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更新日:2014年6月20日

第940回長野県教育委員会定例会会議録

 

1 日時

平成24年(2012年)5月17日(木曜)午後1時30分から午後3時40分

2 場所

県庁 教育委員会室

3 資料

議題

議第1号 職員の処分について

 

教育長報告事項

(1)「教育に関するアンケート調査」結果概要について

  • 調査結果の概要調査結果 

(2)県教育委員会及び市町村教育委員会相互の任免及び人事等に関する連絡調整について

(3)平成24年度長野県公立高等学校入学者選抜の結果について                                

(4)「笑顔で登校」支援事業の平成23年度成果と課題及び平成24年度選定結果について

(5)平成23年度「こどもの権利支援センター」相談受付状況について     

4 出席者

委員

委員長 矢﨑 和広

委員長職務代理者 耳塚 寛明

委員 野村 稔

委員 高木 蘭子

委員 生田 千鶴子

教育長 山口 利幸

 

その他

市川教育次長、荒深教育次長、田中教育総務課長、笠原義務教育課長、田中高校教育課長、

成沢特別支援教育課長、武田教学指導課長、澤井心の支援室長、阿部文化財・生涯学習課長、

松野保健厚生課長、原スポーツ課長

 

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矢﨑委員長
 ただいまから第940回教育委員会定例会を開会いたします。
 議事に入ります。本日の審議事項中、議第1号「職員の処分について」は、特定の個人に関する情報が含まれている案件であります。つきましては、議第1号を非公開で審議することが適当と思われますが、御異議ございませんか。

全委員
 異議なし。

矢﨑委員長
 御異議ないようでありますので、議第1号につきましては非公開で審議することに決定をいたします。なお、議第1号の審議につきましては、本日の最後に行うことといたします。
 続いて、教育長報告事項に入ります。教育長報告事項1「『教育に関するアンケート調査』結果概要について」、田中教育総務課長から説明をしてください。どうぞ。

田中教育総務課長
 (資料説明)

矢﨑委員長
 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたらお願いをいたします。どうぞ。

耳塚委員長職務代理者
 膨大なデータがありまして、分析が忙しい段階ではないかと思いますが、2点ございます。
 第1点は、特に紹介があった学級規模と、それと教員の残業時間の関係を表したデータは非常に貴重で、学級規模の縮小が教員の負担軽減に有効に作用するということを示唆するもので、大切なデータが出てきたなと思いました。
 それから、教員の勤務実態の方ですけれども、全国の勤務状況と比べて残業・持ち帰りとも平均値で見る限り、非常によく似かよった傾向で、あまり長野県が負担加重になっているとか、各校の負担が大きいとか小さいとかということではないなということがよく分かりました。
 ただ気になるのは、ばらつきが全国より大きくて、例えば全く残業がない、持ち帰りがない人の比率が高い。それから、残業が長い人たちも多少全国よりも多いという関係が見られるように思います。それは、要するに忙しい教員とそうでない人の分かれ方が全国の状況よりもちょっと激しいのかなというような気がいたしますが、これについてどういう解釈をしておられるのか。
 それから2つ目ですけれども、このデータをいただいた時に、教育指導上の長野県の特徴がどこかに現れているかという観点からも見てみました。全く同じではないにせよ、類似の調査が全国値として得られているものについては比較されていますので、その点を見てまいりました。ちょうど大きい方の番号で45ページから51ページのところになります。ちょっと、あまりすっきりした結果ではなかったかなと思いますが、45ページを見ますと、児童生徒の発言とか発表の時間を多くするようにしている、心掛けているという教員が、小中学校とも長野県の方がちょっと少なめに出ているかなと思います。
 それから、これはやや意外でしたが、49ページを見ると、体験することを取り入れた授業。これは、長野県は相当一生懸命力を入れてやっているのかと思いましたらば、小学校についてはそれを特に心掛けている教員は、むしろ全国値よりも1割ぐらい少なくて、中学の方は1割ぐらい多いという結果であると思います。この辺もかねてより体験を重視した教育ということに力を入れている特徴を持っていると、おそらくそういうふうに長野県の特徴を捉えていたのではないかと思うのですけれども、今この結果をどう捉えておられるのか。他に、もう少し長野県の教育指導上の特徴みたいなものを読み取れるところがあったらば、併せて説明いただければと思います。

矢﨑委員長
 課長。

田中教育総務課長
 1つ目の学級規模のお話につきましては、昼間のデータも、実態もいただいているのですけれども、そちらの方はあまり学級規模にかかわらず、昼間にやっていることは同じなのかと。いわゆる、授業とか会議とか、まだ全部を把握しきれていないのですけれども。
 それから、先ほどのは、ちょっと私ではすみません、分析しきれないものですから。

矢﨑委員長
 他の課長でいいですか。誰か答えられる人はいますか。どうぞ。

武田教学指導課長
 まず、体験を重視したというところでございますが、質問の内容にもよると思うのですけれども、特に心掛けているという点では、どちらかというと長野県の教師は体験することがごく当たり前なので、特に心掛けているという範ちゅうに入れてこないのではないかということが予想されます。
 それから、50ページの小学校、中学校の教師が心掛けている中で、例えば9番の個別学習に力を入れている状況が長野県の特色になると思います。やはり長野県の教師は1人1人を大事にするという意識が高いので、それを個別学習というふうに読み取っているのではないかという状況であります。
 それから、13番の計算や漢字などの反復学習。いわゆるドリル的な学習について、本県の教員の方が低いというところは、機械的な授業よりもやはり子どもたち主体の授業ということで、こんなところが本県の特色が数値として現れているかなと、読ませていただいたところでございます。

