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更新日:2014年5月14日
第960回長野県教育委員会定例会会議録
1 日 時
平成25年(2013年)5月30日(木) 午後1時30分から午後3時05分
2 場 所
県庁教育委員会室
3 議 題
○ 議 事
議第1号 平成26年度長野県立中学校入学者選抜要綱(案)について
議第2号 教職員の非違行為に係る公表ガイドライン(案)等について
○ 教育長報告事項
(1)「体罰に係る実態把握調査」結果(平成23年度以前分)
(2)活用方法選択型教員配置事業の実施状況について
(3)長野県教員研修体系について
4 出席者
○ 委 員
委 員 長 櫻 井 久 江
委員長職務代理者 耳 塚 寛 明
委 員 野 村 稔
委 員 高 木 蘭 子
委 員 生 田 千鶴子
教 育 長 伊 藤 学 司
○ その他
青木教育次長、笠原教育次長、田中教育参事兼教育総務課長、
柳澤義務教育課長、菅沼高校教育課長、成沢特別支援教育課長、
武田教学指導課長、永原心の支援室長、小野文化財・生涯学習課長、
丸山保健厚生課長、茅野スポーツ課長
櫻井委員長
それでは、ただ今から第960回教育委員会定例会を開会します。議事に入ります。
初めに、議第1号「平成26年度長野県立中学校入学者選抜要綱(案)について」菅沼高校教育課長から説明をお願いします。
菅沼高校教育課長
(資料説明)
櫻井委員長
ただ今の説明につきまして、御意見、御質問ありましたら発言をお願いいたします。
耳塚委員長職務代理者
これはただ単に教えていただきたいという意味の質問ですけど、1ページ目の5番の入学志願の欄の(1)番、これが指していることの意味はどういうことでしょうか。他の都道府県でもこういう制限はされているのでしょうか。質問です。
櫻井委員長
どうぞ。
菅沼高校教育課長
はい。これは、今までもこういう形で、一つは他県との公立中学校との併願ということをしないようにということです。高校の入学者選抜におきましても、公立高校の試験については他県の公立高校との併願はしないようにということをやっております。もう一つの質問は、すみません、もう一度お願いします。
耳塚委員長職務代理者
他の都道府県といいますか、そこでも同じように併願はしないようにという、認めないということがあるのでしょうか。
菅沼高校教育課長
恐らく他県でも同じような形でやっております。
耳塚委員長職務代理者
ありがとうございました。
櫻井委員長
他にはございませんでしょうか。よろしいですか。
それでは、第1号を原案のとおり決定したいと思いますが、よろしいでしょうか。
全委員
異議なし。
櫻井委員長
それでは御異議ないようですので、第1号を原案のとおり決定いたします。
次に、議第2号「教職員の非違行為に係る公表ガイドライン(案)等について」田中教育総務課長から説明をお願いします。
田中教育参事兼教育総務課長
(資料説明)
櫻井委員長
説明が終わりました。暑くなってまいりましたので、上着を脱いでいただければと思います。それでは、ただ今の説明につきまして、御意見、御質問ありましたら発言をお願いいたします。生田委員どうぞ。
生田委員
お願いいたします。こちらのガイドライン(案)の中で教育委員会と書かれている部分は県の教育委員会ということですか、それとも市町村の教育委員会のことか、両方のことか、ちょっとお願いいたします。
櫻井委員長
田中課長。
田中教育参事兼教育総務課長
2ページの第1の趣旨のところで、このガイドラインは長野県教育委員会ということで、「(以下「教育委員会」という。)」と書かせていただいておりますけども、基本は県教育委員会ですので、教育委員会は全部県と捉えていただければと思います。
櫻井委員長
はい、どうぞ。
生田委員
ということでしたら、またそれに係わっての質問をしたいのですけれども、処分前公表ですが、教育委員会が事案の把握と確認をした段階で速やかにその旨を公表すると書かれています。最近も不祥事があり、そのときに市町村の教育委員会が記者会見に当たっていたかと思うのですけども、その様な形ではなく、この県がこういった記者会見等を先ず行うという理解でよろしいでしょうか。
