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更新日:2022年3月9日
令和4年(2022年)1月13日(木曜日)
午後1時00分から2時00分まで
本館棟 特別会議室
〇教育長報告事項
(1) 学校における性暴力発生時の事故報告書の取り扱いについて
(2) 新校再編実施基本計画に関する懇話会での意見交換まとめについて
(3) 県立歴史館冬季企画展「没後80年 郷愁の画家 丸山晩霞」展の開催について
(4) 令和3年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果について
○教育長
原山隆一
○委員
教育長職務代理者 伏木久始
委員 矢島宏美
委員 中川綾
委員 荒川玲子
○その他
尾島教育次長、今井教育次長、内堀高校改革推進役、早川教育政策課長、
桂本参事兼義務教育課長、服部参事兼高校教育課長、駒瀬参事兼高校再編推進室長、
酒井特別支援教育課長、曽根原参事兼学びの改革支援課長、滝澤心の支援課長、
久保文化財・生涯学習課長、宇都宮保健厚生課長、北島スポーツ課長、
滝沢国民スポーツ大会準備室長
原山教育長
ただいまから、第1085回「教育委員会定例会」を開会いたします。
初めに、本日、塚田委員から所用のため欠席する旨の報告がありました。
過半数の委員の出席を得ていますので、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」第14条第3項の規定によりまして、本会議は有効に成立していることを申し添えます。
それでは、議事に入りますが、本日は、協議事項はありませんので、教育長の報告事項に入ります。
報告事項(1)「学校における性暴力発生時の事故報告の取り扱いについて」、早川教育政策課長から説明をお願いいたします。
早川教育政策課長
(資料説明)
原山教育長
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問、御意見がありましたらお願いいたします。
お願いします。
伏木委員
前回の定例会で問題にした案件に関して、事務局のほうで速やかに改善・対応策をつくっていただきありがとうございました。このような問題は、性被害者になった児童生徒が大人に相談できる状況にあるか、相談できる体制にあるかどうかということがかなり重要であると思います。
今日いただいた資料の中に、被害の訴えがあった場合にはということと同時に、括弧書きで、「児童生徒が声を上げていなくても、性暴力等が疑われる場合を含む。」という部分がありましたが、具体的にどういう対応を取られるのかを教えてください。
原山教育長
お願いします。
早川教育政策課長
児童生徒が直接声を上げることは、ハードルが高いことだと思います。ですので、そのハードルを越えて上げてきた声については、基本的に一つも漏らさずということで考えています。
さらに、本人は言っていなくても、例えばその周囲の方の情報などから何かあったのではないかということが推察される場合もあるかと思います。本人がなかなか言えなかったとしても、そのような状況があれば、全て情報を上げていただくという形にしたいと思っています。
伏木委員
分かりました。ありがとうございました。
原山教育長
他にいかがでしょうか。
お願いします。
矢島委員
ありがとうございます。早期に対応策を出していただいて、危機感もありますし、子どもの安心安全のためということが伝わってきて、事務局の方の対応はすばらしいなと思いました。何点か意見と質問があります。
一つは、今伏木委員さんからのお話のとおり、被害の訴えがあった場合ということで、子どもはなかなか訴えていいということが分からないので、まず訴えていいということを周知する、子どもたちに丁寧に伝えていくことが大切だと思います。そのときには、髪の毛一本であっても、自分の体は誰がどのように触っていいかについては、その子が決めるということですね。よかれと思って大人がやっていたことが、本人はとても嫌だということもありますので、誰が何をしていいか、自分の体のことは自分が決めるということはしっかり伝えていただきたいと思います。
二つ目として、(3)の児童生徒への聞き取りについてですが、子どもが誰に話したいかということは、子どもに決めさせていただきたいと思います。初めて会う専門的な人がいいのか、スクールカウンセラーがいいのか、スクールソーシャルワーカーがいいのか、もしくは学校内の先生がいいのかということは、幾つか候補を挙げていただいて、その中で「あなただったら誰に話せる」ということを子どもに選ばせていただきたいと思います。そのためには、聞き取りの専門性をしっかり高めていただく必要があると思います。
三つ目は、このように子どもが訴えにくいという状況がありますので、提案として、これから1人1台ダブレットになりますので、できたらそこに相談アプリを入れていただいて、何か困ったときにはそこからすぐに相談できるような、直接言わなくても子どもに様々相談先があるということを分かってもらえたらいいなと思います。これは性暴力だけに限らず、自殺対策のためにもなるかと思いますので、危機管理の点から提案させていただきたいと思います。
最後に、この文章を見ると学校長が全部報告を提出するということになっていますが、万一のとき、例えば学校長から子どもに対して性暴力があったときには、誰がどのようにするか想定されているのか伺いたいと思います。
原山教育長
お願いします。
早川教育政策課長
