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更新日:2021年2月16日

知事会見(令和2年(2020年)12月11日(金曜日)15時03分~16時18分 会場:県庁)

項目

阿部知事からの説明

  1. 県議会11月定例会の閉会について
  2. 新型コロナウイルス感染症への対応について
  3. しあわせ信州移動知事室(松本地域)の実施について
  4. 「SDGs全国フォーラム長野2020」の開催について

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取材者からの質問

  1. 新型コロナウイルス感染症への対応について1
  2. しあわせ信州移動知事室(松本地域)の実施について
  3. 新型コロナウイルス感染症への対応について2

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本文

阿部知事からの説明

 1 県議会11月定例会の閉会について

長野県知事 阿部守一
 それでは12月11日の会見を始めたいと思います。私からは大きく5点申し上げますが、その前に本日、県議会11月定例会が閉会ということで、提出しました予算案、条例案等についてご議決をいただきました。県議会の皆さまに改めて御礼を申し上げるとともに、予算については速やかな執行を行って、県民の皆さまへしっかり事業が行き渡るように取り組んでいきたいと思っています。
 また新型コロナウイルス感染症、この後もメッセージを出したいと思いますけれども、引き続き十分状況を把握しながら適切な対応を行っていきたいと考えています。

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2 新型コロナウイルス感染症への対応について

長野県知事 阿部守一

 そういう中で一つ目ですけれども、年末年始に向けての県民の皆さまへのメッセージということで、皆さまのところには本体をお配りしているかと思いますけれども、本日付けで「年末年始を迎えるに当たっての知事メッセージ ~命の大切さに思いを寄せ、穏やかに年末年始を過ごしましょう~」ということで出したいと思っています。前書きのところに書いていますけれども、先ほども国の分科会の尾身会長が会見されていましたけれども、全国的に新型コロナウイルスの新規感染者数が非常に多い状況が続いています。本県においても地域によってばらつきが大きいわけですけれども、一部の地域においては陽性者の数が多い。ここしばらく療養されている方の数も100人以上、そして1週間当たりの新規感染者も100人前後ということが続いているという状況でして、そういう意味で新型コロナウイルス感染症の第3波のただ中だと考えています。県民の皆さまの命と健康を守っていく上で、さらに感染が拡大していくということになりますと、社会経済活動に対してよりブレーキをかけていかざるを得なくなるということですので、この時点で何としてでもさらなる感染拡大を抑え込んでいきたいと思っています。そういう意味で経済団体の皆さま、あるいは医師会の皆さま、市町村の皆さまとも連携しながら、さまざまな対策を講じてきていますが、そういう中でいま一度、県民の皆さまにお願いしたいと思っています。まず「年末年始のお願い」です。基本的に「穏やかに年末年始を過ごしましょう」ということで書いていますけれども、年末年始も少し前後も含めた年末年始と本当のお正月前後の年末年始と両方ありますけれども、「同居のご家族で穏やかに」というのは、どちらかというと集中的な、いわゆる狭義の年末年始の部分を中心として、できるだけ同居のご家族で穏やかに過ごしていただきたいと思っています。そしてもう少し広義の年末年始、師走に入ってこれから忘年会とか新年会とか、そういう季節になってきますが、そうした際には『「分散化」、「小規模化」、「遠隔(リモート)化」』、この三つをぜひ心掛けていただきたい、ご協力いただきたいと思います。下に幾つか書いていますけれども、分散、小規模、遠隔、いろいろな場面があると思います。例えば休暇を取る、あるいは企業が休暇を与える際にはできるだけ分散していただくとか、あるいは帰省も一時期に集中することなく、できるだけ分散していただくとか、初詣も毎年元旦に行くのが恒例だという方もいらっしゃると思いますけれども、「密」を避けるというような観点から分散化していただくということもぜひご検討いただきたいと思います。また会食であったり、会合、忘年会、新年会をやるときも小規模化という観点でぜひご検討いただきたいと思います。先ほど分科会の尾身会長は忘年会、新年会等、「普段から一緒にいる人と少人数で」というようなことをおっしゃっていましたけれども、会食、会合についてはこれまでもお願いしていますけれども、ぜひ工夫をしながら行っていただきたいと思います。それから帰省、あるいは会議の遠隔化、リモート化、帰省については後でまたお話ししますけれども、「分散化」、「小規模化」、「遠隔化」、この三つをキーワードに年末年始を過ごしていただければありがたいと思っています。それからもう一つ、「地域間の往来についてのお願い」です。いわゆる感染拡大地域、直近1週間の人口10万人当たりの新規陽性者数が15人を上回っている都道府県を毎日ホームページで更新し、注意喚起をしているところですけれども、こうした地域を訪問するに当たっては慎重に検討していただきたいということをこれまでも申し上げてきていますので、この点については引き続き今後もお願いしたいと思っています。いろいろ感染防止対策を呼び掛けている都道府県もだいぶ増えてきていますので、そうした地域の取り組みに協力する観点からも感染拡大地域の訪問に当たっては訪問そのものの慎重なご検討をいただきたいと思います。それから帰省についてですけれども、全国的に新規の陽性者数が非常に高水準で推移しているという状況でもありますし、また都道府県によっては外出に関してさまざまな注意喚起や要請が行われている、あるいはこれから行われてくる可能性もあります。そういう意味でそうしたことも勘案していただいた上で、事前にご家族で十分ご相談をいただきたいと思います。何度も繰り返し申し上げてきていますように、私どもとしては重症化される患者、感染者を極力抑えたい。これは命を守るという観点からも、医療機関の負荷を減らすという観点からも、いずれも重要なことだと思っていますので、感染拡大地域からの帰省であったり、あるいは重症化リスクが高い方、ご高齢の方とか基礎疾患をお持ちの方がいらっしゃるお宅に帰省される場合は慎重に判断していただきたいと思っています。ご家庭によってさまざまな事情がおありになると思いますので、一律にマル、バツということでは申し上げませんが、こうした要素を勘案していただいた上で、ご家族で十分ご相談して対応を決めていただきたいと思います。また帰省や観光で本県にお越しになられる場合は、これまでも「新たな旅のすゝめ」ということでお願いをしてきていますけれども、これに即した対応をお願いしたいと思っています。旅行に来られる、あるいは帰省される2週間前から健康観察をしていただいて、そうした中で発熱等があった場合には旅行や帰省は控えていただきたいと思います。また来られた後も、例えば旅館や飲食店の感染防止対策にはぜひご協力を頂きたいと思いますので、本県にお越しになられる方には「新たな旅のすゝめ」に沿った対応をお願いしていきたいと思っています。それから「日常生活でのお願い」はこれまでお願いしていることと基本的に同じです。風邪症状等がある場合は外出をしないで、ためらうことなく速やかにかかりつけ医等にご相談をいただきたいと思います。特にご高齢の方、基礎疾患のある方は、重症化リスクが高い状況ですので、体調が悪いときは速やかにご相談いただければと思います。それから10日以内に風邪症状等があった方は外出を控えて、また人に感染させないように行動いただきたいと思います。それから若い方とか働き盛りの方、こうした方が外で感染してご家庭に持ち込んで同居の方に感染させるというケースもありますので、ぜひ若い方とか働き盛りの世代の方も自分は大丈夫だということで安心をしないで、マスクの着用をはじめとする基本的な感染防止対策はこれからの年末年始に向けても徹底するようご協力いただきたいと思います。それから4点目ですけれども、「事業者の皆様へのお願い」も基本的にはこれまでと同様です。感染拡大予防ガイドラインの遵守、徹底をお願いしたいと思います。先ほど「分散化」の話をしましたけれども、従業員の皆さまの休暇の分散取得、あるいは在宅勤務やテレワークの促進、あるいは発熱等があったときに休みやすい環境づくりにぜひご協力いただきたいと思います。直接的なお願いは以上4点です。特に年末年始に、特にというのは1番目と2番目ということで、3番目、4番目はこれまでと基本的に同じ趣旨のお願いです。
