるいは嗅覚・味覚障害と風邪症状が続いている方、嗅覚・味覚障害は新型コロナウイルスの一つの典型的な症状ですし、また院内感染であったり、施設内感染を防ぐという観点では、医療従事者、あるいは高齢者・障がい者施設にお勤めの方、こうした方については軽微な症状であっても、速やかにご相談いただきたいと思っています。
 また重症化しやすい方たちを守っていただきたいと考えています。先ほど医療従事者、あるいは福祉施設従事者の皆さまには軽微な症状でも速やかにと申し上げたのも、こうしたことに通じるわけですけれども、ご覧いただいていますように、年齢とともに非常に死亡率が上がっていて、60代頃を境に急激に死亡率が上がっていくという特色があります。そういう意味で重症化しやすいお年寄りであったり、あるいは持病をお持ちの方であったり、こうした方を守るという意識を、ぜひ県民の皆さまには共有いただきたいと思います。そうした観点で、これから夏の帰省シーズンになるわけですけれども、改めて風邪症状がある方は帰省は控えていただきたいと思っています。また帰省される際には基本的な感染防止策の徹底、あるいは健康観察、自分の体調がどうかということをしっかり見極めていただき、お戻りになられた後に症状が出た場合は速やかに保健所にご相談いただきたいと思います。また特に感染拡大地域から帰省される場合は事前によくご家族とご相談いただきたいと思いますし、特に先ほど申し上げたように、ご高齢の方、持病がある方は重症化リスクが高い状況ですので、そうした場合には十分な検討、相談をしていただきたいと思います。
 それから事業者の皆さまへも改めてお願いしたいと思います。先ほど申し上げたように、現時点では引き続き社会経済活動と感染防止対策の両立を図っていく必要があると思っていますが、そのためには事業者の皆さまのご協力が不可欠です。基本的なマスクの着用とか、手洗い、こうしたことはスタッフの皆さまに徹底していただきたいと思いますし、また「3密」をつくらない、換気をする、消毒を行う、こうしたことも引き続き徹底していただきたいと思います。特にお願いしたいのはスタッフの方の体調管理です。先ほども、ご自分で新型コロナウイルス感染の不安があって症状がある方は速やかに相談いただくようお願いしたところですけれども、職場においても呼び掛けをしっかり行っていただきたいと思います。また職場によってはなかなか休みづらい、自分が休むと仕事が回らないといったような職場もたくさんあると思いますが、今こういう形で注意報を出している状況ですので、職場の中でしっかり話し合いをしていただいて、誰かが急に発熱等の症状が出たときにどう対応するのかということについて具体的な対応を決めておき、そして休みやすい環境をつくっていただきたいと考えています。また勤務時間の分散等職場においても密にならない、あるいは通勤途上においても密にならない環境をつくるべく協力いただきたいと思います。またお客さまをお迎えするような施設を経営されている方については、お客さまにも呼び掛けを行っていただくと同時に、「新型コロナウイルス対策推進宣言」を積極的に進めていただきたいと思います。
 以上申し上げたのが、今回の注意報の発表に関連した県民の皆さまへのお願いです。感染拡大防止と社会経済活動の両立を図っていく上では大変重要な局面になってきていると思いますので、県も市町村、あるいは関係団体、あるいはきょうお集まりいただいているメディアの皆さまにもご協力いただいて、しっかり注意喚起を図っていきたいと思っています。県民の皆さま、事業者の皆さまのより一層のご協力をお願いしたいと思います。
 それから最後に医療提供体制と検査体制の充実についてお伝えします。以前、医療提供体制、検査体制については今月中にさらに強化するとお話ししました。医療体制については入院患者350名、うち重症者48名、そして宿泊療養で250名、全体で600名の受け入れ体制を目指すということでお話ししていましたけれども、このたび医療機関の皆さまのご協力の中で600名体制を達成することができました。ご協力いただいた医療機関の皆さまには心から感謝申し上げたいと思います。また検査体制についても7月中をめどに1日1000検体以上の検査体制の確保ということで取り組んできましたけれども、これについても1000検体対応できる体制にすることができました。先ほど申し上げたように、新型コロナウイルス感染症の感染者は増加してくると急激に増えてしまうという可能性もあるわけですので、引き続き緊張感を持って対応を行っていきたいと思いますし、県民の皆さまには先ほど申し上げたような事項について、ぜひご理解、ご協力を頂いて、力を合わせて新型コロナウイルスの感染拡大を防いでいきたいと思いますので、よろしくお願いします。私からは以上です。