矢﨑委員長
 はい、課長。

田中教育総務課長
 先ほどのばらつきのところでございますけれども、全てがそうだということではないのですけれども、他の県ですと教頭のみでなくて、少し職としていくつか分散するような形の職を設けながらやっているケースもございますので、教頭に集中するような形のグラフではないと思います。
 ただ、ゼロの割合が高いようなところも事実ですので、そこら辺のものについては教員の方の意識の中にも公平感を保ってほしいというような御意見もかなり多く出ているような形としてございます。

矢﨑委員長
 それで大体お答えしたのかな、それでいいですか。他に、アンケートについてのは。どうぞ、生田委員。

生田委員
 お願いいたします。まず最初に、このアンケート内容というのはどこで作成されたものですか。県で独自で作られたものなのでしょうか。

矢﨑委員長
 どうぞ。

田中教育総務課長
 いろんなアンケート等を参考にするものと、それと国がかつてやったもの等を参考にしながら選んでおります。結果的には、事務局としてこういうことを質問していこうという形で、県で決めさせていただきましたけれども、全てが全てオリジナリティのあるものというのはございません。

生田委員
 何かそんな感じはいたしましたけれども、これは1ページに書かれていますように、第2次長野県教育振興基本計画に策定の基本資料とするためのアンケートですよね。そういう大事なアンケートであれば、事前にこういった内容でアンケートを出すというようなインフォメーション、そして内容をやはり見せていただきたかったという要望です。
 と申しますのは、長野県の教育として今年度からインクルーシブ教育がスタートするわけですけれども、その発達障害の子どもたちに関するアンケートを、これはやはりとても大切な先生方や保護者の考えを聞く上でとても有益なものかと思いますので、そういった内容も私は十分入れてほしかったと思います。
 それと、先ほど耳塚職務代理の方からお話がありました、学級規模によって先生方の残業時間が変わってくるというお話がありましたけれども、この調査期間は11月28日から12月4日ということはテスト期間中でしょうか。そうではないですか。

矢﨑委員長
 どうぞ。

田中教育総務課長
 テスト期間中という理解はしておりませんけれども。

生田委員
 例えば、テストの問題を作る期間であるとか、そういうことではないでしょうか。

笠原義務教育課長
 実際、それぞれの学校で若干設定の幅がありますけれども、この時期は三学期制を取っている多くの学校にとっては、中学校ですと期末テストが入っています。12月の上旬からは保護者懇談会が、それがほとんどそれぞれの学校で行われますのでその準備等もございまして、小学校でも2学期の取り組みを担任の先生が集約される、そうした時期には当たると思います。したがって、問題の採点あるいはその返却等に関わる事務等は、この時期中学校では多く入ってまいります。

生田委員
 そういうことであれば、これは人数が多いから大変で残業が多い。それも、大変というのは、例えば問題、解答に丸を付けたりとか、あとは保護者懇談会とか入れば、人数が多くなればなるほど残業時間が機械的に多くなってくるのかなと感じたのですが、それはどうなのでしょうか。

笠原義務教育課長
 事務の絶対量といたしますと、伴って増えます。

生田委員
 ということになりますと、これは時期的なものであるとも読み取れるかなと思うのですけれども、年間を通してずっと、学級規模の大きい先生が残業を常に多くやっているとか、そういった解釈ではないですよね。

田中教育総務課長
 よろしいですか、すみません。まず、調査表の方もまた見ていただければと思いますけれども、先ほどの3ページの③でも、2ページの①でもいいのですけれども、平成18年度の文科省の第6期というところで、この期間に調査したものがございまして、それと時期的に今回は合わせさせていただいたことと、それとアンケート調査の方をちょっと見ていただきたいと思うのですが、大きい方のページの87ページから。これは、アンケートの様式でございますけれども、1日目が11月28日の月曜日から、次のページでいきますと28、29日ということで、それぞれ1日ごとに昼間の時間のそれぞれの資料にかかわる業務、学校運営にかかわる業務等々、校外その他を含めまして、何をやったかというような形でのアンケートでございます。テスト期間とか、そういう忙しい期間は当時の感じでは外れていると思って、学校は私どもの方で抽出させていただいたものでございます。
 それから、人数が多いから採点業務の量とか、それは当然ここに御覧のとおりと思います。先ほどもちょっと言いましたが、そういう面におきましては、昼間の業務で人数別の業務時間にどのくらい差があるのかどうか、そこら辺をちょっと分析して昼間の業務のボリュームだけで夜に負担がかかっているのかどうかというところの評価も、またしていかなければいけないのかなと思っております。