櫻井委員長
田中課長。
田中教育参事兼教育総務課長
はい。ガイドラインとして懲戒処分前公表については、そういう規定をさせていただいているところでございますけども、その中で公表基準としてはこういう形ですけども、公表内容等のところ、3ページの第3の2にただし書きとして、連携して行うと。公表は県の教育委員会が把握したときに行うということにはしてあるのですけども、こういう形で書かせていただくとともに、これが非常に分かりづらいということで、先ほどちょっと言いましたけど、留意事項のところに、市町村教育委員会と連携ということで書かせていただきました。
特に今回の事案のように逮捕が先行し、氏名が出たということで、学校名、学校が特定されるというところから、今回は市教委の判断で迅速に行われたと思います。今後はそういうことが、事故報告とかいろいろとあったときにですね、どちらでやるかということは市教委と相談しながらではございますが、一概に県教委が必ずやらなければいけないという捉え方はしていないと御理解をいただければと思っています。
櫻井委員長
よろしいですか。どうぞ。
生田委員
ありがとうございます。それと、2ページの公表基準の2。教育委員会が事案の把握と確認をした段階で速やかにその旨を公表するということで、大切なことだと思います。これ市町村教委との合意協力が大切になってくると思うのですが、今までも何か不祥事があった場合には県教委に速やかに報告をするということ、これは平成8年からお願いしていたにもかかわらず、まだそういったことが徹底されていないというのが現状だと思うのですけれども、じゃあ徹底を図っていく上でどのようなことを考えていらっしゃるのか。お願いいたします。
櫻井委員長
田中課長。
田中教育参事兼教育総務課長
はい。委員おっしゃるとおり、こういうガイドラインというものは、今は県教委に報告がなければガイドラインの運用もならないというものでございますので、それぞれのところに周知、市町村教委の学校に趣旨を周知し徹底していくのだということを書かせていただいています。実際にそういうことがあったときにどうするのかというのは、本当にあろうかと思いますし、周知の仕方もあろうかと思います。これまでも8年通知といいますか、事故報告を徹底するというところの指導をしてきているわけですけども、改めてこうした公表のガイドラインという形で処分内容を公表していきますということを、周知徹底することによりまして、そういう事故、事件が起きた場合の県教委への報告というものを徹底していくということで、これもいい機会なのかなというふうには捉えております。その辺は逆に言いますと、報告がなかったという部分だけでなく、このガイドラインに沿った部分においても、やはり不手際があったというような形にはちょっとなっていくかと思いますので、おっしゃるとおり、周知徹底等について、従前以上に校長会等、また市町村教委にお願いをするということだと思っております。
櫻井委員長
生田委員。
生田委員
あと2点、お伺いしたいと思います。1点が5ページの第4、その他関係、報道機関に対してなんですけど、意見を聞きながらという御説明があったかと思うのですが、どのような形で意見を聞くのか。例えばアンケート方式で意見を聞いていくのか、それとも対面で意見を聞いていくのか。今回のガイドラインでも意見は聞いたかと思うのですけども、なかなかアンケートという形では一方通行になってしまいますので。そうすると本来のこちらの理解してほしいことの意図が十分伝わらなかったり、それが実行に移してもらえなかったりということがあるかと思うのですけども、どのような形で意見を聞くことを考えていらっしゃるのか。というのが1点。
あともう1点が、その下ですけど、その他の留意事項なのですけども、3番の危機管理マニュアル等により対応すると。これは学校毎に定めてはあるかと思うのですけども、今回、県でもガイドラインをもう一度見直そうと、このように策定しようと、いろいろと時代の流れで変わってきているかと思うのですね。ですので、学校毎に定めてある危機管理マニュアル、これが本当に今の時代の流れに適しているのかどうかというのを、もう一度見直してもらうということ、やはりやっていく必要があるのではないかと思うのですが、この点についてお願いいたします。
