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更新日:2018年10月31日

長野県ならではの「長野県医療機器産業振興ビジョン」の策定について

ご意見(2018年9月25日受付:Eメール)

【質問1】
(1)昨年度末に策定した、長野県ものづくり産業振興戦略プランは、医療機器産業振興(医療器産業の集積形成)も重点分野として当然含んでいる。また、次世代自動車(EV化や自動運転化)分野への県内企業の展開支援体制の整備や、県内産業における環境と共生するバイオエコノミーの加速化等の喫緊の課題が他にもある中、なぜここで急いで、特に医療機器分野を支援対象として選定し、医療機器産業振興ビジョンを最優先で別途策定しなければならないのか。その特別の事情、背景等は何なのか。

(2)長野県が主導し、信州大学やテクノ財団等と連携し、文部科学省や経済産業省等の大型の支援制度も活用して取り組んできた、今までの国際競争力を有する医療機器産業の集積形成を目指すプロジェクトには、どのような課題があったのか。もし課題があったとすれば、今回の医療機器産業振興ビジョンの策定(信州医療機器事業化開発センターの設置を含む。)によって、その課題をどのように解決しようと考えているのか。

(3)医療機器産業振興ビジョンの新規策定・実施化によって、他県等に比して、優位性あるいは新規性・独創性等を有する医療機器産業の集積形成を改めて目指すことになるが、具体的にどのような優位性、新規性・独創性等を、どのようにして確保しようと考えているのか。

(4)他県等に比して優位性、新規性・独創性等を有する、長野県ならではの国際競争力を有する「医療機器産業の集積の姿」については、現時点でどのようなイメージを描いているのか。

(5)長野県が目指す「医療機器産業の集積の姿」については、医療機器製造という「ものづくり」に特化した「新規医療機器の創出・供給拠点としての優位性」を確保する産業集積を目指すのか、あるいは、「ものづくり」の領域を超えて「新規医療機器の開発・活用による健康・長寿推進拠点としての優位性」を確保する産業集積を目指すのか。
中小企業振興条例に規定される県の責務(産業イノベーションの創出に留意等)を考慮すると、後者の産業集積を目指すべきと考えられるが、いかがか。

【質問2】
(1)長野県において、理想的な医療機器開発・事業化エコシステムを構築しようとする場合、医療機器の開発・事業化に係る、入口から出口までの各工程の円滑な推進に必要な支援機能を全て県内で整備することは不可能となる。そこで、県外の支援機関・企業等までを含めた形での、県境を越えた広域的なエコシステムを構築しなければならないと考えるが、いかがか。
広域的なエコシステムの構築については、ビジョンの中に位置づける方向で、ビジョン策定作業の中で検討していただけるのか。

(2)県内のある中小企業が、独自のアイディアや技術に基づき、新たに医療機器分野に進出し、優れた新規医療機器を開発し、それを事業化して国際的な医療機器ビジネスを展開しようとする場合において、医療機器ビジネスの経験に乏しい当該中小企業が、必要な臨床試験や許認可取得等を行い、大量生産し、内外に広く販売していくという最終工程までを一貫して担うことは不可能に近い。
そのような場合には、県外の大手医療機器メーカーとの連携が合理的な経営戦略の一つになる。すなわち、研究開発(プロトタイプの製作等)までは県内中小企業が行い、それ以降の事業化は県外の大手医療機器メーカーが実施するというようなビジネスモデルの具現化を支援できるシステムも、長野県の医療機器開発・事業化エコシステムの中に組み込まなければならないと考えるが、いかがか。
医療機器ベンチャー企業のみならず医療機器分野に新規参入する中小企業の、県外大手医療機器メーカーとの戦略的な広域連携ビジネスモデルの構築支援システムについては、ビジョンの中に位置づける方向で、ビジョン策定作業の中で検討していただけるのか。

