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更新日:2017年11月15日

第1030回長野県教育委員会定例会会議録 

1 日時

 平成29年(2017年)11月15日(水曜日) 午後1時30分から午後3時25分まで

2 場所

 県教育委員会室

3 議題 

○議題

 議第1号 平成29年11月県議会に提出される予定の議案に対する意見について

 議第2号 職員の人事異動について

 議第3号 学校における働き方改革推進のための基本方針について

 議第4号 県立高校「学びの改革 実施方針」策定に向けて

 

○教育長報告事項

 (1)わいせつな行為根絶のための特別対策の取組について

 (2)平成30年3月公立高等学校卒業予定者の就職内定状況について

 (3)平成29年度学力向上外部検証委員会の報告について

 (4)平成28年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」の結果について

 (5)平成29年度「いじめ防止子どもサミットNAGANO」の開催について

  

4 出席者

 ○教育長   原山 隆一

 

 ○委員

  教育長職務代理者  耳塚 寛明

  委員  矢島 宏美

  委員  荻原 健司

  委員  中澤 眞弓

  

 ○その他 

角田教育次長、菅沼教育次長、堀内教育政策課長、三輪義務教育課長、塩野高校教育課長、

永原特別支援教育課長、北澤教学指導課長、加藤全国高等学校総合文化祭推進室長、

小松心の支援課長、井上文化財・生涯学習課長、林保健厚生課長、内山スポーツ課長

 

会議録

   

原山教育長

 ただ今から、第1030回教育委員会定例会を開会いたします。

 はじめに、本日、塚田委員から所用のため欠席する旨の報告がありました。過半数の委員の出席を得ておりますので、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」第14条第3項の規定によって、本会議は有効に成立していることを申し添えます。

 本日の審議事項中、議第1号「平成29年11月県議会に提出される予定の議案に対する意見について」は、成案となる前の内容について審議・検討をするものでありますので、議第1号を非公開とすることが適当と思われますが、ご異議ございませんか。

 

全委員

 異議なし。

 

原山教育長

 ご異議ございませんので、議第1号を非公開とすることに決定いたしました。なお、議第1号につきましては、本日の最後に審議することにいたします。

 それでは、議事に入ります。議第2号「職員の人事異動について」、堀内教育政策課長から説明をお願いいたします。

 

堀内教育政策課長

 (資料説明)

 

原山教育長

 ただ今の説明につきまして、ご質問、ご意見ございますか。

 それでは、議第2号を原案どおり決定したいと思いますが、ご異議ございませんか。

 

全委員

 異議なし。

 

原山教育長

 ご異議ございませんので、議第2号を原案どおり決定いたします。

 次に、議第3号「学校における働き方改革推進のための基本方針について」、三輪義務教育課長から説明をお願いいたします。

 

三輪義務教育課長

 (資料説明)

 

原山教育長

 ただ今の説明につきまして、ご質問、ご意見があればお願いいたします。

 

耳塚教育長職務代理者

 現状を踏まえますと、こういう基本方針を作って実行に移していくということは、非常に重要なことだというふうに思います。ただ、教員に働き方の改革を求めるというのではなくて、教員が本業に集中できるような体制をどう行政が作っていけるのか、ということがポイントだろうというように思います。その点で言いますと、進捗状況を評価して、改善に生かす仕組みが非常に重要性を持っていると思います。その意味で、最後のところに評価指標が定められていて、これも大事だと思いますけど、これに加えて、行政が何をやったか、例えば、人的な支援としてどのくらい行政がお金をつけたとか、何人つけたとか、そういう行政の努力というのも、評価の対象とすることができればいいなと思いました。以上です。

 

原山教育長

 どうですか。

 

三輪義務教育課長

 おっしゃるとおりだと思います。取組については、教員がというよりも、私どもが取り組むことを整理したということで考えております。そう考えると、今ご意見いただきましたように、行政として取り組んだことが評価できるように、評価指標をさらに検討していきたいと思います。

