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更新日:2016年8月31日

淫行条例について

ご意見(2016年7月1日受付:Eメール)

私は以下の理由のため淫行条例に反対です。

・普通の恋愛とは線引きをすると言っているが、淫行条例を定めている他県では、警察は合意の上であっても基本処罰しており、警察はそのような運用はしない。
結婚可能年齢が16歳であり、それと矛盾する。結婚可能年齢が16歳なら、性行為をすることも当然あり、それを罰するのは冤罪に繋がる。

・高校生は義務教育を終えて、職業を選択し、社会にも出ていける年齢であり、もはや児童ではない。

・長野県は他県と比べて性犯罪が多くなく、現行の制度でうまくいっている。
伝統的な地域での活動がうまくいっている証拠であり変える必要はない。
また長野の独自性がなくなる。

・一度、条例を作ると、よっぽどのことがない限り、罰則を緩めることは非常に難しい。
少なくともいきなり罰則をつけるべくでなく、罰則なしで様子を見ていくべきだ。

回答(2016年7月8日回答)

長野県県民文化部長の青木弘と申します。

「県民ホットライン」にお寄せいただいた、子どもを性被害から守るための条例に関する御意見についてお答えいたします。
この度は、子どもを性被害から守るための条例の制定について御意見をいただき、ありがとうございました。
御意見について項目別に回答させていただきます。

まず、威迫等による性行為等の禁止です。
条例第17条第1項では、「何人も、子どもに対し、威迫し、欺き若しくは困惑させ、又はその困惑に乗じて性行為又はわいせつな行為を行ってはならない。」と規定し、こうした行為に対し罰則を科すこととしています。
本県を除く都道府県では、いわゆる青少年保護育成条例を定めており、多くの都道府県条例で「淫行」または「淫らな性行為」を罰則をもって禁止しています。この「淫行」という表現を用いている福岡県青少年保護条例違反が争われた昭和60年10月23日の最高裁判決においても限定解釈のもとに規定の有効性は維持されているものです。

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○最高裁判決(昭和60年10月23日)
「淫行」とは、広く青少年に対する性行為一般をいうものと解するべきでなく、青少年を誘惑し、威迫し、欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似行為のほか、青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような性交又は性交類似行為をいう。
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また、この判決では、「淫行」の解釈は通常の判断能力を有する一般人の理解にも適うことなどから、生命及び自由の保障と科刑の制約を定めた、日本国憲法第31条に違反するものとはいえないと判示されています。
本県では更に、法律の専門家で構成した「子どもを性被害から守るための条例のモデル検討会」において、次のように構成要件の明確化等の法的な整理を行っています。
本県条例では、最高裁判例が示す「淫行」に含まれている対象行為のうち、
・「誘惑し、威迫し、欺罔し、困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不正な手段により行う性行為」の「誘惑」については、通常の恋愛でもありうることから採用されておらず、
・「等」については拡大解釈される恐れがあることから削除されている。
・「その心身の未成熟」は「子ども」=「心身の未成熟」と一律に拡大解釈される恐れが否定できないため、採用されていない。
・「自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められない性行為」は主観的であり、通常、性行為には性的欲望の満足が伴い、構成要件としての明確性に疑問があることから、採用されていない。
こうした検討を経て、本県条例では、法律において既に使用されており、必要な明確性を備えている「威迫」、「欺き」、「困惑」という不当な手段を用いた性行為等により限定して、社会的に非難を受けるべき行為を処罰対象としています。
なお、一般的、常識的には、真摯な恋愛の下で行われる性行為等は威迫、欺き、困惑によることなく、相手を尊重し、相手との自由な意思による合意のもとで行われるものと考えられ、その意味で真摯な恋愛の下での性行為等が処罰対象となることは、通常想定されないものと考えています。
また、条例では第2条で「この条例の適用に当たっては、国民の権利を不当に侵害しないように留意する」という濫用防止規定も設けています。

次に本県での子どもの性被害です。
条例のモデル検討会では、平成25年・26年中に相談のあった、刑法などの既存法令では処罰対象とならない性被害として17事例が長野県警察本部から示されており、本県条例を定める上での立法事実も確認されています。

なお、条例制定までの検討、県民との意見交換等の経過や子ども性被害から守る取組等の詳細については、県公式ホームページの下記URLをご覧ください。
Http://www.pref.nagano.lg.jp/jisedai/kyoiku/kodomo/shisaku/kodomohigai.html

次に条例が対象とする年齢についてです。
児童や青少年の保護を目的、理念とした児童福祉法、児童買春処罰法、青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律といった国の法律、他の都道府県の青少年保護育成条例が、性に関する子どもたちの身体的・精神的成熟性を考慮して「18歳未満」の者を保護・育成の対象としています。
また、青少年の性行動全国調査(H23、日本性教育協会)によれば、大学生の性交体験は男子:54.4%、女子:46.8%、高校生は男子:15.0%、女子:23.6%、中学生は男子:3.8%、女子:4.8%であり、中学生を除いて前回調査(H17)よりも大きく低下しているとされているところであり、こうした数値からは、高校生を半数前後が性交体験を持つ大学生と同列に扱えないのではないかと考えられます。
こうしたことから、子どもを性被害から守るための条例における子どもとしての対象は18歳未満の者とすることが適当と考えています。

次に県民運動と条例の関係です。
県ではこれまで、子どもの相談支援や県民運動にかかわる53団体との意見交換、若者や一般県民の皆様にも御参加いただいた県政タウンミーティングなどにおける延べ約900人の皆様と子どもを性被害から守るための取組について意見交換を行い、様々な県民の皆様と丁寧な対話を重ねてきました。その中で、県民運動として青少年健全育成活動を行ってきた関係者自身が県民運動のみで子どもたちを守ることの限界を指摘し、県民運動と車の両輪としての条例を制定してほしいという要望をいただいているところです。
条例には、性行為等に対する処罰規定のみでなく、性教育等の充実や県民運動の活性化、被害者支援も盛り込んでおり、県としては、こうした条例を制定することにより、これまで青少年の健全育成を県民運動中心に取り組んできた長野県の伝統と特性を生かした、他県にはない子どもを性被害から守るための新たな仕組みを作ることができると考えています。

以上、ご意見への回答とさせていただきますが、ご不明な点がございましたら、県民文化部次世代サポート課長:青木隆、担当:次世代育成係までご連絡くださいますようお願い申し上げます。

【問合せ先:県民文化部次世代サポート課/次世代育成係/電話026-235-7210/メールjisedai(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】

(分野別:くらし・生活環境)(月別:2016年7月)2016000360

 

 

 

お問い合わせ

企画振興部広報県民課

電話番号:026-235-7110

ファックス:026-235-7026

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