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更新日:2019年4月19日

平成30年(2018年)2月7日部局長会議録

時間:9時30分~10時40分

場所:県庁特別会議室

出席者:

阿部知事、太田副知事、中島副知事、小林公営企業管理者、原山教育長、田中刑事部長(内藤警察本部長代理)、池田危機管理監兼危機管理部長、小岩企画振興部長、小林総務部長、青木県民文化部長、山本健康福祉部長、関環境部長、土屋産業政策監兼産業労働部長、熊谷観光部長、北原農政部長、山﨑林務部長、油井建設部長、清水会計管理者兼会計局長、林監査委員事務局長、小野人事委員会事務局長、佐藤労働委員会事務局長、井出佐久地域振興局長、佐藤上田地域振興局長、酒井諏訪地域振興局長、堀田上伊那地域振興局長、山本南信州地域振興局長、増田木曽地域振興局長、吉川松本地域振興局長、久保田北アルプス地域振興局長、塩谷長野地域振興局長、高田北信地域振興局長

(太田副知事)
おはようございます。ただ今から部局長会議を始めます。
はじめに知事から何かございますか。

(阿部知事)
皆さん、おはようございます。
今日は予算と総合計画の議題が盛りだくさんでありますが、まずはじめに私から、20年前の今日、長野オリンピック・パラリンピックの開会式ということで、オリンピックに関わった人はとりわけ感慨深いと思いますし、多くの県民の皆様方にとっても記憶に残る、思い出に残る素晴らしい記念の日だと思います。先般、20周年の記念式典に私も参加をして挨拶をさせてもらいましたけれども、20年間いろいろなことがありましたけれども、長野県の発展にこのオリンピックあるいはパラリンピックの開催が大きく寄与してきたということは言えるのではないかと思っています。高速交通体系も整備をされました。また、さまざまな施設も、この間もDANCE-EARTH-PARTYの皆さんと、以前も来られましたけれども、エムウエーブもEXILEの皆さんに使っていただいたり、オリンピック施設はいろいろなイベントでも活用されています。
また、とりわけ今、海外との関係が重要になっている中で、長野という名前はオリンピックを契機にして世界の皆さんに認知されるようになりました。世界の長野ということが確立されたのもオリンピック・パラリンピックを契機にしてと言えると思います。20周年の挨拶の時にも申し上げましたけれども、こうしたレガシーをしっかり次の世代も引き継いでいきたいと思いますし、世界中の皆様方に協力をしていただく中で、オリンピック・パラリンピックを成功させた長野県としては、これからも世界の国々との友好・連携、こうしたものを大切にしながら、国際平和のためにも貢献をしていくということが重要だと思っています。
それぞれの部局でも世界に視点をしっかりと広げて、オリンピック・パラリンピックを経験した地域の誇りを持って取り組みを進めていってもらいたいと思いますのでよろしくお願いいたします。私からは以上です。

(太田副知事)
それでは、まず本日のおいしい部局長会議のメニューにつきまして、原山教育長から説明をお願いいたします。

(原山教育長)
「京子さんののどかなおやつ」というのをご提供させていただきます。
これは諏訪実業高校の生徒が企画したマルメロ、諏訪地域ではかりんと言います、を使ったパンでございます。皆さんご存じのように農業高校などでは農産物そのものとか、あるいはそれを使ったワインやジャムなど製作、販売していますけれども、商業科の生徒もこういった商品の開発を行っているということで、諏訪実業高校ではパンのほかにもゼリー、ケーキあるいは諏訪のご当地ジェラートなども企画して、イベントの際に販売しております。商業科でありますので生徒が関わっているのは、この企画の部分だけです。
「京子さんののどかなおやつ」は、特産のマルメロについてもっと多くの人たちに知ってほしいという想いから、手軽に食べられるおやつを開発する企画を立てまして、地元企業の人たちと協力して商品化したものになります。京子さんですけれども、これは実際に手に取る消費者の方をイメージした架空の人物ということであります。
ぜひ皆さんにご賞味いただきたいと思っていますが、切り口によってはちょっとジャムが入っていない場合もありますのでご容赦ください。学校に注文いただければ企業の協力を得てご提供させていただきますので、各部局でイベントの実施の際にはご検討をお願いします。ただし、パンの注文は4個からということになりますのでお願いいたします。以上であります。

(太田副知事)
質問、意見、感想等ございましたら。よろしいですか。

それでは、協議事項に入ります。
本日、議題が多いものですから、ポイントを絞った簡潔な説明をお願いしたいと存じます。
はじめに資料1及び2につきまして岡地財政課長からお願いいたします。