 

耳塚教育長職務代理者

 よろしくお願いいたします。

 

原山教育長

 ほかにいかがでしょうか。

 

中澤委員

 一人ひとりの生徒をよく見ていくことが、本当に大切になってくると思うので、こういう推進が大切なことになっていくのだろうなと思っています。おそらく、いろいろなデータから何に時間を取られているのか、ということも含めて、こういった形になってきたのだと思いますが、一つだけ懸念するのは、平均的な取組を進めて、個性ある先生たちを潰すことになるのではないかということです。それから、改革というのも、やはり学校自体が思い切った改革をしていかないと難しいところがあるのではないかと思います。当たり前だと思ってきたことをやめてみるとか、例えば会議をやめてしまうとか、そのようなことで見えるものがあったり、その次にこんな形の会議をしたらどうだろうか、というのが生まれてきたりするのではないかと思います。今まで当たり前だったと思っていたことを、少し違うかたちで変えていけるような、思い切ったことをしていかないと、なかなか変わっていかないのではと危惧しておりました。よろしくお願いします。

 

三輪義務教育課長

 ありがとうございます。この点についても、そのとおりだと考えています。まず1点目ですが、様々な教員が自分で創意工夫をしながら、子どもにとって授業をどう行うのがいいかということを考える、それは本当に大事と考えています。ただその一方で、どのくらいでも時間をかけてもいいという話ではないと思いますので、そうした個性的な取組を大事にしながら、効率化も図れるような仕組みを作っていきたいと思っています。そのあたりについても、評価しながら進めていきたいと思います。

 2点目については、これまでも取り組んできてはいますが、なかなか出来ておりません。やはりそうはいっても、これまでやってきたことだという意識もあるのだと思います。ただし、これからのことを考えてみると、まさに学校の姿というのはこれまでと変わっていく必要があると思っています。こういう取組を進めていくと、まさに今おっしゃった、これまで当たり前であったことが学校では全く担わなくなることがあると思います。そういう面では、県民や保護者の理解を得ながら、新しい学校の形を作っていきたいというふうに思っています。

 

原山教育長

 ほかにいかがでしょうか。

 

矢島委員

 今の中澤委員のご発言に少し似ているかと思いますが、2点あります。まず、その当たり前にしていたことを思い切って改革していくために、知事部局は若い世代の方の意見を取り入れて意見交換をしながら進めていっているので、教育委員会も事務局だけで決めるのではなくて、ぜひ若い先生方の意見を聞きながら、ここがおかしいのではないかとか、こうしてほしいという、斬新な意見を取り入れていただきたいと思います。

 それから、3ページの「全県で一斉に取り組むこと」の一番初めのところで、「一定の時刻以降の電話は、留守番電話等の対応」と記載されています。当然これは大切だと思いますが、例えば緊急で学校と電話を取り次ぎたいというときに、留守番電話ではなく、本部というか、一斉にここで受け付けます、というような形ができればいいのではないかと思いました。

 

三輪義務教育課長

 ありがとうございます。1点目について、若い世代の新鮮な感覚、あるいは初めて教職に就いた方の、また別の面からの感覚というのは非常に大事だと思っていますので、そうした意見も聞きながら、見直し等進めて行きたいと思います。

 2点目については、まさにその部分が大事で、そのために時間や環境の整備が必要だと考えています。他県の状況を聞きますと、そうした窓口を設定するところもありますし、また教員個人の連絡先に連絡するということが慣習的に行われている場合もあって、個人情報との観点からどう整理するかという問題もありますので、その辺りを整理しながら、見極めて取り組んでまいりたいと思います。ありがとうございます。

 

原山教育長

 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、議第3号を原案どおり決定したいと思いますが、ご異議ございませんか。

 

全委員

 異議なし。

 