櫻井委員長
田中課長。
田中教育参事兼教育総務課長
はい。先ほどちょっと私も口頭で申し上げました、検討会議の座長さんからは、やはり報道機関と連携を取るといったときに、日ごろから報道機関の考え方とか、またその県教委としての考え方というものをある程度お互いにコミュニケーションをとって協議する、そんなような場を設けたほうがいいのではないかという御提案でございました。
私どもとしてすぐにこの辺について、報道関係に投げかけているわけではございませんので、記者の皆さん方に御意見をお聞きしながら、どういう形がいいのかというところはちょっと考えていきたいと思います。いずれにしろ私どもが要請するからには、やっぱりその理由を十分説明しないとやはり相手方も要請にこたえてくれない。これは検討会議の中でも報道機関から逆に信頼を得ることが先だということですから、私どもとして取材の仕方についてお願いするときも、こういう障害がある、こういう被害があるということをしっかり説明しながら要請ができればなというふうに思っております。
それから、危機管理マニュアルでございますけども、これは学校安全の公表についての留意事項として掲げてあります。いわゆる学校で起きた事故等の場合の記者会見の仕方とか公表の仕方。そういうことについては、手引きを各学校に示しまして整理をしていただいているところでございまして、そうしたときにはすぐにどういう形で会見をするというようなマニュアルになっております。
基本的に公表の仕方についてのマニュアルの部分がそれぞれの学校にもあるということで、非違行為の公表もそうですけども、そうでないものもきちんとやるべきであるということも留意事項としてちょっと明記をさせていただいて、内容については、確かにおっしゃるとおりにそれぞれの部分について日々進化するものがあろうかと思いますので、そこら辺はまた学校安全の部分においてしっかりお願いをしていきたいと思っています。
櫻井委員長
生田委員、よろしいですか。他に御意見は。
耳塚委員長職務代理者
処分前公表について、新設した部分を除くと、教職員の不祥事に対してどう公表していくのかということについて、基本的な原則は変わっていないなと理解をしますが、しかし、そのためのガイドラインとしてはより明確なものになったし、欠点も補えたのではないかというふうに思いますので、このままこのとおり作ってよろしいのではないかと思いました。
もう少し具体的に言うと、公表の例外じゃなくて公表内容の例外とすることによって、これは御説明がございましたけれども、原則公表であるという点が明示、強調されたということ、それから運用上の留意事項が明文化されましたので、万が一の恣意的な運用についても歯止めは一定程度かかるであろうということを考えると、総括的に見てお認めしてよろしいものではないかと思います。
櫻井委員長
高木委員。
高木委員
他の委員から言っていただいたこととそんなに違わないのですけれども、公表の例外でなく公表内容の例外ということで、公表を変更する理由について十分に説明するという一文がありましたので、この部分については公表できない理由はこうであると納得できるようなきちんとした説明があれば結構だと思います。
それともう一つ。処分前の公表に関わって、特に市町村教委の関係をどのようにするかということが、もしそういう該当する場合ができてきたら非常に課題になってくるだろうということを思います。どちらかといえば、現場を持っているのは市町村ですから、そちらの方でどう対応するかということが、意見をどのように先へ持っていくかということの大きな要素になってくると思います。県教委は責任があるから出ていくということではなくて、市町村を十分にサポートできて、なおかつ誤った方向に進まないようにということの留意をきちんとしていただきたいということを思います。
公表あるいは会見を開くにしても、どういう形で公表するか、あるいは、保護者への説明会というのは学校の主体でやることですから、その方法について十分にその市町村あるいは学校をサポートできる形をしっかり作っていただきたい、そのように思います。
