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更新日:2019年3月29日

松くい虫対策及び森林の利用について

ご意見(2019年2月5日受付:Eメール)

私は山仕事等で生計をたてています。もっとも自分のペースでやれる仕事しかできませんがー。さて、昨年末仲間が安曇野の方で松くい虫防除伐採の仕事をしました。「搬出し易いところなのにもったいない」と言っていました。私も以前何度かやったことが有りますが、いつも問題の多い仕事だと思っていました。まず大まかに仕事の内容を簡単に説明しますと、枯れた松や穴が開いていて枯れかけている松を伐倒し、玉切って崩れないように積みさらにビニールで覆い薬剤を注入し、ガスが漏れないように土で回りを押さえるという作業です。しかし松くいの被害が留まりません。その後何度も同じところをやったり壊滅状態になった所もあります。それなら最初から皆伐して搬出し、更新すべきだと思います。成長の早い松は2-30年もすれば立派な木になるわけですし、まだ青いカビが入っていない太い木もありますしボロボロでもない木もたくさんあり、材として利用出来るし製材出来ない木も油分が多く上等な燃料チップとなるでしょう。とにかく利用することなくわざわざ金をかけて切り捨てているのはとてももったいないと思います。おまけに劇薬を撒いた後の環境への影響も懸念されますし、被害は道際にも多く生分解性のビニールで包んでいても見臭く景観にもよくありません。またナラ枯れも同じ様な処理方法です。担当官に言っても「そう決まっているから」と言うだけです。そして我々は言われた通りに仕事するしかないのですが、この対処法が施工されるようになって20年以上もなると思います。どうか結果調査して本当に効果的な方法なのか検討していただきたいと思います。
また以前田畑だった所に植えた木が大きく成り、他の畑や家屋の日当たりを奪ってしまっていても赤字になるので伐るに伐れない状態となっているところばかりです。まさしく木の利用、価値の再設定が課題です。それぞれの所で様々な取り組みが為されてきているとは思いますが、海外では機械化され搬出し易い環境にあると言えどホームセンターで売られている輸入2x材より、すぐそこにある木を製材するほうが高くつくのはおかしいわけです。まあ最近は国産の針葉樹ベニヤも多く売られる様になってきましたが、下地合板だけでなくそのまま壁材として使える、様々な種類の木の板目の化粧合板とかあると良いのにと家直しして思いました。そして材にならない部分や先ほどの松枯れなどをゴミとともに燃やし発電したらいいと思います。その電気で製材し熱も材の乾燥に使うとか、二酸化炭素も石油に変えるとか、電気分解で水素は燃料電池用に酸素は燃焼補助に使うとか、今ある先進技術を活用した総合施設を作り、長期的な視点から実質的な木材単価を下げる必要があるのではないでしょうか。また搬出の効率的な機械化も必要でしょう。
木材の利用に関しては木の住宅、特にパッシブソーラーを取り入れた新しいデザインの住宅や各施設などを促進するべくコンクールやイベントなど県で主催されるのはどうでしょうか。予想されていますように迫り来る経済恐慌の後にはパラダイムシフトが起こり、地域での経済、エネルギーの自律が必要になってくるでしょう。民有林、県有林様々な事情があるでしょうが、適正な値段で買い上げるなどして整備していかなければ自然災害も増え、山と人里との境界が無くなり猿を始め動物被害がますます深刻になってきてます。
またさらにグリホサート系薬剤の空中散布も大変な問題があると思います。人体の直接被害も心配ですが、昆虫類を皆殺しする様なやり方は生態系を著しく狂わせ、山に実になる食料を少なくし、動物が里に降りてくる一因になってきているのではないでしょうか。昆虫は良くも悪くも山における生態系の原点です。ベトナム戦争で使われた枯れ葉剤が主成分と聞いています。十分薄めてるから大丈夫、すぐ分解され無害になるから大丈夫と言われていますが、メーカーのデータを鵜呑みには出来ません。神経毒で遺伝子にダメージを与える物質ですから食物連鎖も含め今後どの様な影響が起きて来るか判りません。現にEUでは使用禁止に成っていると聞きます。空中散布後のデータを海外を含めもっと緻密に収集し分析しなければ取り返しのつかない事態にならないとも限りません。実際、北信でも日本蜜蜂は見かけなくなってきていますし、野鳥も激減してる気がします。
阿部知事の創造的で持続可能な共生社会という理念は大賛成です。その実現に向かって進んで欲しいと思いますし、私も何か出来ることはないか考えて行きたいと思っています。

回答(2019年2月26日回答)

長野県林務部長の山崎明と申します。

「県民ホットライン」にお寄せいただきました、松くい虫対策及び森林の利用についてお答えします。

まずもって、ご回答が遅れましたことをお詫び申し上げます。
また、貴殿からいただいたご意見を拝見し、松くい虫被害とその対策について大変ご心配いただいていることと推察いたします。
本県の松くい虫対策や取組に対する考え方について、順を追ってご説明いたします。