(岡地財政課長)
財政課でございます。
説明に先立ちまして平成30年度の当初予算編成にあたり、各部局の皆様に多大なご協力を賜りましたことをこの場をお借りして厚く御礼を申し上げます。
それでは、資料1-1「平成30年度当初予算案のポイント」をご覧ください。平成30年度の当初予算案は、現在作定中の「しあわせ信州創造プラン2.0」で政策推進のエンジンと位置付けた「学びと自治の力」を念頭に置きながら、プランに掲げる6つの政策推進の基本方針に基づき編成をいたしました。このうち特に平成30年度に部局横断的に推進する重点政策を、14の政策パッケージとして取りまとめました。
一般会計の平成30年度の当初予算額は8,463億9,563万3千円となりまして、前年度当初予算額と比べ162億円余の減となってございますが、国の補正予算を活用して当初予算と一体的に編成した平成29年度2月補正予算額を加えますと、48億円余の増となってございます。
1ページ目後段から2ページ目にかけては、6つの「政策推進の基本方針」と14の政策パッケージについて記載してございます。また、2ページ目の後段ではチャレンジプロジェクトの展開に向けた取組や、喫緊の課題である健康づくり、人材確保への対応、森林づくり県民税の活用について記載してございます。内容は後ほど、それぞれの資料でご説明をいたします。
3ページ目をお願いいたします。平成30年度当初予算の姿について図をご覧ください。高齢化等により社会保障関係費が増加する一方、人件費や公債費など義務的経費は減少し、また中小企業融資制度資金や長野県立大学建設費の減などによりまして、予算総額は平成29年度当初予算額と比べ減となってございますが、平成29年度2月補正予算と一体的に編成した結果、トータルでは49億円の増となってございます。社会資本整備につきましては、長野県立大学建設費の減などによりまして平成29年度当初予算に比べ予算額は減少しますが、国の補正予算などを活用して道路などの基盤整備の充実や防災・減災対策、長寿命化対策などを進めることとしております。
詳細につきましては4ページをお願いいたします。社会資本整備事業のポイントをご覧ください。施設整備等では信濃美術館の整備、県立武道館の建設、県立図書館の整備などを進めるほか、県有施設の耐震化や文化会館の改修、老朽校舎の修繕の集中的な実施に加えまして、高等学校・特別支援学校のトイレ整備などを進めることとしてございます。また、公共事業ではリニア関連道路や三遠南信自動車道・松本糸魚川連絡道路などの幹線道路網の整備を着実に推進するほか、全国都市緑化信州フェアの会場整備などの都市公園の整備、防災・減災対策の推進、農林業を支える生産基盤の強化などに取り組むこととしてございます。
5ページ目、財政の更なる健全化をご覧ください。主要一般財源は法人関係税等の県税が増加することから前年度当初予算と比べ13億円の増と見込んでございます。県債発行額は通常債、臨時財政対策債とも前年度当初予算と比べて減少し、合計で37億円減少する見通しでございます。県債残高については引き続き減少していく見通しであります。
6ページ目お願いいたします。財政調整のための基金につきましては、これまで確実に増額を図ってきたところでございます。平成30年度当初予算では基金から92億円を活用せざるを得ない状況ですが、今後も歳入確保、歳出削減に努め最終的な取り崩し額の縮減に努めてまいります。健全化判断比率につきましては、県債発行の抑制等により引き続き健全な水準を維持していく見通しです。歳入の確保、歳出削減につきましては、それぞれに取り組み、必要な事業に財源を重点配分してございます。特に地方創生のための電気事業会計からの繰入につきましては、高等学校におけるICT機器の整備や県立図書館の整備に活用することとしてございます。
7ページ目以降は14の「政策パッケージ」に関する資料でございます。簡単に説明をさせていただきます。
8ページ目、「生きる力と創造性を育む教育の推進」は、2020年度までに県立高校全てにICT機器を整備するなどクリエイティブラーニングを推進するとともに、9ページ目、教職員定数の増などにより特別支援教育の充実を図り、発達障がい診療体制を整備するものなどでございます。
10ページ目、「高等教育の振興による知の拠点づくり」は、清泉女学院大学と長野保健医療大学の看護学部設置を支援するなど、県内の高等教育機関の魅力向上と県立大学ソーシャル・イノベーション創出センターにおいて、地域や産業の振興を促進することにより、高等教育機関を核とした地域づくりを進めるものでございます。
11ページ目、「生涯を通じて学べる環境の整備」は、県民が主体的に学ぶことのできる環境整備や地域や自治の担い手、支え手づくりを進めるものでございます。
14ページ目をお願いいたします。「革新力に富んだ産業の創出・育成」は、国の補正予算を活用して、「IoTデバイス事業化・開発センター」を整備するなど最先端技術の開発、普及に努めるとともに、15ページ、航空機システム拠点に国内唯一の設備を整備するなど成長産業の創出を図るものや、起業・スタートアップ支援に取り組むものでございます。
16ページ、「収益性と創造性の高い農林業の推進」は、ICTやドローン等の最先端技術の活用を進めるなど、収益性の高い経営体の育成に努めてまいるものでございます。
17ページ、「郷学郷就産業人材育成・確保」は、プロフェッショナル人材や若者など、信州を創生するさまざまな担い手の確保を図るほか、18ページ、AI・IoT等の活用による企業の労働生産性の向上を図るものでございます。
19ページ、「信州と関わりをもつ「つながり人口」の拡大・世界を魅了するしあわせ観光地域づくり」は、県観光機構にDMO形成支援センターを設置し、また二次交通の充実としてバスロケーション情報を発信するなど基盤を整備するとともに、20ページ、「インバウンド支援センター」を設置するなど、世界から観光客を呼び込む取組を実施するとともに、移住交流の促進を図るものでございます。
21ページ、「心豊かな暮らしを実現する文化芸術の振興」は、長野県初となる全国高等学校総合文化祭の開催や、信濃美術館の整備など文化芸術に親しむ基盤づくりを進めるとともに、「信濃の国」県歌制定50周年事業を行うなど、文化芸術の継承・活用を図るものでございます。
22ページ、「2027年国民体育大会全国障がい者スポーツ大会に向けたスポーツ振興」は、開催準備を着実に進めるとともに競技力の向上も合わせて強化するものでございます。
23ページ、「健康づくりの支援、医療・介護提供体制の充実」は、県民の健康づくりの取組を促進するとともに、8月からの子どもの医療費窓口負担の軽減や地域包括ケアの推進により、医療・介護提供体制の充実を図るものでございます。
24ページ、「地球環境への貢献」は、自然エネルギーの導入などによる脱炭素社会の構築や、25ページ、自然公園のグレードアップ、諏訪湖をはじめとする県内河川・湖沼の水環境の保全などを進めてまいるものでございます。
26ページ、「多様性を尊重する共生社会づくり」は、多様性を尊重しながら地域で共に暮らせる社会づくりを進めるとともに地域の自治力を活かして、困難を抱える方の支援を充実するものでございます。
27ページ、「女性が輝く社会づくり」は、女性が個性と能力を発揮して夢を実現できる環境づくりを進めるとともに、男女がともに職場や地域で活躍できる社会の実現を目指すものでございます。
28ページ、「子ども・若者が夢を持てる社会づくり」は、子どもを産み育てやすい環境づくりを進めるとともに、自殺対策を推進するなど様々な困難を有する子ども・若者への支援を充実するものでございます。
30ページはチャレンジプロジェクトの展開に向けた主な取組をまとめた資料でございます。記載した主な取組を端緒として、難しい課題の解決に向けて取り組むものでございます。
31ページからは喫緊の課題への対応として、健康づくり、人材の確保の二つについて具体的な対応策を取りまとめてございます。
32ページ、「“学びと自治”の力による健康づくりの新展開」は、都道府県別平均寿命で男性が2位に後退したことも受けまして、信州エースプロジェクトをより一層強力に推進することが必要でありまして、健康課題の見える化により県民や関係団体の皆様と問題意識を共有しながら、働き世代の健康づくりや高齢者の虚弱予防など進めてまいるものでございます。
33ページ、「人手不足の今を生き抜く信州の産業人材確保」は、有効求人倍率が高い水準で推移し、特に福祉介護などの分野での人手不足や専門人材の不足が顕著であることから、多様な人材の労働参加やUIJターン、地元就職などを促進することにより、必要な人材の確保を図るものでございます。
36ページは、「森林税を活用した信州の森づくり」についてまとめてございます。森林づくり県民税を活用し、里山整備をはじめ森林の多面的な利活用や、森林づくりに関わる人材の育成などを進めるものでございます。
37ページ目からは主要事業一覧となります。「しあわせ信州創造プラン2.0」の体系に沿って事業を整理した参考資料でございます。
次に資料1-2についてご説明を申し上げます。資料1-2は当初予算にかかる詳細な計数と、部局ごとの主な事業をまとめたものでございまして、説明は割愛させていただきます。
資料1-3をご覧ください。中期財政試算につきましてご説明を申し上げます。平成30年度当初予算案を基礎として一定の仮定のもとで試算を行った結果、引き続き一般財源が不足する見通しとなりまして、財政調整のための基金残高は減少していく見通しであることから、事業の見直しなどを徹底するとともに、予算執行段階におきまして歳入の確保、歳出削減を徹底してまいりたいと考えてございます。
2ページ目、県債残高につきましては減少していく見通しでございます。中期財政試算については以上でございます。
このほか、資料1-4では主な見直し事業をまとめたもの、資料1-5は地域振興局長からの提案・意見等の反映状況をまとめた資料でございます。説明は割愛をさせていただきます。
資料2-1をご覧ください。平成29年度2月補正予算案についてご説明申し上げます。今回の補正予算案は国の補正予算を最大限に活用して編成をいたしました。補正予算額は一般会計・特別会計合わせて211億円余で、うち一般会計は210億円余となってございます。一つ目の二重丸、「革新力に富んだ産業の創出・育成」は、工業技術総合センターにIoTデバイス事業化・開発センターや、機能性食品開発支援拠点等を整備するものでございます。2ページ目一つ目の二重丸、「収益性と創造性の高い農林業の推進」は、生産出荷体制の強化や、農業の担い手育成のための整備、高性能林業機械の購入、作業道や木材加工施設の整備へ助成するものでございます。次の二重丸、「安全安心な社会づくり」は、補助公共事業といたしまして、災害時の緊急輸送路の整備や河川改修等の実施、防災基盤の整備、無電柱化などのまちづくり・農村づくりの推進、農林業を支える生産基盤の強化などでございます。合わせて直轄事業負担金や地域鉄道の安全性向上、障がい福祉施設整備へ支援、いじめ・不登校等に悩む子どものためのSNSを活用した相談体制を構築するものなどが含まれてございます。次の二重丸、「自然環境の整備」は、自然公園内の老朽化した自然歩道の改修を進めるものでございます。
資料2-2補正予算案の概要は詳細な計数を記載したものでございます。私からは説明は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