 それからもう一つ、「差別や誹謗(ひぼう)中傷は許されません」ということで、引き続き差別事象や誹謗(ひぼう)中傷等が起きないようにご協力いただきたいと思っています。人権の問題であると同時に、何度も申し上げてきていますように、誹謗(ひぼう)中傷があるから、家族に迷惑を掛けるとか、職場に迷惑を掛けるということで検査をためらうというような方がいると、感染が拡大してしまいかねませんので、そういう意味でも差別や誹謗(ひぼう)中傷は絶対やめていただきたいと思います。また先ほど申し上げましたように、帰省される方とかご旅行の方、これから年末年始いらっしゃると思います。そうした方に対して差別をするようなことがないように、ぜひ温かな地域づくりに協力を頂きたいと思っています。
 それからもう一つ、こちらは県からのお願いというよりは、県民の皆さまへの投げ掛けです。新型コロナウイルス感染症、闘う相手はウイルスです。しかしながら差別や誹謗(ひぼう)中傷ということで、ウイルスにわれわれの絆の強さが試されていると言ってもいい状況になってしまっていると思っています。この困難を乗り切っていく上では一人一人の人と人とのつながりが非常に重要だということで、今までのお願いとは少し違いますけれども、まず身近な方とかご家族で電話やオンライン等も活用しながら、いつも以上に、普段のとき以上に連絡を取り合って、お互いを思いやったり、励まし合う言葉を伝えていただきたいと思います。なかなか移動がしづらい、あるいは新型コロナウイルスの感染リスクを不安に思って自主的に外出を控えていらっしゃるご高齢の方とか基礎疾患がある方もいらっしゃいます。そうした方が孤立してしまうことがないように、ご家族、あるいは身近な方同士で通常のとき以上に年末年始に向けて連絡を取り合って、お互いを支え合っていただきたいと思います。
 それからもう一つ、この危機を乗り越えていく上で県としての対策を行っています。また先ほど県民の皆さまへのお願いということで、県民の皆さまお一人お一人に呼び掛けましたけれども、そうしたことと併せて、先ほども帰省についてはご家族でよく相談していただきたいと申し上げましたけれども、ご家族やそれぞれの職場、あるいは地域、そうしたところで年末年始の過ごし方について、あるいは新型コロナウイルスとの向き合い方について、ぜひ話し合っていただくような機会を考えていただきたいと思っています。ご家庭では、例えば家族間でお互いの体調を確認し合うとか、あるいはどうしても年末年始は不規則な生活になりがちな方も多いと思いますけれども、免疫力を高めるために規則正しい生活をしようとか、食事の内容を工夫しようとか、そうしたこともご家族の中で話し合っていただければありがたいと思います。また地域の皆さま、事業者の皆さまにも新型コロナウイルス感染症の中で大変な思いをされていらっしゃる方が大勢いらっしゃいます。今までも地域支え合いということで、ご近所の飲食店の利用とか、観光地の利用を呼び掛けてきていますけれども、そうした点も引き続き考えていただければありがたいと思います。また職場や学校で新型コロナウイルス感染症にどう向き合っていくのか、どう行動していくのか、こうしたことも学びと実践ということをぜひ心掛けていただければと思います。またお店で会食される際にも、事前に一緒に会食される友人や仲間同士でしっかり話し合って、いつもであれば2次会、3次会もやったり、あるいは楽しければ3時間、4時間飲んでしまうということもあると思いますけれども、新型コロナウイルス感染症との闘いを行っている状況ですので、みんなでルールを決めてそうしたものを守っていく。こうしたいろいろな人と人とのつながりの中で新型コロナウイルスへの対応を考えていただければありがたいと思っています。
 先ほど政府の分科会から提言も出されたようですけれども、今の長野県の状況を踏まえて、こういう形で県民の皆さまにメッセージを出します。ぜひご理解いただき、ご協力いただきたいと思います。県内の感染状況とか、全国の感染状況が変化するような場合があれば、また改めてメッセージをお出しすることもありますが、現時点の状況ではこうしたことを心掛けていただければと思いますのでよろしくお願いします。
 それから次ですけれども、新型コロナウイルス感染症に関連しての状況の報告です。二つあります。診療・検査医療機関と、それから宿泊療養施設ですけれども、診療・検査体制については555の機関で検査をしていただける状況になりました。当初は491機関でしたけれども、その後さらに私どもからもお願いして、大変多くの医療機関の皆さまにご協力を頂いていること、大変ありがたく思っています。現時点で1日当たりおおむね4700件検査可能という状況になっていますので、先ほども症状がある方、例えば発熱とかせきとかがある方はすぐに相談をということを申し上げましたけれども、県内の多くの医療機関で新型コロナの検査ができるようになってきていますので、まずは電話でかかりつけ医の先生をはじめ、身近な医療機関に相談していただきたいと思います。またかかりつけ医等がない方、あるいは土日祝日・夜間、こうした場合には「受診・相談センター」を保健所に設置していますので、電話相談をしていただきたいと思っています。ぜひちゅうちょすることなくご相談いただきたいと思います。それからもう一つ、宿泊療養施設です。現在東信地域に1カ所運用している状況ですけれども、あしたから中信地域の宿泊療養施設の運用を開始します。受け入れ規模は100人程度という状況です。またさらに並行して開設準備を行っていまして、北信地域においてもできれば年内に運用を開始できるようにということで取り組んでいますけれども、100人程度受け入れられるような宿泊療養施設を開設していきたいと思います。医療機関への負荷を減らしながらも、陽性になられた方に対するしっかりとしたサポートをしていくということで、宿泊療養施設も順次拡充しますので、お伝えしておきたいと思います。
 それからもう一つ、コロナに関連して、先ほど誹謗(ひぼう)中傷、差別の話をしましたけれども、「コロナは思いやりと支えあいで乗り越える」ということで、「あかりをともそうキャンペーン」の取り組みを関係の皆さまと一緒に進めていますが、「ココロのワクチンプロジェクト」というものをスタートしました。特設ウェブサイトを開設して、「ココロのワクチンプロジェクト」というものを展開します。ご自分の考え方とか行動が誹謗(ひぼう)中傷に結び付いてしまうのかどうかというようなことを自己チェックしていただく、そしてどうして差別というような意識が出てくるのかということを学んでいただきながら、自らいろいろなことに気が付いていただくように工夫しています。またこの内容を多くの皆さまにシェアしていただく仕組みをつくっています。また「あかりをともそう応援隊」ということで、多くの皆さまにご協力いただいて、メッセージをお寄せいただいています。いろいろな事業者の皆さまとも連携して「ココロのワクチンプロジェクト」を広げていきたいと思っています。具体的な内容について担当課から説明をしたいと思います。