原山教育長

 ご異議ございませんので、原案どおり決定します。

 次に、議第4号「県立高校『学びの改革 実施方針』策定に向けて」、塩野高校教育課長から説明をお願いします。

 

塩野高校教育課長

 (資料説明)

 

原山教育長

 ただ今の説明につきまして、ご質問、ご意見がありましたらお願いいたします。

 

中澤委員

 自分自身を振り返っても、高校の頃というのは、私はどう生きていこうかとか、どんな仕事に就こうかとか本当に悩んだ時期だったので、このあたりのところで夢を持ち、夢が叶うように、自己肯定感を育みながら社会人になっていってほしいと思っているので、これが実施されて、いい高校ができはじめたら嬉しいと思います。それで、新たな学びの推進の3番の、「信州に根ざした確かなアイデンティティと世界に通じる」というところなのですが、言葉で言ってしまうと簡単に流れてしまいますが、どういうことが「信州に根ざした」ということなのかを、もっと明確に聞きたいと思いました。

 それから、再編整備計画の方針4のところで、「学びの場の保障が必要な中山間地においては、魅力的な学びの場の創造に向けて、地域と協力した最大限の努力」ということなのですけれど、この魅力的な学びの場というのもまた、中身をきちっと考えていかないと、本当に魅力的な学びの場にはならないだろうと思います。地域の方たちと、個性的な、特性的な、地域にあった魅力的な学びの場が実現したら嬉しいなと、これをみて思いました。

 それから、ご意見・ご質問のところの、「入学者選抜・募集定員について」のところですが、長野県の高校に進学したいという方を私は結構知っているので、ぜひ他県の子どもたちが入学できるような枠ができたらと思っています。以上です。

 

原山教育長

 では、3点お願いします。

 

塩野高校教育課長

 はい、ご意見ありがとうございます。まず、自己肯定感を育む、またキャリアデザインをしていくということですが、中学から高校に来る中で、すでに夢を持っていて目標に向かっていく子もいれば、また違う夢を抱いていく子もいるかと思います。そういったすべての子どもたちが、高校の中で学んでいけるような高校づくりができればと考えております。

 ③の「信州に根ざした確かなアイデンティティ」という部分ですけれども、すでに各校で「信州学」という形で地域を考える、あるいは世界を考える、そういった学びがはじまっています。自身の足元を見つめて足元の課題等を発見してそこから課題を解決する、それとともに、世界のことも考え幅広い視野を持っていく、そういった子どもたちが育っていけばと考えているところであります。

 方針の4の、「魅力的な学びの場」、個性的な学びの場というご意見、この部分はおっしゃるとおり大切にしていきたいと思っています。現在も中山間地、それだけではありませんが、地域との連携の中で、地域の人材の活用をさせていただきながら、いろいろな学びを各高校で作っていっているところはあります。今回3つの方針を各校で作るにあたりまして、そういった点もさらに深く考え、各校が魅力的な学びの場を作れるように、地域連携も含め、こちらとしても最大限の努力を行っていく、そんな支援をしてまいりたいと考えています。

 それから、ご意見の16ページ、県外の募集についてということですが、現状では白馬高校の国際観光科、また飯山のスポーツ科学科においては、全国募集を行っている状況であります。現在、高等学校の入学者選抜制度等検討委員会を開いて検討を進めており、どんな形になるかといった方向性はこれからですけれども、ご意見をいただいた点についても検討してまいりたいと思っております。ありがとうございます。

 

中澤委員

 信州らしい体験が期待できるような学びの中身になってほしいと思います。お願いします。

 

原山教育長

 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。

 

耳塚教育長職務代理者

 方針を1番から6番まで示していただきましたけれども、これに異存は全くございません。これを具体化していく上で特に力を入れていただきたい点について、3点意見を申し上げたいというふうに思います。