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取材者からの質問

 1 新型コロナウイルス感染症への対応について

中日新聞 我那覇圭 氏
 先ほどの本部会議でも発言なさっていましたけれども、感染経路不明の方が6人で、直近1週間で5割に達しているという事実と合わせて、身近なところにウイルスが存在している可能性があるとも言及されていましたけれども、いわゆる市中感染というのが今もうすでに起こっている可能性があると見ていらっしゃると理解していいですか。

長野県知事 阿部守一
 直近1週間の感染経路については調査中という状況ですので、すべての方が不明と確定しているわけではありません。ただその前の週、さらにその前の週については3分の1の方の感染経路が分かっていないという状況でして、感染経路が不明の方が増えてくるということについては危機感を持たなければいけないと思っています。どういう形で感染したかが分からないということで感染経路不明ということですので、先ほど申し上げたように、人と一定の距離を取るとか、マスクを着用するとか、あるいは「三つの密」を避けるとか、あるいは手洗いの徹底とかを行っていただけば、感染をかなり防ぐことはできるだろうと思っていますので、すべて心配だということでいたずらに行動を控えていただく必要はないと思いますけれども、ただその反面、しっかりとした感染防止対策を講じなければ感染してしまうリスクがあり得るという前提で行動いただきたいと思っています。

中日新聞 我那覇圭 氏
 それはつまり、今はまだ調査中ということで、これから判明すれば違う可能性もありますけれども、分からない人が少なくとも5割いるということは市中感染の可能性はあると理解していいですか。

長野県知事 阿部守一
 何をもって市中感染というのかということがあると思いますけれども。長野県の状況は10万人当たりの感染者数は今0.6人に近い状況にはなっていますけれども、例えば東京であるとか、大阪であるとか、そうしたところの数字は今の段階ですと、東京だと12.8人であったり、あるいは大阪も10人を超えてきているという状況です。そうすると長野県はまだ1.0人にも満たないという状況ですので、そうした地域と比べると、相対的にはまだ感染リスクは低い状況だと思っています。ただ注意はしっかり行っていただきたいと思っています。

信濃毎日新聞 熊谷直彦 氏
 感染レベルの基準の考え方ですけれども、政府では自治体が新型コロナウイルス対策を強化する場合の判断基準づくりを進めているところですが、その基準が示された場合に県独自のレベルの判断基準も変更する可能性は現時点でどう見ていらっしゃいますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 それは率直に言って、見てみないと分からないという状況ですが、知事会等でも、いろいろな場面で発言していますけれども、都道府県が現場でさまざまな対応をしてきていますので、そういう意味では都道府県、あるいは市町村の考え方とか取り組みの状況というものも十分把握し、意見を聞いていただいた上で方向付けをしていただくことが望ましいと思っています。

信濃毎日新聞 熊谷直彦 氏
 政府の基準づくりについては対策実施の判断を都道府県に委ねるという、そういった意味合いもあると思うのですけれども、そもそものこういった制度の基準づくりについてどう受け止めていらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 どういう基準をどういうプロセスでつくろうとしているのか、十分把握していないので何ともコメントのしようがないという状況ですけれども、先般、全国知事会の分権の研究会(地方分権改革の推進に向けた研究会)でも発言しましたけれども、新型インフルエンザ等対策特別措置法自体が国と地方の権限関係というのが必ずしも明確ではない部分があるのではないかと思っています。法令改正について時間がかかるとしても、政府の対策本部でしっかり基本的対処方針を定めていただいた上で、政府としての具体的な方向付けをしてもらうことが少なくとも今の制度の下では必要ではないかと思っていますし、知事会からもそういう要請を出してもらっています。政府全体の方向性を基本的対処方針の中で明確にしながら、県も政府と連携しながら対応していくということは重要だと思っていますので、そういうプロセスもしっかり大事にしながら対応してもらいたいと思っています。

