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更新日:2024年11月5日

農業ハウスの側窓をリモートで開閉するシステムを試作しました!!

 現地生産者や新規就農者の意見としては
1)スマート農業に取り組みたいけれど機器の価格が数十万円で、単棟ハウスを多数所有している現地では導入が困難。
2)マイコンで作るDIYシステムはプログラムが難解で設計製作に時間がかかりそう。 
3)マイコンで作るDIYシステムで生産者がメンテナンスを行えない場合、それを誰が行うかが問題。
   等の意見がありました。
 その後、複数のスマート家電が市販となり、これを活用すればシステムを組み立てられる可能性が出てきたため試作に取り組みました。

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図ー1 スマート開閉システム外観

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図ー2 スマート開閉システム回路図

システムの概要
1. 組み立て・設置上の注意
1)モーター:中華製 24v 3.5A、 リミット調整ダイアル付き。
2)電磁開閉器:富士電機製 SC09XA-110 リレーでは突入電流での焼損に注意。
3)スマートプラグ:Tapo P105
4)AC-DCコンバーター:AC100v →DC24v モーターの電流容量に合わせます。
5)各部材の使用上の注意を守るとともに、コードは各器具の定格容量を遵守します。
6)設置ハウスにAC100Vが必要です。
7)ハウス内は土埃・湿気が多いので機器が結露・粉塵等に汚損されないようカバーします。
8)既に制御盤があるハウスに追加改造することはできません。

2. スマート開閉システムについて(機器の概要)
表-1 機器の概要
 
(注1)令和6年8月時点。ハウス1棟に必要な資材一式の概算額は約37,000円でした。
(注2)Wifi温度計はシステムが正常に稼働しているかを確認したいときに利用します。

3. 使用時の注意
1)つる草等雑草やマイカ線等が処理されていないと、システムに巻き付き破損することがあります。
2)開閉両方のスマートプラグをonにすると短絡になります。

4. メリットとしては
1)選果(花)作業などの他の作業中に設置ハウスを遠隔から開閉できます。
2)タイマー制御やwifi温度計と連動できるアプリもあり自動化が進みます。

5. デメリットとしては
1)真夏は全開、真冬は全閉になるため、使用時期が限られます。
2)自分で製作し事故が起きた場合は自己責任となります。


6.今後のうごき
1)製作したデモ機を各種研修会等で生産者に見てもらい意向を聞き取っています。
2)温度センサーによる開閉制御や潅水設備の遠隔操作への発展を進める予定です。
3)この廉価版をきっかけに、生産者が本格的な環境制御の導入を検討するようになれば幸いです。
 

 

 

お問い合わせ

所属課室:南信州地域振興局南信州農業農村支援センター

電話番号:0265-53-0413

ファックス番号:0265-53-1629

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