(太田副知事)
ただ今の説明につきまして、質問・意見がありましたらお願いいたします。
どうぞ。

(小林総務部長)
私からも改めまして、今回予算編成方針の中でもお示ししましたが、部局長さんのリーダーシップによる予算編成ということで、それぞれ各部局おまとめいただきまして本当にありがとうございました。
また、総務部長調整も昨年からやり始めましたが、11月の早期からやらせていただきまして、知事査定まで論議をさせていただきました。そういう中で事業の熟度も上がったものもあろうかと思っております。この取組は、端緒だろうと思っておりまして、31年度予算編成に向けて、改善・改良していかなければならないと思いますので、今年の反省点、改善・改良のポイント等ありましたら、お伺いしたいと思います。
そうしたものをいただきながら、31年度予算編成をより良いものにしていくように取り組んでまいりたいと思いますので、引き続き皆様のご協力をお願いします。以上であります。

(太田副知事)
ほかにございますか。
知事、お願いいたします。

(阿部知事)
30年度当初予算案、それから29年度の補正予算案、総務部を中心に各部局で予算を練り上げて取りまとめていただきましたことを、まずは感謝申し上げます。
一つは、総務部長が今話したことに関連しますけれども、当初予算編成は、当たり前ですが毎年一回やっているんですが、後で新しい総合計画の話もありますけれども、常に政策を考え続ける組織にしていきたいなと思ってます。そういう意味で、予算編成のあり方もしっかり考えていく必要があると思いますし、県民の皆さまとの対話であったり、国の各省庁が何を構想しているか、世の中どうなっているんだといったような情報把握であったり、いろいろなことについて各部局長の皆さんにも考え方があると、今年の予算編成を通じて思ったこととか気付いたことがさまざまあると思いますので、そういったものをしっかり出し合って、これからの進め方を一緒に考えていきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
それから、今回の予算、「学びと自治の力で拓く新時代に向けて」というサブタイトルを付けていますけれども、新しい総合計画とパラレルで検討してきた、学びと自治の力で新時代を拓いていく予算だと思っています。「学びと自治」の観点をそれぞれの部局でも今回大分取り入れてもらっていますけれども、平成30年度予算がスタートとなりますので、ぜひこれからも「学びと自治」がそれぞれの部局において、どうしっかり位置付けていったかということについては、引き続き考えていってもらいたいと思います。
それから、今回の予算はそういう意味で、これまでの大きな5か年計画の方向性を新計画に引き継いでいるので、そういう意味では県民の皆様方に安心感を抱いていただくと同時に、希望を持ってもらえる予算になるようにということで編成をしました。特に、随所に例えばAI・IoTとかいろいろな新しい技術の話が出てきます。そういう意味では、時代が大きく変わる中で、次の時代に向けて今までの予算に比べると、私はかなり踏み出した部分が、各部局の努力もあって出た予算になっているのでないかと思っています。これからも新しい世の中の動きに積極的にチャレンジしていくという姿勢は、それぞれの部局で持ち続けてもらいたいなと思います。
それから、財政全般の話で、資料1-1の5ページから先ほど岡地課長が説明してもらった財政の話が出ていますけれども、おかげさまで県税収入は増加の方向ということで、県内経済、昨日株価の動きが若干不安定なところがありましたけれども、基本的に経済は良い方向に向かってきているなという状況であります。より一層税収が伸びるように、それぞれの部局、産業振興に努めていってもらいたいと思いますし、県財政としては引き続き県債の発行については抑制基調で、県債残高も引き続き縮減させるということで取り組んでいます。
大きな事業を抱えている部局もありますので、私からは各部局には、造るからにはしっかり良いものを造ってもらいたいと思っていますし、その反面、私の立場としては財政の持続可能性とか健全性も維持しなければいけないということで、両面をしっかり両立させていくということが重要だと思っています。今回の予算でも両面しっかり認識をしながら、総務部にも頑張ってもらって予算編成できたと思います。
これからは、各部局においてはポジティブな取組をどんどんしてもらうということと、総務部には財政の健全性を配慮してもらって、私は両方のバランスを取りながら、必要なものには重点的に予算配分しますし、そうでないものは極力抑制するということで、引き続きメリハリのある予算編成にしていきたいと思っています。今回そういう意味では打ち出すものは打ち出しつつも、財政の健全化の方向性は維持できたということで、仕上がりとしては皆さんのご協力の中で良いかたちになったんじゃないかと思います。
それから、企業局からは多額の一般会計繰入金を計上していただいて、そういう中で教育のICT化の推進等もできるということで、これは部局間連携で事業を進めていくことができる良い例だと思います。それぞれの部局、もちろん企業局のように稼いでいるわけではないので、繰り出しとか、お金出してというわけにはなかなかいかない部分もありますが、各部局でも例えばいろいろなパンフレットを作るときに広告を入れるとか、いろいろな財源確保の工夫はできると思いますので、引き続きこの財政状況についてはそれぞれの部局でもしっかり意を用いてもらいたいと思います。また、今後の対応あるいはこの予算執行に当たっては、便宜上、特定の部局に予算計上しているという感覚のものがありますので、各部局しっかり協力連携してこの予算がまずは県議会でお認めいただくことに力を入れますが、その後の執行の段階においても引き続き連携をしっかりとって進めていってもらいたいと思います。いろいろ話すときりがないので、私からは以上といたします。どうぞよろしくお願いいたします。

