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更新日:2018年11月30日

長野県ならではの「IoT利活用戦略」の策定・実施化について

ご意見(2018年10月1日受付:Eメール)

【はじめに】
平成30年2月県議会の知事議案説明で、知事は「・・・製造業はもとより農林業、建設業、介護・福祉産業等の幅広い分野におけるAI、IoTの利活用を促進するため、有識者の知見を得て利活用戦略を策定する・・・」と述べられた。
この利活用戦略(以下、「IoT利活用戦略」という。)が、優位性のある長野県ならではのものとして策定・実施化されることに少しでも貢献することを目的として、以下の通り、いくつか質問等をさせていただきたい。

【質問1:「IoT利活用戦略」策定作業の進捗状況等について】
(1)「IoT利活用戦略」に位置づけられる新規事業に要する経費を、来年度当初予算に計上するためには、それが可能となるスケジュールで同戦略を策定しなければならないことになるが、現時点での策定作業の進捗状況はどうなっているのか。

(2)幅広い産業分野の人々が、「これは分かりやすい、役に立つ。」と高く評価するような「IoT利活用戦略」を策定するためには、幅広い産業分野の人々の意見・要望等を聴くことができる様々な機会を設けることが必要と考えるが、現時点でどのような機会を設けようと考えているのか。あるいは、既に、どのような機会を設け、どのような意見・要望等を得て来ているのか。

(3)県民の意見・要望等を広く聴くことができる一般的手法として、「パブリックコメント」が考えられるが、実施する予定はあるのか。実施する場合はいつ頃か。

【質問2:「IoT利活用戦略」策定の技術的困難性への対応について】
(1)知事は、非常に幅広い産業分野でのIoTの利活用を目指す旨を明言しているが、「IoT利活用戦略」の中に、産業分野別に、それぞれに適合した支援施策をフルセットで盛り込むことは物理的に困難となる。
「IoT利活用戦略」の策定における、このような課題への対応策・工夫等として、どのようなことをお考えか。

(2)一言でIoTの利活用と言っても、それを利活用するビジネス形態によって、利活用の手法や利活用する技術の分野・内容等は大きく異なるため、政策的に促進すべきIoT利活用の形態(ビジネス形態)を特定して支援施策を整備することも困難となる。
「IoT利活用戦略」の策定における、このような課題への対応策・工夫等として、どのようなことをお考えか。

(3)IoTを構成する知識・技術は多種多様であるため、政策的に修得を支援すべき、IoT利活用の促進に必要な知識・技術の分野・内容を特定することも困難となる。すなわち、IoTの利活用に係る人材育成カリキュラムの体系的な企画・実施化も困難となる。
「IoT利活用戦略」の策定における、このような課題への対応策・工夫等として、どのようなことをお考えか。

(4)県内企業が、現状の事業の課題をIoTによって速やかに解決し、利益を確実に確保するためには、既存のIoT関連技術の組合せで対応することが合理的となる。しかし、それでは、そのIoT利活用手法に新規性を確保できず、特許等あるいはブラックボックス化によって、同業他社の模倣を阻止することは困難となる。
同業他社の模倣を阻止することができる、新規技術開発を伴うIoTの利活用は、実現までに時間とコストを要する上に、実現できないリスクも大きい。
したがって、単にIoT(既存のソフト・ハード)の利活用の普及だけではなく、真に新規性や優位性(市場競争力)を有するIoT利活用産業の創出・集積促進に資する「政策的仕掛け」の構築には、大いなる創意工夫が不可欠となる。
「IoT利活用戦略」の策定における、このような課題への対応策・工夫等として、どのようなことをお考えか。

【質問3:「IoT利活用戦略」の体系・構成の在り方について】
(1)知事議案説明においては、「IoT利活用戦略」の策定は、「産業の生産性の高い県づくり」のための「革新力に富んだ産業の創出・育成」を目指すものとされている。したがって、同戦略については、県内の幅広い産業分野において、IoTの利活用による、生産性の向上や新規ビジネスの創出等を通して、大きな社会的・経済的効果が発揮される、いわゆる産業イノベーション創出活動を活性化することを策定趣旨とすることになると考えるが、それで良いのか。

