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更新日:2023年10月2日

令和5年7月4日に開催した県政タウンミーティングについて
~不登校児童生徒等の多様な学びの場づくり~

開催概要

開催日時  令和5年7月4日(火曜日) 13時00分~15時00分

開催手法  Zoomによるオンライン開催

テ ー マ   不登校児童生徒等の多様な学びの場づくり

参 加 者 県民115人、阿部知事

アドバイザー 荒井英治郎准教授(信州大学教職支援センター)

 

・意見交換の要旨

冒頭の知事あいさつの概要は以下のとおりです。

子どもたち一人ひとりの個性や能力に合わせた個別最適な学びというのが、これから非常に重要であり、多くの皆様に方向を共有してもらい、一緒に力を合わせて取り組んでいきたい。実現するためには、学校の先生たちの仕事の在り方まで踏み込んで変えないといけないが、長野県を子どもたちが持っている可能性や個性・能力を本当に引き出していくことができる学びの県にしていきたいと思っている。 

知事あいさつの後、参加者を4つのグループに分けて順次発言いただき、知事との意見交換を行いました。主な内容は以下のとおりです。

【当事者・保護者のグループ】
(参加者コメント)
・市民の人たちが気軽に教育に手を出して、教育のことをみんなで考えられるというような場所の団体に助成される仕組みがあればいい。 
・不登校と呼ばれる子どもは、学校から逃げて来たのではなく合わなかっただけ。これから作る学びの場は特別なものでなくてよい。学校は強制をなくせば本当によい学びの場になると思う。 
・学校に行けていない子どもたちの支援や、学校以外の場所があることを行政や学校側から教えてほしい。 

(知事コメント)
・子どもたちはいろいろな能力や個性、特徴があるので、多様な学びの在り方を実現していくことが必要。 
・若い時代に多くの人たちと違う行動をとったり、マイノリティー側に行くことは不安だが、それをサポートすることは重要。

(荒井アドバイザーコメント)
・フリースクールの情報にアクセスできる方もいればできない方もいて、情報格差がかなりあるところがまだまだ課題という認識。 
・何をもって学びとするか相当議論は進んでいるが、助成金等の問題を考えると県と市町村の役割分担も考えていかないといけない。 

【運営団体の方のグループ】
(参加者コメント)
・学校へ行かない選択を子どもがした時、教育委員会や学校の方ではそれをどのように捉えているのか。 
・不登校支援だけでなく、その先の就労支援も含めて活動を行っている。教育だけでなく福祉の要素も強くし、多くの関係者と連携しながら、皆で地域の課題解決に取り組んでいる。 
・フリースクールの職員への待遇が低かったり、不安定さから地域に出てくれる医療等の専門職の方がいない。フリースクール運営の赤字分をほかの事業で賄っているのが現状。 

(知事コメント)
・特に子どもたちの支援は行政だけではやりきれないので、多くの方に協力してもらいたい。社会全体で育てなければならない一方で、学校教育自体も改善していかなければいけない。 
・学校に戻って欲しいという先生の責任感がかえって不登校の子どもを追い詰めている場合もあるのでは。学校に行かない選択を子どもがしたことについて、教育委員会や学校、学校の先生の対応の仕方に保護者や子どもたちはかなり敏感だと思う。 
・学校教育法上の学校の外に出てしまった途端、何の支援も得られないというのはバランスが悪すぎる。問題意識を持ちながら支援をしていきたい。 

(荒井アドバイザーコメント)
・今県内の皆さんにぜひお願いしたいのが、団体間のネットワーク化。また、共に学び合うような研修や組織化に繋がるような仕組みづくりが進むと、よりフェアな形になるのでは。 
 ・信州型フリースクール認証制度については現在検討会議で検討中だが、学習支援という要素を必ず持たせた方がよいか、居場所としてエネルギーを充実させていくことを重視すべきや、指導者の資格という点は専門性を有する資格を持っている人が必ず必要なのか、また何をもって学びとするかには信州らしさをどう出していけるのかということ等が認証に向けての現在の論点となっている。 

【運営団体等の方のグループ】
(参加者コメント)
・子どもが電車で通学する場合、交通費が高いので負担を減らしていただきたい。フリースクールの月謝も高い。 
・研究機関などによる不登校児童生徒の成長を軸にした長期にわたる追跡調査を行ってほしい。併せて、民間施設や保護者への分類・ニーズに関する調査や共有も必要。それぞれのニーズは一見多様に見えるが実はいくつかの傾向があるように感じる。 

(知事コメント)
・交通に係る利便性の確保も行わないといけないと考えている。認証制度の仕組みと合わせて検討していきたい。 
・不登校の子どもたちがどういう形でどういう学びの場があって、5年後、10年後どうなっているのかをフィードバックして、学びの改善や居場所の改善につなげていった方が良いと思う。 

(荒井アドバイザーコメント)
・追跡調査に関しては全国的にも実施されていないと思うが、当事者に対しての許諾の問題もある。当事者間で団体等をきちんと設立しそれぞれのケースをピックアップして、行政を巻き込みながら進めていく仕組みができればよいのではないか。 

【学校関係の方のグループ】
(参加者コメント)
 ・子どもたちの人権が守られて、安心・安全が保障される場所に学校が緩やかに移行していかなければならないと思う。 
 ・学びの場の選択肢はいくつも持つことが望ましく、自分のペースで学びに参加できるような個別最適な学びを進めていくべき。 

(知事コメント)
 ・学校現場でのいろいろな取り組みには期待しており、意欲的に取り組んでいる教員の方が多いことは子どもたちにとっても希望が持てる。 

(荒井アドバイザーコメント)
 ・子どもの育ちに教職員の方が寄り添う機会を作っていかなければいけない。子どもの学びと大人の学び、教職員の学びというのは相似関係にある。 


その他、以下のことについて意見交換がありました。
・信州型フリースクール認証制度について
・学校と福祉等の分野をまたいだつながりの改善について
・発達障がいの子どもに対するサポートについて

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所属課室:企画振興部広報・共創推進課

電話番号:026-235-7190

ファックス番号:026-235-7258

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