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更新日:2021年10月12日

知事会見(令和3年(2021年)3月31日(水曜日)16時01分~16時48分 会場:県庁)

項目

阿部知事からの説明

  1. 新型コロナウイルス感染症への対応について

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取材者からの質問

  1. 新型コロナウイルス感染症への対応について
  2. 東京オリンピック聖火リレーについて

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本文

阿部知事からの説明

 1 新型コロナウイルス感染症への対応について

長野県知事 阿部守一
 
本日も新型コロナウイルス感染症対策についての会見を行います。大きく3点ですが、感染状況、それから長野市、「特別警報2」ということで長野県独自の感染警戒レベル5ですけれども追加で、飲食店関係の皆さまには大変恐縮ですけれども、長野市内の一定の区域を定めて営業時間短縮のお願いをします。加えて長野市にお住まいの方、あるいは長野市に通われている方、そうした皆さまに対するお願いの3点、お話ししていきたいと思います。
 県全体の療養者数の推移ですけれども、医療非常事態宣言を発出した1月のピークは1月16日の495人でした。3月に入って徐々に療養者数が増えてきている状況にあり、直近で231人というところまで増加してきています。まだ新規陽性者に占めるご高齢の方の割合が比較的少ない状況ですので、入院される方の割合が全体としては比率的には少ない状況ですけれども、ただ今後、福祉施設、医療機関で高齢者、基礎疾患がある方の陽性者が増えていく、あるいは全国的には変異株もだいぶ増えてきている状況ですので、そうした変異株での陽性者が出てくると入院される方の数が急速に増えてしまいかねないという状況です。何とかそうした状況にならないように取り組んでいきたいと思っています。病床利用の状況ですけれども、病床全体で21.2パーセントという状況です。病床逼迫(ひっぱく)度ですけれども、一般病床の確保病床が中等症・軽症者用で370床ですので、今入院されている方は86名ということで、この部分だけ取ると23.2パーセント、そして重症の方が1名いらっしゃいますので、重症者用の一般病床の逼迫(ひっぱく)度が2.4パーセントという状況です。実質病床利用率は、434床以外で受け入れていただいている方が5名いらっしゃいますので、確保病床に対しての割合ということで見ますと20.0パーセントという状況になっています。何とかこの病床利用率がこれ以上増加しないように、長野市、あるいは長野市保健所と連携してしっかり感染拡大防止のための積極的な調査、検査を行っていきたいと思いますし、また飲食店の皆さまにもガイドラインの遵守の呼び掛けを行っていきますが、ぜひ県民の皆さまにもご理解、ご協力いただきたいと思っています。ブロック別ですけれども、北信圏域を中心に陽性者が増えていると。次いで東信地域でも陽性者が増えているという状況で、北信、東信でそれぞれ約6割、3割といった逼迫(ひっぱく)度になっています。二次医療圏を越えて入院調整をさせていただいている方が現時点で24名というのが現状です。
 そういう中で長野市については一昨日の段階で感染警戒レベルを5に引き上げて「特別警報2」を発出していますけれども、さらに追加で対策を講じたいと考えています。長野市における1週間当たりの新規陽性者数ですけれども、直近1週間で118名、人口10万人当たり32を超えているという状況です。全国の状況を見ますと、東京都で大体18、大阪で25といったような状況ですので、そうした数字と比べても直近1週間の人口10万人当たりの新規陽性者数が高い状況です。またその前の週が72名でしたので、そこからもかなり急増しているということで、依然として右肩上がりで陽性者の数が増加しているというのが現状です。感染状況は、職場における感染、あるいは飲食店における感染、高齢者施設、医療機関における感染、そして感染経路不明者の方が一定程度いらっしゃるということで、非常にいろいろな形で陽性者が増加してしまっているというのが現状です。そういう中で、営業時間の短縮等についてお願いしたいと考えています。酒類の提供を行う飲食店等に対して施設の使用制限、停止、これは法令的な用語で言っていますけれども、一般的には営業時間の短縮、それから休業の協力要請ということです。エリアについては「大字長野」、「大字南長野」をはじめとする、いわゆる長野市の中心部の地域を対象として要請を行いたいと考えています。併せて、長野市とも連携してガイドライン遵守の働き掛けを行っていきたいと考えています。これについては、本日6時半から長野市内の飲食店等を訪問して営業時間の短縮等についての協力のお願いをしていきたいと思っています。長野市とも協力して、地方部、地域振興局を中心に行っていきたいと考えています。それから、要請にご協力いただいた事業者の方については協力金を、1日当たり4万円、今回8日間になっていますので32万円を支給するという形です。「感染対策強化期間」が4月9日までということですし、感染警戒レベルの5についても4月9日までということになっていますので、それと併せて営業時間の短縮要請についても4月9日までお願いするという形にしています。何とか感染拡大を防いでいきたいと思っていますけれども、今後の感染状況によっては延長ということも考え得るところだと考えています。営業時間短縮等を要請する施設ですけれども、まず接待を伴う飲食店、それから酒類の提供を行う飲食店のうち、いわゆるスナック、バー、パブ、こうした業態の皆さまには、ガイドラインを遵守していない店舗にあっては休業の要請をします。ガイドラインを遵守している店舗については夜20時までの営業時間ということで、営業時間短縮の要請をします。その他の飲食店等、居酒屋、あるいはレストラン等についても営業時間の短縮ということで朝の5時から夜の20時までを営業時間にしていただきたいということで要請を行います。県からお願いするのは、周知する期間が必要ですので、4月2日金曜日からお願いをするというものです。今回の時短要請と併せて、先ほど申し上げたように協力金の支給を行います。それから長野市に対して、これまで例えば松本市等に対しても事業者を支援するための交付金を、レベル5に上げた場合には、市町村に対して県から支給をしていますので、今回も同様の措置を取りたいと考えています。長野市において地域の実情に合った事業者支援を行っていただきたいと考えています。それから今、緊急事態宣言の発出に伴う国の一時金の支給の受け付けが行われているところですけれども、県内のかなりの事業所は対象になり得ると考えていますので、国の一時支援金の活用についても併せて事業者の皆さまには呼び掛けていきたいと考えています。今申し上げたのが今回レベル5、「特別警報2」の地域になっている長野市における追加の対策です。
