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更新日:2024年2月29日
長野県土木部ご担当様
私はA市町村に住むBと申します。
明確なご担当の部署がわからずのお手紙のご無礼の段、申し訳ありません。
「C堤」があります。ずいぶん前から「耐震工事」が行われる旨地区内において周知がされました。長野県の工事との事です。
この工事の継続に当たり疑問がありますのでお忙しい中ではありますが教えていただければと思い連絡させていただきました。
・堤の場所:長野県A市町村
・集落内に周知された内容:この堤の土手が耐震不足なので長野県が補強工事を行う
・進歩状況:設計、現地試堀調査等が終了していよいよ工事が始まる(住民の噂レベル)
以下は疑問点です。
(1)水を満たし、その貯水を灌漑に利用するなら話がわかります。が、既存の「D組合」は令和7年3月31日解散となります。また、ここ数年は組合員全員が水田を耕作せず無用の長物となっています。将来、田として耕作しようにも大型機械により、畦畔・水路が破壊され、膨大な整備費用が発生する事は自明です(私の水田周辺の現状より)そして、多くの地権者は高齢で後継者がいない状況です。
(2)豪雨時の保水能力については限りなくありません。なぜならば、この堤はE集落の東に位置する「F沢・G沢」の2つ沢からのルートは集落内を通過しており、豪雨時には集落の入り口から直接H川に放流しています。あえて言えば国道の側溝に流れたごくごく一部の雨水と若干の家屋からの雨水が流れ込むのみです。
(3)防火用水としての利用はいかに。周辺の家屋は道路を挟んで数件だけです。また、ヘリコプターの利用には隣接する鉄道、携帯電話等の電柱があり、安全上疑問です。
以上の事からこの堤の役割は終了しており、長野県が厳しい予算の中からこの工事を継続する事に疑問を持った次第です。
再度、利用形態についてご確認いただき、工事継続のご判断をお願いします。また、工事継続ならば将来像について教えください。
長野県農政部長の小林茂樹と申します。このたびは県の防災減災対策の取組に関心をお持ちいただき、また貴重なご意見をいただきありがとうございます。お寄せいただいた『C堤』の工事に関しまして、ご質問にお答えいたします。
ため池の防災減災対策については、東日本大震災や平成30年西日本豪雨災害において、ため池が決壊し大きな被害となったことを契機に、令和元年7月に「農業用ため池の管理及び保全に関する法律」が施行され、また、令和2年10月に「防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する特別措置法」(以下「ため池工事特措法」という。)が施行されました。この法律では、ため池の決壊により下流域への影響が大きいため池を県が「防災重点農業用ため池」に指定し、市町村が防災工事等を集中的かつ計画的に推進することとされております。
C堤については、直下に鉄道があり、ため池で決壊等が発生した際は、地域の重要な交通機関に大きな影響が生じることから、県がため池工事特措法に基づく防災重点農業用ため池に指定しました。また、A市町村の調査により地震に対し所要の安全性を有していないことが判明していたことから、A市町村が地震対策を中心に計画を進めてまいりました。
ため池の耐震補強工事は、A市町村長の申請を受け長野県(I地域振興局農地整備課)が事業主体となり、「県営農村地域防災減災事業E地区」として着手したところです。この工事で県が造成した施設については、工事完了後にA市町村に譲与され、A市町村が管理することになっております。
投稿者様からご意見をいただいた工事完了後のため池・農地の利用について、改めてA市町村に確認したところ、今後も意欲ある担い手農家により、農地を活用していく上で重要な水源として、ため池を適正な水量に減らし利用していく予定であり、ため池の管理主体については、「D組合」から「A市町村」に移管することで、管理体制を強化していくとのことでした。なお、組合の解散時期については、具体的な協議はこれから実施するとのことでした。
県といたしましては、営農に必要な用水の確保、地震時における安全性の向上などの観点から工事は必要なものと判断しておりますので、ご理解願います。
以上、ご質問への回答とさせていただきますが、ご不明な点がございましたら、農地整備課長:平林孝保、担当:防災担当までご連絡いただきますようお願い申し上げます。
【問合せ先:農政部/農地整備課/防災担当/電話026-235-7239/メールnochi(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】
(分野別:農業・林業)(月別:2024年1月)2023000648
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