櫻井委員長
野村委員。
野村委員
前にも申し上げたのですが、原則公表ということがより明確になったという点で良かったと思います。懲戒処分前の公表について、具体的な事例でちょっとお聞きします。今回の上諏訪中学校の事案で、まさにこのことが重要になってくると思うのですが、それについて県教委と市町村教委との間で公表前のやりとりが有ったのか無かったのか、教えてください。
櫻井委員長
では、笠原次長どうぞ。
笠原教育次長
今回の件につきましては、事実を掌握した時刻が非常に遅い時刻であったということがございました。また、事実や事案の内容を正確に私たちも捉える必要もあり、その時点から市町村教委とも情報の共有には努めてまいりました。そういう中で、この公表につきましては、市町村教育委員会の判断でというのが実際のところでございます。
野村委員
ありがとうございました。まさに今回の事例で非常に良い迅速な対応がとれたということで、この辺のガイドラインという見本が大変大事になると思います。そのことが事前にできていて、しっかりとできるということが大事だと思いますので、大変良かったのではないかと思います。ちょっとお聞きしました。
櫻井委員長
あと御意見は。はい、生田委員。
生田委員
お伺いいたします。保護者説明会を適切に開くようなことも書かれてあったと思いますが、例えば指導上の措置の場合に、保護者にはどのように説明をされるのかという点で一つ要望とすれば、ケース・バイ・ケースかと思うのですけれども、明らかに保護者の間で、そういった話が流れて、噂が噂を呼び、不安になってどんどん事実と乖離するようなことが囁かれるようなことだけは避けていただきたいということがありますので、その点についてお考えをお願いいたします。
櫻井委員長
課長。
田中教育参事兼教育総務課長
はい。検討会議の中でもその学校の責任における保護者への説明というものが重要であると、こういう形でも明記されてございます。やはり保護者への説明は公表とは違うという考え方でございまして、私も確かに保護者というのは関係者との情報の共有だと思っておりますが、こういう県教委や学校、市教委が公表するという形の一つの手法が保護者説明会という捉え方はしない方がいいだろうという御意見がございました。そういう意味では、保護者説明会を別途きちっとやると、そういう意味合いだと思います。
今回、学校と保護者との情報の共有は、これは処分の軽重ではなくて、いろんな事案においてそれぞれ行わなければいけないと思っておりまして、公表とは分けては考えているところです。
ただ、御指摘のとおりそういううわさが広がるということは、逆に言うと、学校としてしっかりと説明をしていないということであろうかと思いますので、そういうところについては、しっかりと注意していかなければいけないことだと思っております。
保護者説明会をした結果、いろいろ報道等がされるケースというのもあるわけでございますけども、それはそれ、また別な考え方だというふうに考えておりまして、できるだけ保護者との情報共有を図るようにとのことでございました。
生田委員
ありがとうございます。申し上げましたのも、この趣旨のところの「行政機関として説明責任を全うするとともに、県民の信頼に応え透明性の高い教育行政を確立するため」と、ここがまず趣旨、ガイドラインのこの趣旨かなと思っています。保護者説明が主流からちょっと外れたところかもしれないですけど、この趣旨の根本のところは同じところではないかなと思いましたので、整理をお願いいたします。
櫻井委員長
はい、他に。野村委員どうぞ。
野村委員
もう一つ済みません。必要に応じて報道機関に十分な配慮を要請するというところで、先ほど田中課長から検討会議の提言で報道機関とのコミュニケーションの必要性の助言があったという話がありました。被害者保護という観点からこの辺は大変重要であると思います。報道各社それぞれが独自のガイドラインを設けて、それに照らし合わせて報道の判断をするということがアンケートの状況で確認ができましたけれども、そこにはやはり日ごろの連携といいますか、そういうことをしっかりやっておく必要があると感じまして、それが具体的にどういうことなのかということをお聞きしたわけですが、それはまだよく詰めてないと。こういうことですので、早急に意見を聞く中で具体的な施策としてどういうことをするのか、また聞かせていただければありがたいと思いますが、できるだけ早くそういう企画を持って対応していただかないとまずい問題にもなりかねないという気がいたします。