 1点目は、「生徒育成方針DPの実効性を検証するフィードバックシステムの構築」という部分でございます。総合教育会議でもこれに関わって意見を申し上げましたが、学びの改革を進めれば進めるほど、それが一体どういう成果を生んだのかということについて、その実効性の確認が問題となってくると思います。とても重要なポイントで、要するに、卒業生が卒業した後で上級学校に入って、あるいは実社会に入って、どういうことをしているのかということを捕まえることが大事なことではないかと思っております。いろいろなやり方がありますが、例えば各高等学校の卒業生の中からモニターのような人を決めて追跡をする。電子メールなんかを使えば、結構できることではないかと思います。追跡調査を蓄積していく等の仕掛けが必要だろうというふうに思っています。工夫のしがいがあるところだと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 2点目は5ページの「多様な学びの仕組み」というところで、ICTの活用の中でいくつか、少人数学習、少人数学級、PBLなどが示されています。こうしたことはもちろん大事なことだと思いますが、もう少し角度を変えて考えてみると、教育委員会がリーダーシップをとって、学びの仕組みというものを考えて、現場で実行できるようにしていく、ということだけではなくて、教員が自立的に工夫をした取組を、どこかで蓄積して成果を共有する、それを相互に参照できるような仕組みを作っていくっていうことも、新しい学びの仕組みを進める上では重要な仕掛けになると思います。今でも小規模な試みはあるのではないかと思いますが、取組や授業の動画をいつでも見られるような状況にするとか、そういうようなものを一つ加えておくと、ボトムアップの改革というのが進みやすいのではないかと思いました。

 それから3点目は、7ページの「再編整備計画」のところでございます。ともすれば、少子化に伴う高校の再編、配置の問題というのが関心を集めてしまうという、そういう状況を考えてみると、この全体の順番としてみたときに学びの改革を進めるということが先頭に来ていて、再編整備計画というのがその次に来るという、こういう順番がとても大事だというふうに思います。再編整備の位置付けとしては、あくまでも新しい学びを推進するための基盤的な環境整備だという、そのために高校再編もあるというふうな、そういう位置付けで今後も進んでいただければと思っています。以上です。

 

原山教育長

 ありがとうございました。お願いします。

 

塩野高校教育課長

 貴重なご意見ありがとうございます。フィードバックシステムにつきましては、すでにいくつかの学校ではそういったことに取り組んでおりますので、モニターの追跡等も含めてどういったかたちがあるのか、検討してまいりたいと思っております。

 2つ目にいただきました、教員が自立的な工夫をしていくもの、その蓄積したものを参照できるような仕組み、これも非常に大事だと思っております。そのデジタルコンテンツ化や、なんらかのアーカイブ化、そういった方向性というものも検討していければと思っているところであります。

 3つ目の、学びを進めていくことが先頭にあって、再編整備がそれに付いてくる、それは一貫して考えてきた形であります。新しい学びのための環境整備をしていく、そういった位置付けでこれからも進めていければと考えております。ありがとうございます。

 

原山教育長

 ほかにいかがでしょうか。

 

矢島委員

 全体を通しまして、本当に幅広くいろいろな意見を聞かれた中で、丁寧に答えられているなというふうに感じました。1点、4ページの「少人数学級モデル校」というところです。より細かく丁寧に指導していくためには少人数、という考え方にはとても賛成しており、必要であるというふうに思いますが、実際に長野県が義務教育の中で取り組んできた30人学級によっての効果というものが、どのようなものだったかのかなというふうに感じます。例えばそれによって学力が全国上位ということでもなく、不登校が増えているという長野県の現状において、少人数学級における効果というものを示していく必要があると思います。それによって教員の確保、人的な投資ということも必要でありますので、ぜひそういうところも具体的に示していただきたいと感じました。

 

原山教育長

 どうですか。

 

塩野高校教育課長

 ありがとうございます。少人数学級のモデル校というかたちで例を出させていただきましたけれども、矢島委員のおっしゃるとおり、どういった効果があるか、その検証を進め、学校運営のあり方についてしっかりと研究をしてまいりたいと思っております。