(太田副知事)
それではこれをもちまして、2月県議会定例会に提出する平成30年度当初予算案及び平成29年度2月補正予算案として決定をいたします。
次に資料3につきまして、竹村情報公開・法務課長から説明をお願いいたします。

(竹村情報公開・法務課長)
2月定例会に提出予定の条例案についてご説明を申し上げます。
資料3をお願いいたします。一部改正28件、新設2件、廃止1件の計31件の予定です。主な条例案のみご説明をさせていただきます。
最初に一部改正条例案ですが、1番から4番までは手数料関係の条例であります。諸経費の増減に伴い手数料を改定し、また新たな事務に係る手数料を定めるものですが、改定分につきましては今年度改正されました標準政令によるもののほか、おおむね3年毎に行っております事務経費の見直しによるものです。
5番の消防団活動応援条例ですが、引き続き消防団員として活動しやすい環境を整え団員の確保を図るため、協力事業所にかかる法人等の事業税につきまして、10万円を限度に二分の一まで減税する措置を、平成32年度まで3年間延長するものです。
9番から12番までは給与関係の条例です。人事委員会勧告に基づきまして、給料表を平均で0.14%引き上げ、勤勉手当、扶養手当の改正を行うほか、特殊勤務手当の改正等を行うものであります。また12番の退職手当条例ですが、国家公務員に準じ退職手当の支給水準の引き下げを行いますが、適用は来年度の退職者からとしております。
引き続き13番の県税条例ですが、企業立地促進法を改めました地域未来投資促進法に基づいて、県と市町村で作成した基本計画に則り、地域の特性を活かした経済普及効果が期待できる事業として県が承認しました、地域経済牽引事業を支援するために不動産取得税等の課税免除を行うものであります。
14番と19番から22番まで計5件の条例ですが、福祉施設の運営基準等を定める条例であります。国が従うべき基準等として関係省令で定めております基準の改正に伴いまして、施設職員の配置基準などを改正し、また新たなサービスに係る基準を定めるものであります。
続きまして24番のものづくり産業投資応援条例ですが、引き続き製造業等のものづくり産業を営む法人等の県内における投資や雇用を促進し、地域経済の発展を図るため不動産取得税の課税免除や補助の対象期間を、平成32年度まで3年間延長するものです。
26番の土地改良事業分担金徴収条例ですが土地改良法の一部改正によりまして、担い手への農地の集積の加速化を図るため、農地中間管理機構の借入農地につきまして、所有者の同意や費用負担なしに県が基盤整備事業を実施しうる制度が創設されたことに伴いまして、当該事業用の農地を目的外の用途に供した場合の特別徴収金を定めるものです。
次に新設条例案ですが、30番の住宅宿泊事業の適正な実施に関する条例であります。本年6月15日に施行となります住宅宿泊事業法によりまして、知事への届け出により年間180日まで民泊営業ができることとなりますが、同法におきまして生活環境の悪化防止のため、必要な限度において条例により、区域と期間を定め事業の実施を制限できることとされております。良好な生活環境の保全のために学校等の周辺地域などで期間を定めて制限を設ける、このことに加えまして、本県独自に事業者の責務として義務づける事項や、あるいは事業の制限等に関し意見を聞くための評価委員会の設置を定めるものです。規定内容の詳細につきましては末尾の別紙に記載してございます。
別紙2をご覧いただきたいと思います。本県独自の事業者への義務付け事項につきましては、この2に記載のとおり、周辺地域の住民に対する事前説明のほか、宿泊者の利用施設等の衛生確保、宿泊者の安全確保などを規定しております。また、4の制限の対象となる区域・期間につきましては17ページになりますが、この表に記載のとおり、学校等の周辺など7つの区域についてそれぞれ期間を定めて規制をするものです。
説明は以上です。よろしくお願いいたします。

(太田副知事)
ただ今の説明につきまして質問、意見ありましたらお願いいたします。
どうぞ。

(小林総務部長)
この条例につきましても、それぞれ各部局で練り上げた上で幹事会あるいは法規審査委員会で論議いただき、ここまでまとめてきていただきました。ありがとうございました。
とりわけ住宅宿泊条例は、各部局の職員の皆さんにも協力していただいて取り組んだということでありますが、今後の影響も非常に大きいものでございますので、条例の周知徹底の取組も引き続き各部局長さんのほうでお願いしたいと思います。