 ここからは長野市にお住まいの方、あるいは通勤、通学等されていらっしゃる方に対するお願いです。先ほど来申し上げていますように、長野市内は新型コロナウイルスの感染拡大が続いている状況です。大切な方、大切なご家族、あるいはご自身の命を守るように行動いただきたいと考えています。また、行政も最大限努力をしていきますが、感染拡大を防ぐ上ではお一人お一人の県民の皆さまのご協力が不可欠だと考えています。ぜひ感染拡大の防止にご協力いただきたいと考えています。長野市の今の状況は先ほど申し上げたように、非常に感染拡大が続く傾向になっています。今まさに正念場であると考えていますので、住民の皆さま、お越しいただく皆さまにはこうした危機意識を共有いただき、今から3点申し上げますけれども、ご協力いただきたいと思っています。お願いの一つ目ですけれども、これは基本的な話ですが、人との距離を確保し、必ずマスクを着用してくださいということです。「自分は大丈夫だからと思っていませんか」ということです。この場でも何度も繰り返し申し上げているように、無症状、あるいは非常に軽い症状でも感染している可能性があります。そしてさらに感染させてしまう、人にうつしてしまう恐れがあります。今もアクリル板で皆さまとの間に境をつくっていますけれども、新型コロナウイルスはつばきを飛ばす飛沫(ひまつ)による感染と、直接物に触れ合う接触感染で感染が拡大するということですので、人との距離の確保、できるだけ人との距離は空けていただきたい。最近見ていますと、ひと頃に比べると人と人とがくっつきやすい、もう少し距離を空けた方がいいのにと思う場面に出くわすことが多くなっています。改めて距離を取るということを心掛けていただきたいと思います。また、私はアクリル板があるのでマスクを外して話をしていますが、人と会話をされる際は常にマスクの着用をお願いしたいと思います。病院関係の方からお話を聞くと、病院の中でも時々マスクをされずに動かれるような方がいらっしゃるということもお伺いします。特に今の長野市の状況は、先ほど申し上げたような非常に厳しい状況ですので、マスクの着用をお願いしたいと思います。また「3密」回避、手洗い、消毒の徹底、こうした基本的な対策は引き続き、特に今の期間は徹底してお願いしたいと思います。2点目ですけれども、会食の際は十分注意いただきたいということです。「春めいた季節。つい新型コロナを忘れていませんか?」ということです。桜も花開き、そして屋外もだいぶ暖かくなったので、心も気分も開放的になりがちです。開放的になっていただくこと自体はいいことだと思いますけれども、しかしながら、新型コロナウイルスがなくなっているわけではなく、特に長野県全体の感染状況、あるいは長野市の感染状況、何とか拡大を抑え込まなければいけないという局面です。新型コロナウイルスが存在しているということを改めて認識いただきたいと思います。そういう中で歓送迎会、あるいはお花見、こうした会食の機会がどうしても増える季節です。しかしながら、新型コロナウイルスがある、そして長野県においては新規陽性者数が増えていく傾向にあるということをご理解いただき、今は新型コロナの感染防止を第一に考えて行動いただければありがたいと考えています。またマスクを外す会食、会食をしながらずっとマスクを着けているというわけにはいかないので、どうしても感染リスクが高くなりがちです。そうした観点から今回も飲食店等の皆さまには営業時間の短縮、あるいは休業要請を行うわけですけれども、これは必ずしもお店が悪いわけではなくて、利用される皆さまにも注意いただきたいと思います。またいわゆる外食、店舗で食事をする際だけではなくて、例えば自分のおうちで近所の方をお呼びして食事をするとか、そうしたことは全く同じですので、会食に注意いただきたいと考えています。大人数、長時間の会食、あるいは何軒も回っていくようなはしご酒、こうしたことについては行わないようにお願いしたいと思います。また信州版「“新たな会食”のすゝめ」ということで、さまざま注意いただきたい事項をお知らせしています。これについても引き続き周知を徹底していきたいと思いますけれども、こうした内容が守られない場合には会食を控えるというようなこともお考えいただきたいと思いますし、先ほど申し上げたように、自宅や職場で行う会食も十分注意いただきたいと思っています。3点目ですけれども、「軽い症状だからと油断していませんか?」ということです。風邪かなと思ったらすぐかかりつけ医にご相談いただきたいと思っています。長野市内の直近1週間の10万人当たりの新規陽性者数は32を超えているという状況で陽性者数が多くなっています。またこの場でも以前データでお知らせしたように、発症日前後が人にうつしてしまう可能性が非常に高くなってしまうということです。新型コロナウイルス感染症が収まっているような状況のときは新型コロナウイルスにかかっている可能性は低いと思いますけれども、特に今の長野市の状況は新型コロナウイルス感染症の陽性者が非常に増加しているという状況ですので、風邪症状等があれば新型コロナではないかということをまず疑っていただき、人との接触はできるだけ避けていただき、速やかにかかりつけの先生にご相談いただきたいと考えています。今は長野市にお住まい、あるいは訪問される方に中心的にメッセージを出していますけれども、他の地域も今後感染が拡大していく恐れがありますので、同様のご注意をいただきたいと思っています。人との距離の確保、必ずマスクを着用してくださいということ、そして会食の際に十分注意をいただきたいということ、風邪症状があればすぐかかりつけ医にご相談いただきたい、こうした点について長野市の皆さまにはお願いしたいと思いますし、他地域の皆さまも同様の点についてぜひご留意いただきたいと考えています。私からは以上3点です。