(2)その策定趣旨を前提とした場合の「IoT利活用戦略」の体系・構成(ビジョン・シナリオ・プログラム)における「ビジョン(「IoT利活用戦略」が実現を目指す姿)」については、以下のようなものになると考えるが、いかがか。
[「IoT利活用戦略」が実現を目指す姿]
県内の様々な産業分野において、IoTの利活用が活性化し、生産性の向上や新規ビジネスの創出等の加速化によって、県内産業の国際競争力の強化・高付加価値化や県民生活の質的高度化が具現化された、真に豊かな地域社会の形成

(3)「シナリオ(ビジョン実現への道筋・政策的仕掛け)」については、「一般的支援体制の整備(業種共通的・横断的支援体制の整備)」と「特定プロジェクト支援体制の整備(市場競争力を有するIoT利活用産業集積を目ざす、戦略性に優れた産学官連携プロジェクトへの支援体制の整備)」に整理して体系的に提示すべきと考えるが、いかがか。

(4)「プログラム(シナリオの着実な推進のための各種施策)」については、「一般的支援のためのプログラム」と「特定プロジェクト支援のためのプログラム」に整理して体系的に提示すべと考えるが、いかがか。

【質問4:AI、IoT等の活用を検討する新組織の設置について】
〇平成30年8月に某メディアは、知事が、産業振興や生活の利便性向上などのために、AIやIoT等の先端技術の活用を検討する新組織をできるだけ速やかに設置する意向であることを報じていた。
そこで、この新組織について、以下の通りお尋ねしたい。
(1)この新組織とは、具体的にどのような組織なのか。現時点で考えている、組織名、設置目的、体制、担当事務・事業、設置場所(機関)等の概要について説明願いたい。

(2)この新組織は、「IoT利活用戦略」の実施化を主導する中核拠点(IoT利活用に係るワンストップ・ハンズオン型の支援機能を含む。)としての役割を担うのか。そうでないとしたら、この中核拠点は、どこに、どのように整備するのか。

(3)この新組織と、工業技術総合センターの「IoTデバイス事業化・開発センター」との関係(支援機能における役割分担、連携の在り方等)はどうなるのか。

(4)この新組織の整備スケジュールはどうなっているのか。

【質問5:「IoTデバイス事業化・開発センター市場・技術動向調査委託業務」について】
(1)この委託業務は、その仕様書によると、単なる市場・技術動向調査ではなく、県工業技術総合センター「IoTデバイス事業化・開発センター」(以下、「IoTセンター」という。)が、重点的に支援すべきIoTデバイスやIoTビジネスの領域を設定し、その領域におけるIoTビジネス具現化プロジェクトをモデル事業として組成・実施化することまでを含むと考えられるが、それで良いのか。

(2)県としては、知事議案説明にある通り、IoT活用に関連する非常に広範な産業分野を支援対象としていく中で、IoTセンターが、あえてその重点支援領域を絞り込むことは、産業政策的に問題ではないのか。できるだけ、どのような支援領域にも対応できるようにしておくことが、知事議案説明の主旨に沿うことではないのか。

(3)そもそも工業技術総合センターは、科学技術や工業技術を活用し、県内産業の国際競争力の強化や県民生活の質的高度化を支援する中核拠点である。そこに属するIoTセンターとしては、重点支援領域を抽出・特定することに拘るのではなく、県内産業のIoTに係る潜在的・顕在的支援ニーズに効果的に対応できるよう、県内外の産学官との最適連携(広域的オープンイノベーション)によって支援できるような体制の整備にこそ注力すべきではないのか。

(4)今回の委託業務は、工業技術総合センターに不足している新規プロジェクト企画・実施化機能の一時的な補完事業として意義があるが、委託業務終了後においても、同センターが新規プロジェクト企画・実施化機能を維持できるよう、委託業務の中で、何らかの対応・工夫をしておくべきと考えるが、どのようなことをお考えか。

 

回答(2018年10月16日回答)

長野県産業労働部長の内田雅啓、企画振興部長の小岩正貴と申します。
10月1日に「県民ホットライン」へお寄せいただいた『長野県ならではのIoT利活用戦略の策定・実施化』に関するご質問・ご提案について順次お答えいたします。
なお、本回答にあたっては、当県が策定を予定しているAI・IoTの利活用に係る戦略「AI・IoT利活用戦略(仮)」と表現させていただきますことをご了承ください。

