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更新日:2024年10月28日

妻籠水道水源保全地区におけるリニア中央新幹線工事への対応について

ご意見(2024年8月19日受付:Eメール)

1.概況
岐阜県境の南木曽町においてリニア中央新幹線建設工事が、南木曽町広瀬工区、尾越工区、および岐阜県側山口工区の3箇所で行われ、トンネル掘削はこの8月より広瀬工区でも始まっている。
先行している山口工区の掘削は長野県境近傍に達し、令和5年度の調査報告ではトンネルからの湧水量が県境に近づき急増し、毎分2立米を超え、日量3,000立米に達する。これは妻籠水道水源流域内の小河川の流量にも匹敵し、水源が必要としている平常時水量477.1立米を大きく越える量でもあり、水資源への影響が予想される。
長野県側は県の水道水源保全地区に指定された妻籠水道水源保全地区であり、県知事の同意条件に基づき、毎年「知事が同意した妻籠水道水源保全地区内の行為に係るモニタリング調査結果について(報告)」が環境審議会に示されている。令和5年度は令和6年1月16日の環境審議会に調査資料が公表された。

リニア中央新幹線建設工事に伴う環境調査の結果等については、長野県環境影響評価技術委員会において審議され、年度ごとに県の助言と事業者の対応方針が示されている。
JR東海から「令和5年度における環境調査の結果等について【長野県】」が6月に示され、委員会の審議が行われている。

2.意見
ところで、環境審議会で行われる「妻籠水道水源保全地区内の行為に係るモニタリング調査結果について」の報告、あるいはデータの公表時期は昨年度がそうであったように、大変遅くなっている。
いま岐阜県側の山口工区に多量のトンネル湧水量が発生している状況で長野県側にトンネル掘削が行われようとしている。そのトンネルの直上にある「妻籠水道水源保全地区」における水資源観測データは、リニア工事の環境調査結果と同様かそれ以上に早く県に報告されて審議されるべきではないか。
また、環境影響評価技術委員会においてもこうしたリニア工事に関する資料を同時に検討していかなければ、水資源保全に対する判断ができないのではないだろうか。

3.要望
1)「知事が同意した妻籠水道水源保全地区内の行為に係るモニタリング調査結果について(報告)」の早期公開を求める。
2)知事同意で設置した観測井のうち、浅い井戸はストレーナー位置が不備のため、浅い地下水位ではなく、近接する河川の水位を計測している状況であり、検討して早期の改善が求められる。
3)環境影響評価技術委員会においては、1)のデータを含む資料をJR東海に求め、この地域の水資源保全を総合的に検討していただきたい。
4)妻籠水道水源保全地区の男タル川においてはリニア工事による枯渇に対応し、河川の正常流量を設定することがJR東海と南木曽町で確認されているが、この河川の正常流量については長野県も関与すると聞く。この点も早期の結論が待たれる。

以上、検討をよろしくお願いします。

回答(2024年8月26日回答)

長野県環境部長の諏訪孝治、建設部長の新田恭士と申します。
「県民ホットライン」にお寄せいただきました「妻籠水道水源保全地区におけるリニア中央新幹線工事への対応について」お答えします。
この度は、貴重なご意見をありがとうございます。いただきましたご意見を拝見し、リニア中央新幹線建設工事による水資源への影響について大変ご心配されていることと推察いたしました。
以下、ご要望いただいた4項目についてお答えします。

1について
JR東海が実施している妻籠水道水源保全地区内のモニタリング調査結果については、ご指摘のとおり、昨年度は、その公開時期が大幅に遅れていたため、令和5年度の調査結果については早期の公開及び提出を求めております。

2について
大崖沢に設置されている浅層の観測井戸については位置やストレーナーを含めた構造等を確認しており、上記の調査結果においても、水位変動の観測に支障は確認されておりません。なお、リニア中央新幹線のトンネル掘削工による妻籠水道水源への影響の確認に現在の観測井戸のみでは支障が生じる場合は、JR東海に必要な措置を求めてまいります。

3について
ご指摘のとおり、「環境調査の結果等について【長野県】」をモニタリング調査結果と併せて長野県環境影響評価技術委員会で審議することは、妻籠水道水源保全地区におけるリニア工事による水資源への影響の有無等を検討するうえで重要であると考えます。
現在、前述のとおりモニタリング調査結果の早期提出をJR東海に求めているところであり、その内容については今後開催する技術委員会において資料として配布した上で、総合的にリニア工事による水資源への影響等を審議してまいります。

4について
一級河川男タル川では、JR東海が河川の流量を確認するため、流量観測を実施していることを認識しております。
県では、工事実施にあたり、流水の正常な機能が維持され、河川環境が保全されるよう、JR東海に対して求めてまいります。

以上、御質問への回答とさせていただきますが、ご不明な点がございましたら、1及び2については、水大気環境課長:是永剛、担当:水環境保全係まで、3については、環境政策課長:山口恭子、担当:環境審査係まで、4については、河川課長:江守護、担当:管理調整係までご連絡いただきますようお願い申し上げます。

【問合せ先:環境部/水大気環境課/水環境保全係/電話026-235-7162/メールmizutaiki(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】

【問合せ先:環境部/環境政策課/環境審査係/電話026-235-7163/メールkankyo(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】

【問合せ先:建設部/河川課/管理調整係/電話026-235-7308/メールkasen(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】

(分野別:まち・みち・かわづくり)(月別:2024年8月)2024000281

お問い合わせ

企画振興部広報・共創推進課

電話番号:026-235-7110

ファックス:026-235-7026

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