(3)医療機器の開発・事業化に係る、県外の大手医療機器メーカー等との広域連携の中で、県内企業はどのようにしたら利益を確保し発展し続けることができるようになるのか、というような新たな戦略的なビジネスモデルの構築に係る課題への対応策についても、医療機器開発・事業化エコシステムの中に組み込まなければならないと考えるが、いかがか。
グローバルな規模で展開する医療機器産業の動向の中で、長野県の医療機器産業集積が持続的に発展し続けることを可能とする、新たなビジネスモデル(優位性のある立ち位置)の構築支援システムについては、ビジョンの中に位置づける方向で、ビジョン策定作業の中で検討していただけるのか。

(4)長野県ならではの医療機器開発・事業化エコシステムを構築するためには、内外の先進的な医療機器開発・事業化エコシステムの事例を調査研究し、それを参考にすることが、効果的なビジョン策定手法と考えるが、いかがか。
現時点でのビジョン策定作業のスケジュールには、医療機器開発・事業化エコシステム等の先進事例の調査研究は位置づけられているのか。

【質問3】
(1)医療機器開発・事業化エコシステムの効果的な構築・稼働・高度化のための中核拠点の整備が必要になると考えるが、いかがか。

(2)このような中核拠点が必要と考える場合には、来年度設置される予定の信州医療機器事業化開発センター(仮称)がその役割を担うべきという考え方で良いのか。
そうでない場合には、現時点で同センターが担うべき支援機能として、具体的にどのようなものを想定しているのか。

(3)信州医療機器事業化開発センターが、医療機器の開発・事業化に係る全工程へのワンストップ・ハンズオン型の支援機能を整備しない(できない)場合には、当然、長野県ものづくり産業振興戦略プランに基づき整備が進められている、県工業技術総合センター、県中小企業振興センター、県テクノ財団の3機関の支援機能を連携・融合化した、県内企業の産業イノベーション創出活動へのワンストップ・ハンズオン型の新規支援体制が、その役割を担うことになる。そのような考え方で良いのか。

(4)いずれにしても、「攻めと守りの政策パッケージ~テイクオフ3+1~」に基づき、来年度設置される信州医療機器事業化開発センターと、ものづくり産業振興戦略プランに基づき、今年度中に整備されるワンストップ・ハンズオン型の産業イノベーション創出活動への新規支援体制との関係(支援機能の役割分担・棲み分け、連携の在り方等)を明確に整理することが、合理的な産業支援体制の構築のために必要になると考えるが、現時点では、どのような整理の仕方を考えているのか。

【質問4】
(1)県民が良く理解し高く評価できるような、体系・構成・内容からなる医療機器産業振興ビジョンにするためには、県民の意見・要望等を広く聴くことができる様々な機会を設けることが必要と考えるが、現時点で、どのような機会を設けようと考えているのか。

(2)県民の意見・要望等を広く聴くことができる一般的手法として、「パブリックコメント」が考えられるが、実施する予定はあるのか。実施する場合はいつごろか。

(3)医療機器産業振興ビジョンが策定された場合には、同ビジョンの効果的具現化を促進するため、県内外の多くの産学官の関係者に、同ビジョンの内容をよく理解していただき、最大限の協力をしていただけるように働きかける場・機会の設営が必要と考えるが、いかがか。具体的には、同ビジョンによる優位性のある医療機器産業の集積形成の進め方等に関する、学識経験者によるシンポジウムの開催等が考えるが、検討していただけるか。

(4)医療機器産業振興ビジョンに位置づけられる新規事業に要する経費を、来年度当初予算に計上するためには、それが可能となるスケジュールで同ビジョンを策定しなければならないことになるが、現時点での策定スケジュールはどうなっているのか。

回答(2018年10月3日回答)

長野県産業労働部長の内田雅啓と申します。
「県民ホットライン」にお寄せいただきました「長野県医療機器産業振興ビジョン」に関するご質問についてお答えいたします。

まず、質問1の(1)につきましては、平成29年度に当部で実施しました「長野県工業技術動向調査」において、今後、参入したい産業分野として「健康・医療分野」を挙げた企業が全回答の44.0%に上り、産業分野の中で最も高くなりました。また、本年3月に策定した「長野県ものづくり産業振興戦略プラン」においては、多くの地域で健康・医療分野のプロジェクトを掲げております。この様に、健康医療分野は参入機運が相対的に高まっていることから、今回、先んじて振興ビジョンの策定や支援施策の企画・実施化を進める必要があるとの判断に至りました。