 

原山教育長

 ほかにいかがでしょうか。

 

荻原委員

 お願いいたします。新しい学科の設置など、いろいろなことを検討していただくことになると思います。スポーツの視点からとなりますが、今スポーツ科があるのは飯山高校だけだというふうに理解しています。一方で、県の課題としては、2027年に国体があり、やはり現状の順位からさらにいい成績を獲得しなければいけないということを考えると、これからの若い人たちをどうスポーツに向き合わせ、また強化をしていく場所が必要になってくるというふうに思います。先ほどお話があった働き方改革のことも考えると、もう部活だけではやっていけないのではないか。そうすると、授業にするしかないというふうにも考えられます。今、飯山高校だけしかないものをいろいろな地域に、その地域の環境に合ったスポーツというのは必ずあるはずなので、新たにスポーツ科などを設置していくということもぜひ研究していただければなというふうに思っております。以上です。

 

原山教育長

 どうですか。

 

塩野高校教育課長

 これから検討していく中で研究してまいりたいと思います。新たな学科の設置というのはなかなか単純にできるものではないですけれども、いろいろなご意見を聞きながら進めたいと思います。ありがとうございます。

 

原山教育長

 スポーツ課長の意見はいかがでしょうか。

 

内山スポーツ課長

 ありがとうございます。荻原委員からの大変心強い応援だと思っておりますが、我々としても部活動のあり方をしっかり研究する中で、とはいっても競技力の向上もしっかり図っていけるような環境を作っていきたいと思っております。どうもありがとうございます。

 

原山教育長

 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、議第4号を原案どおり決定したいと思いますが、ご異議ございませんか。

 

全委員

 異議なし。

 

原山教育長

 ご異議ございませんので、議第4号を原案どおり決定します。

 続いて、教育長報告事項に入ります。報告事項の(1)「わいせつな行為根絶のための特別対策の取組について」、堀内教育政策課長から説明をお願いいたします。

 

堀内教育政策課長

 (資料説明)

 

原山教育長

 それではただ今の説明につきまして、ご意見、ご質問があればお願いいたします。

 

矢島委員

 お願いします。1点、校内での相談窓口の充実というところをお願いしたいと思います。子どもたちが何か嫌なことをされた、嫌な触り方をされた、何かおかしいなと思ったら、相談していいということの周知を公にしていただきたいというのがあります。子どもたちに何かあったときに相談してもいいということを、先生方も一同に知っていると、抑止力になると思います。また、スクールセクシャルハラスメントを受けた子どもが被害者として訴えたとしても、なかなかそれを信じてもらえなかったり、対応のまずさといことがあると、それによってさらに子どもは傷ついたり、被害が拡大することがありますので、ぜひ相談窓口の充実をお願いしたいと思います。

 

堀内教育政策課長

 ありがとうございます。相談窓口の充実につきましては、今後進めてまいりたいと思います。

 

原山教育長

 心の支援課からは、今のような相談窓口についてどうですか。

 

小松心の支援課長

 子どもたちが相談できる体制というのは、心の支援課では常にお願いをしていることですけれども、学校生活相談センターを含めて、外部の相談窓口、それから矢島委員のおっしゃるように、何か困ったことがあれば相談してもいいという呼びかけを、学校でもしっかりできるようにしていきたいと思っております。

 

原山教育長

 校内の相談窓口という観点ではどうですか。

 

小松心の支援課長

 学校の中では、教育相談委員会というのもありまして、そこの委員の先生や、養護教諭の先生にも積極的に相談にのっていただけると思います。子どもたちによって相談しやすい先生というのが必ずいると思いますので、身近な先生に相談できるような体制を整えていくことが大事かと思っております。

 

原山教育長

 ほかに。

 