(太田副知事)
ほかにございますか。
知事何かございますでしょうか。

(阿部知事)
これも各部局と総務部で条例案をしっかり取りまとめていただきました。ありがとうございました。3点だけ申し上げます。
一つは手数料徴収条例、いろいろな手数料の改定をしているわけではありますけれども、受益者負担とはいえ県民の皆さんの負担を増加させるものが多いわけでありますので、それぞれの部局においてはしっかりと県民の理解が得られるような対応をしていってもらいたいと思いますので、よろしくお願いします。
それから一般職の給与条例、あるいは学校職員の給与条例、警察職員の給与条例、給与関係の改定、これは人事委員会勧告に基づいて実施をするというものではありますが、私どもの職員給与は県民の皆様方の負担、税負担によって基本的に賄われているわけであります。そのことは改めてしっかり各職員が認識をし、県民の皆様方の期待に応えるように、さらに「がんばるぞ」という思いをぜひ共有をしてもらえればありがたいなと思いますので、よろしくお願いします。
それから、最後3点目は住宅宿泊事業の適正な実施に関する条例案。これはかなり県の独自性が高い条例になっていて、規則で定めるべきこともさまざまあり、法の施行期日が極めて近接しているということで、健康福祉部、観光部を中心にここまで取りまとめてもらったことは大変ありがたいと思っています。まず県議会の議論の中で条例として成立させなければいけないことと、それからその後の規則制定であったり運用であったり、かなり難しい条例であると私は思っていますので、引き続き市町村はじめ関係の皆様方と十分情報共有をしながら、適正な運用が行われるように努力をしていってもらいたいと思いますので、よろしくお願いします。以上です。

(太田副知事)
それではこれをもちまして2月県議会定例会へ提出いたします条例案として決定いたします。
次に資料4につきまして小岩企画振興部長から説明をお願いいたします。

(小岩企画振興部長)
それでは「しあわせ信州創造プラン2.0(案)」につきましてご説明を申し上げます。
まずはじめに、一昨年の11月に総合計画審議会での議論を開始いたしまして以来1年3か月にわたりまして、まさに本庁、地域振興局含めて全庁あげての策定作業、議論を重ねさせていただきました。本日計画案をお示しすることができましたことに、改めまして各部局長並びに全ての職員の皆様方にこの場をお借りして御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
原案を昨年の12月15日に公表いたしましたが、その後、パブリックコメントをいたしまして、約160件のご意見を頂戴したところでございます。このほか、議会や各団体からもいただいたご意見につきましては可能な限り反映をさせていただきまして、本日の計画案にしてございます。お手元に計画の本編をお配りしてございますが、大変分厚うございますので概要の方で説明をさせていただきます。
資料の4-1でございます。まずこのプランの特色でございます。このタイトルにつきましては現行計画の基本目標である「確かな暮らしが営まれる美しい信州」を継承するということと、また「学びと自治の力」を前面に押し出して、未来志向の計画としてバージョンアップするということを意識したタイトルにしてございます。
全体の特徴を7つ書いてございますけれども、まずは「学びと自治の力」、これを推進エンジンとして全体の政策を展開するということ、それから5か年に留まらず、中長期的な視点で取り組むチャレンジプロジェクトというものを、6つ盛り込ませていただいているということ。また、各地域振興局に大変ご苦労いただきまして取りまとめいただきました地域計画、この部分も地域重視の観点で大変充実をしたものにしてございます。また、全体を通じまして国連が定めた持続可能な開発目標SDGs、これを強く意識したものとしてございますし、先に策定をいたしました信州創生戦略、この内容も当然、吸収・統合して人口減少への対応を重視したものにしているところでございます。こうしたものを推進するために、県組織自体も「学ぶ県組織」へ転換すると、事実上7つ目のチャレンジプロジェクトという位置づけにしてございますけれども、これらが大きな特徴でございます。
おめくりいただきまして全体像でございますけれども、計画の位置づけは、先ほど申し上げましたが、今後5年間の行動計画ではございますが、おおむね2030年の長野県の将来像を展望しつつ取りまとめたものでございます。
基本目標は現行計画の「確かな暮らしが営まれる美しい信州」を踏襲しつつ、「学びと自治の力で拓く新時代」という副題を付けさせていただきました。
政策推進の基本方針とめざす姿は、全部で6つの基本的な政策推進の柱、「学びの県づくり」、「産業の生産性が高い県づくり」、「人をひきつける快適な県づくり」、「いのちを守り育む県づくり」、「誰にでも居場所と出番がある県づくり」、そして「自治の力みなぎる県づくり」の6つの柱で構成をしてございます。上下にあります「学びの県づくり」と「自治の力みなぎる県づくり」を推進の柱としまして、大きく「クリエイティブな社会をつくる」という観点からの2つの柱、「安心で希望あふれる社会をつくる」という観点からの2つの柱という構成にしてございます。そして共通の視点としまして、右側に書いてございます5つの視点、「人口減少社会に立ち向かう」から「グローバルな視点を意識する」までを掲げておりまして、これが全体の構造でございます。
次のページ、重点目標でございます。これは、先に策定した信州創生戦略で掲げたものを踏襲しつつ、それをさらに進化させた構成にしてございます。すべての指標を一律に掲げるのではなく、まずは8つの重点目標を大きな目標として掲げました。これを実現するために、それぞれの政策推進の基本方針ごとにその中核となる関連目標を設定するということにしてございます。このほか、例えば信州創生戦略に掲げたKPIなどの指標は引き続きフォローアップ指標という形で、その推移を常に評価分析しながら、総合的な政策の展開につなげていくという整理をさせていただいております。重点目標としましては「クリエイティブな社会をつくる」という観点からはご覧の4つ、「安心で希望あふれる社会をつくる」という観点からは記載の4つ、全部で8つにしてございます。
おめくりをいただきまして、総合的に展開する重点政策でございますが、6つの基本方針ごとにそれぞれくくりをつけまして、ここにご覧いただいているとおり、それぞれ中見出しの形で重点政策を書いてございます。また、それぞれに関連すると思われる主なSDGsの内容につきまして表示しているところでございます。なお、それぞれのくくりごとの具体的な政策につきましては、9ページ以降にございますので、ご覧いただければと思います。
地域計画についてでございます。こちらにつきましては各地域振興局長を筆頭に、それぞれの地域振興局の職員の皆様方に非常に熱心にご議論いただきまして、地域を巻き込んだ議論もしていただきました。10の地域がめざす姿と重点政策を掲げており、それぞれの局の特色をかなり強く出していただいております。また、地域計画におきましても当然SDGsを意識するとともに、県域や県境を越えて連携する取組も掲載しております。
おめくりいただきましてチャレンジプロジェクトでございますが、全部で6つのテーマを設定してございます。人生100年時代や、持続可能でイノベーティブな社会づくりといった、大局的な観点を持ちながら、未来へ向けて挑戦していくプロジェクトということで、6つ選定させていただきました。これはあくまで構想レベルでございますので、これを具体化し実現していくのは、これから求められる作業でございます。そのためには多くの知恵と力を結集する必要がございますので、県庁に限らずさまざまな皆様と、また組織と連携をしながら進めていくことが不可欠でございます。このプロジェクトを通じまして、県の役割、また県組織の行動につきましても、より良い方向に変わっていくということにつながればと期待をしているところでございます。
おめくりいただきまして、学ぶ県組織への転換というところでございます。こうした大きな計画を推進するために、県組織自体も学ぶ県組織に転換することが必要になります。組織運営に当たっての経営資源というものに着目をいたしまして整理をしました。組織の構造、また組織運営システム、組織能力の強化、またその組織を担う人づくりという観点、そして組織風土という5つのくくりで整理をさせていただきました。こうした県組織の転換につきましては総務部中心に非常にご熱心にご議論いただきまして、誠にありがとうございます。これから県庁全体で組織の転換に取り組んでいただきたいと思っております。
最後になりますが、長野県基本計画の議決等に関する条例に基づきまして、計画案の実施方針、主要な目標及び実施期間を、資料4-3のとおり議案として2月議会に提出をいたします。ご承知おきをいただきたいと思います。議会でのご議論、議決をいただきまして、正式に長野県の新たな5か年の計画になるという運びでございます。
以上、簡潔でございますけれども、「しあわせ信州創造プラン2.0(案)」のご説明とさせていただきます。よろしくお願いをいたします。

