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更新日:2016年6月21日

第998回長野県教育委員会定例会会議録 

1 日 時

 平成27年(2015年)10月8日(火曜日) 午後1時30分から午後4時まで

2 場 所

 県教育委員会室

3 議 題 

 ○議 題 

 議第1号 職員の処分について

 議第2号 平成27年度教育関係功労者表彰被表彰者について 

 議第3号 平成28年度長野県立特別支援学校の幼稚部の幼児及び高等部の生徒募集に係る基本的事項について

 

 ○教育長報告事項

 (1) 平成28年度公立学校教員採用選考状況について

 (2) 平成26年度匿名性を担保した授業評価・学校評価の実施状況について

 (3) 長野県高等学校将来像検討委員会の高校生による熟議開催について

 (4) 松本養護学校高等部分教室の設置について

 (5) 平成28年度市町村立中学校、県立高等学校及び特別支援学校高等部で使用する教科書について

 (6) 「平成26年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」の結果について

 (7) 「心の教育・長野フォーラム2015」の開催について

 (8) 第70回国民体育大会における総合成績について 

 

 ○その他

 (1) 県立歴史館秋季企画展「樹木と人の交渉史」について

 

4 出席者 

 ○教育長  伊 藤 学 司

 ○委  員

  教育長職務代理者  櫻 井 久 江

  委  員 耳 塚 寛 明

  委  員 生 田 千鶴子

  委  員 平 林 尚 武

  委  員 矢 島 宏 美

 ○その他

  小林教育次長、菅沼教育次長、北澤教育政策課長、兒玉義務教育課長、今井高校教育課長、

  中坪特別支援教育課長、北澤教学指導課長、原心の支援課長、高橋文化財・生涯学習課長、

  宮下保健厚生課長、小野沢スポーツ課長

 

会議録 

 伊藤教育長

 ただいまから、第998回教育委員会定例会を開会します。

 本日の審議事項中、議第1号「職員の処分について」及び議第2号「平成27年度教育関係功労者表彰被表彰者について」は、特定の個人に関する情報が含まれている案件です。

 つきましては、議第1号及び議第2号を非公開とすることが適当と思われますが、御異議ございませんか。

 

全委員

 異議なし。

 

伊藤教育長

 御異議ございませんので、議第1号及び議第2号は非公開とすることに決定しました。

 なお、議第1号及び議第2号につきましては、本日の最後に審議することにします。

 それでは、議事に入ります。

 初めに、議第3号「平成28年度長野県立特別支援学校の幼稚部の幼児及び高等部の生徒募集に係る基本的事項について」、中坪特別支援教育課長から説明をお願いします。

 

中坪特別支援教育課長

 (資料説明)

 

伊藤教育長

 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら、発言をお願いします。

 矢島委員お願いします。

 

矢島委員

 お願いします。募集人員に対しまして、実際に応募してくる生徒さんの倍率、稲荷山養護学校は10名減ということなのですけれども、それは応募する人数が減っているということでしょうか。

 

中坪特別支援教育課長

 中学校の進路指導の中で、教育相談という形でかなり早い時期から、年度の初めごろから相談していって、ほぼ入学をされる方の人員が確定しますので、逆になりますがそれに合わせた形での募集人員の設定になります。基本的には、希望いただいた方は、選考はありますが、合格をしている状況です。

 

伊藤教育長

 他に御質問、御意見ございますでしょうか。

 新しくできる分教室を含めてこういう形で決定し、正式にこれから作業を進めるということでございます。

 それでは、議第3号を原案どおり決定したいと思いますが、御異議ございませんか。

 

全委員

 異議なし。

 

伊藤教育長

 御異議ございませんので、議第3号を原案どおり決定します。

 続いて、教育長報告事項に入ります。

 初めに、教育長報告事項(1)「平成28年度公立学校教員採用選考状況について」、兒玉義務教育課長と今井高校教育課長から順次、説明をお願いします。

 

兒玉義務教育課長

 (資料説明)

 

今井高校教育課長

 (資料説明)

 

伊藤教育長

 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら、発言をお願いします。

 耳塚委員お願いします。

 

耳塚委員

 3点質問をします。

 1つ目は、参考までに知りたいということなのですが、採用候補者の中で、修士を持っている人の比率はどれくらいかということ。

 第2点は、高等学校についてなのですが、アクティブラーニングとか探求型の学習の指導ということを見据えた選考は、何か配慮されているかどうかということ。

 それから第3点は、量的な統計はわかったのですが、質的に何か気にかかることとか良いと思えることがあれば、お教え願います。

 

兒玉義務教育課長

 候補者の中の修士の比率ということでございますが、申し訳ございません。こういう統計を取っていないものですから、数字がございません。申し訳ございません。

 

伊藤教育長

 それは今この場ではわからなくても、いわゆる修士号を取っているかどうかを別にして、修士課程に在籍しているかどうかは、こちらに提出された書類を見ればわかると思いますので、修士率みたいなものはまた調べて出していただければと思います。

 

兒玉義務教育課長

 これから調べたいと思います。

 