長野朝日放送(abn) 仁科賢人 氏
 5月以来の警戒レベルの引き上げで、前回は圏域ごとでしたけれども、今回は全県一律の引き上げになっています。実際に感染者の発生というのはまだ地域ごとに濃淡がある状態で、10万人当たりのというところでは基準は満たしていても発生状況を見ると地域ごとに危機意識の差というのも濃淡があるのではないかと思っていまして、知事も何度も意識付けとか、意識というお話をされていましたが、守っていくべき行動とか、注意するべきことというのは基本的には同じことなので、それをいかに行動につなげるかという危機意識をもっと高めていくという部分で何か具体的な部分があると、それに照らし合わせて行動にもつながりやすいのかと思いますが、「慎重に検討」とか、「注意」というのではなくて、特に強調して県民に守ってもらいたいことですとか、具体的にあればお願いしたいのですけれども、いかがでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 まず基本的な状況認識について県民の皆さまと共有しなければいけないと思いますので、昨日も広域連合長の市町村長の皆さまとも意見交換しましたけれども、市町村の皆さまの協力を頂きながらきめ細かな情報提供をしていく、そしてきめ細かに地域の皆さまにお願い事項が届くようにしていくということが大事だと思っています。それともう一方で、今ご質問いただいたように、危機感を共有していただくということが重要だと思います。また今週金曜日に本部会議を予定しています。その際には8月1日以降の対応の方向性を定めていきたいと思いますので、そうした際にさらに具体的に分かりやすい形で注意喚起をしていくということも含めて検討していきたいと思います。今の時点で私がお願いしておきたいことは昨日も申し上げたことと重なりますけれども、少しでも体調が悪い方はぜひ外出を控えていただく。検査対応については、当初は4日間症状が続かなければ相談してはいけないのではないかというようなことが言われていた時期がありました。先ほど申し上げたように、こうした症状がある方についてはすぐに保健所にご相談いただきたいと思っていますし、また県外に行かれていたような方とか、嗅覚障害、味覚障害があるような方とか、医療従事者、社会福祉施設の従事者、こうした方については息苦しいとか、強いだるさがあるということまで行かなくても、ぜひ早く相談していただきたいと思っています。感染を拡大させないということが非常に重要だと思っていますので、早めの相談については県民の皆さまにしっかりと周知していただけるとありがたいと思っていますし、現時点においても県外に行かれた方が感染しているというケースが多く見られていますので、往来については県民の皆さまには十分注意した対応を行っていただきたいと思っています。

長野朝日放送(abn) 仁科賢人 氏
 先ほどの8月1日以降を見据えたというのは、例えば夏休みだとか、帰省で県外との往来が多くなるというのを見据えた上での8月1日でいいですか。