人権・男女共同参画課長 柳沢秀信
 私から「ココロのワクチンプロジェクト」について説明します。「ココロのワクチンプロジェクト」の考え方については、ただ今知事から説明をしたところですが、取り組みを進めていく中で、どうして差別が発生してしまうのか、今後コロナを生き抜いていく中でどうやって自分は行動していったらいいのかというところを県民の皆さまに考えていただきたいと思っています。「ココロのワクチンプロジェクトの展開」の部分で2点お話をしたいと思っていますけれども、まずは「あかりをともそう応援隊」ということです。こちらは県内プロスポーツチームによる長野県人権大使や、御嶽海関、また、渡部暁斗選手といったスポーツ選手、そして峰竜太さんや田中要次さんといった芸能界で活躍されている方、そして県内の放送局のアナウンサーさんなど長野県にゆかりのある著名な方に「あかりをともそうキャンペーン」に応援メッセージを寄せていただいています。現在のところで30名の方に応援メッセージを寄せていただいていますけれども、今後さらに増やしていきたいと考えています。頂いたメッセージについては「あかりをともそう応援隊」という形でページを開設して、皆さまに発信しています。例えばトップページの温かいイラストを描いていただいた鉄拳さんからは「皆さんの優しい気持ちが、1番大切だと思います。そんな思いを込めて、イラストを描かせていただきました。皆んなで力を合わせてコロナを乗り越えましょう!」と頂いています。ぜひ応援隊のページもご覧いただいて、皆さんからの温かい、そして力強いメッセージを県民の皆さんと共有していきたいと考えています。もう一つは、経済活動の支え合いということで、経済活動との連携です。この「あかりをともそうキャンペーン」は誹謗(ひぼう)中傷の抑止ということとともに地域の経済を元気にすることを目的としていますので、「ココロのワクチンプロジェクト」においてもその仕組みを取り入れています。ワクチンを接種していただいた方、取り組みをしていただいた方に「新型コロナ対策推進宣言」のお店、施設などにおいて、「ココロのワクチンプロジェクト」のページをご提示いただくと、お店ごとに特典を提供するような予定としています。現在キャンペーンの趣旨に賛同いただける事業者の皆さまを募っているところです。12月20日までにご応募いただいた事業者さまにはワクチンに取り組んでいただいた方への特典として利用することもできる特製缶バッジを提供する予定としています。「新型コロナ対策推進宣言」の店、また施設の事業者の皆さまにはぜひ趣旨にご賛同いただいて、ご協力、ご登録をお願いしたいと考えています。このプロジェクト、これからのWithコロナの時代を生き抜いていくための知恵が詰まっていると考えています。また今後もう中学生さんによる動画とか、さまざまな形でのアップデートも考えています。ぜひよろしくお願いします。私からは以上です。