耳塚委員

 よろしくお願いします。

 

今井高校教育課長

 高等学校の新しい学習指導要領に則ったアクティブラーニングの視点をということでございますが、今年度、明確にその視点を掲げてはございません。ただ、2次試験の面接2回目では模擬授業を行なっておりまして、その中の内容として、課題の与え方を意識してやっていくことが必要かなと考えております。また、博士枠の採用には期待するところがございまして、現在は理数系でございますが、そういうところでの専門性を活かすような探求型の授業も期待しているところでございます。

 

伊藤教育長

 質に関してはいかがですか。

 

兒玉義務教育課長

 質につきましては、例年と同じ質だと考えております。特に2次選考において、今年度、義務の関係、特別支援関係では、2回実技テストということで、1つは模擬授業、もう1つは場面対応の仕方を問う問答を入れておりまして、2つの対応について問う中で、かなりできる方々を採れたのではないかと考えております。例年と同様の質ではありますが、選考の中では、昨年度よりハードルは高くなっているのではないかと思っております。

 

伊藤教育長

 高校は。

 

今井高校教育課長

 質というところはなかなか客観的なデータを持っていないところでございますが、先ほど申し上げましたように、年齢層が若くなっているということで、ここ数年100名単位で採っているところですが、一般枠からの採用、大学を卒業して間もない方たちが採用されている状況が、最近の傾向としてあると思います。

 

伊藤教育長

 修士のことで少し補足をします。数字はまた調べますけれども。

 今年度の採用から、いわゆる修士に進む場合に、採用を1年間猶予すると。合格しても、今修士1年であれば、修士課程がしっかり終わるまで採用は待つからという制度を導入したところ、ぜひこれを使いたいという合格者が何人も出ているところでございまして、私どももやはり、複雑多岐にわたっています教育課題について対応する上では、大学の学部だけではなくて、修士でしっかり学んで力を付けてもらうことも重要なことだと思っておりますので、制度的にも、教職大学院も含めて、大学院に進むということを許容というか、受け入れられる土壌をつくっているところですので、大いに大学での学びを深めてもらえればと思っております。

 

耳塚委員

 ありがとうございます。

 

伊藤教育長

 他、御質問、御意見ございますでしょうか。

 矢島委員お願いします。

 

矢島委員

 お願いします。

 平均年齢が下がったということだったのですけれども、先ほどの耳塚委員の質というところも入ってくるのかなと思うのですけれども、社会人選考が大分減っていると数字を見て感じました。これは、年々社会人選考の採用候補者人数が減っているのか、それともたまたま今年このようになったのか。ちょっと数字の減り方が昨年度と比べて大きいなと。私自身、社会人選考枠で社会を経験された方がとても重要だと思っておりますので、その減った理由を教えていただければと思います。

 

兒玉義務教育課長

 大変難しい問題であるので、明確な分析はなかなか難しいところではあるのですが、委員御指摘のように、今年度の場合、一般選考の受験者が義務と特別支援関係では70%程度、71.8%でございます。それから社会人選考が27%、社会人の民間経験が1.2%です。先ほどのものは教職経験です。ということで、一般選考の枠の方々が、昨年に比べ10ポイントほど増えております。私どもが選考していくときに、様々な要素の得点を積み重ねて基準をつくって選考していくわけでございますので、その基準に照らして考えたときに、このような形になったということでございます。ですので、今年度の場合には、一般選考で受けた方々の成績が良かったというようなことは言えると思います。あとは、社会人の民間経験者が昨年度と比べて減っているところでございますが、これは先ほど申し上げたように、成績で採っておりますので、その分一般の方の方が良かったと言える部分であると思います。以上です。

 

伊藤教育長

 受験者はどうなのですか。例えば、民間経験の受験者数自体は昨年度と比較して、逆に景気が良くなっているので、そこはいかがでしょうか。

 

今井高校教育課長

 志願者数の段階でございますけれども、昨年度との比較でいくと、高等学校の場合は、社会人の教職経験者の方は25名減となっております。民間経験者の方は、前年度と比べると7名増となっております。一律に志願者が減っている状況とは、これを比較しただけでは言えないと思います。

 

伊藤教育長

 義務はわかりますか。

 

兒玉義務教育課長

 すみません。ちょっと調べてお時間をいただいた後で報告させていただいてもよろしいですか。

 

伊藤教育長

 単純に1年前の委員会の資料を見れば。

 多様な人材を確保するという観点で言えば、優秀であれば採用して、多様な人材を教職員に迎えるというのがこの制度の趣旨でありますので、もちろん当然質は確保しなければいけないわけですけれども、周知されていないのであれば、ちゃんと周知していきたいと思います。

 他にございますか。

 生田委員お願いします。

 

生田委員

 お願いします。先ほど、採用に関しては基準に照らし合わせてというお話があったかと思うのですけれども、今まで教職員の不祥事が多く起こったことで、有識者会議で皆様に議論いただいたわけですけれども、基準自体の見直しがされているのか。それとも見直しされない基準で、今現在も採用選考されているのか、それについてお伺いしたいと思います。