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取材者からの質問

 1 新型コロナウイルス感染症への対応について

長野朝日放送(abn) 小林裕司 氏
 今回この対象となるエリアにどのぐらいの店舗数があるのか、およそで結構ですが、お分かりになれば教えていただきたいのと、エリアはかなり広いように思いますが、広範囲に取った理由の2点を教えてください。

長野県知事 阿部守一
 
対象地域ですけれども、今回の感染状況を詳細に見ますと、長野市の中心部、市街地における飲食に起因する感染の連鎖というのが確認されている状況です。そうしたことを踏まえて、長野市とも調整をした上で市街地が一定程度連続、連担している地域で、酒類の提供を行う飲食店が多数存在する地域を広く対象にしたところです。店舗数については担当から説明します。

参事(新型コロナウイルス対策担当) 福田雄一
 
最大で1300と見ています。実際にはもう少し少なくなるかもしれませんけれども、そういう数字で捉えています。

日本放送協会(NHK) 牧野慎太郎 氏
 
今回の要請期間が4月2日からになっているかと思うのですけれども、実際のところ長野市で多くの人出が懸念される聖火リレーが行われるのは4月1日になっているかと思うのですけれど、今回4月2日からにした理由を教えていただいてもいいでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 
先ほども申し上げたかと思いますけれども、これまでも営業時間の短縮については、発表してすぐその日からということは現実的に事業者の皆さまに大変多大なご負担をお掛けしてしまうということになりますので、周知期間を設けています。そういう意味で、あさって4月2日からこの要請を実施していただきたいということです。