質問1につきましてお答えします。
(1)につきましては、年度内の策定を目途に、庁内関係部局とともに、課題の明確化、その解決に向けた取組の検討等を進めております。また、速やかに取り組む必要性の認識が共有されたものについては、「AI・IoT利活用戦略(仮)」の策定を待たず、同時並行で予算化、事業化を検討してまいりたいと考えております。
(2)につきましては、県内産業団体やITベンダーの方々との個別の意見交換、県内企業数百社規模へのアンケート調査等を通じ、現場のご意見等を踏まえた検討を進めているところです。今後、必要に応じて、外部有識者等の意見も伺いながら、一層の反映を図ってまいります。
なお、現在、県内企業からは、情報不足、社内人材の不足等の課題を頂戴しておりますが、とりまとめ作業中であることから、詳細につきましては、この場ではお答えを控えさせていただきます。
(3)につきまして、上記のとおりアンケート調査等を通じ、企業の皆様における課題やご意見・ご要望を伺う機会を設けるよう努めており、現在、予定しておりませんが、今後、必要に応じ実施を検討していきたいと考えております。

質問2につきましてお答えいたします。
(1)及び(2)につきましては、ご指摘のとおり、IoT技術は、製造業、農林業、建設業等様々な産業分野での利活用が見込まれ、また、利活用の目的・方法に応じ多様なビジネス形態での活用が見込まれる一方、それら全てに個別の施策を講じることは、様々な制約から難しいものと認識しております。
そこで、県内の産業支援機関との連携のもと、県内企業の皆様に対し、様々な産業分野、利活用の目的・方法等に応じ、分野横断的かつ総合的なサポート方策等の検討してまいりたいと考えております。
(3)につきましては、上記のとおり多種多様な利活用の可能性に対応するためには、IoT技術の基礎的な性質・性能を理解した上で、具体的な利活用の目的や導入シーンを想定しつつ最適な方策を検討していくことが重要であると考えており、そうした機会を設けられるよう努めてまいります。
(4)につきましては、質問2の(1)の検討に併せて、対応してまいりたいと考えております。

質問3につきましてお答えいたします。
(1)につきましては、ご認識のとおりでございます。
(2)につきまして、貴重なご意見を頂戴し、御礼申し上げます。ご意見を踏まえ、今後の策定作業を進めてまいります。
(3)及び(4)につきまして、施策の実施方策に係る貴重なご意見を頂戴し、御礼申し上げます。ご意見を踏まえつつ、具体的な方策の検討を進めてまいります。

質問4の(1)から(4)につきましてお答えします。
しあわせ信州創造プラン2.0には、政策の構築、実行に当たっての共通視点として、先端技術の活用を掲げており、暮らし、教育、産業など様々な分野において、この先端技術を最大限利活用できるように、取組を行っていきたいと考えております。
そのために、デジタル革命に対応していくためのCDO(最高デジタル責任者)を設置するといった最近の民間企業の取組事例なども参考に、先端技術分野の統括・指揮していく県庁内の組織体制を検討してまいります。
新組織の役割は、様々な分野において先端技術の活用が促進されるよう総括・指揮を行っていくもので、IoTデバイス事業化・開発センター(以下、「IoTセンター」)は、県内企業等の強みを生かしたIoTデバイスの開発・事業化の支援をしていくものです。
なお、新組織の設置場所や時期などの詳細については、まだ確定しておりません。