 

兒玉義務教育課長

 基準というのは毎年変わってきます。採用選考を受けた方の中で一定数を確保しなければいけませんので、それを基に基準をつくっております。採用候補者になるかどうかという基準は毎年変わっております。

 

伊藤教育長

 そういう基準ではなくて、観点みたいな基準ですね。

 

兒玉義務教育課長

 それは平成24年度に、教員の資質向上・教育制度あり方検討会議からいただいた御提言を基に、こういう人に長野県の教員になってもらいたいという考え方を取りまとめて、そこから変わっておりません。平成25年度以降はその方向で考えております。

 

生田委員

 有識者会議の提言に合わせて基準を変更されたという理解でよろしいでしょうか。

 もしそうであるとすれば、そういった議論がされた後も、いろいろな角度から表記を変えていないと思うのですけれども、先ほど教育長もおっしゃったように、先生方の資質はとても大切なことになりますので、もちろん毎年変えなくて良いときもあると思いますが、もう一度真剣に見直しをして、この基準で本当に良いのかという議論の場は設けられるのでしょうか。

 

兒玉義務教育課長

 御提言をいただいた後、真摯にそれを受け止めて、こんな人を求めているというものをつくりました。さらに毎年、その見直しも含めて、採用の方法や考え方について見直しながら、新たなものを入れながらつくっているところです。

 

伊藤教育長

 制度自体も実は毎年見直ししているところで、今日の冒頭の説明にもございましたけれども、これは昨年度発表した観点ですが、補欠合格者を対象とした選考ということで、補欠合格までいった人は次年度1次を免除すると。その分、現場で子どもに近いところで直接技術を磨いてほしいということで取り組んだところ、今年、ここにございますように、(1)の部分でございますが、小中19、特支5、高校4ということで、合計28名の方がこれで受かっています。また、今回特(7)というところですが、正規教員経験者を対象とした選考ということで、かつて長野県で正規教員として採用され、その後、子育てとか介護で職を離れざるを得なかった方々を対象に、1次を免除するという形で選考させていただいたところ、小中関係で4名の方に再度入り直していただく、再動員する形でございます。社会人についても、まさにそういった観点で1次の一般教養を免除しながら、できる限り門戸を開こうとやっておりますが、実際に最終的な倍率をみると、残念ながらそこまで多くないという状況でございます。面接重視ということでやっていて、実はその面接も、教育界だけの面接ではなくて、むしろ社会人面接、企業の方にも御協力いただいて面接を重視しているのですが、厳しい見方も出ている面もございまして、多角的に物事を見るという観点で面接の工夫は毎年繰り返していかなければいけないと思っております。いろいろな見方をしながら、ぜひ教員にという方をどんどん採っていくという観点ですが、そういう見方があまり凝り固まって、社会人経験を全然反映しないのであれば、この採用方法でやっている意味が全然なくなる部分でございますので、そこは御指摘も踏まえて、入っていただいてからの活躍も見ていかないといけないですけれども、社会人枠なので、教員を目指してひたすらやってきた人とはちょっと面接では違うけれども、あえてこういう観点で評価するのだという部分は、面接官と意思統一を図った上で、素晴らしい人を選考していきたいと思います。

 

兒玉義務教育課長

 社会人選考の受験者の数でございますが、小中学校の受験者でございます。平成27年は727名でございましたが、28年は681名でございました。今申し上げたのは教職経験の方でありますが、民間の方は、平成27年には74名志願されています。平成28年は71名の志願でございました。

 

伊藤教育長

 数字を見ると、あまり大きくは変わっていないですね。

 今年の選考の中で行くと、博士課程は、実はかなり優秀な方にチャレンジしていただいて、合格を出しておりますけれども、そういう意味では、多様な経験、能力の方々を教育現場に採用していきたいという意思はございまして、今後も進めていきたいと思います。

 他に御意見、御質問ありますでしょうか。

 それでは以上で、教育長報告事項(1)を終了します

 次に、教育長報告事項(2)「平成26年度匿名性を担保した授業評価・学校評価の実施状況について」、今井高校教育課長と中坪特別支援教育課長から順次、説明をお願いします。

 

今井高校教育課長

 (資料説明)

 

中坪特別支援教育課長

 (資料説明)

 

伊藤教育長

 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら、発言をお願いします。

 なおこれは、今年の3月25日に開かれましたフォローアップ委員会で報告させていただいたところでございます。3月25日から数値が動いているようですが、基本的にはほぼ同じ内容です。教育委員会定例会では、概括の報告に留めてしまっていましたので、先ほど課長の説明にもありましたが、今日また個別を取り出して、詳細を説明させていただいたところでございます。お手元3、4、5ページあたりは、実際の学校の例で、こういう様式で、こういう項目で聞いていますということです。感想などあれば、お聞かせいただければと思います。

 生田委員お願いします。

 

生田委員

 何点がお伺いしたいと思います。

 まず1点目なのですが、1ページ、授業評価と学校評価ですけれども、これは同時に行なわれているのでしょうか。それとも時期をずらして行われているのか。それが1つと、質問項目なのですけれども、4ページ、5ページございますが、これは全校共通の質問項目なのか、各学校で工夫されて質問項目をつくっていらっしゃるのか、お伺いいたします。