長野県知事 阿部守一
 今申し上げたように、多くの皆さまのご協力を頂きながら「あかりをともそうキャンペーン」を進めますので、引き続き多くの皆さまのご協力を頂きますようお願いしたいと思います。

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3 しあわせ信州移動知事室(松本地域)の実施について

長野県知事 阿部守一
 それからしあわせ信州移動知事室についてです。松本地域ですけれども、2日間の日程で実施する予定でしたけれども、県内も新型コロナウイルス感染症の陽性者数が高止まりという状況もありますので、新型コロナウイルス感染症に関連するテーマに限って、12月15日の1日で実施ということで対応したいと思っています。日程変更をいただいた皆さまにはご迷惑をお掛けしましたけれども、この場をお借りしておわびを申し上げます。まず松本市立病院を視察し、医療関係者の皆さま、最前線で感染症対応等を行っていただいている皆さまを激励すると同時に現場の声を伺ってきたいと思っています。また地域戦略会議、あるいはその後の県政タウンミーティングにおいてもコロナ禍をどう乗り切るか、コロナ対応について意見交換し、今後の取り組みの参考にしていくとともに、県としての取り組みをお伝えしていきたいと考えています。

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4 「SDGs全国フォーラム長野2020」の開催について

長野県知事 阿部守一
 
最後ですけれども、「SDGs全国フォーラム長野2020」の開催についてです。1月30日、31日の2日間、SDGs全国フォーラムを開催します。会場はホクト文化ホールですが、オンライン同時配信も行いますので、ぜひ多くの皆さまにご参加いただきたいと考えています。前回は2019年に神奈川県で開催されたわけですけれども、神奈川県は都市部ですけれども、今回自然豊かな長野県からSDGs(エスディージーズ/国連が定めた持続可能な開発目標)の意義を発信していきたいと考えています。新しいライフスタイル、あるいは地方自治体の役割、さらには企業経営、SDGs経営の在り方、さまざまな取り組みについて先行事例を広く共有し、また紹介していきたいと思っています。またインスタグラムの長野県公式アカウント「信州SDGs Diary」においては、本日から2月5日まで『「みんなのSDGsアクション」Instagramキャンペーン』というものを実施します。日頃の暮らしの中で実践していただいています「SDGsアクション」を写真に撮って投稿いただきたいと思っています。コロナ禍でフォーラムの開催もいろいろ制約をされる部分もありますけれども、世界共通の目標、SDGsの実現に向けて長野県からしっかりとした問題提起を行い、そして先進的な取り組みを広げたいと考えています。私からは以上です。

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取材者からの質問

 1 新型コロナウイルス感染症への対応について1

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 年末年始に向けてですけれども、国から帰省をどうするかというのが出ていない中で、知事はこれまでも、県をまたいだ移動については国が方針を示すべきではないかとおっしゃっていましたが、こういうふうに感染の拡大が広がる中で改めてですけれども、今この現状についてどのように考えていらっしゃるかというのをお伺いしてもよろしいでしょうか。こういうふうに感染が拡大する中で、県をまたいだ移動というものの明確な指針というものが示されてない中で、今回県に限定したものについては細かく説明いただいたのですけれども、全国的な部分についてはどういうふうにすればいいのかと、まだ国からは出ていないので。

長野県知事 阿部守一
 これまでも全国的な人の移動については国としての方向性を示していただく必要があるのではないかということで、知事会等でも申し上げてきています。ちょうどきょう、先ほど政府の分科会が開かれて、私の会見がスタートする際も尾身会長の会見が続いていた状況だと思いますけれども、分科会から政府への提言ということで、年末年始に関しての提言が出されていると思います。私も会見を聞いている途中でこちらの会見に来てしまったので詳細が分からないところもありますけれども、分科会としては一定程度、例えば「ステージ3」相当の対策が必要となる地域における対応だとか、あるいはそれ以外の地域の対応だとか、きょう提言を取りまとめられていると思いますので、それを踏まえて政府としても方向をしっかり出してもらいたいと思っています。

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 それに関連してですけれども、「Go To トラベル」についての評価、こういうふうに全国で感染が拡大する中で、どういうふうに推進、継続すべきなのか、それともブレーキをかけるべきなのか、その辺についてはどのように考えていらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 感染拡大防止と社会経済活動をどう両立させていくか、あるいは一定の感染拡大になったときにどうやって社会経済活動に過度なマイナスをもたらさずに乗り切っていくかというのは非常に難しい課題だと思っています。私も観光関係者の皆さまのご意見もお伺いしてきていますけれども、この間、春先、連休にかけての緊急事態宣言下で旅行需要が全くなくなったと。私からも休業の検討の協力依頼等をして、感染拡大防止にご協力を頂いたわけです。当時は新型コロナウイルスへの対応の仕方というのがまだまだ見えていなかった状況ですけれども、だいぶいろいろな対策、どういう対策が感染防止に有効なのかとか、あるいは医療機関の皆さまの対応も、当初に比べるとかなりシステマチックな対応を行っていだだけるような状況になってきつつあると思っています。そういう中で基本的には感染拡大が極めて大規模かつ急速な場合は、需要喚起策についてはストップしていくということが必要だと思いますけれども、これについては観光庁にもこれまでも提言していますけれども、徐々にアクセルを緩めて、いきなり急ブレーキを踏まないようにしてもらうことが観光振興という観点では、私は極めて重要だと思っています。また人の往来を伴う話ですので、先ほどのご質問にもありましたように、個別の地域で少しずつ抜いていく、初期の対応はそういう対応もあり得ると思いますけれども、全国的に一定程度感染が拡大していくような状況になれば、それは全体的にどうするかという判断を国が行っていただくということが必要になってくると思います。分科会においてもこれまでもいろいろ検討をして、政府にも提案、提言をされていらっしゃいますので、全体的な感染拡大状況とか、あるいは医療側の状況だとか、そういうものを見極めた上で政府においてしっかり対応していただきたいと思っています。