長野県知事 阿部守一
 今まで社会経済活動のフェーズ分けとして、7月いっぱいと8月1日以降については違うフェーズで組み立てていますので、例えばイベントの在り方等も含めて8月以降の県民の皆さまへのお願いについて、今週末の本部会議で方針を決めてお伝えしていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 今、検査体制と受診の目安について触れられまして、4日待たなければ受診できないのではないかとか、検査を受けられないのではないかというときがあった。確かに発症から日数がたっていないから検査の対象にしなかったというケースはあったかと思います。今で言いますと、接触した可能性がある人にも検査を、ローラーをかけて受けさせているような状況ですけれども、今から思えば第1波のときの検査の体制というのは不十分だった面があるとお考えなのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 不十分とか、不十分ではないというような感覚では捉えていません。当時の検査体制というのはまだ検査件数が非常に少ない状況でしたし、新型コロナウイルスへの対応をある意味、模索していた部分もあったと思っています。検査の話についてはまだいろいろな議論があると思っていまして、無症状の方も含めて幅広く検査をすべきだというようなご意見も、現時点でもまだあると思っていますので、そういう意味で、どういう形で検査をしていくのが望ましいのかというのはその時の感染者の発生状況であったり、あるいはその検査体制にもよってくるものと思っていますし、検査の在り方についてはさらに引き続きどうあるべきかということについてしっかり考えていかなければいけないと思っています。ただご質問の中でも触れていただいたように、例えば医療機関等では濃厚接触者の方に限らず、幅広く検査対象にして感染の拡大を防ぐというようなことで、かなり多くの検査を行ってきているところですし、また先ほど申し上げたように、医療従事者、社会福祉施設従事者、こうした方には軽微な症状でも相談対応して検査をする方向で取り組んでいくという形で、かなり間口は広げています。そうしたことを県民の皆さまにはご理解いただき、ご自分の健康観察をしっかり行っていただいた上で心配な方はぜひ相談していただければと思っています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 第1波のときと検査体制が大きく変わったというのは、現状の感染拡大傾向に対応する上ではかなり大きな武器になるのではないかとお考えなのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 当初は基本的にPCR検査だけだったわけですけれども、LAMP法での検査であったり、あるいは簡易キットでの抗原検査と、だんだん検査手法も広がってきていますし、それに伴って医療機関でもさまざまな検査を行っていただく体制が整ってきましたので、これから新型コロナウイルスに対応していく上では検査体制が充実してきているということは大変重要なことだと思っていますし、さらなる充実に向けた検討も行っていかなければいけないと思っています。

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 先ほど、0.4を超えた辺り、一気にピークの方に近づいてきたという説明をおっしゃっていました。その中で新型コロナウイルスの県条例に関することでお尋ねするのですけれども、レベル3になった段階が協力の求めに対する部分の条件であると、県議会などでの説明で知事はこれまでもおっしゃっていました。先ほどと重複するのですが、0.4になった場合に一気に感染が広がったともおっしゃっていました。現状、知事のこの部分に対する考え方、どういうふうに運用していくかも含めてお伺いしたいのですが、よろしいでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 一気に広がったというか、広がる恐れがあるというのを、先ほど患者推計のところで説明した通りです。厚生労働省の患者推計の基本的な前提というのは、10万人当たり2.5のところで一定の社会的要請を行うという前提で組み立てられていますので、県としても、その点については引き続き意識しながら対応していくということが重要だと思っています。県のレベルとしては0.4の次に1.2という段階がありますので、そこの段階に至らないようにしていかなければいけないと思っていますし、1.2の段階、それから2.5の段階、あるいは政府で緊急事態宣言をあまり出さないようなことも報道されていますけれども、そうしたものが出された場合の対応、いろいろなケースを想定しながら、県としてもいろいろな備えを行っていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 先ほど誹謗(ひぼう)中傷というようなことを非常に強くおっしゃっていて、具体的にはおっしゃっていないのですが、小諸で投石被害がありました。そういった行為に対してどのような態度で接するべきか、また広がってきて不安な中でそういう行動をしているということもあるのかもしれないのですけれども、改めてその辺のお考えをお伺いしてもよろしいですか。

長野県知事 阿部守一
 犯罪に当たるようなことは絶対許されない話だと思います。また先ほど申し上げたように、多くの方は不安からそうした言動を取られていることがほとんどだと思いますけれども、そうした人を誹謗(ひぼう)中傷したりするような言動が感染者の確認を遅らせてしまったり、あるいは感染ルートの発見を遅らせてしまったり、あるいは医療従事者の皆さまのモチベーションを著しく下げてしまったり、そうしたことにつながりかねない、社会的には非常に大きなマイナスになる行動でもあるということはぜひご理解いただいて、そうしたことのないようにしていただきたいということを強く訴えていきたいと思います。
 ありがとうございました。

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