知事あいさつ文。 「誰にでも居場所と出番があり生きる喜びを感じられる長野県」を目指して 全ての県民が、障がいの有無によって分け隔てられることなく、誰もが互いに人格と個性を尊重し合い、あらゆる社会活動に参加する機会が確保され、共に支え合い、活かし合う社会を実現することは、私たち全ての願いです。  しかしながら、今なお、障がいに対する誤解、偏見、理解の不足等により、障がいのある人が不当な差別的扱いを受け、暮らしにくさを感じている現実があります。 また、人口減少に伴い地域の担い手が減少していく中、持続可能な社会を構築していくためには、障がいの有無にかかわらず、県民一人ひとりが自らの可能性を最大限発揮し、地域社会の一員として活躍できる地域づくりが求められています。まさに多様性こそが、地域社会の発展の原動力です。 そこで、県は障がいの有無にかかわらず、安心して心豊かに暮らせる地域社会を実現するため、令和4年3月に「障がいのある人もない人も共に生きる長野県づくり条例」を制定し、基本理念、県の責務・県民の役割等を定めました。 条例に定める理念を実現するため、私たちは、「障がい」は個人の心身機能の障がいと、社会的障壁の相互作用によってつくり出されているものであり、その障壁を取り除くのは社会の責務であることを理解し、具体的な行動に変えていくことが必要です。 こうした状況を踏まえ、人が人を大切にする思いやりのある共生社会の実現と障がいのある人の自立・社会参加の推進を図るため、本県の障がい者施策の基本となる「長野県障がい者プラン2024」を策定しました。  本プランでは、「障がいのある人の権利擁護と共生社会の実現」、「自ら選んだ場所で『安心』して暮らせる環境づくり」、「『心のゆたかさ』を感じられる生活の実現」を基本的視点として、今後、6年間に取り組むべき障がい福祉施策の方向性をお示ししております。 計画に盛り込みました各施策を着実に実施し、障がいのある人もない人も共に生きる長野県づくりに取り組んでまいりますので、皆様の御理解と御協力をお願いします。  結びに、本計画の策定に当たり、熱心に御審議いただきました長野県障がい者施策推進協議会の委員の皆様をはじめ、貴重な御意見や御提言をお寄せいただきました県民の皆様に心から感謝を申し上げます。  令和6年、2024年 3月   長野県知事  あべ しゅいち