 

今井高校教育課長

 まずは、授業評価、学校評価が同時に行なわれているかどうかというお尋ねですが、これは別々に、時期も異なるかと思いますし、授業ごと、あるいはホームルームごとにということもございまして、同時に行うものではなくて、別々にやっています。質問項目についてでございますが、こちらからお願いしているのは、例えば授業評価ですと、必ず授業を包括的に評価する項目、例えば、全体として授業はどうだったかという質問は必ず入れてくださいとお願いしています。学校評価の場合は、校長先生方の学校運営、担任のクラス運営、学校の授業については必ず入れてくださいということで、あとは基本的にはその学校で工夫されて、今までも授業アンケート等に取り組んでいる学校がほとんどですので、そういった積み重ねの中、学校評価につきましても今まで取り組んでいるものと整合性を取りながら、各学校で工夫しているのが実態でございます。

 

伊藤教育長

 そのあたりは、平成25年度のあり方検討会議の後に、評価の専門部会のメンバーだった方々にお集まりいただいて、具体的にどういう項目でどういう形でやるべきかというのをお話しいただいて、今のような方向性をおまとめいただいて、それに基づいて、平成26年度に実施したという経過でございます。

 

生田委員

 授業評価と学校評価ということですけれども、質問項目を見させていただいた限りでは、時期を別々にする必要性がどこにあるのかわからないので、御説明いただければと思います。

 

今井高校教育課長

 授業評価の方は、すべての科目ごとにその授業者に対して行うということになってございます。ですから授業ごとに行うもの、一括した学校の授業に対しての評価ではなく、教員個々に対して書いていくものです。それに対して、学校評価というのは、学校運営全体に対して質問を設定して評価していただくものでございますので、授業評価は、先ほど申し上げましたが、中間、年度末という形で、時期を考えながら授業改善に結びつける。学校評価については、全体の運営について学校改善に結びつけるもので、若干対象や中身が異なっていますので、別々にやっているものです。

 

生田委員

 ありがとうございます。御説明でその点は理解いたしました。

 なぜその質問をしたかと言いますと、実施率は双方で100%なのですけれども、回収率はやはり学校評価の生徒の回収率が低い。85.7%であれば多いという方がいればそうかもしれませんが、授業評価で92.4%も出す意欲、意思のある生徒さんですので、貴重なデータの1つになると思いますので、回収率を上げていく工夫を考えていただければありがたいと思います。それと、今回は高校と特別支援学校なのですけれども、小中学校においての授業評価、学校評価もわかるようでしたら、お聞かせいただければと思います。

 

兒玉義務教育課長

 小中学校の授業評価と学校評価でございます。平成26年度でございますが、5市の24校において、試行ということで行いました。その中で、授業評価については各市町村教育委員会、各学校からお話をいただいた点でありますが、中学生による授業評価は可能であろうと。ただし、生徒によっては丁寧な説明が必要であると。中には、感情的に書いてくる子どももいるということですので、しっかり説明した上で取り組んでもらう必要があるということでした。それから学校評価については、自由記述欄を設けました。これが非常に良かったということでございます。特に厳しい御意見をいただいたということでございまして、そういう評価であれば、学校としても改善できると。ただし、改善するにはかなり難しいこともあったので、さらに検討していかなければいけないという御意見がありました。このような結果を基にして、各市町村に、平成27年度に授業評価、学校評価に取り組んでいただくよう検討していただくということで、お願いしているところでございます。以上でございます。

 

生田委員

 ありがとうございます。

 先ほど高校教育課から、授業評価をやったことの意義、プラス面が挙げられておりました。そういうことをぜひとも市町村教育委員会の方々とシェアをしていただいて、それが子どもたち、先生方にとってもプラスに働くということをシェアしていただきたいと思います。先ほどの説明の中で、感情的に書いてくるケースもあったということなのですが、私は感情的に書ける場を設けることができたということはプラスに捉えてよいのではないかと思います。そういう場がない子どもたちは今までどうしていたのだろうと。ただ感情的に書いて終わりでは何の意味もなしませんので、それをどう吸い上げてどう現場に活かしていくかが課題であると思いますので、多くの議論をしていただいて、子どもたちの声を活かしていただければと思います。

 

伊藤教育長

 他に本件について、御意見、御質問ありますでしょうか。

 矢島委員。

 