(太田副知事)
ただ今の説明につきまして質問、意見がありましたらお願いいたします。
どうぞ。

(中島副知事)
今回の計画、一つのポイントはSDGsという国際的な議論をきちっと踏まえた計画にしたという部分で、各県と比較して非常に先進的な計画になったのではないかと思います。
このSDGs、各施策ごとに関連する目標を整理してわかりやすくなっていますけれども、計画を作る段階だけではなく実施の段階が非常に重要になってきます。このSDGsの目標は、どうしても途上国も意識した設定になっていますので、実施の段階では、ぜひ環境と経済と社会を統合して、一つの施策が環境や経済自体に複合的な結果、効果が出ると、そんな視点もぜひ意識して、実施の段階で検討いただければと思っています。
どうしても産業部局はその産業の視点が中心で、環境や社会福祉のところになかなか意識がいかない、または福祉施策の部分ではなかなか環境や経済までその視野が届かない、そうした中でSDGsを意識して政策の実施を考えていくということを、ぜひこの計画を契機に取り組んでいければと思っています。よろしくお願いいたします。

(太田副知事)
ほかにございますか。
知事からお願いいたします。

(阿部知事)
新しい総合計画を多くの県民の皆さんと、各部局でも対応してもらいながら企画振興部を中心にしっかりまとめていただきましたことを、大変うれしく思っておりますし、感謝しています。小岩部長から全体説明があったので、基本的に全く説明どおりでありますが、私の思いという観点で何点か申し上げます。
概要の1ページに特色が書いてありますが、「確かな暮らしが営まれる美しい信州」は継続ということであります。確かな暮らし、明日への希望を持って暮らせる、そして万が一のときには温かな支援を受けられる安心感がある社会をつくろうということが、確かな暮らしであります。継続ということなので、漫然と読み過ごしてしまいがちでありますけれども、基本目標でありますので、ぜひ「確かな暮らしが営まれる美しい信州」、もう一回各職員の皆さんにもしっかり認識をしてもらいたいと思います。
それから「学びと自治」というのが今回の新たな、そして重要な概念であるわけであります。いろいろな学びがあり、いろいろな自治がありますので、一言でこれというふうに言いづらい部分もありますが、むしろ「学びと自治」をキーワードに各部局でも引き続き考え続けてもらうということも重要だと思っています。「学びと自治」は、私はこれまでの歴史や伝統を踏まえた上でも長野県の特色だと思ってますし、これから未来に向けて長野県が発展していく上では、この「学びと自治」が極めて重要だと考えてます。それぞれの部局でもこの計画の策定に当たっていろいろ検討してもらいましたが、この「学びと自治」については引き続き問題意識を持って取り組んでいってもらいたいと思います。
それから、各地域振興局長中心にがんばって地域計画を作ってもらいました。策定当初から「地域編を充実します」ということで私もいろいろなところで申し上げてきました。おかげさまでそれぞれの地域の特色がよく出たものになっていると思っています。問題はこれを実行する、具現化するということが大切であります。各局長の皆さんには引き続きリーダーシップをとって、しっかり実現に向けた取組を進めてもらいたいと思いますし、本庁の各部局においては、この地域計画の実現に向けても、積極的な支援をしてもらいたいと思います。
SDGsのところは中島副知事が話されたとおりであります。経済、社会、環境、三側面、横の連携とか横串を刺すことを常に意識してほしいと思っていますけれども、どうしてもそれぞれの分野別の視点になりがちであります。今回「しあわせ信州創造プラン2.0」を作って、SDGsの概念を取り入れた計画にしましたので、ぜひこの3つの側面に統合的に取り組むということはしっかり意識してもらって、3つの視点に統合的に取り組む上では、くどいですけれども、各部局の相互乗り入れが不可欠であります。ぜひそこは各部局長の皆さんはもとより、各職員の皆さんもしっかり意識をして取り組んでもらいたいと思います。
それからもう1点、誰一人取り残さないということでありますが、これは県行政を進めるに当たりましては、なかなか声を上げにくいような人たち、声なき声、こうしたものにもしっかりと耳を傾け、意を用いて政策を進めていってもらいたいと思います。
それから、次の2ページのところに政策推進の基本方針を6つ掲げています。これはこの6つの構成はぜひ各部局長の皆さんにはしっかり頭に入れて、いろいろなところでアピールをしていってもらいたいと思います。特に、その右側にある共通視点のところは、計画を進めていく上で重要な視点なので、「人口減少社会に立ち向かう」「県民起点で現場に立脚する」「先端技術を活用する」「様々な主体と連携する」「グローバルな視点を意識する」、これは各部局の職員の皆さんにもぜひ強く意識をしていただくことを求めてもらいたいと思います。
あと8つの重点目標ということで、いろいろな目標を並列に羅列するのではなくて、我々が究極的にめざすべき方向性を端的に表している指標として重点目標の設定をしていますので、各部局がこれから政策を進める上では、例えば経済成長の実現に資する政策なのか、あるいは人口の社会増に少しでも結び付くものなのか、あるいは健康長寿日本一の維持につながるのか、再生可能エネルギーの自給率向上に資するものなのか、こうした点をそれぞれ所管している産業労働部だったり企画振興部だったり健康福祉部はもちろん意識しているんですけれども、さっき言ったように経済、社会、環境を統合的にやっていく上では、すべての政策を考えるに当たって、この8つの目標は常に念頭において政策の推進に当たってもらいたいと思いますので、このページもぜひしっかり頭に入れておいてもらいたいと思います。
全体的に、私は他の県の計画に比べて、長野県らしい未来志向のいい計画を取りまとめることができたんじゃないかと思っています。改めて県職員の皆さん、協力いただいた県民の皆様方に感謝をして、まずは県議会の皆さんにご理解いただき、そして実現していくということが、重要だということを改めて申し上げて、私からの御礼とします。よろしくお願いします。

