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更新日:2024年10月16日
果樹試験場
長野県果樹試験場は平成元年からブドウの育種試験を開始し、無核で大粒の品種の育成を目標としています。これまでに「ナガノパープル」および「クイーンルージュ®(品種名:長果G11)」を育成しました。来歴・特性の概要は以下の通りです。
平成2年に「巨峰」に「リザマート」を交配して育成した3倍体無核品種です。平成16年に品種登録されました。品種登録時には「巨峰」と「ロザリオビアンコ」の交配組み合わせによる育成とされていましたが、花粉親が「リザマート」であることが明らかとなり、平成22年12月22日に公表しました。
ぶどう「ナガノパープル」に係るDNA鑑定結果について(PDF:422KB)(平成29年11月一部修正)
成熟期は長野県須坂市で9月上旬です。商品性のある果実を栽培するためには、花(果)房へのジベレリン処理が不可欠です。果皮色は紫黒で果粉が多く、果粒は倒卵形、13~15g程度、果皮のはく皮は困難、果肉特性は崩壊性で、果肉はやや硬く、歯切れが良く、フォクシー香を有します。皮ごと食べられます。糖度は18~21%、酸含量は0.4~0.5g/100mL程度です。収穫期前の降雨により裂果が発生する場合があることから、施設栽培を前提とします。
全国のぶどう栽培地帯
県内外において生産面積が拡大しています。
平成20年に、種子親「ユニコーン」に花粉親「シャインマスカット」を交配して育成した品種で、平成31年に品種登録されました(登録番号第274557)
育成地(長野県須坂市)において、成熟期(無核化処理した果実)は9月下旬頃である。「シャインマスカット」、「クイーンニーナ」とほぼ同時期で、「ナガノパープル」よりやや遅い。
果房は円筒形で、果粒の形は狭楕円体である。果房重は400~450gで、果粒重は12~13gである。果皮は赤色で、着色は良好である。
糖度は22~23%、酸含量は0.3~0.4g/100mLで食味は良好で皮ごと食べられる。適熟果にはほのかなマスカット香がある。
収穫直前の降雨等で裂果が発生することがある。
既存のブドウ栽培地域ならどこでも栽培できます。
※「クイーンルージュ」は県が取得した商標です。育成時の系統名は「ブドウ長果11」、品種登録名は「長果G11」です。
過去の文献により作成したブドウの親子関係を図にしました。長野県育成品種以外を含みます。添付ファイル(画像)をご覧ください。ブドウの親子関係図(PDF:162KB)
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