櫻井委員長
はい、田中課長。
田中教育参事兼教育総務課長
はい。そういう対応で行なければいけないと思います。ただ、検討会議の中でも教育委員会は隠し立てをしないということをきちんと示さないと、報道機関からも信頼を得ることはないだろうということで、今後、こういうガイドラインの適切な運用で報道機関の信頼を得ながら、県民の信頼を得て行くということで、ちゃんと要請することは要請する、理由をつけてしっかり要請していくという体制を執れるように、コミュニケーションをしっかり取っていきたいなと思っております。
櫻井委員長
野村委員、よろしいですか。
野村委員
はい。
櫻井委員長
他に御意見よろしいですか。
色々と御意見をいただきましたが、皆さん、このとおりやっていくという御意見だと思いました。そういうことで、この第2号を原案のとおり決定したいと思いますが、御異議ございませんか。
全委員
異議なし。
櫻井委員長
それでは、御異議ないようですので、議第2号を原案のとおりに決定いたします。
公表の原則ということであり、透明性を持って信頼回復に努めていかなければならないと思います。以上で議事を終わります。
続いて教育長報告事項に入ります。最初に、教育長報告事項1「『体罰に係る実態把握調査』結果(平成23年度以前分)」について、菅沼高校教育課長から説明お願いします。
菅沼高校教育課長
(資料説明)
櫻井委員長
ただ今の説明につきまして、御意見、御質問ありましたらお願いいたします。
はい、生田委員。
生田委員
お願いいたします。今後の予定で指導資料を基にして研修を行うということなのですけれども、過去においてもこういった研修は沢山行われてきたかと思いますが、これが行われていたにもかかわらず体罰や非違行為が無くならなかったわけです。今後の研修として、今までの研修とまた違ったことをもう少し研修の内容として入れるとか、そういった考えがあればお聞かせいただければと思います。
菅沼高校教育課長
はい。部活動等での体罰が非常に多いという現実があります。今、委員さんから御指摘があった今後どうしていくかということですが、実は高校においては平成23年、平成24年度、既に体罰事案が多く発生してきたということもありまして、昨年の12月には違った研修をしなくてはということで、これはスポーツ課が中心になってやったわけですけれども、アンガーマネジメントといいますか、怒りをどの様に鎮めていくとか、最先端で指導されている方に来ていただいて、話を聞くとか、幾つかのグループに分かれて熟議方式で話し合うということをやりました。各校から必ず1名ずつ出ていただいたのですが、それぞれの学校へ持ち帰って出席者を中心にして必ず学校でも行うということをお願いしました。これは、ちょうど昨年の大阪での体罰の事件が出る直前位に行ったのですけれども、全国的に体罰が問題となるより高校の場合には2年ぐらい前からそういう状況があったので取り組んでいったものです。引き続き昨年12月に行ったようなことを、今後も行っていくというのは必要だと思いますし、今回出た文科省のガイドライン等を見ましても、ただだめだと言うのではなくて、どのような指導の仕方があるかというようなことを観点とした指導など、研修が非常に重要ではないかと思っています。
櫻井委員長
よろしいですか。
生田委員