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 今の回答について補足でお伺いするのですけれども、仮に政府で何かしらの方針を出した場合に、県としてはきょう出した内容について変更することは考えていらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 先ほども申し上げましたけれども、今時点の本県の感染状況と、それから全国の状況を踏まえてのメッセージです。そういう意味で、今後本県においても、全国においても、感染状況が変わってくる可能性がありますので、必要があれば追加でメッセージを出したり、あるいはメッセージを変更することもあり得ると思いますけれども、現時点においてはこうした形でお願いしたいと思っています。

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2 しあわせ信州移動知事室(松本地域)の実施について

市民タイムス 田子元気 氏
 しあわせ信州移動知事室の件でお伺いします。先ほど知事の説明で日程が1日に変更になったということを伺ったのですけれども、県内で陽性者が高止まりしているということですけれども、なぜ1日になったのかという理由を詳しく伺えればと思います。

長野県知事 阿部守一
 当初の予定は丸2日、ほぼ目いっぱい、要は朝から夜までという形になっていました。もちろん新型コロナ対策を終日行うわけではありませんけれども、最近の状況で申し上げますと、連日午前中1時間前後、新型コロナウイルスの感染状況の確認をしたり、取り組みの方向性を確認したりすると同時に、また夜間、夕刻以降は新規の感染者の状況等も私が報告を受けて、必要な対策があれば対応していくということを連日繰り返してきています。そういう意味で今の新型コロナ対応の状況からすると、朝の一番から夜までフルで対応を移動知事室の方に振り向けるということだと、今申し上げたような対応が十分できなくなってしまいますので、そういう意味で大変申し訳ないですけれども、1日ということで、しかも内容的には基本的にコロナ対応ということに限定して行う形にしました。

市民タイムス 田子元気 氏
 今回松本に訪問されるというのは各地域を回っていく中で、順番で松本が当たったということでよろしいですか。

長野県知事 阿部守一
 順番に各圏域を回っていますので、そういう中で今回は松本ということで訪問します。

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3 新型コロナウイルス感染症への対応について2

市民タイムス 田子元気 氏
 あと最後に1点難しい質問ですけれども、今これから知事が訪問される松本地域でコロナの感染者が他地域に比べて、人口比で考えるとかなり少ないという状況が続いていまして、専ら松本地域の人たちの関心はなぜ松本地域は少ないのかということで、関心が集まっているというような状況ですけれども。知事はその件について、松本入りされてコロナをどう乗り切るかということでお話もされるので、なぜそういう状況になっているのか、難しい質問ですけれども。

長野県知事 阿部守一
 それは専門家懇談会でも、今のご質問と同じようなことが少し話題になりましたが、結論的にはよく分からないということです。私も先ほど申し上げたように、毎日陽性者の状況を把握していますけれども、ただこの間、皆さまにもお伝えしてきているように、県内が総じていちどきに陽性者が増えているというよりは、あるときはこの地域、またあるときはこの地域ということで、今、北信圏域が多くなっていますけれども、同じ地域に陽性者がずっと出続けているというわけでもありません。またずっと同じ地域で出ないということが続くのかどうかというのは、例えばクラスター等が出ると一気に陽性者が増えてしまいますので、そういう意味では今の状況だけを捉えて何が要因かというのはなかなか難しいことだと思います。

読売新聞 松本将統 氏
 年末年始の休暇と帰省についてですけれども、もう12月の中旬に差し掛かっている中で、特に休暇の分散取得とかというのは難しい面もあると思うのですけれども、その辺の予定の変更についてどの程度可能だと考えていらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 ここに書いている「分散化」とか「小規模化」とか「遠隔化」ということは強制しているわけではなくて、こうした点を勘案してご協力を頂けるところはご協力を頂きたいと思っています。今それぞれの皆さまが新型コロナウイルス感染症の拡大防止にご協力を頂いている状況です。マスクをされたり、手洗いをされたり、多くの方が日常生活の中で取り入れていただいているわけですので、これからの行動の中には、ぜひこうした視点も加えていただきたいと思っています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 年末年始のメッセージの中で、「できるだけ同居のご家族で穏やかにお過ごしください」というのは言い換えると、できるだけ帰省してこないでください、要するに家族に帰省で呼び込まないでくださいと言っているように読み替えられるのですけれども、そこの真意というのはいかがでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 一律に決めているわけではなくて、「できるだけ」ということで、可能な方はということです。帰省についてはその下にもう一回書いているわけですけれども、まずはご家族でしっかり考えていただくということが重要だと思っています。「分散化」、「小規模化」、「遠隔化」というような視点も、感染リスクをできるだけ避けていく上では重要な話だと思っていますので、そういう意味でご家族の行動という観点でもできるだけ同居のご家族で穏やかに過ごしていただきたいということを「分散化」、「小規模化」、「リモート化」という、ある意味一つの形として、「できるだけ同居のご家族で穏やかに」という形になっています。ただ先ほども申し上げたように、ご家族の状況というのはさまざまだと思います。どうしても帰省しなければいけない方もいっぱいいらっしゃると思いますし、いろいろな事情があると思いますので、県として心配しているのは帰省される方が差別の対象になるとか、隣は帰省していてこんなのでいいのかみたいな誹謗(ひぼう)中傷、差別が起きてしまうことが、実は感染リスクを高めるということは何度も繰り返し申し上げている通りです。ですから絶対こうあらねばいけないとか、こっちにしてくださいということを申し上げません。こうした観点でぜひ考えていただきたいと思っています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 お盆のときの帰省をなるべくしないように、控えるようにという呼び掛けとはだいぶトーンとしては、それよりも抑えたトーンにしたということですか。