矢﨑委員長
 どうぞ。

生田委員
 それと、残業時間が2ページですよね。全体では2時間25分ということですけど、教頭先生の残業時間が一番多いかと思うのです。こういった管理職、特に教頭先生なのですけれども、その方を全て入れてのこういった時間を出すこと自体、あまり意味がないのかなと思いますね。教頭先生が4時間1分でしょうか。本当に多すぎる時間だと思いますので、それはそれで個別に取り出してどのように改善していったらいいのか、調整していったらいいのかと。それは検討すべきでしょうし、その他の先生方はやはり別に出された方が。そうでないと、この数字だけでは本当に多忙だという、多忙感に多忙になってしまうような、そんなことになってもいけないと思います。
 そして、5ページの②「忙しさを感じる業務」で、1番が「授業準備」ということでこれが37.8%ですけれども、この小学校の授業準備というのは時間で見ますと22分なのですね。そんなに多忙を感じるほどの時間なのかなという、ちょっと客観的に見てもいかがなものかなとも思います。以前、保護者の方と教員の方、組合の方、そして委員で懇談会があったのですけれども、その時にある教員の方が、「こんなに私たちは忙しいのです」ということで、ご自分の1日のスケジュール表を持ってこられたのですね。それを見た時に、一緒に同席をされていたPTAの会長さんが「悪いけどこれは楽な方だよ」とおっしゃいました。本当に、社会、民間と先生方との感覚のギャップというものもあるのではないかと思いますが、それを責めるとかではなくて、それが先生方を多忙感で苦しめているのかなという感じがありますので、やはりもっと民間との交流とか、情報を入れることによって、「ああ、もう少し頑張ってみようか」となるのでは思います。逆に応援する意味でも、そういった情報を入れてあげた方がよろしいのではないかなと感じました。

矢﨑委員長
 課長。

田中教育総務課長
 すみません。これは教員がこんなに残業しているんだぞという形で、私ども、アンケートを取ったつもりではございませんで、このような実態の中かで、どういう施策にしていかなければいけないのかということの基礎のデータにしていきたいと思っております。 正直言いまして、教員の勤務実態がこの特定期間の、これが平均値なものですから、先ほどの教員の職種別でもちょっと示したとおり、平均値で2時間何分になっております。また、それぞれの職種ごとに数字も出しておりますし、また教務主任とか主任をやっている人ごとにどのくらいの平均の残業時間があるのかという形で、仕事ごとに時間を出させていただいておりますので、そういうことも細かくそれぞれの校種で分析できればなと思っております。
 それから、委員がおっしゃるとおり、研修のあり方等々を含めまして、また今後の課題にもなっているのかなと思っております。

矢﨑委員長
 どうぞ。

生田委員
 ちょっとページ数が分からないのですけれども、アンケートの中に多忙感を持っている先生がかなり多いのですね。そういったところからも先ほど意見を述べさせていただいたのですけれども、それがいい悪いではなくて、それが先生方を逆に苦しめているのではないかということで提案させていただきました。
 それと、今回のことと直接ではないのですけれども、教員採用試験の議題の時も社会人経験枠が1割ということで、私はもっと増やしてほしいとお願いしたのですけれども、そういうふうに社会に出てこられた方が教員になることによって、そういった感覚というのも、もう少し変わってくるのかなという期待も持てるのではないかなと思ったりもしますので、今後やはりそういった社会人枠の拡大も検討していただければありがたいなと思います。

矢﨑委員長
 他に御意見、御質問がありましたらお願いします。どうぞ。

生田委員
 まだあるのですけれども、1問1答という形で進めた方がよろしいでしょうか。大きな25ページの15番で「仕事が忙しすぎて、ほとんど仕事だけの生活になってしまっている」と。先ほども言ったように、忙しい時間が22分とか、そういった状況の中で、これが物理的なものか精神的なものかによって、やはり今後の対策が変わってくるのですけれども、そういったことも分かるようなアンケートがよろしかったのではないかと思います。
 それと、あと34ページなのですけれども、「関連する雑誌や本を読む」という、これが望ましい手段だと思っている以上に、実際に行動に移されているという。これは、アンケート結果が出ているのですけれども、それと反対に、6番の「総合教育センター、教育事務所での研修会に参加する」のが望ましいと思いながらも、参加している先生方がかなり少ないように思うのですね。向上心はあるけれども時間をわざわざ割いて、そういった研修会には参加できないという先生方の意欲を十分生かすために、何か手段を取っていかなければいけないと思います。先生方が空き時間ですぐに学習できるような、そういった参考資料を学校で用意するとか。要は、先生方にしっかりと子どもたちに必要なことを教えるスキルを身につけていただくことが一番大切なことです。やり方はそんなに重視する問題ではないかと思いますので、十分研修できるような体制を作っていただきたいと思います。
 それと、大きな55ページの「子どもの将来の可能性について」というところです。先ほどもちょっとお話で触れていらっしゃいましたけれど、この質問内容がどう第2次長野県教育振興基本計画策定の資料とつながっていくのか、全然その意図が読み取れないということ。あと、この質問の2番目で、あなたのお子さんは大学進学ができそうかどうかと。これも質問がとても雑だと思います。経済的にできないのか、あとは能力的にできそうもないと思っているのか。そういったこともないので、質問自体が乱暴かなと思いました。
 あとは、これは教えていただきたいのですけれども、全国学力・学習状況調査の結果を、これは長野県では市町村別に公表はしているのでしょうか。

田中教育総務課長
 していないです。

武田教学指導課長
 文部科学省の方で集計はされるのですけれども、その集計結果は都道府県別のものしか出ておりません。ですから、県教育委員会としては市町村別のデータというのは持ち合わせておりません。市町村の結果の公表及び学校の結果の公表については、市町村教育委員会及び学校の判断に委ねられているところでございます。以上です。

生田委員
 市町村に委ねられているということは、例えば保護者がそういった自分の自治体はどれくらいの位置にあるのかということを知りたい時には、市町村に問い合わせればそれは聞かせていただけるということでしょうか。