日本放送協会(NHK) 牧野慎太郎 氏
 
おっしゃっていただいているように周知期間を設けてというところで理解はできるところではあるのですけれども、一方で、特に1日は人出が懸念されるところかと思うのですけれども、その辺り、要請をかけても効果が限定的になってしまうのではないかという懸念もあるところですが、その辺りはいかがでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 
それはリレーとの関係ということですか。

日本放送協会(NHK) 牧野慎太郎 氏
 
そうです。

長野県知事 阿部守一
 
今回は夜8時までの営業時間短縮という形になっていますけれども、聖火リレーは7時台を中心に走る形になっています。昨日実行委員会からお伝えしたように、1カ所に最も多くの人が集まるであろうと思われる長野市におけるセレブレーションについては無観客という形になっていますし、善光寺の仲見世周辺で行われるリレーについても観客を入れない、規制をするという形になっています。そういう観点で見ますと一つの地点に多くの人が集まることがないように対応していますので、できるだけインターネットで観戦していただくということ、それから長野市においては、今、感染警戒レベル5ですので、ご高齢の方、基礎疾患がある方には外出自粛を求めているというような状況ですので、こうしたことを県からは徹底して住民の皆さまには呼び掛けていきたいと考えています。4月1日が聖火リレーで(時短要請は)4月2日からになっていますけれども、たまたまそういう形になっているということでして、時短要請を行うについては飲食店関係の皆さまに非常に大きな負担、地域経済に対して大きな影響を与えてしまうということから、どういうエリアでどういう対策を取るかということをしっかり検討した結果、きょう発表してあさってから実施という形になっています。

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 今回の時短要請なのですけれども、知事としても大変厳しいというか、大変悩んだ末の決断かと思います。その上で協力金ですとか交付金が今回あるのですけれども、それぞれ財源等大体どれぐらいの見込みになるか、現時点での見込みをお伺いしたいのですけれども。

長野県知事 阿部守一
 協力金の財源については、実際にどれだけの店舗の皆さまに協力していただけるかによってだいぶ変動する可能性がありますが、4億円程度を見込んでいます。飲食店の皆さま、この新型コロナの影響で大変厳しい経営環境に置かれている中でのこうした要請で、私としても大変苦渋の選択ではありますけれども、何とかこの感染拡大を抑止しないとさらに経済活動にマイナスの影響が出ると、県から要請しなくても飲食店に足を向ける方が少なくなってしまう状況も予想されますので、今回こうした措置を講じて何とか新規陽性者数を抑えていきたいと思っています。この協力金、あるいは長野市に対しては事業者の支援をいただくための交付金の支給をしますけれども、事業者の皆さまにはこうした状況をご理解いただき、ご協力いただきたいと思います。また県が行っているのは先ほどの一部の事業者に対しての休業要請ではなくて営業時間の短縮ですので、住民の皆さまには例えばテークアウト等感染リスクが少ない形で工夫されているお店もたくさんありますので、ぜひそうした形でお店を応援いただければありがたいと思います。

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 今お答えいただいたのは協力金の額ですか。

長野県知事 阿部守一
 はい、4億円です。

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 交付金の方はすでに決まっていますか。

長野県知事 阿部守一
 これは長野市と相談して決めていきたいと思いますけれども、これまでの他の地域と同様の措置を講じるということを前提に考えると数千万円程度という形になろうと思っています。

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 あと先ほど知事のお話の中で、首都圏と比較しても人口10万人当たりで換算すると非常に高い数値にあるというような発言がありました。そうした中で、まん延防止等重点措置、法改正があってから要請できるようになったかと思うのですが、それに対する知事の現時点での考え方をお伺いしたいのですが、よろしいでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 新しい制度としてまん延防止等重点措置が新型インフルエンザ等対策特別措置法に盛り込まれたわけですけれども、現時点においてはこれを適用していくということではなくて、これまで他の地域で行ってきたものと同様の対応をしています。何とか地域の皆さまのご協力で新規陽性者数の増加を抑えていきたいと思っていますし、まん延防止等重点措置を活用すると、最後は命令とか罰則という形になりますけれども、繰り返しこの場でも申し上げてきていますように、私としては基本的には協力を頂くということを前提に新型インフルエンザ等対策特別措置法第24条第9項の要請で対応していきたいと思っています。そういう考え方で今回これまでと同様の措置を講じるものです。