長野県知事 阿部守一
 県もずっと対策をしていますけれども、正直申し上げれば、緊急事態宣言が出された頃は今より陽性者の数は少なかったわけです。しかしながら対応の仕方が必ずしも判然としていない、医療機関側も県もそうでしたので、そういう意味で当時は陽性者数が今ほどの状況でなくても、かなり強い抑制、行動を抑制するお願いをしました。しかしながら今いろいろな対応も進んでいます。例えば検査件数も当初に比べれば飛躍的に伸びていますし、宿泊療養施設での受け入れということも、先ほど申し上げたようにどんどん拡充してきています。そうしたことを考えると、感染拡大防止と社会経済活動の両面を見たときに、かつてに比べるといろいろな対応ができるようになってきているということもありますので、そういう意味で行動抑制のお願いは、例えば緊急事態宣言、あるいはその後の対応等と比べると、今は同じような状況であっても弱めのメッセージで対応できると思っています。それは県民の皆さまも行動がかなり定着してきているということも背景にありますので、先ほど申し上げたように、例えば身近なお店の利用とか、身近な観光はしていただきながら、支え合いながら危機を乗り切っていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 別の話題になるのですけれども、長野県以外の東京都だったり、大阪府だったり、名古屋市だったりで、要するに実際に計画として確保できる病床ではなくて、今すぐ使える病床の数を公表することをして、実際にどれぐらいの危機感を持っているのかというのを伝えるという意味もあって、そうされているところが最近あるのですけれども。長野県としてはそういったことを公表していくという考えはあるのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 庁内では私も同じ問いを投げ掛けたことがあります。今の状況は圏域ごとに陽性者の数が非常に多いところと、そうではないところがありますので、多いところの地域の医療機関においては、いわゆる県がお示ししている350床の積算をしているときの病床以上に受け入れていただいている病院もあります。そうした数というのは日々変動しますので、そういう意味で、例えばきょうはそういうのをカウントして361床だとか、あしたは368床だとかということを出すと、かえって分かりづらくなりますので、基本的なベースは350床で、そういう中で状況に応じて医療機関でより受け入れていただく場合もあるということで、そのときに最善を尽くせるように対応していきたいと思っています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 東京都や大阪府などでは、長野県でいうところの350床よりも少ない数を今すぐ患者を受け入れられる病床だと言っているのです。そういう意味での長野県の現在すぐ入れる病床というのを公表することについてはいかがでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 多分それは一般の医療機関も毎日入院される方がいらっしゃったり、退院される方もいらっしゃって、そうすると即応できる病床というのは日々動いていく形にならざるを得ないと思います。要は新型コロナウイルス感染症患者のために過大に病床を空けていただくということもできません。できませんというのは、要するに一般の医療に過度に負荷をかけてしまうことになりかねない状況もありますので。そうした変動する要素を日々お示しするのは、現実にも各医療機関に毎日問い合せしていくという形にならざるを得ないので、非常に手間もかかりますし、それをやることで救える命が増えるかというと、あまりそういう状況にはならないと思います。先ほど申したように、私もそういうことができないかという問題提起をしましたけれども、なかなか現実的ではないのかなと思っています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 報道の中で長野県は大体200床前後今すぐ使えるのがあるのだということもありましたけれども、実際変動はあるのでしょうけれども。それぐらいの規模なのか、あるいはそうした根拠を持って言えるような大体の数字というのは今あるのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 一般の病床と重症者用の病床と2種類あります。今オペレーションとしては宿泊療養施設であったり、あるいは自宅療養であったり、それと入院される方と、陽性になられた方の対応は三つ対応の仕方があります。そこについてはできるだけ医療機関の負荷を減らすことができるように、かつもちろん宿泊とか自宅にリスクが高い方を置いておくわけにはいかないので、そこは運用の中で最大限安全性を確保しながら三つの療養先を使い分けているという状況です。一般の病床の在り方というのは軽症の方とかも今、大勢入られていますので、そこよりは重症者の病床数の方が重要度が高いだろうと思っています。今48床ということでお伝えしてきていますけれども、いわゆる国の「ステージ3」の基準が25パーセント以上ということですので、12床ということです。県としては重症者用病床が10であったり、12であったり、こうしたレベルになってくると、他の一般の医療との競合というか、厳しい状況になってくるのではないかと考えています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 私の質問の仕方が悪かったです。要するに長野県で、きょう現在ではないかもしれないですけれども、すぐに使える新型コロナ用の病床というのが200床前後だというふうな報道もあったのですけれども、そういうことはあるのかどうかというのを端的にお願いします。

長野県知事 阿部守一
 先ほど言ったように仮定の話の状況よりは、むしろ現実に病床調整する方が大事なので、あまりそこは意識していないですが、原課長から何かコメントがあれば。

感染症対策課長 原啓明
 200床という報道がされたというお話ですけれども、私どもとしては200床という数字は出していませんので、今知事が説明した通り、日々変動する中で病床を確保しているということです。

日本放送協会(NHK) 西澤文香 氏
 年末年始のことで再度確認をしたいのですけれども、家族で穏やかに過ごすということで、つまり自粛は全く求めていないということでよろしいのでしょうか。それぞれ対応は違うと思うのですけれど。