三輪義務教育課長

 校内の相談窓口ですが、これまで信頼回復の行動計画に基いてすべての学校で相談窓口を設置するということで、相談窓口の表示も含めて全校で行ってはおります。ただ今ご質問ありましたように、その充実ということを考えると、相談を受けた者がどのようにその相談を取り扱うかといった点についてや、学校への周知ですとか、あるいは事例等を基にした管理職への指導等については、検討してまいりたいと思います。

 

原山教育長

 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 では教育長の報告事項の(1)を終了いたしまして、報告事項(2)「平成30年3月公立高等学校卒業予定者の就職内定状況について」、北澤教学指導課長から説明をお願いします。

 

北澤教学指導課長

 (資料説明)

 

原山教育長

 ただ今の説明につきまして、ご質問、ご意見ありますでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは報告事項(2)を終了いたしまして、報告事項(3)「平成29年度学力向上外部検証委員会の報告について」、北澤教学指導課長からお願いします。

 

北澤教学指導課長

 (資料説明)

 

原山教育長

 ただ今の説明につきましてご質問、ご意見があれば、お願いいたします。

 

矢島委員

 1点だけ単純な疑問ですが、54ページの「他県の指導主事の学校訪問のスタイル」というところで、多くの県が計画訪問をしているのに対して、長野県は学校からの要請に基づく訪問が基本であるというところです。一番下のところに、「自分の授業に自信が持てないために、指導主事の要請を出すのは恥ずかしい」といった理由が書かれていますが、いつまでたっても自分の授業に自信が持てない人は要請を出さないので、いつまでたっても支援がもらえない。指導主事の訪問の意義は、必要な授業づくりをしていくための支援ということを考えると、結局これは大人の都合であります。他県で計画訪問ができるのに、長野県がそれをせずに学校側からの要請に基づく訪問であるということにこだわるのはなぜでしょうか。

 

原山教育長

 お願いします。

 

北澤教学指導課長

 ありがとうございます。長野県の広さを考えたときに、あるいは小規模な教育委員会が多いことを考えると、県全体の学力水準を維持・向上していく上で、指導主事の役割は非常に大きいと思っています。ただ、従来のように要請に応じて訪問して、指導案がきちんと作られた1時間の授業を見て指導するような形で、結局日常の授業実践に生きているのかということは、改めて反省しているところでございますので、もっと気軽に呼んでもらって、一緒に授業づくりをできるような体制を作っていきたいと思っています。設置者は市町村ですので、計画訪問も市町村から要請してもらっている手続きがほとんどです。

 

矢島委員

 つまり、これからも学校からの要請に基づく訪問を基本とすることには変わりはないということでしょうか。それとも、計画訪問という方法も考えながら進めていくのでしょうか。

 

 

北澤教学指導課長

 全員に要請してもらえるようにしていきます。

 

原山教育長

 その辺りは、私も学校訪問を行う中で、指導主事がもっと入って授業づくりに一緒に関わっていくことは非常に重要だし、それを求めている声も多かったと思います。それが、学校からの要請ということにこだわりすぎて十分にできてなかったのではないかということに関しては、すべての市町村教育委員会と話をする中で、皆で一緒に取り組むという方向性でどうでしょうか、という話もさせてもらっています。そのような方向で進めていきたいというふうに思っております。

 ほかにいかがでしょうか。

 

耳塚教育長職務代理者

 昨年も申し上げたと思いますが、全体として見ますと、非常に丁寧に分析をされていて、よくできているなというふうに思います。特に、今年で言えば2番「平成28年度提言に即した成果の分析」という部分とか、「平成29年度の提言」という部分では分析するだけではなくて、どうしたらいいのかということを重点的に検討している点というのは、優れた点だというふうに思っています。このレベルの分析を町村の教育委員会に求めても、なかなかできないだろうと思いますので、ぜひこの報告書自体を生かしていっていただければと思います。

