人と地域が育む 未来につづく 信州の農業・農村と食の実現に向けて

農政部長　小林　茂樹

　長野県では、南北に長く標高差が大きいなど変化に富んだ自然的立地条件下で、それぞれの地域の特色を生かした農業が営まれており、高い生産技術に加え、農村の文化や郷土食など全国に誇れる素晴らしい財産を持っています。

　農政部では、昨年度からスタートした長野県農政の5か年計画「第4期長野県食と農業農村振興計画」の基本目標である「人と地域が育む 未来につづく 信州の農業・農村と食」の実現に向けて、計画の2年目であることを意識し、具体的な成果を上げるよう、本庁と現地機関の農政部職員全員が自分ごと化し、関係者と連携して、以下の施策を中心に重点的に取り組んでまいります。

1　信州農業・農村を担う人材の確保・育成と農地の活用

• 地域農業の将来像の明確化の推進による中核的経営体への農地集積の促進
• 農業経営体の法人化や経営改善の促進など、中核的経営体の経営発展の支援
• 未来を担う若い世代らとの共創による新規就農（特に親元就農）の新たな支援スキームの検討

2　日本一をめざす果樹（りんご、ぶどう、なし、もも）の産地力向上

• 各産地の課題に対応した重点的な支援によるりんご、ぶどうの生産力の強化
• 地域農業の将来像の明確化による果樹産地の生産基盤の整備の推進

3　環境にやさしい農業など持続可能な農業の展開と消費者理解の促進

• 化学合成農薬・化学肥料を削減した栽培への転換の促進
• 有機農産物など環境にやさしい農産物の消費拡大

4　信州農畜産物の輸出拡大

• 重点品目（ぶどう・コメ・花き）の認知度向上や新規販路開拓への取組の強化
• 輸出に取り組む生産者等の掘り起こしの推進