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更新日:2018年2月15日
諏訪湖流域下水道事務所
下水道管を流れる下水の温度は、年間を通じて20℃前後と安定しています。外気と比較すると、冬暖かく夏冷たいという特徴があります。
下水熱利用は、この下水と外気温との温度差を利用して、冷暖房や給湯などに利用し、省エネルギーを図る取り組みです。
平成27年度の諏訪市の外気温(日平均気温)と諏訪湖流域下水道の下水温度(流入下水水温)の差をグラフで示します。
特に冬期には15℃以上の温度差があります。
平成29年6月、長野県では流域下水道の下水熱利用を促進するため、流域下水道幹線使用にあたり協定を締結することなど、具体的な手続き要領を定めました。
長野県の流域下水道初の下水熱利用の取り組みとなる諏訪赤十字病院の冷暖房施設が、平成30年4月に供用を開始します。
長野県は事業主体である株式会社シーエナジーと、「長野県流域下水道下水熱利用手続き要領」に基づく手続きを進め、平成29年11月2日に「下水熱利用に関する協定」の調印式を行いました。
株式会社シーエナジーでは、諏訪湖流域下水道幹線の下水管に採熱管を設置し、諏訪赤十字病院の冷暖房に使用します。下水熱のほかに、地中熱や空気熱・排熱などを利用し、地域特性を生かした再生可能エネルギー事業となっています。その導入効果として、化石燃料を使用した場合の55%CO2削減を見込んでいます。
下水管への採熱管設置工事は平成29年11月から行われ、平成30年1月に完了検査を実施し、計画どおり設置工事が完了していることを確認しました。採熱管は諏訪赤十字病院付近の諏訪湖流域下水道湖周幹線(直径2m)に、約50mにわたって設置されました。
写真は、採熱管の設置状況と、末端部分の折り返し部分です。
今後は、定期的に内部の点検等実施しながら、適正に運用されていることを確認してまいります。
平成30年2月8日、第1回諏訪湖流域下水道下水熱利用検討委員会が開催されました。
この検討委員会は、諏訪湖流域下水道関連市町村(岡谷市、諏訪市、茅野市、下諏訪町、富士見町、原村、立科町)、諏訪建設事務所、諏訪湖流域下水道事務所で構成され、下水熱利用を推進するため、下水熱利用に関する検討や関連市町村事業との連携を図ることを目的としています。
会議の中では、今年4月の運用開始を目指し、現在準備が進められている諏訪赤十字病院の冷暖房施設など、現在の諏訪湖流域下水道の下水熱利用の取り組み状況、来年度予定している「下水熱ポテンシャルマップ」の作成について、事務局(諏訪湖流域下水道事務所)から説明がありました。
また、オブザーバーとして、諏訪赤十字病院のエネルギー供給事業者である株式会社シーエナジーと、下水管内部の採熱管工事を行った東亜グラウト工業株式会社も出席され、今回の下水熱利用の取り組みの詳細について説明いただきました。
今後も、この諏訪湖流域下水道下水熱利用検討委員会において、下水熱利用に関する様々な情報を取り上げ、検討を進めてまいります。
会議資料
諏訪湖流域下水道下水熱利用検討委員会設置要綱(PDF:76KB)
長野県における下水熱利用の取り組みについて(PDF:2,911KB)
下水熱ポテンシャルマップ作成について(PDF:1,308KB)
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