まず、児童生徒に何かあったら声を上げていいんだよということをしっかりと伝える必要があるという点につきましては、今までも児童生徒に対して学校でも話はしてきていることでございますが、その取組も今後一層徹底してやっていきたいと思います。
2点目の被害に遭った児童生徒が誰になら話せるか、誰に話したいと思うかというところをしっかり聞き取りをして選ばせてほしいということと、専門性を持った方に聞き取りをというお話でありますが、実際いろいろなケースがあるかと思いますので、事案に応じてそういった対応を取っていきたいと思います。
また、なかなか声を上げにくいので、システムを活用した方法もあるのではないかという御提案ですが、確かにこれから1人1台端末になりますので、そういった活用の仕方も検討させていただければと思っております。
学校長が上げてこない場合につきましては、あってはいけないことですが、私たちは、教職員の通報・相談窓口、直接教育長につながる窓口を持っておりますので、そういった窓口があるということを児童生徒、保護者、教職員に改めて周知しまして、校長が上げなくても周りの誰かがおかしいなと思ったら通報できるという認識をしっかり持ってもらうように、周知したいと思います。
原山教育長
お願いします。
矢島委員
ありがとうございます。
1点だけ、(1)の文章では、学校長以外の教職員に加害の疑いがある場合には学校長がこのように報告するということになっていますが、万一加害者が学校長の場合にはどのような報告の仕方をするか、他の教職員が学校長の行動に疑いを持った場合には、どのような情報判断のプロセスがあるかを確認させていただきたいと思います。教育長にダイレクトに連絡ができるルートを使うということですか。
早川教育政策課長
ルートとすれば、周りの職員が見ていてそれを認識したとして、学校長は自分のことなので自分では報告を上げないということであれば、通報・相談窓口に報告していただくというのが一つかと思います。今この事故報告の取り扱いについてということで、一連のプロセスを話しましたが、どんなプロセスであれそういった情報が県教委のほうへ伝わってさえくればそこは厳重に対応するということだと思います。
原山教育長
異例な対応については、こういう形で整備することは難しいと思いますが、万一そういった事態があった場合には、あらゆる手段で教育委員会のほうで情報を把握した中で、速やかな対応を取っていきたいと思っています。
矢島委員
ありがとうございます。
原山教育長
他にいかがでしょうか。
中川委員
今のお話を聞いていて思ったことですが、学校長から教職員に事がきちんと伝わっていくことが前提でこの文章は書かれていると思いますが、結構センシティブな話だと思います。子どもから聞いたら学校長に報告すること、学校長に言えない場合に通報できる通報・相談窓口を案内することは難しいのでしょうか。
早川教育政策課長
いろいろな相談窓口があるということは、今までも御案内させていただいていますが、毎年徹底してやっていく必要があるかと思います。
原山教育長
今のお話ですが、検証報告書の中に対策として掲げている中で、従来やってきたものを再度徹底しましょうということがあります。それらの全体像の中の一部、この部分について今回取り上げてこのような形にしましたので、これも含めて一つのピースですので、全体の中で性暴力を根絶する取組を進めていくということで御理解いただきたいと思います。
中川委員
ありがとうございます。
原山教育長
他にいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、ただいまいただいた御意見を踏まえまして、速やかに通知のほうを出していきたいというふうに思います。
次に、教育長報告事項(2)「新校再編実施基本計画に関する懇話会での意見交換まとめについて」、駒瀬高校再編推進室長から説明をお願いします。
駒瀬高校再編推進室長
(資料説明)
原山教育長
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問、御意見がありましたらお願いいたします。
お願いします。
伏木委員
御説明ありがとうございます。前回から申し上げていますが、伊那新校の再編計画で、地元の様々な利害関係の中で懇話会の皆さんも熱心に議論を重ねていると思いますが、やはり気になるのが普通科と文理学際科というこの並びです。
今、文科省が高校改革の政策に上げている一つに、普通科の抜本的改革ということがある中で、「文理融合」はこれからの流れです。それが学科名になることで、となりの「普通科」は一体何を目指すのかがぼけてしまう、努力しない普通科のように見えてしまうかもしれない。地域の方々といろいろな議論をされていると思いますが、目指す学校像に三つねらいが掲げられているので、このキーワードを取るとすれば、文理学際科に対して普通科ではなく、例えば地域探究科とか協働探究科とか、これから目指す高校教育のキーワードに即した名前にしたらどうでしょうか。「総合学科」とか「商業科」に対して「普通科」なら分かりますが、文理学際科をつくるに当たって普通科を残すとなると、これから再編が進んで10年、20年経ったときにかなり違和感があると思います。時代の流れの中で、県としても助言をされて、懇話会の人たちの地域に残る学校のイメージをより良くしていただきたいなという意見です。
原山教育長
お願いします。
駒瀬高校再編推進室長
ありがとうございます。その件に関しましては、懇話会でも話題になったところでございます。開校までしばらく時間がかかりますので、これにつきましてはしっかりと将来を見据えた学科ならびに学科名にするということで、今後検討してまいりたいと思っております。今いただいた御意見等も参考にしながら、さらにしっかりしたものにしていきたいと思います。ありがとうございます。