 もう2点ほどおもしろいなと思った点、気づいたことを申し上げます。48ページに地域差の分析がありますけれども、この地域差の出方というのは、経年的に見て比較的固定的、同じような傾向がずっと続いているのでしょうか。それから当の市町村は、こういう結果を十分に承知しているのでしょうか。

 また、51ページから52ページにかけて、高校入試の変化の影響が議論されていて、これはもっともだなというふうに思います。国語についても数学についても、平成26年以降記述式が倍増してくるということを知って、相当大きな変化だなというふうに思い、それはやはり授業を変えていく必要があると思いました。例えば来年度は、全国学力調査の中で英語の予備調査が行われて、再来年度は本調査になりますけれども、そこではスピーキングのテストも入ってきて4技能のすべてについてのテストが入ってきます。こういったことを高校入試でどう考えていくのかということについては、もう議論がされているのでしょうか。

 

北澤教学指導課長

 1点目のグラフの推移については、ある程度固定的です。その意味では市町村も十分承知していて、それなりに底上げが図られてきたと思います。

 それから記述式が非常に増えてきている高校入試の対応というのは、実際に中学校の先生から定期テストの見直し、あるいはそれに向けた授業というものも出てきたので、その流れの中でいい循環が生まれているのかなと思っています。英語のスピーキングにつきましては、入試対策検討委員会の中で議論しているところでありまして、話題にもなっていますので、これからも引き続き研究をしてまいります。

 

原山教育長

 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは報告事項(3)については終了いたしまして、報告事項の(4)「平成28年度『児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査』の結果について」、小松心の支援課長からお願いします。

 

小松心の支援課長

 (資料説明)

 

原山教育長

 ただ今の説明につきまして、ご質問、ご意見があればお願いいたします。

 

矢島委員

 3ページのいじめの点についてです。認知件数が増えたことは早期解消につながって、労力も時間もかからず本当に良いことだなというふうに思いました。事務局の方等が周知徹底したことが、それぞれの学校に思いが通じて認識も変わったのではないかと思います。しかし、認知して終わりではなくて、ここがスタートラインだと思います。ですから、いじめをなくすための適切な対応ということをこれからもお願いしたいと思います。

 それから、6ページの不登校の要因というところですが、昨年も意見として申し上げましたけれども、それぞれの要因を学校が判断するということですが、いじめが不登校の要因とされているものが小学校で2人、中学校で6人という数字は、私は少ないのではないかと思います。不登校というのは長野県独自の調査ということをおっしゃられましたが、ぜひこの調査を不登校の子ども自身、もしくは保護者の方にも知っていただいて、学校と当事者の認識を一致させていただきたいです。それにより、対応の仕方がや支援の仕方が変わってきますので、お願いします。

 また、小中共にそうですが、全国平均よりもかなり多い数字が学業の不振です。これは不登校の原因のところになっているかと思います。授業がわからないということであれば、本人に関わる要因のほかに、授業の教え方ややり方といったところに問題がないのかということ。また、小学校でわからなければ、中学校でさらにわからなくなるのは当然であって、子ども自身はいろいろなことを学びたいと思っています。「教育機会確保法」でも、「学校以外の場において行う、多様で適切な学習活動の重要性」というように書かれておりまして、フリースクールや自宅で学ぶこともとても大切だということです。さらに行政とフリースクールの連携の必要性も法律で書かれておりまして、もし不登校の子どもがフリースクール等で学んでいたら、出席の認定がされるのか、宙に浮いている子どもがいないのかということです。子ども主体で考え、子どもの学ぶ権利を保証していただきたいなと思います。

 

小松心の支援課長

 ありがとうございました。3つご質問いただきました。まず1つ目の、認知が増えたことに対するその対応ですけれども、これはおっしゃるとおりで、認知をした分だけその分対応しなければいけないというふうに思っております。ここでは担任が普段の学級での様子、それから子どもとの関係をより築いていくきっかけとなるものだと思いますので、何か課題があれば早期に対応していくということは、県としてこれからもしっかりと訴えていきたいと思っております。