武田教学指導課長
 市町村の判断となります。

生田委員
 はい、分かりました。

耳塚委員長職務代理者
 多分ご承知のことと思いますけれども、悉皆方式では今実施されておりませんでしたので、市町村別に数値は出るとしても、市町村の代表性を持った数値ではないので、それ自体を公表してもあまり意味がないだろうと思います。

矢﨑委員長
 いいですか。そのことは。

生田委員
 はい。それと、63ページの10番「学校の教育方針を保護者の代表者が参加する委員会で決める」と、これについてのアンケートがありますけれども、学校評価は各学校で作っているとは思うのですけれども、それは校長先生が作っていらっしゃるのか、どこが作成しているのか、ちょっと教えていただいてもいいでしょうか。

武田教学指導課長
 学校評価でございますけれども、いわゆる学校自己評価というものは全ての学校でやる義務がございまして、これは学校ごとに項目等を決めて、結果については設置した市町村教委に報告することになっております。
 それと併せて、学校関係者評価というものがございまして、これは地域の方やPTAの方々の評価でありますけれども、これを行う努力義務があるということで、本県では90数%が行っております。
 それともう1つ、第三者評価というものがございまして、これについてはできればということで、特に今のところ強い拘束力があるものではございません。この質問では学校教育方針でございますので、学校教育方針は学校長が職員と話し合いながら決めておられることが多いのではないかと思います。以上です。

生田委員
 ありがとうございます。その学校教育方針なのですけれど、今校長先生と職員とで決めていらっしゃるというお答えでしたけれども、そこに住む地域の方々、保護者が自分の子どもを預ける学校にこういったことを望むというものがあると思うのですね。やはり、地域、保護者の要望に合った学校教育方針であるべきだと思いますし、そうでないとするとその学校評価をするにしても、こちらが望んでいるものでない項目について保護者や地域の方に評価してほしいとなってしまい、これはちょっと難しいことかと思いますので、やはり学校教育方針というのは保護者の意見、この学校にこういったことを保護者が望むのだということを、十分に反映したものであるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

矢﨑委員長
 どうぞ。

武田教学指導課長
 おっしゃるとおりでございます。各学校におきましては保護者へのアンケート、それから参観日や、あるいは話し合う機会をとおして、保護者の願いを受け取る努力をしているものと思います。
 それから、ほとんどの学校で地域の方々を含めた学校を考える会とか、地域を含めて学校を良くする会というものを設けておりまして、いろんな方が学校のことを語り合う機会を持っていると思います。そういったところで、学校としてはできる限り地域の願いや保護者の願いというものを受け止めて、そして学校教育方針を決めているものと認識しております。

矢﨑委員長
 どうぞ。

生田委員
 ありがとうございます。やはりそうあっていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

矢﨑委員長
 今の生田委員の御発言の中で、質問、御意見、それぞれまた要望、いろいろ入っていますので、これから計画を作る時に活かす御意見もたくさんありましたので、そこら辺はまた記録いただいて計画策定に参考にしてもらいたいと思います。教育長どうぞ。

山口教育長
 様々な質問、御意見を頂戴しましたけれども、こういった形でデータとしてもかなり出てきましたので、いろんな機会、例えば、市町村教委の皆様方に考えていただくのもございますし、学校長がこのデータからどういった施策に反映させるか、あるいは、学校としての保護者の皆様方への説明に生かしていくか、それぞれヒントが私は隠されていると思っております。
 例えば、教員と保護者が共通して答える部分が6項目ございましたけれども、保護者の方はありのままの学校の姿を伝えてほしいという意見が圧倒的に強い。教員の解答よりも1.3倍から3倍近くまでたくさんありました。したがって、例えばそこには全国学力・学習状況調査をやったら全国学力・学習状況調査の結果について、あるいはその解決策について語ってほしいというのもあるとすれば、当然そういう受けとめ方をそれぞれのところでしていただいて、知りたい情報を伝えていただくと。その辺のギャップもこの数字で明確にされていますので。いずれにしてもこういうデータは活用して初めて生きてくるものでありますので、またいろんな形で、単に振興基本計画と銘打ってやっているわけですけれどそれきりではなくて、日常のものにも活用できる部分もあると私は思っておりますので、そういう活用については関係者に訴えていきたいと、このように思っております。
 また、分析についても、これは例えばここの部分はどうなのかと、今ちょっと御批判いただいた子どもの将来はどうなのかということで、指導していただきたいものの中に、進路指導というのが結構きっちりした形で中学、高校の保護者の方に出てきております。このまま行って、はたして子どもの将来や生活設計はどうなるのだろうというような不安とか、そういったものもお持ちになっているのではないかということを私は感じました。いろいろな分析は、それぞれ関心の持ちようによってまたちょっと違ってきますので、そういったものを大事にしながら、まだ完成形にはなっておりませんけれども、最大限の活用を図っていきたいと思っております。

矢﨑委員長
 他には、よろしいですか。それでは、教育長報告事項1を終了します。
 報告事項2「県教育委員会及び市町村教育委員会相互の任免及び人事等に関する連絡調整について」、笠原義務教育課長から説明してください。

笠原義務教育課長
 (資料説明)

矢﨑委員長
 ただ今の説明部分につきまして、御意見、御質問がありましたらお願いいたします。それでは、ないようでありますので、以上で教育長報告事項2を終了します。
 次に、報告事項3「平成24年度長野県公立高等学校入学者選抜の結果について」、田中高校教育課長から説明してください。