ありがとうございます。あと、今回このようにアンケートを先生方に行ったりするわけですけれども、アンケートに答える先生方はそれでどういったことを感じていらっしゃるのか、そういう先生方の声を聞く機会、思いを聞く機会というのはとても大事じゃないかなと思っています。アンガーコントロールの研修ですか、研修を自身の学校に持ち帰ってそれをシェアする、とてもすばらしいことだと思うのです。それを是非、徹底してやっていただきたいのです。それが十分まだ徹底されなかった場合に考えられることとして、体罰をしたら処分されるから、もういいやこの辺でやめとこうみたいな、何か投げやりに。やっぱり教育者として真剣に向き合うということがとても大切で、それは子供たちにも伝わって意欲を持って学んでいくのではないかなと思います。もしも先生方がもうこの辺でいいやみたいなそういった感情が起こるとしたら、それはとても残念なことですので。アンケートに答えていただいた先生方がどう感じられたのか、そこでもしかしたら不満を述べられる先生がいらっしゃるかもしれません。すごくウエルカムなことであると思うのですね。どういったところが不満なのか、納得いかないのか、それを管理職の方々にしっかり聞いていただいて、そこの不満をどんどんと出していただく。そこで初めて改善に向かうと思うのですね。上から体罰はいけないと、でもそこでは納得しないままで、じゃあ俺はどうすればいいんだよと。そのままで、とにかく制度だけが進んでいく、システムだけが進んでいくと、結局それが最終的には子供たちに負のエネルギーで返ってくることになると思いますので。まず先生方の不満とかそれをしっかり聞いた上で、じゃあその不満をどう解消していくのか、どう改善してそれをいいエネルギーに変えていくのかということをしっかりとやっていただきたいと思います。
櫻井委員長
菅沼課長どうぞ。
菅沼高校教育課長
はい。本当に良い御意見をありがとうございました。
昨年度のあり方検討会議でも、やはり現場、学校自身が考えてボトムアップという形で変えていかなければいけないという御指摘もあったと思います。本当に学校の中で一人一人が今の状況を考えてどうしていくのかという、前向きに考えていく姿勢が大事だと思います。今回のアンケートの中でも、結果的に体罰とは認定しないけれども、書いてあることを読むと適切ではないなというものもかなりあるわけです。それはしっかりと学校長から職員にも投げかけ、それで生徒とも話をする中で、振り返るというようなことも幾つかやっていただいています。それから私は教育において、今、有形力の行使なんて言葉を使いますけれども、児童生徒に向き合ったときに全く触れてはいけないのかというとそういうわけではないと思いますし、実際に今回のアンケートの数字を見ましても、かなり、小学校の場合には認められるわけですが、境界というか、有形力の行使ではあるけれども体罰にはならないという数がものすごく多いわけですから、児童生徒を指導する中での指導の在り方や、やり方というのを、事例を積みながら学んでいくという姿勢を持たなければいけないんだと、そういうことを我々も支援することを考えていかなければいけないと思っています。
櫻井委員長
生田委員。
生田委員
ありがとうございます。本当にそうだと思うのですね。先生方に優等生の形を望むことの怖さというのが私はありまして、先生方それぞれ皆さん違います。持ち味が皆さん違います。ではいかにその持ち味を活かしていくのか、子供たちだけでなく先生方の持ち味も活かしていくこともとても大事で、資源を一番有効に活用できることではないかなと思いますので、是非、先生方にも不満をどんどん出していただきたい。出していただかないと蓋をしてそこで腐ってしまったり、悶々としてしまう。それが一番大きな問題だと思いますので、先ず不満を出していただく。その出していただいた不満と真正面から向き合って、子供の人権というものもしっかりとそこで話して、どうした方がいいのか、どうしたら子供たちにとってプラスになるのか、先生方もそういう問いかけの中で、自分はこうしていきたいと自分で決めて、自分で子供たちに対して体罰では無い対応を考えると。是非、不満をどんどん出していただく中でいいものに変えていただければと思います。
櫻井委員長
はい、他にありませんでしょうか。高木委員どうぞ。
高木委員
多分とても少ないだろうと思いますけれども、外部から指導者を招いているような場合と、それから社会体育に参加するときに起きる場合、学校の中では十分に管理しきれない部分もあるだろうという感じがしますので、そこへ上手く対応していくということを考えていただきたいと思います。特に外部の指導者を招いている場合は地域との繋がりで簡単に対処できないようなこともあるかもしれませんけれども、その辺はどのようにお考えなのでしょうか。