矢島委員

 お願いします。3ページに載っています授業評価のシートですが、先ほどのお話の中で、こういうことは最低限入れて、あとはそれぞれの学校にお任せしますということなのですが、それを聞くと、それぞれの学校がどの様なシートをつくっているのだろうとすごく疑問です。専門委員会では、授業アンケートではなく授業評価にするということが提言されたと思うのですけれども、その中でそれぞれがどのような形でやっているのか、一度見てみたいと思います。特に3ページで私が気になるのは、「以下の質問項目について該当する番号を選び、該当する科目について補助シートに記入後、マークシートに記入しなさい。」と、評価者に対して「しなさい」というのが、どうも私はカチンときてしまいまして、視点というか、何のための授業評価なのかというのが、少しずつこういうところに表れているのではないかと思いますので、そういうところで、県の教育委員会の方で例えばモデルを提示してもよいのかなと思います。それはなぜかと言いますと、学校評価のアンケートの中で、授業の進め方について目標と振り返りという点で、先生方は一生懸命やっているつもりでも、子どもには届いていなかったというような数字だと思うのですね。意識の違いがこういうところに出てくるのだとすれば、改善の余地があると思いますので、モデルとしてこういうものはいかがですかと提示するのも1つの案かなと思いました。

 

伊藤教育長

 ありがとうございました。

 他にございますでしょうか。 

 耳塚委員お願いします。

 

耳塚委員

 2点あります。1つは、毎年そのような調査をやる必要はないと思いますが、活用の例だけでなくて、活用の状況がわかるような調査、活かし方がわかるような調査がいずれ必要になるだろうというのが1点。

 2点目は、テクニカルなことなのですが、参考のところに、「パソコンまたはスマートフォンで各自の評価を入力し、自動的に集計できるソフトを使用することにより、集計時間が大幅に短縮。」と書いてありますが、そうでないとすれば、これはマークシートですよね、全部。マークシートをただ読ませれば、集計結果は出てくるのではないのですか。

そうではないのでしょうか。どうして十いつ間も集計にかかるのかと。

 

今井高校教育課長

 確かにマークシートなのですが、専用のカードでやっているのではなくて、これがこのまま調査用紙になっていまして、シートフィードスキャナーというスキャナーで読み込んで集計しています。それがなかなか読み取るのに時間がかかりまして、塗ったところをスキャナーで読み取っていくのですが、確度を上げるためにチェックしなければいけませんし、初めて操作するというのが、昨年度はとにかく大きかったと思います。使い方を理解することから始まって、正確さを上げるという積み重ねがまだない状況でしたので。時間短縮は少しずつ進んでいくと思います。機械でやるために、すべての学校にシートフィードスキャナーを配布してありますので、そこは一応機械化はされています。

 

耳塚委員

 たぶん、紙の質とかいろいろなことが関係してくるのではないかと思います。全校に配ってあるとすれば、そのうち効率化されてくるかと思います。最終的には、私どもの勤務している大学では、学生が自分のパソコン上で授業の科目を並べておいて評価させる方法で、これだと入力した途端に結果が出るような仕組みです。一番これが楽だと思います。

 

伊藤教育長

 なかなか環境が。我々も、最初は手間が大変だろうから、ちゃんとオートで読み込めるスキャナーを各学校において、それに対応するソフトも配布して、それでうまくいくのではないかという思いで始めたのですが、事務に慣れていないところもあるのですが、エラーが出てなかなか読み込めなかったとか、もしくは、自由記述を重視する中で、自由記述はそれでは無理なものですから、そこを打ち込んで集計する過程の中で、ずいぶん時間がかかってしまったということでございますが、将来的には、まさに今大学で取り組んでいるようなスマートフォンで入れるようなことも検討して、いろいろな大学でフリーソフトを使っているところもあれば教えていただいて、お知恵をお貸しいただければと思います。

 

生田委員

 質問項目なのですけれども、4ページで例えば問9の「あなたは意欲的・積極的に、集中して授業に取り組みましたか。」とか、問10「提出課題等をしっかりやりましたか。」もそうなのですが、そもそも授業評価をなぜやろうかということを振り返ってみますと、教職員の不祥事が多くて、あり方検討会で、どうしたら教員の資質が上がるのかということで考えてこられたかと思うのですけれども、資質を上げるための授業評価であるとすれば、「積極的に集中して授業に取り組みましたか」とか、先ほど矢島委員の「記入しなさい」とか、根底にある先生方の立ち位置がちょっと本来の意図するところとずれているように感じるのですけれども、いかがでしょうか。

 

今井高校教育課長

 言葉遣いですとかアンケートの形は、初年度でいろいろ課題が出てきたところもあるかと思います。4ページでいきますと、上の※印の4行にも書いてございますが、今回の授業評価はもちろん授業者の授業の評価のために取っているわけでございますが、授業というのは教員だけでは成り立たないのだと、生徒の皆さんも前向きに取り組む意欲を持って、一緒に授業をつくっていくという思いを込めて、ここでお聞きしますということだと思います。生徒がその授業を振り返ったきに、自分自身はどうだったのかなと振り返りの機会になればというのが、おそらくこの学校の意図ではないかと考えます。

 