(太田副知事)
それではこれをもちまして、「しあわせ信州創造プラン2.0長野県総合5か年計画案」として決定をいたします。
次に資料5につきまして、吉沢総務参事兼人事課長から説明をお願いいたします。

(吉沢総務参事兼人事課長)
それでは資料の5、平成30年4月の組織改正案についてお願いします。
直面する諸課題に対応し効果的に施策を推進するための改正を行うということで、まず本庁関係でありますが、一点目、高等教育の魅力向上や高等教育機関が持つ資源を活かした地域づくりを推進するため、現行の私学・高等教育課を私学振興課と高等教育振興課に再編をします。
併せて(2)ですが、県立大学の開学に伴い県立大学設立準備課は廃止をし、県立大学との連携担当を今ほどの高等教育振興課に配置するとともに公立大学法人に職員を派遣します。
次に(3)の国民健康保険室関係ですが、国保広域化に合わせまして県も保険者となりますけれども、併せて国民健康保険室を健康福祉政策課から健康増進課への付置に変更し、国保データを活用した健康づくりの取組などをより強化してまいります。
それからもう一点、本庁関係では国体準備室の設置ということで、2027年開催予定の国体及び障がい者スポーツ大会の準備・調整がいよいよ本格化するため国体準備室を設置し、スポーツ課に付置をいたします。
次に現地機関の関係でありますが、一点目、県税事務所再編です。これにつきましては平成29年度から名称変更をし、すでに再編を始めておりますけれども、システム改修とも今年度で終了することから、課税機能を基幹4県税事務所に集約をし、その他事務所は付置として、主に徴収・納税に特化した事務所に再編をするということで、2か年かけた再編が完成いたします。
続きまして、短期大学事務局につきましては先ほど申し上げましたとおり、県立大学事務局のほうへ業務を移管をし、事務局を廃止をいたします。
それから最後に佐久家畜保健衛生所上田支所ですが、業務の専門性あるいは緊急事案への対応強化のため、少人数分散となっております上田支所を今回本所に統合いたします。組織改正案につきましては以上です。

(太田副知事)
ただ今の説明につきまして質問、意見等ありましたらお願いいたします。
どうぞ。

(小林総務部長)
特に県税事務所につきましては、市町村ですとか県民の皆さんへの影響もございますので、一緒に取り組みをお願いしたいと思います。
また、春の人事異動に向けて各部局にご協力いただいておりますが引き続きよろしくお願いいたします。
それともう一点、本年度非常に寒波が来ておりまして、非常にインフルエンザの流行等、職員の健康管理が心配されているということでございます。引き続き健診結果による事後指導、精密検査の受診等を含めて、健康管理に意を用いていただきたい。
もう一つ、この寒波の関係で道路の凍結積雪等ございます。踏切事故等もございました。今日は、県外事務所、地域振興局の皆さんもいらっしゃいますので事故防止についてよろしくお願いしたいと思います。
年度末年度初めに向けて引継ぎですとか決算、予算の確定等ございます。綱紀の粛正等、事務の円滑化、引き続きよろしくお願いしたいと思います。以上でございます。

(太田副知事)
知事何かございますか。

(阿部知事)
特にないです。

(太田副知事)
それではこれを持ちまして4月からの組織改正内容として決定いたします。

(太田副知事)
次に報告事項に入ります。
恐縮ですが、時間が押しておりますので説明は簡潔にお願いいたします。
まず資料6につきまして、山本健康福祉部長から説明をお願いいたします。

(山本健康福祉部長)
「信州福祉事業所認証・評価制度」について報告させていただきます。
高齢化社会を迎えるにあたり、介護人材の確保は喫緊の課題となっております。そのために事業者における勤務環境の改善等の取組が重要でありますので、取組が一定以上の水準にある事業所を知事が認証し、業界全体の意識改革を促していくことを目的としております。
その結果、求職者の入職の判断につなげていただくとともに、我々としてもハローワーク等と連携をして、より良い勤務環境の事業所に入職者が増える取組を推進していきたいと思っております。
制度の略称は「信州ふくにん」といたしておりまして、県と包括連携協定を締結している、岡学園トータルデザインアカデミーの学生さんから提案をいただいているものです。来年度以降、さまざまな場面で周知PRをしていきたいと思っておりますのでご協力をお願いいたします。以上でございます。