原山教育長
他にいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
以上で、報告事項(2)を終了します。
次に、教育長報告事項(3)「県立歴史館冬季企画展『没後80年郷愁の画家 丸山晩霞』展の開催について」、久保文化財・生涯学習課長から説明をお願いします。
久保文化財・生涯学習課長
(資料説明)
原山教育長
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問、御意見がありましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。
以上で、報告事項(3)を終了します。
次に、教育長報告事項(4)「令和3年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果について」、北島スポーツ課長から説明をお願いします。
北島スポーツ課長
(資料説明)
原山教育長
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問、御意見があればお願いいたします。
お願いします。
荒川委員
総じて、全国レベル等に比べますとポジティブな結果が多いのかなと思いまして、皆さまの様々な御努力がここにつながっているのかなと感じております。
1点、運動量が少ない児童生徒の割合が減少しているというところで、先ほど様々な工夫があったとありましたが、学校等で動画の配信など、県でもそういった取組があったのでしょうか。
それから、先ほど5ページに、改善案を盛り込んだ新たな体力向上プランを作成するというところがありましたけれど、今後随時発信していただくときに、学童のお父さん、お母さんを巻き込んだような、家庭でも一緒に取り組んで、働き盛りのお父さん、お母さんも子どもたちと一緒に体力向上ができるような取組を今後していただきたいと思います。
もう1点、今修学旅行等の計画が縮小されているかと思いますが、長野県の自然環境を生かしたスキーや山登りを、地域の様々な人材を使って、学校と地域の人が交流しながら、自然体験とスポーツを交えた体験活動も県のほうで進めていただければと思います。
以上です。
原山教育長
お願いします。
北島スポーツ課長
ありがとうございます。
動画の配信では、各学年に応じて一人でできるような運動、例えば低学年ですと、動物が歩くまねをさせたりといったようなことがあります。今、長野県では、長野県版運動プログラムというDVDも用意しておりまして、そういったものや一人でも取り組めるような、あるいは家庭でもできるような運動を各学年に応じて提供させていただきました。
また、今お話のあったとおり、家庭の中で親御さんと一緒にできるような運動というのは非常に大切な視点だと思います。そういった面からも体力向上ができるよう学校に呼びかけたり、実践事例を紹介したりしていきたいと思っておりますのでよろしくお願いいたします。
自然体験活動につきましては、学校全体のカリキュラムの中で外での遊びなども取り入れられるような、現に取り組まれている学校もありますので、そういった事例も紹介しながら進めてまいりたいと思っております。
荒川委員
ありがとうございます。
原山教育長
他にいかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、報告事項(4)を終了いたします。その他に何かございますか。
早川教育政策課長。
早川教育政策課長
次第のほうにはございませんが、新型コロナウイルス感染症の関係でお願いします。机上に、通知を1枚配布させていただいたかと思います。
皆さま報道等でも御承知のとおり、最近感染力の強いオミクロン株が県内でも流行してきております。本日、全県の感染レベルが4に引き上げられ、新型コロナウイルス特別警報Ⅰが発出されるとともに、全県に医療警報が発出されました。
そのようなこともあり、最近学校での感染者も増えている状況でございますので、ここで改めて感染対策の徹底ということで通知を発出したいと思っております。
内容としましては、まず(1)にございますが、児童生徒や教職員、その家族が体調に異変を感じた場合には、その間登校・出勤しないことを徹底する。要は、家族に具合が悪い人がいたけれど、出てきてしまったということがないようにするということです。また、異変を感じた者の医療機関の受診を呼びかける。それから登校できない児童生徒に対しては、オンライン授業や自宅での課題学習等を併用しながら、学びを保障する。これがまず1点目でございます。
2点目は(2)ですけれども、現在県立学校における感染対策は、県立学校運営ガイドラインというものを定めており、それによって対策を取ってきているところです。現在、県全体の感染警戒レベルが4でありますが、非常に感染力が高いオミクロン株というところを考慮して、県立学校においては、当ガイドラインに規定する感染警戒レベル5の対策を実施するということで、少し早めに対策を厚くしていきたいと考えております。
そのようなことで御了解いただけましたら、本日通知を発出したいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
原山教育長
ただいまの説明につきまして、御質問、御意見がありましたらお願いいたします。よろしいですか。
それでは、以上をもちまして、第1085回長野県教育委員会定例会を閉会いたします。
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