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更新日:2018年5月31日

松枯れ対策における地域の合意形成のあり方について

ご意見(2018年4月2日受付:Eメール)

昨年9月、薬剤散布における使用薬剤に関する安全性の周知について、『県が市町村と連携するよう求める要望』が県市長会から出され、それに対し阿部知事が「広域的なアピールが必要であり、住民への広報のあり方を考えたい。」という内容のコメントを出されていますが、その後の進展状況はどのようになっていますか?少なくとも、普通に暮らしていて、行政の具体的な取り組みなどはこちらに届いていません。

今年度の対策について地域の方針や要望を取りまとめている時期ですが、地元市町村が県よりリスクコミュニケーションの不足を指摘されたにも関わらず、合意形成の方法は昨年度と何も変わっていません。薬剤散布が中止に追い込まれるような事態を経験したにも関わらず、「同じ轍を踏まないように」という姿勢もなく、地域に責任を押し付け、広く住民に関心を持ってもらおうという働きかけや取り組みは、全く伝わってきません。

薬剤散布の是非を地域住民が判断するのに必要な、多角的で十分な情報を与えられることなく、実質的には『散布ありき』で、ただ形式的に物事が決まっていくだけです。

県はこれを問題ないと考えているのでしょうか?
指導する立場としての責任を果たしていると思えません。

まともな合意形成に辿り着くのか、大いに疑問を感じます。

松枯れは松くい虫や薬剤散布だけでなく、環境や健康や生態系などにも繋がる、果ては人権問題にも無関係ではない、大きな課題です。何よりも、こども達の未来にも大きな影響を与える問題です。そのため、教育なども含め、住民が広く関心を寄せて向き合うことが必要不可欠で、そのような環境を整えるためには行政の働きかけも大切だと思います。

偏った情報や誤ったイメージで判断するのではなく、できるだけ多くの判断材料をもとに、様々な立場の多くの意見を出し合って方向性を決めることができるような仕組みを希望します。

 

回答(2018年4月13回答)

長野県林務部長の山崎明と申します。

「県民ホットライン」にお寄せいただきました松枯れ対策における地域の合意形成のあり方についてお答いたします。

昨年9月12日に長野県市長会から知事に対し、「松くい虫薬剤散布における県と市町村の連携強化について」として、薬剤散布の実施に係る地域の合意形成のために、使用薬剤の安全性の周知などへの取組みを求める要望があり、県は、合意形成を困難にする原因として、県民の皆様にとって、松くい虫対策の全体像が分かりにくいということがあること、防除実施基準の考え方と併せて、県民の皆様に対策全般についてご理解いただく取組みを進めていくことについて回答しております。

本県における松くい虫被害と対策の経過につきましては、昭和56年に旧山口村で最初の被害が発生して以来、対策を継続してきたものの被害は拡大を続け、平成25年には史上最高の被害量を記録し、現在も高止まりの状況です。過去においては全量駆除(被害木の全てを駆除の対象)を目指していましたが、平成9年の国の通知に基づき、公益的機能の維持確保を図るべき松林を「守るべき松林」として設定し、選択と集中により対策を進める方針へと転換したこと、さらに平成15年には、国の防除実施基準の運用が変更され、特別防除(有人ヘリコプターによる空中散布)を行うにあたり、病院、学校、水源、養蜂その他への影響の考慮等について慎重な取扱いをすべきことが明記されたこと等に対応し、県においては、対策事業予算、空中散布実施量ともに平成15年を境に選択と集中による対策を徹底している状況です。

さらに、松くい虫対策における薬剤散布につきましては、農薬の空中散布に対する県民からの中止要望を受け、平成23年11月に県が策定した「松くい虫防除のための農薬の空中散布の今後のあり方」に基づき、安全性を考慮して実施することを基本的な考え方とし、平成24年に防除実施基準を改定しております。
防除実施基準には、化学物質に対して感受性の高い方等への配慮のほか、情報や意見の交換によるリスクコミュニケーションへの取組みについて盛り込み、平成27年には、さらに趣旨が徹底されるよう、「長野県防除実施基準の運用」を改正・通知し、事業実施主体である市町村への指導・助言を行ってきたところです。
しかしながら、県民の皆様にはこのような経過も含め、被害の実態、守ろうとしているアカマツ林の全体像が見えにくく、より費用対効果が高く、多様な県民の理解が得られる対策と説明が求められている状況です。

このような状況の中、県では、新たな取組みとして、松くい虫被害の全体像、拡大経過、対策の考え方、実施場所等について県民の皆様に関心を持ってもらい、ご理解をいただくことを目的に、平成29年度から松くい虫対策の「見える化」に取り組んでいます。
「見える化」は、全県を対象に、航空レーザー測量成果や人工衛星画像の解析を活用し、アカマツ林の正確な分布と被害状況及び経年変化を図化するものであり、目視、遠望に依存していた従来の断片的な状況把握に比べ、被害の全体像を飛躍的に見えやすくするものです。
このような情報の活用により、対策の要所の見きわめや、図上において地形条件、災害危険地等との重ねあわせにより、守るべき松林(※)を科学的根拠に基づいて設定することが可能となるなど、地域における松くい虫対策に関する合意形成に役立つものと考えており、今年2月には松くい虫対策に関わる市町村担当者等を対象とした松くい虫被害対策の研修会を開催し、「見える化」の取組みについて説明し、また、必要とする市町村にはデータの提供も行っているところです。
(※特別防除は、守るべき松林を対象に実施されるもの)

県としましては、今後さらに「見える化」を進め、被害の監視や、樹種転換・アカマツ材の活用等広域的対策の推進に活用していくとともに、「守るべき松林」の実効性のある設定、対策方法の選択・組み合わせについて、幅広い住民の合意形成を得ながら進められるよう、市町村への支援、助言を行ってまいります。

以上、ご質問及びご要望への回答とさせていただきますが、ご不明な点がございましたら、森林づくり推進課長高橋明彦、担当:保安林係まで、ご連絡くださいますようお願い申し上げます。


【問合せ先:林務部/森林づくり推進課保安林係/電話026-235-7275/メールshinrin(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】

(分野別:農業・林業)(月別:2018年4月)2018000009

 

お問い合わせ

企画振興部広報県民課

電話番号:026-235-7110

ファックス:026-235-7026

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