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 先ほど暫定的に9日までということで、一方で延長もあり得るというような発言がありました。その場合の判断の根拠となるのは感染者数であったり、医療体制の逼迫(ひっぱく)状況であったりするのかと思うのですが、その辺の知事のお考えを教えていただいてよろしいですか。

長野県知事 阿部守一
 まさに質問の中で答えていただいたような状況ですけれども。新規陽性者数がこのままどんどん増加する恐れがあるのかということ、それから医療も全県で約2割の病床が利用されているという状況になってきていますので、いわゆる医療アラートの医療警報の水準に少しずつ近づいてきている状況もあります。そうしたことを勘案しながら、最終的には専門家懇談会の先生方のご意見も頂いた上で判断したいと考えています。

中日新聞 我那覇圭 氏
 先ほどお話がありました聖火リレーとの関係でお尋ねしたいと思います。知事はセレブレーションについてお話しになっていましたけれども、沿道での応援というのは必ずしも禁止というような形にはなっていないかと思います。これまでの取材の中では、例えば1カ所に集まってすごく密集するということがもしなかったとしても、そこから飲食店に流れて、そこで結局マスクをしないで会食という可能性があるのではないかというようなことを危ぶむ声も聞こえました。いろいろ状況が切羽詰まっている中で周知する時間も必要だったとおっしゃって私もそれは理解するのですが、足元の事情を鑑みて4月1日から要請するというのはできなかったのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 お話の趣旨は私も分からなくはないですけれども、営業活動に対しても、強制ではないですけれども、かなり大きな影響を与える要請という形になりますので、飲食店の皆さまは仕入れをしたりいろいろな準備がある中で、中1日ということも私としては実は非常に心苦しい状況であると思っています。感染拡大を何とか食い止めるという思いを事業者の皆さまにも共有していただいて、明後日から営業時間の短縮等を行っていただくということが、これまでの対応、あるいは事業者の皆さまへの影響ということを考えると、これ以上前倒しで行うというのはなかなか難しいと考えています。

中日新聞 我那覇圭 氏
 今のとやや関連するのですけれども、先ほどもかなり広いエリアというお話がありましたけれども、その前段で知事もおっしゃっていましたが、いろいろな形態で感染者が出ていると、いろいろな形態があるけれども、これは基本的にはエリアが広いとはいえ、接待を伴う飲食店とかに対する時短要請になっていると思いますが、感染状況と時短要請をかけている措置が見合っているのかどうかというところについてもう少し知事の考えをお聞かせください。つまりかなり幅広いエリアというか、いろいろな形態がある中で、これで十分足り得るのかという、この措置が。

長野県知事 阿部守一
 もっとエリアが広い方がいいという、エリアの広さの話ですか。

中日新聞 我那覇圭 氏
 エリアもそうですけれども措置として。

長野県知事 阿部守一
 措置全体ですか。今回すでに一昨日の段階で私から県民の皆さまにはご高齢の方等の外出自粛の要請もしていますし、またガイドラインを遵守していない接待を伴う飲食店等については利用を控えてくださいということはレベル4の段階からお願いしてきているところです。今回さまざまな感染があり得ると考えていますが、職場、飲食店における感染の連鎖、高齢者施設や医療機関、それから感染経路不明者というような状況です。この直近1週間の長野圏域の状況を見ますと、もちろん家庭内感染、職場内感染という形態も多いわけですけれども、それだけではなくて飲食店関係であったり、あるいは施設関係であったりの陽性者がいらっしゃると。先ほど三つ長野市の皆さまへのお願いをしましたけれども、何度も申し上げていますが会食は感染リスクが高い形態になります。特にお酒が入るとどうしても気が緩みがちになります。また先ほどはしご酒は控えてくださいというお話をしましたけれども、そういう意味で飲食店の時間短縮、感染防止対策、飲食店の皆さまに一生懸命行っていただいていますけれども、何とか食い止めなければいけないという局面においては、飲食店の営業時間の短縮要請をしなければいけないという局面になっているという認識です。ご指摘のように要請と感染拡大防止と、県の責任としてはしっかりバランスの取れた対応をしていくということは重要だと思っています。過大な措置を取りすぎてもいけないと思いますし、一方で感染拡大をどうしても食い止めなければいけないときにあまり弱い措置で感染拡大が長引いてしまうということも防がなければいけない、回避しなければいけないと思いますので、今回大変苦渋の決断ですけれども営業時間の短縮要請に踏み込んだところです。