長野県知事 阿部守一
 まず「自粛」という言葉は使っていません。自粛という言葉を使うと、どうしても緊急事態宣言のときの自粛のイメージが強くなり過ぎると思いますので、そういう意味で自粛というワードは使っていません。ただ新型コロナウイルスへの対応というのは、かなり多くの皆さまがある意味分かっていただきつつあると思っていますので、少し異質なメッセージではありますけれども、穏やかに年末年始を過ごすためにお互いを思いやり、励まし合う言葉を日頃以上に伝えてもらいたいと同時に、ご家庭や職場で話し合ってもらいたいという形にしています。例えば飲食の話も書いていますけれども、感染拡大予防ガイドラインを遵守している店舗を利用しつつ、五つのポイントを徹底してもらいたいとか、そういう形で、絶対これをしてはいけないとかいう制限をかけているわけではありません。

日本放送協会(NHK) 西澤文香 氏
 もう1点ですけれども、成人式を年末年始に設定されている市町村もあるようですけれども、この実施に関してはどうお考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 前回、市長会、町村会の皆さまとの話の中でも少し成人式の話がありました。一定程度、考え方の整理をしていく必要があるのではないかと思いますが、県内もそれぞれ状況さまざまですので、一律に県がこうだと決めるのはなかなか難しいところですし、適切でもないと思っています。きょう政府の分科会で、成人式についても提言がされていると認識していますので、そうしたものも把握しながら市町村と一緒に対応は考えていきたいと思います。

日本放送協会(NHK) 西澤文香 氏
 この呼び掛けの中ではできるだけ同居の方ととか、縮小化とか、リモート化と言われている中で、友達とかとのコミュニケーションを取るために成人式で集まってくるというのは、ある意味大切なことではあるかもしれないけれども、ある意味控えたほうがいいようなものでもあるのかと思うのですが。政府の分科会の提言があるにしても、知事としてお考えはいかがでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 先ほど申し上げたように、今の状況というのは人と人が対面ではつながりにくい状況になっています。特に若い人たちも、例えば大学生もずっとオンライン授業をしたりして、なかなかキャンパスにも行けていなくて、友達もつくれていないというようなこともありますので、そういう意味でコミュニケーションを取るということは今重要な局面だと私は思っています。ただそれと感染拡大防止に留意しながらどういう形で成人式を行うかということは別途考えなければいけない話ですし、このことについてはすでにそれぞれの市町村でもいろいろ検討されていますので、県としては基本的な考え方を共有して、最終的にどういう形で実施するかということは市町村の判断という形になろうかと思います。

中日新聞 我那覇圭 氏
 ごくごく簡単な確認を2点お願いしたいのですが。メッセージの中で「同居のご家族で穏やかに」という、この「穏やかに」と入れた心は何でしょうか。

長野県知事 阿部守一
 穏やかとは、静かに落ち着いてということです。先ほど申し上げたように、「年末年始のお願い」の「(1)」と「(2)」は、ある意味セットだと思いますけれども、ロジカルに言うと「分散化」、「小規模化」、「遠隔化」ということだと思います。お正月の過ごし方をもう少し情緒的に言うと、「ご家族で穏やかに」という形だと思っています。どちらかというと、私としては過ごし方としての穏やかということと、穏やかな年末年始が迎えられるように皆さまにもご協力いただければありがたい、そういう思いも少し入っての穏やかという言葉です。

中日新聞 我那覇圭 氏
 これも確認までですが、診療・検査医療機関の関係で、「555機関」、「検査可能件数4700件」とあるのですけれども、全部で555機関あって、この555すべてで検査も可能だというような意味でしょうか。

長野県知事 阿部守一
 検体採取だけのものも含まれているかどうかということですね。担当課長から説明します。

感染症対策課長 原啓明
 診療・検査医療機関の内訳ですけれども、555機関のうち診療、それから検体採取、検査まで行う医療機関は364機関。そこでの検査可能件数が4700件程度ということです。

信濃毎日新聞 熊谷直彦 氏
 中野市と山ノ内町で実施しています新型コロナの「対策集中期間」ですが、7日にスタートして初めての週末を迎えようとしています。平日の5日間が終わるところですが、これまでの対策をどう振り返るのかということと、この土日の過ごし方を含めて地元の方に改めて呼び掛けたいことがあれば教えてください。

長野県知事 阿部守一
 中野市、山ノ内町については陽性者が非常に多く確認されたということで、集中的な対策を行っているところです。そういう意味でまだ現在進行形ですが、いわゆる接待を伴う飲食店の皆さま、それから一定地域の介護施設の従事者の皆さま、こうした方にこの週末にかけて検査を行っていくという形になりますので、その結果がどういう形になるというのを注目していきたいと思っています。そういうところで感染が拡大していないということが確認できると、一定程度収まっていくのではないかと思います。また地域の皆さまには市町村の皆さまを通じていろいろなお願いをしています。中野市も山ノ内町も、市長、町長が先頭に立って住民の皆さまへの広報、連絡を行っていますので、そうした呼び掛けにぜひご協力を頂きたいと思っています。

信濃毎日新聞 熊谷直彦 氏
 帰省を含めた地域間の移動について質問させてください。特に県内の地域間の呼び掛けはあるのかということですが、県内は広くて、例えば北信と南信はそれぞれ近隣県、他県の地域に行く方が近いといった現状もありますし、さらに今の感染状況を見ると、北信を中心に感染が広がって、南信はほとんどないという状況もあります。県外への訪問については人口10万人当たり15人以上といった基準がありますが、そういったところについては訪問を控えることも含めて、慎重な検討をお願いしている状況だと思いますが、県内でもレベル4といった北信地域については同じように10万人当たりで高い数値のところもあります。そうした地域間の移動について、年末年始を含めてどのように考えたらいいのか、そういった呼び掛けはあるのかどうか教えていただければありがたいです。