質問5につきましてお答えします。
(1)につきましては、基本的には貴殿のご理解のとおりですが、より詳細に申し上げますと、IoTセンターの重点的支援領域の設定や、モデルとなるプロジェクトの組成・実施化の主体は、IoTセンターに設置する専門家からなる支援チームとなり、委託業務の受託機関が行うのは、支援チームが仮設定した支援領域における市場・技術動向等の情報の提供や県内企業の技術を踏まえての支援領域の提案、モデルプロジェクトの実施化における支援チームへの知見・ノウハウの提供などであり、あくまで側面的支援を行う立場としての関与となります。
(2)につきまして、長野県のAI、IoTに係る振興政策の現時点の方向性は、平成30年度当初予算案の発表資料中、「平成30年度に重点的に取り組む14の政策パッケージ」中の「2産業の生産性が高い県づくり」の「2-(1)革新力に富んだ産業の創出・育成」に整理・記載されております。
同資料では、AI、IoT関連振興政策の方向性として「県内企業等の強みを活かしたIoTデバイスの開発・事業化」と、「あらゆる産業においてAI、IoT、ロボット等の利活用を促進するための戦略の策定と実行」の2つに分けて推進することとしております。
知事議案説明にあります、「・・・製造業はもとより農林業、建設業、介護・福祉産業等の幅広い分野におけるAI、IoTの利活用を促進するため、有識者の知見を得て利活用戦略を策定する・・・」との発言は、前述の2つの方向性のうちの特に後者について発言したものであり、こちらが知事議案説明の主旨を具現化する振興政策となります。一方、ご質問のIoTセンターについては、特に前者を推進する支援体制として整備を進めているものでございます。
県内企業の強みを活かしてIoTデバイスやビジネスを事業化しようとした場合、事業化の成功確率を高める上では、県内企業の強みであるセンサ等の技術が応用可能な産業分野や、更には国内外の競合プレーヤーにも打ち勝つことのできる産業分野を設定していくことが大変重要となります。例えば、自動運転技術について見てみますと、既にいくつかの企業が多額の開発・実証等の資金を投入して事業化を進めているところであり、もちろん、県内企業のセンサ技術が自動運転車にも活用されていくことは想定されますが、センサから得られたビッグデータを活用し、自動運転の高度化に資するソリューションサービスの提供までを県内企業が事業領域とするべく目指すのは、事業化の成功確率の面から現実的ではないと考えられます。
よって、県内企業の優れた技術を核に、IoTデバイスから得られるビッグデータを活用したビジネスの創出までを目指す場合においては、県が投入できる支援資金も限られることから、県内企業のあらゆる相談に対応できる相談窓口的な支援ではなく、事業化の成功確率が相対的に高いIoTデバイスと展開する産業分野の組合せを選択し、個別プロジェクトベースでの支援を行うことが重要と考えております。
(3)につきましては、質問5の(2)の回答として記載させていただきましたとおり、重点支援領域の抽出・特定は重要と考えておりますものの、IoTデバイスやビジネスの創出・事業化においては、センサ等のデバイスの技術が県内に存在したとしても、通信技術、ビッグデータ化技術、データをサービスへ活用できるようにするための解析技術、実際にデータを活かしたサービスを展開する技術などの全てを県内で賄うことは現実的ではないと考えられます。
このため、IoTセンターが各プロジェクトを支援する場合においては、プロジェクト毎に適切な県内外の産学官との連携体制が構築できるようにコーディネートすることも支援の一つと考えております。
(4)につきまして、質問5の(1)の回答として記載させていただきましたとおり、支援のノウハウについては、支援チームに蓄積されることとなり、当該支援チームが存続する限りは継続的な支援が行えるものと考えております。一方、市場や技術動向の調査については、長年にわたっての事業実施により蓄積された情報や知識、ノウハウが不可欠であり、支援チームへその機能を付与することは人的、資金的に現実的ではなく、業務委託の形態で民間機関のノウハウを活用していく方が効率的であると考えられます。

以上、ご質問・ご提案への回答とさせていただきますが、ご不明な点がございましたら、質問1から3につきましては、産業労働部産業戦略室長:宮坂克良、担当者まで、質問4につきましては、企画振興部情報推進担当部長:坂口秀嗣まで、質問5につきましては、産業労働部ものづくり振興課長:沖村正博、担当:技術開発係までご連絡くださいますようお願い申し上げます。

【問合せ先:産業労働部/産業戦略室/電話026-235-7205/メールsenryaku@(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】

【問合せ先:企画振興部/情報政策課/電話026-235-7138/メールjoho(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】

【問合せ先:産業労働部/ものづくり振興課技術開発係/電話026-235-7196/メールmono(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】

(分野別:商業・工業・観光)(月別:2018年10月)2018000733

 

 

お問い合わせ

企画振興部広報県民課

電話番号:026-235-7110

ファックス:026-235-7026

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