櫻井委員長
スポーツ課長。
茅野スポーツ課長
スポーツ課からお答えいたします。学校管理下外の活動ということで、県レベルのスポーツ団体に対して指導における対応について、下部組織といいますか管理している団体、地域のスポーツクラブ等へ周知徹底を図るというような形を、今後、引き続き行っていきたいと思っています。
櫻井委員長
よろしいですか。ではよろしくお願いします。他に無いようでしたら、教育長報告事項1を終了したいと思います。
次に、教育長報告事項2「活用方法選択型教員配置事業の実施状況について」、柳澤義務教育課長、よろしくお願いします。
柳澤義務教育課長
(資料説明)
櫻井委員長
はい、ただ今の説明につきまして、御意見、御質問がありましたらお願いします。耳塚委員どうぞ。
耳塚委員長職務代理者
2点ございますが、2ページ目の説明をいただいた期末テストを用いた比較テストの平均点ということなのですが。よく分からないところがあるのですけど、これは同じ問題を使って前年と比較したというのですが、全部の学校に前年度と同じ問題を使うようにと依頼したのでしょうか。
櫻井委員長
柳澤課長どうぞ。
柳澤義務教育課長
説明が不足していて申し訳ございません。平成22年度の例でお話ししますと、平成22年度に行った期末テストをデータとして取っておいて、次の年の期末テストの前に同じ問題を行って、それで比較したということでございます。
ですので、正確に言うと平成23年度は期末テストの前に昨年度の期末テストと同じ問題を行い、平均点で比較したものでございます。
耳塚委員長職務代理者
全県下で。
柳澤義務教育課長
これは全県下ではなくて、この30人規模を実施した学校でございます。
耳塚委員長職務代理者
特定のケースの値だと理解してよろしいですか。
柳澤義務教育課長
これは、22年度には35人を超える学校で、その次の年に35人を下回っている、そういう学校のケースです。
耳塚委員長職務代理者
そうしたら、A中学校の例とか、事例だということが分かるようにした方が、嘘を言っているわけではないので、いいのではないかと思います。本当は、多分ご存じのように同じ学校でも学年によって随分凸凹が生じるので。これがこの少人数学級の成果であるということを主張するのは、私なんかは嫌かなと思うのだけど、ただ嘘は言っているのではないので、事例だということは明示しておくべきだと思いました。
柳澤義務教育課長
それで、実はサンプル数は5,000人で。
耳塚委員長職務代理者
ちょっと待って、じゃあ事例じゃないのですね。
柳澤義務教育課長
各学校の、ということが追加されるということでございます。A中学校の期末テストの比較、B中学校の期末テストの比較ということでやっているものですから、それのトータルです。
笠原教育次長
同じ問題じゃないの。
柳澤義務教育課長
済みません、全くみんな同じ問題ではなくて。
耳塚委員長職務代理者
校別に違うのですよね。だけど、全部の学校をカバーしているわけですか、対象となった。
柳澤義務教育課長
そうです。36校。
耳塚委員長職務代理者
分かりました。だとしたらこれほどきれいに出たというのは、滅多に無いことだと思いますので。県によっては偶然上がったようなデータを出したりしていますから。ちょっと驚きました、私は。
櫻井委員長
はい、笠原次長。
笠原教育次長
実際には前年並みの点数が出なかったという学校も中にはございますけれども、この年に、23年に導入した全ての中学校がこの検証に取り組んでくれました。それで、前年の問題をもう一度ほぼ同じ時期にやってみて、学校によっては成果が思ったように出なかったという所もあったのですが、トータルで見ると間違いなく、全体の大きな集団としては上がったという結果を得ることができたということです。
耳塚委員長職務代理者
もうちょっと見てみないと分からない部分もあるのですが、今伺った範囲では、一般的な、やや胡散臭さを含んでいるようなデータとはちょっと違うと思いますので、きちんとお出しいただいていいと思います。何かちょっと驚いた感じがします。
それからもう一点は、この2ページの上の方にある初めの四角のところですけど、全国に先駆けという言葉の意味は、もっと具体的に、例えば客観的な指標を使うとどういうことを言っているのでしょうか。