伊藤教育長

 実は専門会議でもかなり議論があって、授業を一方的に授けるというものという発想ではなくて、授業づくりというのは、教師と生徒が一緒になってつくっていく、まさに能動的な学びで、一方的に説明側がどうこうという問題だけではないという専門的な御意見をたくさんいただきました。もう一方で、例えば授業評価の前に、上のところで、自分がそれに対してどういう態度だったかという質問をおくと、その下の評価が、自分がまじめに受けなかったから内容がわからなかったということになるので、評価のバイアスがかかってしまうのではないかという意見もありまして、そういう意味では、順番で上の方から記入いただくという前提で、自分の態度ではなくて先生の授業を書いていって、後半に、生徒の自分の能動性について書いてもらうということで、専門家会議の意見もある程度は各学校に伝わっていますので、踏まえながらこれをつくってもらっていると思います。実は、前期の時は、これはおかしい、問題なのではないかということで、フォローアップ委員に指摘されてこういう形になっておりまして、確かにいろいろな目的があって、教員の自分に対する評価という意味と、生徒の学習に対する姿勢についても振り返ってもらいたいという2つの視点が加わっています。じゃあばらばらにやった方が良いのではないかという御意見もありましたが、ばらばらにやると集計がものすごく煩雑になると。という中で、バイアスのかからない工夫をしながら、1つの調査の中でうまく工夫していく形になっています。ただ、毎年毎年の積み重ねですので、上期でやって、若干批判もいただいて、下期直した部分もございますし、他校ではこうやっていると横のつながりが見えてきておりますので、この項目は入っていなかったけど入れようかとか、こんなに細かくやらなくても良いのだなと、それぞれの学校の中で校長先生中心に話していただいて、学校、授業改善につなげてもらうのが目的だと思っております。今日の御意見を踏まえて学校にもお伝えしていきますし、先ほど耳塚委員からもお話をいただきましたけれども、毎年度実施状況を確認していくことが必要だなと思っております。活用状況などについて、まとめたところではいくつかの例を示しましたが、どう活用したかを学校からしっかり書いていただくという作業を通じて、これをどう活かしていくかということを学校でも議論いただくということにつながっていくと思います。かなり大仕掛けで入れた我が県独自の先進的な取組だと思っていますので、しかり有効に授業改善、学校経営改善につながるよう進めていきたいと思います。

 

櫻井教育長職務代理者

 ちょっと逸れるようですが、学校評価、授業評価をするにあたりまして、ものを教える先生を評価するのはいかがなものかという御意見も頂戴した中で、心配しておりましたが、いろいろな意見がある中で、こういう形でやっていただいたということは、まず大きなことだと思います。そしてまた、試行錯誤、いろいろな問題もあったかと思いますが、こういう形でまとまってきているということ、これを基に、これから先生も子どもたちもやる気の出るような評価であってほしいと思いますし、これだけ皆が熱意を持ってやっていることは、学校を良くしよう、授業を良くしようという表れですので、私としては非常に素晴らしいと思いますので、これからに期待したいと思います。

 

伊藤教育長

 ありがとうございます。

 今日いただいた様々な意見を踏まえて、立ち上がって間もない事業ですので、形骸化するのではなく、しっかり意味のあるものにする観点で、しっかり見直しをしていきたいと思います。

 それでは以上で、教育長報告事項(2)を終了します。

 次に、教育長報告事項(3)「長野県高等学校将来像検討委員会の高校生による熟議開催について」、今井高校教育課長から説明をお願いします。

 

今井高校教育課長

 (資料説明)

 

伊藤教育長

 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら、発言をお願いします。

 矢島委員お願いします。

 

矢島委員

 私は、本当に素晴らしいことだと思います。高校生が自分たちの考えを議論できる場所がなかなかない中で、それも全県から集まってくるということになると、長野県、逞しいなと思います。これはたぶん1回限りかと思うのですが、子どもたちは素晴らしい力を持っていますので、これをきっかけに子どもたちが自発的につながって、こういうことを子どもたちが、教育委員会の場でなくても語れるようなネットワークができて、声を反映できるような仕組みができてくれば良いなと感じます。

 

伊藤教育長

 ありがとうございます。

 高校生の熟議に関しては、先月と今月、スマートフォンの関係、ICTとの付き合い方

について、ICTカンファレンスを2回開催し、私も参加させていただきました。高校生には素晴らしい力がありますし、集まったことで、他校を含めてお互いに触発されながら、自分たちの学校でこれをやろうじゃないかとか、もっと話し合おうじゃないかという動きも出て、大変頼もしく思います。1つのきっかけにしてもらいながら、高校生が交流することを通じ、自校、もしくは高校を超えた集まりがもっと触発されていくと、長野県の未来は明るいのかなと私も思っております。初の試みですから、成果物を期待するよりも、まずはこういうことをやるということで、チャレンジですけれども、どういった成果が出たかということも御報告させていただきたいと思います。

 それでは以上で、教育長報告事項(3)を終了します。

 次に、教育長報告事項(4)「松本養護学校高等部分教室の設置について」、中坪特別支援教育課長から説明をお願いします。

 

中坪特別支援教育課長

 (資料説明)

 

伊藤教育長

 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら、発言をお願いします。

 