質問1の(2)につきましては、特に、平成23年度から開始した文部科学省「地域イノベーション戦略支援プログラム」において、地域の中核企業による健康・医療分野への新規参入を目指した研究開発プロジェクトの実施化や、地域中小企業の参入支援のための医工連携コーディネート体制を整備したものの、特に、地域の企業を核とした研究開発プロジェクトの創出や事業化例の創出という面において、十分な成果を得ることが出来ませんでした。
この要因として、医療機器分野独特の商慣習、すなわち医療機関へ医療機器販売を行う医療機器製造販売業との連携の在り方や、製品上市のための法規制の理解とその対応などの面で、その道の専門家によるきめ細やかな支援が必ずしも実施しきれていなかったのではないかと考えております。同様に、海外医療機器メーカーのニーズに合致した技術を提供するという面においても、展示会等の機会の提供にとどまらず、より深堀しての支援を行う余地があったのではないかと考えております。
このため、今回の事業化開発センター等においては、それらの部分を埋めるべく、新たな医療機器開発において、開発しようとする医療機器の市場性を見極めることのできる人材や、医療機器の上市承認を行う(独)医薬品医療機器総合機構の意見、判断等を理解し的確に対応できる人材を新たに招へいしつつ、各地域で医工連携を推進し多数の研究開発プロジェクトを創出できるようコーディネート体制を強化したいと考えております。また、海外医療機器メーカーのニーズに合致した技術提供という面では、例えば、グローバルに海外メーカーとのネットワークを有するコンサルティングファームなどといった専門機関を活用し、県内企業の参入に繋がりうる解決すべきニーズの発掘を行い、当該ニーズを満たすための試作開発を推進したいと考えています。

質問1の(3)及び(4)につきましては、基本的な認識としましては、本県が有する産業界の超精密加工技術や、大学が有する優位性ある材料技術が競争力の源泉にあると考えております。一方、これらはあくまでも医療機器の要素技術にすぎないため、これらの技術を医療機器分野で十分に浸透させ、部材供給企業や医療機器開発企業の売上に繋げていくためには、世界の医師、医療機器メーカー、医療機器開発ベンチャー企業等の医療機器開発プレーヤーに本県技術が先んじて選ばれるようにするための仕掛けが必要となります。
そのためには、まずは本県の有する技術が十分に医療機器産業分野で貢献できるという事例、すなわち事業化例を多数創出していくことが必要であると考えられることから、まずは事業化を促進するための支援体制である事業化開発センター等の構築に力点を置いております。
一方で、世界のプレーヤーを惹きつけるためには、本県としてより多くの優位性を創出・保有することが重要となります。例えば、信州大学で取り組まれている、各企業の医療機器研究開発データをビッグデータとして利活用できるよう整備し、医療機器開発に新規参入する企業の事業化の加速に貢献しようとする取組などは一例になると考えられますが、その様な優位性を高める要素となりうるものとしてどういったものがあり、その要素を本県で保有するためにはどの様にするべきであるのかなども今後、議論を重ね、ビジョンに反映していく必要があるものと考えております。

質問1の(5)につきましては、医療機器産業の振興を図るため、新たな医療機器の開発等に力点を置きますが、開発された製品を活用するユーザーとなる医師側における機運醸成は重要な取組になるものと考えております。

質問2の(1)につきましては、仰るとおり、既に他地域において、大規模な非臨床試験支援施設が建設されたり、医学部を有する各大学において医工連携のためのインキュベーション施設の整備が進められたりしていることから、それらと効果的に連携しつつ事業化を図っていくことは重要と考えております。また、ビジョンにおいて、本県として取り組むべき領域を見定める上でも、他地域の取組への理解は重要であると考えております。