田中高校教育課長
 (資料説明)

矢﨑委員長
 ただ今の説明に関しまして、御意見、御質問がありましたらお願いいたします。
 課長、去年は例えば諏訪でいくと岡谷南が1クラスくらい足りなくなったとか、前期選抜の変化によって何となくぎくしゃくしたというか、とまどうみたいなことが、数字に出ていましたよね。今年を見させてもらうと、大体慣れてきたという感じですが、そういう見方でいいですか。

田中高校教育課長
 はい。おっしゃるとおりで、昨年は1クラス以上空きが出てしまったことがございましたけれども、今年はそれがかなり平均化してきたという感じは出ております。

矢﨑委員長
 アンケートを取ってみないと分からないのでしょうけれども、基本的には前期選抜を各高校の方針によってやるとか、やめたということに対して、保護者や生徒たちの感触としては、ほぼ理解されたと考えていいのか、どうなのでしょうか。

田中高校教育課長
 特別に困っているという状況は、私の方には入ってきておりませんので、一応受け入れられているのではないかなと思っております。しかし、個々にはいろいろ学校によってあるかもしれないということで、その辺はこれからよくお聞きしたいと思っております。

矢﨑委員長
 何か御意見、御質問がありましたら。それでは、教育長報告事項3を終了します。
 報告事項4「『笑顔で登校』支援事業の平成23年度成果と課題及び平成24年度選定結果について」、澤井心の支援室長から説明を願います。

澤井心の支援室長
 (資料説明)

矢﨑委員長
 ただいまの報告に関しまして、御意見、御質問がありましたらお願いをいたします。どうぞ。

生田委員
 何点か質問させていただきたいと思います。今年度の選定事業数が42件ということで前年度よりも減っているのですけれども、これは何か改正されてもう必要ないとか、何か具体的にあるのでしょうか。

澤井心の支援室長
 2件以上の申請がある市町村もあるのですが、申請市町村そのものが減ってきています。昨年に比べて5市町村減少して1市町村が加わった形ですが、こちらで承知しているのは、例えば違う補助金を利用してその事業を始めたとか、あるいは市町村で既に完全に予算化されているので補助を必要としない。あるいは、小さな市町村ではかなり改善してきたので、とりあえず一旦この事業を終息させたというようなことで件数が減少していると承知しております。

矢﨑委員長
 どうぞ。

生田委員
 ありがとうございます。今年度でこの事業は終わりということで、年度末にうまくいったかとか、いろいろな見直しとか、評価をしていくと思うのですけれども、そうやって評価していった中で、うまくいった事例を他市町村とシェアをして、それをうちでもやってみようかとか、そういった動きとかはあったのでしょうか。

矢﨑委員長
 課長。

澤井心の支援室長
 いろんな研究会で市町村の事業の例を報告していただいて、それをそれぞれの市町村で参考にしていただいているわけですが、選定委員の御意見にもありましたが、不登校の在籍比率の数字的な指標が今1つしかない。ところが、例えば今まで180日間休んでいた子が150日になったとか、自宅にこもっていた子が中間教室にまで行けるようになったという、そういった指標も加えながら示さないと評価ができないのではないかということもありましたので、これをこれから早急に検証しながら、またさらに普及をしていきたいと思っています。

矢﨑委員長
 どうぞ。

生田委員
 最後に1つなのですけれども、不登校になる理由というのが、以前定例会でもデータが出されたかと思うのですけれども、学校内での理由の一番大きなものが学業不振だったと思うのですね。あとは、友人関係をめぐる問題とか、いじめというふうに続いていたかと思うのですけれども、であるとすれば「笑顔で登校」ということで対象は、不登校傾向、また不登校になった児童生徒の対応の事業かと思います。そこで、ちょっとお伺いしたいのですが、やはり不登校児童生徒を出さないための対応がすごくこれは大切になってきて、さっき言ったように、学業、分かる授業、楽しい授業、やはりこれに力を入れてやっていかなければいけないと思うのですが、定例会でいろんな議題を聞く中で、学業、授業研究を先生方が力を入れて、こういうふうに成果を出しつつあるとか、そういった話がほとんど聞かれないように私自身は感じるわけですけれども、それについて県教委としてはどれだけ今年度これに力を入れていこうとしているのか。そういった思い、計画等があればお聞かせ願えればと思います。

矢﨑委員長
 課長。

澤井心の支援室長
 まず、生徒がどういう状況にあるかというのは、先ほどの事業の中にありましたが、例えば診断テストみたいなものがあります。生徒からアンケートを取って、それぞれのクラスの中の位置といいますか、担任が思っているのとはまた違ったもの、生徒の間のその子の立場というようなことを診断するテストが、今回の事業の中に予算化をされている市町村があります。そういったところで担任が学級経営に力を入れていく、あるいは、学級経営のPDCAサイクルをしていく上でPの部分やCの部分にそういったテストを取り入れて、それぞれ生徒のそういうクラスの中での位置を探っていくということもしております。
 それから、やはり学業の問題というのは大きいと思うのですが、少し来られなくなると勉強についていけないので、また学校に来られなくなるということで、先ほどの事業の中でも市町村で学習支援員、あるいは学生のボランティアをお願いして学習指導に力を入れているところもあります。そういったところでフォローするという場ができると思うのですが、全体としてはやはり学力向上の取組。これは、教学指導課においても学力向上について、今検討されていますけれども、全ての生徒にとって授業が分かりやすくなるというのが重要だと思いますので、そういった面についても支援室も教学指導課と腰を据えながらやっていきたいと思っています。