伊藤教育長

 よろしいでしょうか。

 来年度からできるということで、教育課程の特色にもありますように、卒業後の一般就労を目指した課程を実施していくということで、松本養護学校高等部の充実の中で、こうした新しい取組をしていくということでございます。開設までのスケジュールを書いてございますが、今、県議会の方で9月補正予算の御審議をしていただいているところですが、開校に必要な備品の購入の費用等につきましては、ちょうど上呈しているとことでございます。明日に本会議の採択が行なわれるということでございますが、昨日文教委員会では裁決していただいてお認めをいただいたところでございます。本会議で承認していただいた際には、速やかに準備を進めていきたいと思います。

 それでは以上で、教育長報告事項(4)を終了します。

 次に、教育長報告事項(5)「平成28年度市町村立中学校、県立高等学校及び特別支援学校高等部で使用する教科書について」、北澤教学指導課長から説明をお願いします。

 

北澤教学指導課長

 (資料説明)

 

伊藤教育長

 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら、発言をお願いします。

 特に高校については、膨大な量がございます。私ども、高校の方でしっかり選定していると確認させていただいた上で、専決という形で決定させていただいているところですので、御了承いただければと思います。

 それでは以上で、教育長報告事項(5)を終了します。

 次に、教育長報告事項(6)「『平成26年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査』の結果について」、原心の支援課長から説明をお願いします。

 

原心の支援課長

 (資料説明)

 

伊藤教育長

 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら、発言をお願いします。

 矢島委員。

 

矢島委員

 お願いします。

 2点あります。1つ目として、3ページの2「校種別・内容別件数」で、以前お話を伺って、ここでは子ども同士の性暴力は入っていないということをお話いただいたと思うのですけれども、現実的に、学校内での生徒間性暴力が増えているなと実感します。殴るとか身体的な暴力のいじめだけに限らず、性暴力が暴力なのだと認識することによって、対応が全然変わってくるのですね。3ページの下の課題の(3)の(2)に「暴力行為への毅然とした対応と指導体制づくり」と書かれているのですけれども、実際に性暴力に対してどういう指導と対応をしたらよいか、現場では全然わかっていなくて、監視のみで終わってしまうことが多くて、根本的な解決にはなっていないと思います。これは、学校が悪いということではなくて、家庭環境であるとか様々なことがあるかと思いますので、学校が悪いという視点ではなくて、性暴力も暴力なのだ、子ども同士の性を使った暴力なのだと認識していただいて、なるべく早く体制づくり、実際にどのくらい起きているのかという実態把握と、学校側もそれは暴力なので隠さないでいろいろな形で県とつながった指導体制をお願いしたいと思います。

 それから5ページの「直接のきっかけ」というところで、これを見て驚いたというか、残念だなと感じたのが、(4)の学業の不振で小学校が10%あるということで、これは驚きでした。小学校で10%勉強のつまずきがある、授業がわからないということであれば、中学校に行って20%になるのは当然のことであって、これが中途退学してしまう子どもの学業不振にもつながると思いますので、全くの根拠はないのですけれども、不登校になった年齢で小学校3年生という国の調査があるのですけれども、そういうところの関係性というか、10%が何とかなれば、もっと不登校が減っていくのかなと。それから学力も向上していくと思いますので、先ほどの授業評価ですか、高校ではもちろんやっているのですけれども、小中学校まで広げていただいて、授業改善、わかりやすい授業であるとか、改善することによって、不登校にも学力向上にも影響あるということを認識していただければ、この数字を何とかしたいという気持ちがありますので、よろしくお願いします。

 

伊藤教育長

 ありがとうございます。

 他に御意見、御質問ありますでしょうか。

 生田委員お願いします。

 

生田委員

 お願いいたします。

 暴力行為の状況についてなのですけれども、26年度は減少したという御報告でしたが、その理由をどのように捉えていらっしゃるかということです。このように、見える形で意思表示をしなくなったということは、もしかしたら心の中でそれがふつふつと広がっているのではないかという懸念を抱くわけですけれども、事務局としてはどのように受け止めていらっしゃるかということが1点。

 あと1点は、6ページの5(3)の今後の対応で、「『学校に来ることが楽しい』と感じられる魅力ある学校づくりの推進」と、これは本当に必要だなと私も共感するわけですけれども、具体的に、学校に来ることが楽しいと感じる学校づくりをどのようにイメージされているのか。小中学校であれば市町村の役割かもしれませんが、県教委としてどのようにイメージされているのか。しっかりイメージすることによって、市町村の方にも理解していただいて、それが広がっていくと思うのですけれども、その2点についてお伺いいたします。

 

原心の支援課長

 まず暴力行為の減少についてでございますが、これにつきましては先ほどの委員の御指摘のとおり、表に出てこないのではないかという懸念も考えられると思いますが、それぞれの事案に対しまして、大きくならないうちに適切に対応していただいているというふうには捉えてよいのではないかと考えております。ただ、それで満足ということではなくて、これだけの件数があるわけですから、その背景をしっかり見ていかなければいけないでしょうし、ここに表れてこないものもあるという感覚を持って、数字が減れば良いということではなくて、そういう視点も併せて持っていくことが必要だと思います。