(太田副知事)
質問意見ございますか。
知事よろしいですか。
次に資料7につきまして、油井建設部長から説明をお願いいたします。

(油井建設部長)
それでは資料7-1から3、平成29年度公共事業評価について説明をします。平成29年度に3つの評価の対象となった箇所につきまして、公共事業評価監視委員会に意見を求めたところでございます。
まず、再評価でございます。資料7-1でございますが、再評価の対象箇所は、建設部で道路が3箇所、砂防が1箇所、林務部で地滑りが1箇所でございます。委員会からは全ての箇所について県の妥当とする意見書の提出がありまして、これを踏まえて対応方針を案どおりとして決定いたしました。なお、網掛けした2箇所は詳細に審議をしていただきまして、結果は次のページに示したとおりでございます。引き続き早期の完成に向け、着実な事業の実施に努めていきたいと思っております。
続いて新規評価でございます。資料7-2でございますが、平成30年度に新たに着手しようとする10億円以上の公共事業箇所9箇所について監視委員会に意見を求めまして、全ての箇所で妥当と判断をいただきました。なお、網掛けした4箇所につきましては、特に詳細に審議していただきまして、頂戴した意見を事業に活かしてまいりたいと考えております。
続きまして事後評価でございますが、資料7-3でございます。事業が完了いたしましてから一定期間を経過した箇所、対象は113箇所ございますが、10箇所を抽出して監視委員会に意見を求め、全ての箇所で妥当と判断をいただいたところでございます。網掛けした3箇所は特に詳細に審議をしていただきました。それぞれアカウンタビリティーの確保、整備後の維持管理に対する配慮の重要性、また長野県らしい事業の在り方などについて意見を頂戴しておりまして、今後の事業や事業評価に活かしてまいりたいと思っております。以上でございます。

(太田副知事)
質問、意見等ありましたらお願いいたします。
知事何かございますでしょうか。
それでは続きまして、その他に入ります。3名の方から事前に通告をいただいております。時間の関係で質問意見等につきましては3人の方の説明が終わってからまとめてお願いしたいと存じます。最初に青木県民文化部長からお願いいたします。

(青木県民文化部長)
それでは信濃美術館の関係でございますけれども、まず3枚お配りをしてございます。1枚はですね「アンデパンダン展」ということでございます。信濃美術館、間もなく取り壊しに入るわけでございますけれども、最後のイベントとなります。第一弾としましてのこの「アンデパンダン展」でございますけれども、無審査・自由出品の展覧会ということで、県内在住の方から74点応募されており、それを展示をさせていただくものでございます。
続いて2枚目でございますけれども、本当にこれが最後でございます。最後のイベント「アーティスト・イン・レジデンスin長野県信濃美術館」は公募により決定した2組の若手作家が公開制作やワークショップを行います。期間等については記載のとおりでございます。最後でございますのでご覧をいただければと思っております。
それから3枚目でございます。芸術監督の本江邦夫さんによりまして「シンビズム20人の作家たち」ということで記載の期間におきまして、それぞれ県内4箇所で施設のですね学芸員の共同企画というかたちで開催されるものでございます。概要はご覧をいただきたいと思います。説明は以上でございます。

(太田副知事)
次に、山﨑林務部長からお願いいたします。

(山﨑林務部長)
信州ジビエの取組状況についてでございます。昨年11月16日、富士見町の鹿の一部の個体からセシウム汚染が確認されました。11月15日が狩猟解禁日ということでジビエシーズン到来という出鼻でございまして、大変その先を心配したところでございましたが、各部局からのお力添えのもとで、12月7日には富士見町の鹿の出荷制限と同時に、安全性を確認された個体については出荷再開を認める措置を国からいただいたところでございます。以降、各地域の取組を観光部等とともに歩きながら安全性を伝える中で、ほぼ販売先については2月中に再開する目途となってきております。
また、さまざまジビエ消費拡大に向けたプロモーションを展開いただくこととなっておりまして、この場をお借りして改めて感謝を申し上げる次第でございます。各振興局におきましても記載のとおり諏訪あるいは木曽、さらにはここには記載はないですが、長野振興局でも取組をいただいております。今後の主なものはこの後ろのほうの資料にいくつか事例を付けてございますので、時間がありましたらぜひ、職員の皆さんのご参加等についてご配慮願えればと思います。
いろいろこの間お世話になりまして、今後ともまたお世話になりますがよろしくお願いいたします。

(太田副知事)
次に、原山教育長からお願いいたします。

(原山教育長)
企画振興部、県民文化部と連携しながら「おぎ・もぎ・あべ鼎談」を3月21日の春分の日に開催をいたします。教育問題から学びに、大変造詣の深い教育評論家の尾木ママこと尾木直樹さんと、脳科学者の茂木健一郎さんにお越しいただきまして、阿部知事と鼎談を行っていただく予定になっています。
入場は無料ですけれども事前に申し込みをしていただきたいと思っています。定員オーバーの場合は抽選ということでありますが、貴重な機会ですのでご都合のつく方はぜひご参加をいただきたいと思っております。

(太田副知事)
皆さんから何か質問、意見まとめてございましたら、お願いいたします。
それでは最後に知事から報告事項含めまして、何かありましたらお願いいたします。

(阿部知事)
まず、信州ジビエは少し心配していましたけれども、無事出荷制限も解除されて、引き続き信州ジビエの普及が進むように、各部局で連携してもらわなければいけないので、林務部、観光部、農政部それぞれしっかり役割を果たしながら協力して進めていってもらいたいと思いますし、各地域振興局長の皆さんにもこのジビエ振興、引き続き取り組んでもらいたいのでよろしくお願いいたします。
それから、学びの県キックオフイベントとして位置付けた「おぎ・もぎ・あべ鼎談」、これは私は尾木さんと茂木さんの対談の本を読んで、「教育とは何?」という本ですけれども、非常に共感する部分か大いにあるということもあって、こういう企画をしてもらっているわけですけれども、ぜひこれからの「学びの県とはどうあるべきか」ということについて、県民の皆さんと問題意識を共有して、一緒に考えるスタートの場にしていきたいなと思っていますので、ぜひ多くの皆さんに参加をいただけるように、呼びかけていただければありがたいと思っていますのでよろしくお願いいたします。以上です。

(太田副知事)
以上で本日の部局長会議を終わります。

 

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