中日新聞 我那覇圭 氏
 福田さんに確認したいのですが、先ほど店舗数に関して最大とおっしゃったのですけれど、どういう意味でしょうか。

参事(新型コロナウイルス対策担当) 福田雄一
 正確に捉えられないところがあります。というのは営業時間の問題、例えば昼間だけ営業しているお店があったり、いろいろそういうことがありますので、必ずしも正確ではありませんけれども1300件までは出る可能性があるという認識でいます。

市民タイムス 田子元気 氏
 先週の知事の会見では感染拡大の「第4波」という言葉を使うことに慎重な考えを示されていました。その後感染が拡大し、長野市もレベル5に上がり、新たな時短要請の措置を取るということで事態が悪化した状態になっています。今の知事の認識として第4波が来た、もしくはなりつつあるという認識をお持ちかどうかということをお聞かせください。

長野県知事 阿部守一
 前回お話ししたのは、専門家懇談会の皆さまの意見としては現在進行形であることに対して科学的に評価をして「第4波」と言うのはなかなか難しいというご意見でしたので、そういう形で私からは申し上げました。しかしながら明らかに波ができつつあるという状況になっていますので、「第4波」と呼ぶかどうかは別として、非常に大きな波が起こりつつあるというのが今の私の認識です。そうした状況認識を共有していただいて、感染防止に努めていただきたいということを県民の皆さまには訴えていきたいと思います。

市民タイムス 田子元気 氏
 11月の第3波のときにも同じく専門家としては当初の段階ではかなり慎重で、実際その波が収まってみないとそれが第3波であったのか分からないというような見解も示されまして、知事も専門家の意見を踏まえてかなり慎重にその時も判断されていました。ただ11月の段階で第3波になりつつあるという認識を示されまして、その際に感染者が増えていることを多くの人と共有する必要があるとおっしゃっていました。実質「第4波」という言葉を使うことによって県民の皆さんに注意を喚起する、認識をしてもらうということでより感染拡大に対しての効果が知事からのメッセージとしてあると私は考えますが、「波が起こりつつある」ということを一歩踏み込みまして、第4波の波が起こりつつあると捉えているとおっしゃっていただくことはできないのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 私のメッセージの使い方にアドバイスを頂きありがとうございます。先ほど申し上げたように専門家懇談会でこれは第3波とかそういう形で整理をいただいていますので、あまり専門家懇談会の意見を横に置いてしまうわけにはいかないと思っています。ただ先ほど申し上げたように、見ていただければ次の波が来つつある、起こりつつあるということで申し上げましたので、見出し等に使うのであれば、「知事としては次の波が来つつある認識なので、こうした危機感を共有して感染防止に協力いただきたいと伝えている」ということを書いていただければありがたいと思います。

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2 東京オリンピック聖火リレーについて

中日新聞 我那覇圭 氏
 聖火リレーの関係ですけれども、感染対策で無観客となりました。これに対して(東京2020オリンピック聖火リレー長野県実行委員会)会長の副知事の話は伺ったのですけれども、知事としてはどうご覧になっているかお聞かせいただいてもよろしいでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 特に長野市の場合は冬季オリンピック・パラリンピックを開催した都市でもありますし、多くの皆さまが待ち望んでいた部分もあると思います。そういう意味では実行委員会としても大変厳しい決断をしてもらったと思います。一方で感染拡大を防いでいくという観点からすると、今、長野市の状況は陽性者数が増加傾向にありますので、無観客という選択を行うこともやむを得ない事態だと思っていますし、私としても多くの皆さまにはこうした対応、こうした措置についてはご理解いただきたいと思います。

中日新聞 我那覇圭 氏
 念のため確認ですけれども、知事はこの決定には直接は関わっていないということでよろしいですか。

長野県知事 阿部守一
 これは実行委員会が判断する形で、あと組織委員会とも一緒に対応する話ですけれども、ただこれはもちろん副知事が実行委員会の会長ですから、私がここでこうして話しているような認識はもちろん共有した上で最終的に方向付けをしてもらっているという形になっています。
 ありがとうございました。

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企画振興部広報・共創推進課

電話番号:026-235-7054

ファックス:026-235-7026

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