生田委員
 ありがとうございます。やはり、授業が分からないと、これほど学校がつまらないことはないと思いますので、本当に分かる、できるんだって。自分はやれるかもしれないと、そういうふうに子どもたちが思える授業内容にしていただきたいと思いますのでお願いいたします。

矢﨑委員長
 他に、御意見、御質問はありますか。教育長。

山口教育長
 今の生田委員の質問なのですけれど、これは検討委員会でも話題になった1つの柱でありました。予防的な措置というと、起こらないよう、手立てを整えるみたいな感じで、そういう部分もあるわけなのですけれど、やはり教員の感性を磨くという部分とか、生徒が学校へ来て学習活動、その他の教育活動の中で参加できる場面があるとか、それから、集団づくり、学級づくり、授業づくりがやはり基礎であると。そういう確認の中で、さらにそれを教員の観察のみに頼るのではなくて、それを補強するための共有テストを用いて、客観的な裏付けを持って生徒の集団づくりを分析して指導するという。そういう中で、視点の一番根底に据えていることでございます。

矢﨑委員長
 他にはありませんか。23年度の数字は何月頃出ますか。

澤井心の支援室長
 予定では、8月の定例会には集計を出せるかと思います。

矢﨑委員長
 それでは、以上で教育長報告事項4を終了します。
 報告事項5「平成23年度『こどもの権利支援センター』相談受付状況について」、澤井心の支援室長から説明を願います。

澤井心の支援室長
 (資料説明)

矢﨑委員長
 ただいまの報告に関しまして、御意見、御質問がありましたらお願いいたします。高木委員どうぞ。

高木委員
 これは、電話受付での状況がここに書いてありますけれども、権利支援センターに直接来たものだけではなくていろいろあるわけでしょうけれど、どんな集計になっていますか。

澤井心の支援室長
 基本的には電話で寄せられますが、その他にお尋ねいただく方もありますし、メールで寄せられる方もあります。手紙のケースもございますし、あるいは他の機関からこういったケースがあったのだけれどもという、外部の機関から御相談いただくケースを合わせて92件でございます。

矢﨑委員長
 どうぞ。

高木委員
 多い少ないは、それぞれいろいろな考え方があるとは思うのですけれども、おそらくいろんな問題を抱えているけれど、どこへ相談したらいいか分からない。学校に言ってもはかどらないし、ちょっと教育委員会へ行くわけにはいかないしというような相談をたまに受けることがあって、お伝えをしているのですけれども、本当のところよく分からないという方が多いのではないかとは思っています。どういう形というか、もう少しPRというのでしょうか、知らせるということをやっていただいた方がいいかなと思います。
 それと、子ども本人からの電話の相談ということでしょうか、先ほどの話は。例えば、相談を受けた場合に問題解決に至るには、それぞれ関係する人に連絡を取りながらやっていただくとは思うのですが、解決に至っていると解釈してよろしいですか。今まで寄せられたことというのはどんな感じでしょうか。

矢﨑委員長
 どうぞ。

澤井心の支援室長
 親御さんあるいはお子さんから相談を受けまして、その内容をしっかりお聞きして、特に親御さんの場合には、こちらとしては困り感を共有するような形で対応をしています。相談の内容で、こういうふうに困っているのだけれども、どう対処していいかという趣旨の質問がございますので、それは例えば担任の先生は、教頭先生はどうですかと。あるいは、市町村の教育委員会はどうですかというふうな形でお話しすることもあります。あるいはこのことは直接学校には言えないのだけれど、何とか学校に伝えてほしいということもありますので、そういった場合にはいろんなルートを通しながら、学校にお伝えしたり、市町村の教育委員会にお伝えしていきます。もちろん、問題が大きな内容については、庁内の様々な担当の課にも伝えて対応しております。
 昨年92件ですけれども、支援とかアドバイスで済んだのがそのうち55件ありまして、他の機関等にこちらからおつなぎしたのが24件ございました。ただ、それが解決したかどうか、ちょっとこのところでは把握できませんので、電話を切る時に、もしこれで困ったら再度電話をくださいというような形でお答えしておりますので、再度来なければとりあえず前進したかなと考えております。

高木委員
 分かりました。

矢﨑委員長
 生田委員どうぞ。

生田委員
 お願いいたします。こどもの権利支援センターというのは、教学指導課心の支援室が窓口になっているということでしょうか。

澤井心の支援室長
 教学指導課心の支援室が設置されましたのが平成20年4月からでして、室内にこのセンターを。名称は、それまで引き継いでいますのでセンターと称しておりますが、専任の主事は1人であります。それ以前は、こども支援課というのがありましたので、そこで扱っていたのを引き継いだという形になっております。

矢﨑委員長
 どうぞ。

生田委員
 ということは、お一人でこの相談を受けているということですかね。この主事の方が。

澤井心の支援室長
 はい。窓口は1人ですけれども、例えば義務教育関係があったり高校もあったりしていますので、心の支援室内でそこら辺はお互い協力し合いながら相談を受けております。