長野県知事 阿部守一
 今の時点で県内の往来について、県から特にメッセージを出すという状況ではないと思っています。今、中野市、山ノ内町については集中的な対応を行っているところですし、介護施設等で集団的に感染しているということも感染者数を増やしている大きな要因になっていますので、県としては対策をしっかり取って、何とか抑え込んでいきたいと思っています。また現時点でそうした地域を訪れないようにというようなことを申し上げる段階では全くないと思っています。

信濃毎日新聞 熊谷直彦 氏
 知事会見の資料の6ページ目に、ウイルスに絆の強さが試されている、「電話やオンラインを活用しながら、いつも以上に連絡を取り合って、お互いを思いやり、励まし合う言葉を伝えてほしい」と、先ほど知事もおっしゃいました。こうした呼び掛けをするに至る背景というか、理由というか、どんな思いを込められてこういったメッセージを作っていらっしゃるのか、もう少し詳しく教えていただければありがたいです。

長野県知事 阿部守一
 今新型コロナウイルス感染症で、多くの方たちが経済的にも、例えば仕事をなくされたりとか、あるいは先ほども学生の話をしましたけれども、なかなかキャンパスに行けなくて友達ができずに孤立してしまっているとか、あるいはリモートで仕事をしていて、ずっと家庭内にいなければいけない状況の中でいろいろなストレスがたまったりとか、新型コロナウイルスは心の面でも人間の暮らしに大きな影を落としていると思っています。感染拡大防止の観点からすると、少し異質の呼び掛けではありますけれども、そういうときに家族同士とか身近な人たち同士が声を掛けるというのは、この厳しい局面を乗り越えていく上で本当に寂しい思いをされている方とか、孤立されている方にとっては大きな心の支えになるだろうと思います。ですから年末年始という時期、本当は大勢の人で集まってわいわい、がやがや、初詣もみんなで集まって大勢で参拝したりとか、その後も大勢で会食したりとか、そういうことが行われる時期ですから、そういうことゆえにいろいろな対策、対応をお願いしている半面、そうしたご家族とか友人、知人の皆さま同士は積極的なコミュニケーションを取っていただきたいと思っています。それは人々の心の癒やしにつながっていくものだと思っています。私も個人的な話を言えば、母が東京の介護施設にいますので、もうずっと会えない、行っても面会できないというような状況ですので、電話でなるべくまめに話すというようなことを行っていますけれども。いろいろな環境の方がいらっしゃると思いますけれども、こういうときだからこそ、ぜひこうした励まし合う言葉とか、思いやる言葉を口に出していただければありがたいと思っています。

中日新聞 城石愛麻 氏
 年末の帰省の呼び掛けについてですが、先ほどの話でもお盆の頃よりも医療・検査体制などが整っていることもあって、当時よりも少し弱めなメッセージということみたいですけれども、お盆の後、感染者の方が増えていったと思うのです。今回もそういった帰省後の感染者の方の増加というのをある程度見越した上で、それでも対応が可能だというご判断だったということなのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 増加を見越してということは全くないです。例えば感染拡大地域からの帰省であったり、あるいはご高齢の方がいらっしゃるときは慎重に判断してくださいということでお願いをしています。冒頭申し上げたように、これ以上の陽性者の増加を何としても回避したいというのが私たちの思いですし、そのことを(知事メッセージの)前文に書いていますので、そうした考え方、あるいはそうした現状認識、状況認識を共有いただいた上でご家族でよく相談いただきたいと思っています。

中日新聞 城石愛麻 氏
 今、北信地域の介護施設であったり、長野市内の病院であったり、比較的重症化リスクの高い方がいらっしゃる施設での集団感染というのが起きていると思うのですが。そちらについては飲食店などでの集団感染とは意味合いが違うと思うのですけれども、今のところ名称、名前は公表されていませんが、今後もその辺は公表される予定というのはないでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 私たちのスタンスはそこから不特定多数の方に広がるリスクがあって、そして具体的な店舗名等を公表する必要があると判断すれば、これまでも公表しています。ただそういう状況でないものについては、各企業とか組織の側で公表されるケースはありますけれども、行政の側からは公表しないという対応で一貫して取り組んでいます。例えば介護施設等がどういう状況だったのかというようなことは保健所で調査しています。そうした中で他の施設等の参考になるような事例があれば、県からこうした点については注意をしてもらいたい、こうしたことがもしあれば改善してもらいたい、そういうような通知なりお願いはしていくという部分はありますけれども、公表ということは基本的には行わない考えです。

中日新聞 城石愛麻 氏
 それは飲食店などと対応は同じというか、病院や介護施設という場であっても、そこの基準というのは変わらないということでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 必要性が何なのかという話だと思いますので、陽性の恐れがある人が追い切れないとか、公表しないとそこに人がどんどん来てしまうとか、そうしたような状況がなければ基本的には公表する必要性はないのではないかと思っています。

長野日報 前田智威 氏
 「今試されているのは、私たちの絆の強さです」から続くメッセージというのは、きょうの午前中の自殺対策戦略会議を踏まえてのことでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 あの場で(特定非営利活動法人自殺対策支援センター)ライフリンクの清水さんも、人と人との絆、つながりが大事な局面だとおっしゃっていらっしゃいました。そのご意見を県として受け止めている部分もありますが、絆が重要だというような観点は前から発信しているところですので、単にそのことゆえに大きな「2」を起こしたわけではなくて、基本的に私どもとしては絆をしっかり保っていくということが重要だと思っています。これまでも地元の飲食店利用であったり、あるいは地域の観光地を訪れていただいて、地域同士の支え合い、絆を大切にということを繰り返し申し上げてきましたので、ぜひ年末年始もそうした絆の強さ、ある意味長野県の強みだと思いますので、一緒になって乗り越えていきたいと思っています。
 ありがとうございました。

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