柳澤義務教育課長
それではお願いします。私ども、全国都道府県に確認をいたしますと、1年生は定数になっておりますけれども、長野県のように、小学校2年生から小学校6年生、それから中学校の1年生から3年生まで全て35人以下の、無条件でそういう編制をしているところが、長野県を含めて5県ございます。そういうことから先駆けてとしているわけであります。他にも11県ほど条件をつけていて、例えば、山形県などを見ますと学年は67人以上かつ2学級以上というふうな、多分下限といいますかそういうのをつけているところもあったりするわけでありまして、長野県をはじめ、例えば福島県とかそういうところにつきましては、そういう条件をつけずにやっているということで、そういう意味では先駆けてというふうに言っています。
耳塚委員長職務代理者
わかりました。そしたら、もう少しそれを明確に、47都道府県中トップを切って小中全学年に35人学級を導入した5県の中の一つだとか、もう少し事実として表現した方が、説得力があるかなという気がしました。報道されましたか、これは。こういうことがきちんと伝わるということが大事かと思います。
櫻井委員長
はい、よろしくお願いします。他に無いようでしたら、以上で教育長報告事項2を終了いたします。
次に、教育長報告事項3「長野県教員研修体系について」、武田教学指導課長から説明してください。
武田教学指導課長
(資料説明)
櫻井委員長
ただ今の説明につきまして、御意見、御質問ありましたらお願いいたします。
生田委員どうぞ。
生田委員
お願いいたします。今回のあり方検討会議は教職員の非違行為が続発している中で必要性があり起こした会議であると理解しているわけですけれども。本来、先生方のミッションというのは勉強を教えることで、子供たちが理解できて楽しい、学ぶことの楽しさを感じることのできる授業をやっぱり構成していくことではないかなと思っています。それで、そのことが本来ミッションとして先生方が感じていただけるようであれば、そのために工夫をし、それがやりがいとなり、そこにエネルギーを注いでいく。それがいい形で、また非違行為とかはなく、本当にやりがいを持って邁進していくことになるのではないかなと感じております。研修について、これからどのような議論がなされるか私も見守っていきたいと思いますけれども、3番の、3ページですか、3番の(1)大切にすべき点と理念とミッション、本当にミッションが何なのかということを先生方にもう一回しっかり考えていただき、子供たちが学ぶ喜びを感じていただける授業を展開していただきたいと思います。
先ほどの報告事項2は30人規模学級ということで、これは成果が出ているという報告でこれはこれとしてありがたいわけですけども。では、1クラスの人数を少なくすればいいのかという、そういう問題でもないかと思います。授業が楽しい、本当にそういうふうに思ってもらえる授業を先生には作っていただき、そのことによっていじめの問題であったり、不登校の問題であったり、そういったことにも私は影響してくるかと思いますので、先生方には本当に子供たちが楽しいと、学ぶことが楽しいと思える授業を研究していただけるような、そんな時間をつくり、そういった研修をどんどん盛り込んでいただきたいと思います。以上です。
櫻井委員長
要望ということですね。
生田委員
はい。
櫻井委員長
他に無いようでしたら、以上で教育長報告事項3を終了します。
それではその他に移ります。最初に、6月、7月の主要行事予定について、田中教育総務課長から説明をお願いします。
田中教育参事兼教育総務課長
(資料説明)
櫻井委員長
ただ今の説明にありましたとおり、次回の定例会は6月13日木曜日の午後に開催したいと思いますが、よろしいでしょうか。
全委員
異議なし。
櫻井委員長
御異議ございませんので、そのようにいたします。その他何かございませんでしょうか。よろしいですか。それでは、以上をもちまして、第960回長野県教育委員会定例会を閉会といたします。お疲れさまでした。
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