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更新日:2022年9月30日
厚生労働省は、『がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針』において、対象全体の死亡率を下げる効果が科学的に証明されているとして、市町村が実施することが推奨されるがん検診を定めています。
以下、指針に定められるがん検診について説明します。
(引用:国立がん研究センターがん対策情報センターウェブサイト がん情報サービス(外部サイト))
がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針(厚生労働省)(PDF:365KB)
(平成28年2月の指針改正前は、対象年齢が40歳以上、受診間隔が年1回でした。
当分の間、改正前の対象年齢・受診間隔で検診を実施しても差し支えないものとされています。)
胃部エックス線検査は、バリウム(造影剤)と発泡剤(胃を膨らませる薬)を飲み、胃の中の粘膜を観察する検査です。
胃がんを見つけることが目的ですが、潰瘍(かいよう)や良性の病気であるポリープも発見されます。
検査の感度(がんがある人を正しく診断できる精度)は、おおむね85%程度です。
検査当日は朝食が食べられないなど、検査を受ける際の注意事項があります。
副作用としては、検査後の便秘やバリウムの誤飲等があります。
検査を受けるにあたっては、事前に、担当医から検査の内容や不利益について説明を受けてください。
胃内視鏡検査は、胃の中を内視鏡で直接観察する検査です。
内視鏡を口から挿入するため、検査の準備として鎮痙剤(ちんけいざい:胃の動きを抑える注射)やのどの麻酔が必要です。
胃の中の小さな病変を見つけることが可能で、胃エックス線検査でがんなどが疑われた場合、一般に精密検査としても用いられます。
ただし、まれに注射や麻酔によるショック、出血や穿孔(胃の粘膜に穴を開けてしまうこと)といった医療事故の危険があります。
検査を受ける前には、担当医から検査の準備と内容、不利益について説明を受けてください。
「胸部エックス線検査」は、肺全体のエックス線撮影です。
「喀痰細胞診」は、主に喫煙者を対象として「胸部エックス線検査」に併用して行います。
喀痰を採取して、気管支等のがんから痰に混じって出てくるがん細胞の有無を、顕微鏡で観察します。
喫煙者などに発生する太い気管支の扁平上皮(へんぺいじょうひ)がんなどは、この検査で診断をつけられることがあります。
「胸部エックス線検査」と「喀痰細胞診」の組み合わせによる検査の感度(がんがある人を正しく診断できる精度)は、70%前後です。
がんやポリープなどの大腸疾患があると、大腸内に出血することがあります。この検査はその血液を検出する検査です。
便潜血検査が陽性になった場合には、その原因を明らかにするために、精密検査を受けることが必要です。病変から常に出血しているとは限りませんので、精密検査の代わりに便潜血検査を再度行うことは意味がありません。
安全、簡単、安価で、検診方法として非常に優れた特徴があります。
また、最も信頼性の高いRCT(無作為化比較対照試験)で死亡率減少効果が証明されています。
(引用:国立がん研究センターがん対策情報センターウェブサイト がん情報サービス(外部サイト))
細胞診は、婦人科の専門医によって子宮頸部の粘膜を採取し、がん細胞の有無やがん細胞の種類(組織型)を調べる検査です。
この検査によって子宮頸がんの診断ができます。
ただし月経(生理)中の場合、十分な検査ができない場合があります。
検査の感度(がんがある人を正しく診断できる精度)は50~80%です。
検査後に、まれに出血することもあります。
マンモグラフィとは、乳房エックス線撮影のことです。この検査では、医師の触診だけでは発見できないしこりを診断することができます。
小さな、とくに石灰化のある乳がんの発見に適しています。このほか、乳房の良性疾患などが診断できます。
検査の感度(がんのある人を正しく診断できる精度)は、80~90%です。
検査時に乳房をできるだけ平らにして撮影するため、多少の痛みがあります。
(引用:国立がん研究センターがん対策情報センターウェブサイト がん情報サービス(外部サイト))
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