質問2の(2)につきましては、ご指摘のビジネルモデルを実現したい企業を支援できるよう、事業化開発センター等の支援機能として整備し、ビジョンにも位置付けていきたいと考えています。なお、同センター等の支援機能については質問1の(3)及び(4)の回答として記載させていただいたとおりです。

質問2の(3)につきましては、ご指摘のビジネスモデルを一定の売上確保を前提に実現しようとする場合、一般的には数量的需要の大きい医療機器への部材供給を実現することが重要となります。国内市場が約3兆円、世界市場が約50兆円という市場規模において、一つの部材が相当数量必要となる医療機器は限定的になるかとは考えられますが、それらを探索し希望する企業へ提案する支援機能は整備したいと考えており、ビジョンにも位置付けていきたいと考えております。

質問2の(4)につきましては、ビジョンは年度内に策定を予定している一方、詳細な策定スケジュールについては現在調整中でございます。一方、質問2の(1)の回答でも記載しましたとおり、他地域との連携や機能補完は大変重要な視点であることから、何らかの形で調査研究は実施する必要があると考えております。

質問3の(1)につきましては、医療機器産業の集積形成を図るうえで、取り組む企業、大学、支援機関等の求心力を高めることは大変重要であると考えられます。

質問3の(2)につきましては、事業化開発センター等は、質問1の(3)及び(4)の回答として記載させていただきましたとおり、現時点では、地域企業による事業化を加速するための支援機能として整備することに力点を置いております。

質問3の(3)及び(4)につきましては、事業化開発センター等は、医師のニーズ把握から製品上市に至るまでの伴走支援や、海外医療機器メーカーの技術ニーズ把握から部材の試作開発・提案までの支援の機能は整備出来るものと考えております。一方、開発品の精度検証や新たなパートナー探索のための展示会等の場の提供、研究開発支援資金の獲得支援等、工業技術総合センター、県中小企業振興センター、県テクノ財団等の従来の支援機能を活用することはもちろんありうると考えております。一方、ものづくり産業振興戦略プランに掲げるワンストップ・ハンズオン型の新規支援体制については、先日ホットラインでご質問いただき、産業政策課から回答を申し上げた以上のことは、今のところございません。もちろん、重複する支援機能を整備することは県財政の面でも利用者側の利便性の面でも効率的ではございませんので、関係性を明確にしていくことは重要と考えております。

質問4の(1)及び(2)につきましては、広くご意見・ご要望等をお聞きするとともに、より多くの方々に医療機器産業の振興についてお考えいただく契機とすることは実効性あるビジョンの策定という点で大変重要と考えております。一方、パブリックコメントの実施に関して申し上げますと、今回策定するビジョンは、本年3月に策定した「長野県ものづくり産業振興戦略プラン」を基に、医療機器分野について深堀して作成するものであり、同プランの策定経過において既にパブリックコメントを実施していることから、現時点では改めての実施は予定しておりません。

質問4の(3)につきましては、幾度も申し上げ恐縮ですが、詳細な策定スケジュールが現在調整中でありますことから明示的なご回答が出来かねますことをご了承願います。一方、推進主体となる産学官のご関係の皆様への理解増進や、県全体での機運醸成という面で、御提案いただいたシンポジウム等の開催は大変有効な取組であると考えております。

質問4の(4)につきましては、ビジョンにつきましては今年度内の策定を予定しており、詳細スケジュールについて現在調整中でございます。

以上、ご質問への回答とさせていただきますが、ご不明な点がございましたら、ものづくり振興課長:沖村正博、担当:技術開発係までご連絡くださいますようお願い申し上げます。

【問合せ先:産業労働部ものづくり振興課/技術開発係/電話026-235-7196/メールmono(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】

(分野別:商業・工業・観光)(月別:2018年9月)2018000703

 

 

 

お問い合わせ

企画振興部広報県民課

電話番号:026-235-7110

ファックス:026-235-7026

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