ホーム > 長野県立総合リハビリテーションセンター > 腰椎の疾患と手術

ここから本文です。

更新日:2016年8月30日

長野県立総合リハビリテーションセンター

腰椎の疾患と手術

こんな症状でお悩みではありませんか?

中腰で・・・

中腰で重いものを運んでから、腰が痛くて背筋を伸ばせない。数日の間、我慢していたら腰痛は少し和らいだけれど、前屈みになれないし、片方の臀部や大腿の後ろが突っ張って痛くなってきた。それに、脛の横から足の甲にかけて痺れているようだ。 → 腰椎椎間板ヘルニア

無理して歩いていると・・・

スーパーに買い物に行くと、腰臀部が痛くなって、脚が重だるくなって歩けなくなる。無理して歩いていると痺れが強くなってきて力が抜けてくる。ところが買い物用のカートを押して歩くとかなり歩けるし、腰掛けていれば痛みも痺れも軽くなる。でも、これでは観光ツアーで皆と一緒に歩いて回れない。 → 腰部脊柱管狭窄症

腰椎の疾患

腰椎は5つの骨で構成される体を支える支柱です。同時に自在に曲がる運動器であり、複雑な形の関節の複合体となっています。

ヒトでは二本足歩行をするために骨盤仙骨は前傾しているので、この上に建つ腰椎の柱には前弯という彎曲が付いています。安静にしていても、この腰椎と仙骨の繋ぎ目には1日に1万5千回もの動きが加わるといいます。つまり、特に下位腰椎には非常に重い負荷と運動が加わっているのです。

腰椎には神経を安全に保護する容器(脊柱管)の働きがありますが、腰椎の関節や靭帯も加齢変化を起こしてきます。長年の使用により変形して厚くなったり、緩んだりしてきます。その結果、腰椎の疾患では、神経を安全に保護する容器としての機能や、安定した支柱としての機能が損なわれています。

腰椎椎間板ヘルニア

画像 画像
画像

MRI T2強調画像

脊髄造影とCTM

腰椎椎間板のクッションとしての機能を担う髄核組織は、20代には少しずつその水分保持力を失って弾力性が衰えてきます。この髄核を包む線維輪にも少しずつ亀裂が入ってきます。

腰椎椎間板ヘルニアは、重量物の挙上や前屈みの中腰作業で、変性した髄核が線維輪の中から押し出されて椎間板の外に出てきて腰部神経根に圧迫を及ぼし、腰痛や臀部下肢痛を起こします。足首や足趾が反れない(背屈できない)様な明らかな筋力低下や排尿障害も伴う様な重症では速やかに手術を行います。

再発を繰り返すために、仕事や社会生活に支障をきたしている場合にも手術が推奨されます。

腰部脊柱管狭窄症

文字通り、腰の脊柱管(神経の入れ物)が狭くなったことによる症候群です。典型的な症状は「間歇性破行」といわれるもので、200~300mの一定の距離を歩くと脚や腰臀部が痺れたり張ってきて重くなり進めなくなるが、腰掛けたり前屈みになると回復し、また一定の距離を歩くと同じ症状をまるで間欠泉のように生じるものです。自転車やスーパーのカートなどを押して歩くと改善するという姿勢因子が特徴的です。慢性閉塞性動脈硬化症という血管の病気との鑑別が大切です。

脊髄腔造影(ミエログラフィー)

腰椎変性すべり症

前後に不安定になった腰椎の骨が前にすべり脊柱管に段差や椎間板の膨隆を生じます。その関節も変形して脊柱管に嵌入します。腰痛や下肢痛、間歇性破行を生じます。

画像

腰椎変性側弯症

椎間板の変性や腰椎の不安定性、関節の変形により腰椎が前後から見て10度以上弯曲したり横すべりを生じていて、体動時に激しい腰背部痛を生じたり、下肢痛、間歇性破行を生じます。

腰椎の手術

拡大開窓術

腰椎椎間関節の変形や黄色靭帯の肥厚による神経への圧迫を解除します。不安定性の関与がない病態や超高齢の方に行います。除圧範囲によりますが、手術は全身麻酔で60~90分程度です。術後2~3日で離床し、入院は2週程度です。

後方進入腰椎椎体間固定術(PLIF)

神経への圧迫や牽引を解除しつつ、腰椎の不安定性やアライメント不整を矯正して固定します。確実な固定・骨癒合が得られるようにすると同時に、手術手技を工夫して硬膜管周囲への手術侵襲を抑えて、術後の神経周囲の癒着をできるだけ防ぐように心掛けています。手術は全身麻酔で60~180分程度、術後2~3日で離床し、入院は3週程度です。

画像

腰椎椎間板ヘルニアの内視鏡視下手術(MED法)

病態により低侵襲の内視鏡視下手術を積極的に用いて、術後の離床とリハビリテーションを早めて早期社会復帰を目指しています。手術は全身麻酔で45~90分程度、術創は約2cm、翌日から歩行可能であり、入院は7~10日程です。

画像

脊椎の疾患の画像検査

責任病巣を同定し、治療法を検討するため、詳細な問診や神経所見の診察に加えて各種画像検査を行います。

単純10.線写真

脊椎の変形や不安定性を観察します。

MRI

椎間板や黄色靭帯や脊髄・神経を観察します。

画像

脊椎の疾患の造影検査

脊髄腔造影(ミエログラフィー)

神経を包む硬膜管の中に10.線に写る造影剤を注入して撮影します神経(硬膜管)の形を実際に体を動かした状態で観察できます(動態検査)。頭痛・吐き気を生じることがあり、入院で行います。

CTM

ミエログラフィーの後でCTを撮影します。脊柱管・硬膜管の輪切り画像を得て詳細に検討します。

神経根造影と神経根ブロック

疼痛の原因となっている神経根を同定し、その形態を観察すると同時に治療を兼ねてブロック(麻酔)を行い、効果を診る機能的な検査です。

画像

 

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?