 それから2点目の御質問ですが、新たな不登校を出さないための学校、学級づくりということかと思いますが、これは基本は何といっても、授業に参加して楽しい、そのクラスに居場所がある、そういう環境、授業を一番のベースにしていく必要があると思います。各学校のグランドデザインの中で、そうした部分は描いていただいているわけですが、それがそれぞれのクラス、学年の中で、しっかり根付いているのかどうか見ていく中で、不登校対策にもつながると思います。

 

伊藤教育長

 それぞれこういう形でデータが出てきたところでございますので、またそれぞれ委員会等を持っているところでございまして、対策についてはこれを踏まえ、課題が何であるのか、その対策をどうするかということについて、今回のデータを踏まえながら、しっかりと検討し、取組の充実につなげていきたいと思います。

 それでは以上で、教育長報告事項(6)を終了します。

 次に、教育長報告事項(7)「『心の教育・長野フォーラム2015』の開催について」、原心の支援課長から説明をお願いします。

 

原心の支援課長

 (資料説明)

 

伊藤教育長

 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら、発言をお願いします。

 よろしいでしょうか。

 こういう形で10月24日、実施したいと思います。

 以上で、教育長報告事項(7)を終了します。

 次に、教育長報告事項(8)「第70回国民体育大会における総合成績について」、小野沢スポーツ課長から説明をお願いします。

 

小野沢スポーツ課長

 (資料説明)

 

伊藤教育長

 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら、発言をお願いします。

 大変選手たちに頑張っていただいて、次年度以降、この成績を上回れるよう一層の努力をお願いしたいと思います。

 以上で、教育長報告事項(8)を終了します。

 続いて、その他に入ります。

 その他(1)「県立歴史館秋季企画展『樹木と人の交渉史』について」、高橋文化財・生涯学習課長から説明をお願いします。

 

高橋文化財・生涯学習課長

 (資料説明)

 

伊藤教育長

 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら、発言をお願いします。

 始まったところですので、お時間許せば、足をお運びいただければと思います。

 以上で、その他(1)を終了します。

 その他、何かございますでしょうか。

 それでは、公開による審議を終了する前に、1期4年の間、教育委員として多面に渡り御尽力いただきました生田委員が、10月11日をもちまして任期を満了し、御退任されますので、生田委員から一言御挨拶をお願いします。

 

生田委員

 ただいま紹介をいただきました生田でございます。4年間、事務局の皆様、今こちらにはいらっしゃいませんけれども、デスクに向かって日々御努力いただいている事務局の皆様、それから県民の皆様の御理解とお支えがありまして、4年間務めることができました。

 今現在、長野県教育委員会、教育行政として抱えている課題はたくさんありまして、それを皆様が一番よくご存じかと思います。今日の報告にもありましたが、不登校、いろいろな家庭のお子さんがいらっしゃいます。よく家庭がこうだから仕方ないよという声、たまに耳にしたりするのですが、家庭で居場所がない子どもたち、どこに居場所を設けるでしょうか。学校というところが子どもたちの居場所となって、自分もいるところがあるのだ、私を見てくれる人が学校にいるのだと思うだけで、家庭で複雑な問題を抱えている子どもたちも、一歩前に進む元気、勇気が出ると私はずっと思っています。私が4年前、教育委員を拝命しまして、就任の挨拶をいたしました。そのときの挨拶を御御存じの方、もしかしたらいらっしゃらないかもしれないですけれども、私がその時に言いましたのは、子どもたちは大人のつくった制度の中でしか生きることができません。であるとすれば、制度をつくる大人が子どもの目線に立って制度づくりをしていく必要があると、私は申し上げました。とかく、組織ができてしまうと、無意識のうちに組織に都合の良いように物事が決まるところがあるという部分も否めないと思います。そういった意味でも、教育行政に携わる者として、また1人の大人として、子どもたちに接するときには、慎重に、慎重というのは見栄とかではなくて、謙虚に行動し、言葉を発する必要があると思います。そして、いつも私の中で大事にしていることは、謙虚であること、丁寧であること、自己満足になってはいないかどうか、ということを常に自問自答しておりました。今日も様々な施策が挙げられていましたけれども、それがちゃんと機能しているか、どのように機能しているか、それが子どもたちに反映されているか、一つひとつ丁寧に検証して、その施策を少しずつ育てていただきたいと思います。

 拙い挨拶ではございましたが、これが私の思いとして、皆様に最後、お伝えしたいことです。どうもお世話になりました。

 

伊藤教育長

 ありがとうございました。

 生田委員には、4年間一貫して、子どもたちのためという視点で様々な御意見を頂戴いたしました。この4年間、教育委員会はまさに激動の4年間だったと思いますが、様々な取組、視点から改善している最中でございます。今日御報告させていただいた授業評価等もそうですし、高校のあり方について高校生に熟議をしてもらうと、こういうことを新しいチャレンジとして始めるところでございますので、引き続き、御指導いただければと思います。

 4年間、本当にありがとうございました。

 それでは以上で、公開による審議は終了いたします。

 これから非公開の審議に入りたいと思いますので、恐れ入りますが、傍聴人の方は退出をお願いします。

 

 

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