矢﨑委員長
 どうぞ。

生田委員
 相談窓口というのは、全県にいろんな形であるかと思うので、この92件が先ほど高木委員がおっしゃったように、多い少ないとは一概に言えないと思うのですけれども、そういった窓口があることを知らない方がまずほとんどというか、多いのではないかと思います。これはどのようにこういった窓口がありますよと発信されているのでしょうか。

澤井心の支援室長
 県内全ての小中高校には一覧表を配っております。またそれぞれが、例えばチャイルドラインはそれぞれのカードみたいなものを生徒に1枚ずつ配っております。全部の生徒にこどもの支援センターをはじめ、教育センターの教育相談から警察の相談から一覧表になったものは配っております。

矢﨑委員長
 いいですか。他に何かありましたら。それでは、ないようでありますので、報告事項5を終了します。
 「その他」に移ります。最初に、「5月、6月の主要行事予定について」、田中教育総務課長から説明願います。

田中教育総務課長
 (資料説明)

矢﨑委員長
 行事予定について、御意見がございましたらお願いします。ないようでありますので、今、課長から申し上げたスケジュールで進めたいと思います。他に何かございますか。教育長。

山口教育長
 教員の不祥事に関して、お詫びと1つ御意見を頂戴したい件がございますので、発言させていただきたいと思います。
 今年度に入りまして、教員の不祥事が連続して発生する中で、去る5月10日に教員を管理すべき立場にあります教頭、上伊那農業高校の教頭でございますが、わいせつ行為の容疑で逮捕されるという大変衝撃的な、極めて重い、重大な事案が発生したわけでございます。これにつきましては、事務局の主たるものとして本当に教育委員の皆様方に心からお詫びを申し上げます。
 先月の4月26日の定例会で、非違行為の防止につきまして御承認いただいた件を、早速同日付で県下全ての教員に改めてその根絶に向ける呼びかけを、緊急メッセージとして発出し、また、今申し上げた5月10日には、緊急会議を催してと申し上げたわけですけれども、県下全ての市町村教育委員会の皆様、教育長、それから公立高校、特別支援学校の校長、そしてまた小中義務教育の校長会の役員の方、あるいは私どもの教育事務所の指導主事等々、総勢250名弱の方に一同に会していただきまして、私の方から長野県教育の根本にかかわる緊急事態という訴えと、再発防止についてのお願いをしたわけでございますが、ちょうどその時に今申し上げた教頭の逮捕のことがあったわけでありまして、本当に申し上げる言葉もないような衝撃と、申し訳なさということでございました。いずれにしても、本県教委にとって由々しき問題だと受け止めております。
 そこで、今日御意見を頂戴したわけでありますけれども、教育委員会の事務局といたしましては今回の不祥事の発生を契機といたしまして、教員の倫理向上という面での原因の調査究明と、もう1つは、やはり教員のあり方をもう少し採用、研修あるいは評価、人事等々こういった制度的なものも含めて、総合的に抜本的にまた検討する必要があるだろうということで、有識者や関係者の皆さんから構成される会議を設置しまして、意見を頂戴する中で、新しいあり方を構築していかなければいけないのではないかと、こんなふうに考えているところでございます。その辺について、ぜひ御意見を賜ればありがたいと思います。何分よろしくお願いいたします。

矢﨑委員長
 今、教育長の方から今回の不祥事についての説明、そしてまたお詫びがあったわけでありますが、不祥事について、そしてまたその対応の仕方について、その2点に関しまして教育委員の方々からそれぞれ御意見をいただければと思います。どなたかありましたら、遠慮なく御発言ください。生田委員どうぞ。

生田委員
 私も、とても驚くと同時に、県民の皆様の教職員を信頼していらっしゃった方々に大変申し訳ない思いになりました。ですが、また現場でとても頑張っていらっしゃる先生もたくさんいらっしゃいます。こういった事件、不祥事が起こってしまいますと、日々頑張っていらっしゃる先生が萎縮をして、思うように学校現場で子どもたちと関わることができないという状況が起こってしまうことが、子どもたちや保護者に対して大変申し訳ないことだと思っております。
 そして、現場にいらっしゃる先生方が、やはりこういったニュースをしっかり受け止め、自分のこととして、もう二度とこういうことが起こらないように何ができるのかということを、各学校で真剣に議論していただく。本当に皆さんが危機意識を持ちながら、そしてまたそれで萎縮するのではなく、未来ある子どもたちのために先生としてやるべきことを精一杯やっていただきたいと心より願っております。

矢﨑委員長
 検討すべきことについて、特に御意見はございませんか。今の教育長から説明がありましたようなやり方でよろしいでしょうか。

生田委員
 私はさっきも言いましたように、何がおかしいのか、またどうしていかなければいけないのかということは、やはり現場の先生方が一番感じることだと思います。また正していくべきことはしていかなければいけないと、御自身の頭で重くしっかり受け止めて考えていただいて、それを1つ1つ日々の中で実践していくしかないかと思っております。