1伐倒駆除等、松くい虫対策の進め方について
被害木の駆除につきましては、過去においては「全量駆除」に取り組み、松くい虫被害の撲滅を目指していましたが、爆発的な被害の拡大に対策が追いつかない状況から、国が平成9年に、「守るべき松林」と「被害の拡大を防ぐ松林」(周辺松林)を駆除の対象とし、選択と集中により、「守るべき松林」を確実に守るよう方針を変更しています。
長野県においても、平成15年度からこの方針に転じ、限られた予算とマンパワーを有効に活かした対策を進めることとしてきており、被害地域は広がってはいるものの、県内に被害が入った初期のような爆発的な増加は抑制されていることは、関係の皆様のご努力により、伐倒駆除を中心に防除を継続してきた成果であると考えております。
本県も含め、全国的にくん蒸処理が主になっておりますが、一部では、樹種転換や更新伐などアカマツから天然更新による広葉樹やヒノキ等の植栽による転換も図っております。
松くい虫による被害への対応につきましては、人工衛星画像の解析や現地調査により被害状況マップを作成し、今後の被害拡大ルートの予測も含めて松くい虫被害を「見える化」するとともに、「守るべき森林」と、その周囲で被害の拡大を予防する「周辺森林」とに区分し、それぞれの箇所に応じて、伐倒駆除や樹種転換等、最適な対策を組み合わせた「パッケージ対策」を行ってまいります。上記のほか、現在進めている松くい虫対策の詳しい取組内容については、県ホームページにおいて公開しております。
長野県公式ホームページ平成29年度「長野県松くい虫防除対策協議会」資料2参照
(https://www.pref.nagano.lg.jp/shinrin/ringyo/hoanrin/kyougikai2.html)

2木材の活用について
木材の利用については、塩尻市で現在進められている「信州F・POWERプロジェクト」により、これまで利用の少なかったアカマツ・広葉樹をフローリング製品として製材加工する施設が整備されたほか、製材端材と未利用木材を燃料とする木質バイオマス発電施設が製材加工施設に併設する事業として着工されています。木材としてのアカマツ材と松くい虫被害材については、製材加工品や木質バイオマス燃料として活用していく考えであり、このような取組により、可能な限り搬出し、地域の木材の利活用が一層進むことを期待するところです。

3空中散布について
平成30年度において、長野県内における空中散布は8市町村、無人ヘリによる散布は4市町村で実施されており、使用薬剤は、有人ヘリ散布では「エコワン3フロアブル」、無人ヘリ散布では「マツグリーン液剤2」を使用しております。これらのネオニコチノイド系薬剤を含め、農薬は、その安全性の確保を図るため、農薬取締法に基づき、製造、輸入から販売そして使用に至る全ての過程で「登録制度」により厳しく規制されており、一部の例外を除き、国(農林水産省)に登録された農薬だけが製造、輸入及び販売できるという仕組みとなっています。
登録農薬は、定められた用量・施用方法を守った上で安全に使用することができますが、松くい虫対策に係る農薬散布では、さらに安全を期すために、長野県及び事業主体である市町村は、空中散布に関する安全確認として、水質、大気、土壌の調査を実施しています。大気に関する調査の結果によりますと、国(環境省)の航空防除農薬環境影響評価検討会が行った他の農薬の評価値設定の考え方(※)を下回る結果が出ている状況であり、長野県内での空中散布については、一般の方に対する安全性は基本的に確保されていると考えています。
※体重50kgの人が一日に15m3の呼吸を行うと仮定した場合に最大無影響量を超えない気中濃度
また、生態系への影響については、県としても国の委託事業を活用し、毎年、大気・土壌の自然環境及び生活環境に及ぼす影響と、昆虫類への影響調査を実施しており、平成28年度からは、駒ヶ根市の有人ヘリ散布に合わせて実施しています。土壌については測定の結果、定量下限値未満で散布薬剤の残留は確認されておりません。一方、昆虫類については、散布区、無散布区での散布前、散布直後、散布後1か月後の調査では経年的な昆虫類の種数及び個体数の変化はおおむね同じ傾向を示し、薬剤散布による昆虫類全体への明確な影響は認められないとの結果が出ているところです。
同ホームページ平成29年度「長野県松くい虫防除対策協議会」資料1参照
(https://www.pref.nagano.lg.jp/shinrin/ringyo/hoanrin/documents/shiryou01_h29.pdf)
こうした環境に対する影響調査の結果や、県の松くい虫対策の取組について広報していくことは、県民の皆様の安全・安心につながるものと考えておりますので、今後ともよりよい情報発信に努めてまいります。

以上、ご質問及びご要望への回答とさせていただきますが、ご不明な点がございましたら、森林づくり推進課長:高橋明彦、担当:保安林係まで、ご連絡くださいますようお願い申し上げます。

【問合せ先:林務部森林づくり推進課/保安林係/電話026-235-7275/メールshinrin(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】

(分野別:農業・林業)(月別:2019年2月)20180001130

 

お問い合わせ

企画振興部広報県民課

電話番号:026-235-7110

ファックス:026-235-7026

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