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更新日:2025年2月28日
野菜花き試験場
2月5日に上田市において、上田農業農村支援センターと共催で大豆有望系統の豆腐試食会を開催し、大豆加工業者、生産者、JAおよび上田市関係者など21名が参集しました。
上田市では、当場で育成した大豆品種「つぶほまれ」を原料とした豆腐や味噌が特産品になっており、一部はふるさと納税の返礼品としても利用されています。
「つぶほまれ」は極大粒で食味に優れ、豆腐、味噌などへの加工適性に優れる晩生品種です。しかし、収量が安定しないことや、土壌中に生息する線虫に対する抵抗性を持たないため被害を受けやすいなどの問題も抱えていました。線虫は一度発生してしまうと根絶することは難しいため、抵抗性品種を栽培することが有効な対策となります。このため、当場では多収かつ線虫に対する抵抗性を有した極大粒の有望系統を開発しました。本年度は上田市内での栽培試験でも良好な成績を収め、線虫に対する抵抗性も確認されました(写真)。そこで、特産大豆を用いた地域振興を図るため、有望系統を用いた豆腐の試作を上田市内の業者に依頼し、「つぶほまれ」を原料に用いた豆腐との食味の比較を行いました。今回は木綿豆腐と寄せ豆腐について比較しました。作り慣れている「つぶほまれ」に対し、有望系統は初挑戦でしたが、評価結果では外観やこく味(うま味)が優れ、青臭さなどの不快味は少なく、これらを加味した総合評価はどちらの豆腐も「つぶほまれ」を上回る高評価となり、有望と判断されました。
これらの結果を踏まえ、当場では早期の品種化に向けて手続きを進めてまいります。
有望系統は線虫発生圃場で被害を受けていない(上田市内) 試食方法の説明中
寄せ豆腐(左:有望系統、右:「つぶほまれ」
有望系統の木綿豆腐
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