 2つ目の、一致した見解というお話であります。これは基本的に、文科省の調査の項目の中で、不登校とする場合にはその原因について必ず学校や保護者、本人との面接を行い、またスクールカウンセラー等が入って原因を理解し、学校や教育委員会が一致した見解で数字を出しなさいということになっております。今矢島委員もおっしゃった、実はいじめられていたという話もございましたので、本当に学校が認識していることと実際に子どもが思っていることというのが必ずしも一致をしないことも十分に考えられます。そのことにつきましてはもう少しきちっと、不登校になった理由、原因というものについて生徒理解する、その背景を掴んでいく必要があるなというふうに思っております。

 3つ目の、学業不振という点では、授業の改善というのは当然そうだと思います。例えば別の原因で子どもがなかなか学校に来られないとして、休んでしまうと授業がわからなくなり、さらに来たくなくなってしまうという、二次的な要因にもつながっていくこともあります。そこは早期にカウンセラー等が入って、どういう支援をしたらいいかということを考えていかないといけないだろうと考えております。

 また、「教育機会確保法」についてお話がありましたが、最終的に不登校の子どもたちの社会的自立ということを考えれば、学校に復帰するということは本当に望ましいとは思いますが、学校に来られない子どもたちについて、中間教室やフリースクールで学べる体制、適切な学習支援が受けられるということが大事だと考えております。

 フリースクールで出席の扱いというお話がございましたけれども、フリースクールに通っていて、出席扱いにできる条件というのがあります。まず一つは、必ず学校と家庭とフリースクールが連携をとれているということ、それからフリースクールで適切な学習の機会が受けられる環境があるかどうかということ、そういったことを総合的に判断して、学校長が出席扱いにするかどうかを最終判断することになっております。こういう法律ができたことによって、学校へ行けない子どもたちが、自分たちの学べる場所で学べるということが必要になってくると思いますので、その辺りは今後フリースクールとも情報共有をしていきたいと思っております。

 

原山教育長

 ほかにいかがでしょうか。

 

中澤委員

 不登校についてです。去年卒園生の子が小学校で不登校になってしまい、お母さんもお父さんも困られていたときに、病院のほうで居場所を見つけてあげることが大事と言われたそうです。それで幼稚園のほうに相談があって、小学校に無理やり行かずに、幼稚園のほうに来はじめました。小さい子どもたちの面倒を見る居場所があったり、小さい頃の自分の楽しかった思い出があったり、おそらくいろいろなことがあるのでしょうけれど、今年になってからは短い時間だけでも学校に行こうかなと言い出して、秋には修学旅行にまで行けるようになりました。もし学校でなかなか解決が難しかったら、いろいろなところとの連携というのを一つの視野に入れると、解決の道もあるのかなと感じました。

 

小松心の支援課長

 ありがとうございます。現在、「不登校対策の行動指針」の改訂を進めていますが、その中で、今の不登校はなかなか学校だけでは解決できない課題も多くあるというふうに思っています。いろいろなところと連携をして、子どもたちが適切な支援を受けられるような、そんな体制を作っていかなければならないと思っております。

 

原山教育長

 ほかにいかがですか。よろしいですか。

 それでは、教育長の報告事項の(5)「平成29年度「いじめ防止子どもサミットNAGANO」の開催について」、小松心の支援課長から説明をお願いします。

 

小松心の支援課長

 (資料説明)

 

原山教育長

 ただ今の説明につきまして、ご質問、ご意見があればお願いいたします。

 よろしいでしょうか。それでは報告事項(5)を終了いたします。

 以上で、公開による審議を終了したいと思います。これから非公開の審議に入りたいと思いますので、恐れ入りますが、傍聴人の方は退出をお願いいたします。

 

  

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