矢﨑委員長
 高木委員どうぞ。

高木委員
 思いとしては、今、生田委員がおっしゃったようなことと同じことなのですけれども、いろいろなといいますか、ここのところ不祥事が大変続いて起こって、県民にも不安を与えているし、現場の先生方も非常に不安といいますか、不本意な思いをしていらっしゃると思います。
 そういうことで、やり方として1つは倫理的な問題。今回の不祥事につながるようなことについて、先日の教育センターで発表していただいたような形も含めて、その対応をできるだけ早い形で、学校の中の体制と教育委員会としての倫理のあり方みたいなものをきちんと作る体制というものは、早くやらなければいけないだろうと思います。
 それからもう1つは、現場の先生方が萎縮しないようにしながら、ちゃんと子どもと対応ができるという形。さらに学校の中で何かの体制があって、不祥事が起こる体制いうのはおかしいですけれども、それを見つけられない、お互いにきちんと管理できないという形がもしあるのだったら、そういう形はちゃんと正していかなければいけない。教育委員会内部の、あるいは学校内部の体制というものを見直していく。検討も必要でしょうけれども、これは急いでできるかどうか、それはまた、事務局にも考えていただかなければならないですけれども。あまり長い時間をかけて長野県教育の中はどうなっているのだという思いはされないような、できる限りそういうことを検討して、結論をということを思います。

矢﨑委員長
 野村委員いかがでしょうか。

野村委員
 今回起きました不祥事の問題は、多発をしてしまっているわけですが、このことは大変異常なことだと思います。そのことをできるだけ早く解決していくことをしなければならない。
 しかし一方で、これは制度の問題だとか、あるいは構造的な問題だとか、非常に複雑な背景もある。この両面から考えなければならない。足元の問題と長期的な問題を合わせて、これは解決をしていかなければならない重大な問題であると思います。 それで、当面やらなければならないことは、いろんな検討会議や対策のためのチーム、プロジェクトを立ち上げることも大事かと思いますが、今この緊急事態を早く解決して、今県民が抱いている不安感あるいは不信感、こういうものを早く取り去っていくと。こういうことも大事ですので、ぜひ早期に具体的な対策を立てて、そのことをしっかりと徹底していく。もう一方で、将来にわたっての恒久的な問題を、これは非常に難しい問題もありますので、しっかりと検討しながら方向を出していくことが大事かと思います。

矢﨑委員長
 耳塚委員どうぞ。

耳塚委員長職務代理者
 信頼を取り戻すために緊急に為すべきことと、それから分析等時間をかけてじっくり取り組むべきことに分けて、即座に教育委員会として取組を開始すべきだと思います。
 ただし、教員集団の先ほどから御意見が出ていますように、99%以上はこういう不祥事とは無縁なところで、熱意を持って取り組んでいる先生方だと思います。ですから、彼らの意欲を喪失させたり、あるいは無意味な努力を強いることのないように有効な方策を考えていくことが、より重要かと思います。最も重要なのは、やはり特殊個人的な要因ではなくて、構造的な背景があるかどうかということをきちんと見極めて、もしある場合にはそれを正していくことというのが最も重要だと思います。

矢﨑委員長
 今、それぞれの委員から御発言をいただいたところでありますが、今回の不祥事を踏まえて早急に解決しなければいけない問題。それは、やはり教師としての倫理観の確立。そのことをもう一度確認をしていくことだろうと思います。それともう1つ。やはり構造的、体質的に問題はないかどうかという意味での掘り下げた検討が必要だろうと思います。
 教育長も言われてきた採用、研修、評価、人事等の観点から再検討していくということでありますが、私は義務教育と県教委でこういう係り方を両方にしましたけれども、その観点の中で市町村教育委員会と県教育委員会の責任の持ち方、その棲み分けをもうちょっとはっきりしなければいけないだろうということが1点。
 それと、ここのところ大きく議論されていますが、市町村教育委員会と市町村との関係、そして県と県教育委員会との関係。その辺のところがやはり一緒に検討していく、そういう時が来ているのではないかと。大きく言えば、教育界制度そのものの検討を始める時期が来ているのではないかなと思うわけでありまして、例えば人事にしましても評価にしましても、そして外部の評価制度につきましても、それぞれ今の体制だといろんな無理が出てくる。きちんとしたシステムが確立できないだろうという感じがしているわけでありまして、この大きな不祥事を基に、そうした早急に解決しなければいけない問題と、根本的に解決する問題の両方をスタートをしていただければ大変ありがたい。その時の委員の中に、内輪の人間ではなくて外の方々をできるだけ入れていただく。それと、現場の意見がきちんと通るようなメンバー構成にする。そのことをしませんと、また現場から離れた結論になる可能性があるわけでありますので、その点も含めて一緒に考えさせていただくつもりでおりますけれども、そういう観点を大事にしていただきたいと、このように思います。このことにつきまして、他に。どうぞ。

生田委員
 今回のことで一番残念なのは、子どもたちが信頼していたい人、それが先生だと思うのですが、子どもたちが今、目の前にいる先生を信頼していいのかどうか、もし、そんな迷いがあるとしたら、本当に申し訳なく残念なことだと思います。そういったこともありますので、これから事務局と一緒にまたどうしたらいいのか、現場の先生方の真剣な考えもいただきながら、前に進めていきたいと思っております。

矢﨑委員長
 教育長どうぞ。

山口教育長
 ありがとうございました。今、全ての委員からの気をつけるべきこととか、重要な観点を御指摘いただきました。私どもは原案をもちろん作りまして、またお話し申し上げたいと思いますので、その都度その都度また御意見を頂戴しながら、今御指摘いただいた点をきっちり踏まえ早くスタートさせたいと。こんなつもりでおりますので、また引き続きよろしくお願いいたします。

矢﨑委員長
 他に何かございますか。いいですか。それでは、以上で公開による審議を終了いたします。これから非公開の審議に入りたいと思います。恐れ入りますが、傍聴人の方々の御退席をお願いいたします。

 

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所属課室:長野県教育委員会 

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