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更新日:2014年6月20日

第943回長野県教育委員会定例会会議録

 

1 日時

平成24年(2012年)7月12日(木曜)午後1時30分から午後5時45分

2 場所

県庁 教育委員会室

3 資料

議題

議第1号 職員の処分について

 

教育長報告事項

(1)平成24年6月県議会定例会の結果について

(2)「教員の資質向上・教育制度あり方検討会議」の設置について

(3)学ぶちから・学校力専門委員会からの提言について

(4)平成25年度長野県公立学校教員採用選考申込状況について

(5)長野県諏訪清陵高等学校附属中学校(仮称)地域説明会の開催状況について

(6)長野県特別支援教育推進計画(案)について

(7)学校経営概要について

(8)平成24年度長野県社会教育委員会議の概要について

(9)平成24年度全国高等学校総合体育大会の開催について

(10)信州スポーツサミット2012の開催について

(11)ロンドンオリンピック・パラリンピック代表選手(長野県関係者)について  

その他

第2次長野県教育振興基本計画の構成(案)について

4 出席者

委員

 

委員長 矢﨑 和広

委員長職務代理者 耳塚 寛明

委員 野村 稔

委員 高木 蘭子

委員 生田 千鶴子

教育長 山口 利幸

 

その他

市川教育次長、荒深教育次長、田中教育総務課長、笠原義務教育課長、田中高校教育課長、

成沢特別支援教育課長、武田教学指導課長、澤井心の支援室長、阿部文化財・生涯学習課長、松野保健厚生課長、原スポーツ課長

 

 

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矢﨑委員長
 ただいまから第943回教育委員会定例会を開会します。
 議事に入ります。本日の審議事項中、議第1号「職員の処分について」は、特定の個人に関する情報が含まれている案件であります。つきましては、議第1号を非公開で審議することが適当と思われますが、御異議ございませんか。

全委員
 異議なし。

矢﨑委員長
 御異議がないようでありますので、議第1号につきましては非公開で審議することに決定しました。なお、議第1号の審議につきましては、本日の最後に行うこととします。
 以上で議事を終わります。
 続いて、教育長報告事項に入ります。最初に、報告事項1「平成24年6月県議会定例会の結果について」、田中教育総務課長から説明してください。

田中教育総務課長
 (資料説明)

矢﨑委員長
 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたらお願いをいたします。
 ちょっと補足をさせていただきますが、議会の中で教育委員会の会議のあり方についての御指摘がありました。具体的には、高校入試の数学・理科の問題が難しかったことについて、教育委員会において議論されていない、怠慢ではないかというご指摘がありました。実は、定例会の前に意見交換会を1時間から1時間半ほどしているわけでありますが、その中でその御指摘をいただいて、その問題の解決についての議論がされていたところでありますが、議事録として公表されない部分でありましたので、御指摘はごもっともであります。県民が高い関心を持っていることについてはできるだけ、いわゆる議決事項でなくても定例教育委員会の場で議論をする、そんな形にしていきたいと、そのように委員長として答弁申し上げたわけでありまして、今日も本来ならばこの中に出ない内容と思われることもあるかもしれませんが、できるだけこの定例教育委員会の場で議論をし、報告事項を受ける、こんな形にしたいと思いますので、多少時間的には長くなることがあろうかと思いますが御理解をいただきたいと思います。
 なお、会議録のホームページ公表まで2か月かかっているという御指摘もいただきました。そのことについても、できたら1月くらいでホームページに載せられるよう準備をしてくれと、そんなお願いもしてありますので御理解いただきたいと思います。
 それでは、特に御意見がないようでありますので、報告事項1を終了します。
 次に、教育長報告事項2「『教員の資質向上・教育制度あり方検討会議』の設置について」、同じく田中教育総務課長から説明を願います。

田中教育総務課長
 (資料説明)

矢﨑委員長
 検討会議につきまして説明がありました。当初の予定よりも多少遅れ気味なところがありますが、教育委員会と知事部局と共同設置ということで、意見調整等々の時間が多少必要な部分があったと聞いています。何か御意見、御質問がありましたらお願いいたします。

生田委員
 よろしいですか。

矢﨑委員長
 どうぞ。

生田委員
 ありがとうございます。検討会議の設置が7月に設置と書かれていますけれども、設置は7月にするけれども第1回会議は8月ということでしょうか。

矢﨑委員長
 どうぞ。

田中教育総務課長
 いわゆる要綱を施行した日に、検討会議が設置されているということです。委員の方を決めてから、今のところ開催は8月を予定しております。

矢﨑委員長
 どうぞ。

生田委員
 ありがとうございます。委員の決定は、大体いつぐらいになるのですか。

矢﨑委員長
 課長。

田中教育総務課長
 倫理向上専門部会は、7月中に開催したいと思っておりますので、それの一週間位前までには部会員を決めていなければいけませんし、検討会議の全体の方も、今できるだけ急いでいるところでございますけれども、委嘱をしていきたいと思います。
 なお、公募につきましては、先ほどのお話のように7月24日までは公募をしておりますので、その後の選任におきますと18名全体が決まるのは、やはり7月末から8月にかけてになろうかと思っております。

矢﨑委員長
 どうぞ。

生田委員
 となると、倫理向上専門部会のその後になるという格好ですね。そうすると、7月中の開催は難しいのではないかと思いますがいかがでしょうか。

田中教育総務課長
 倫理向上専門部会には公募委員は入らない形になっております。先ほどの設置要綱で申し上げますが、専門部会について、倫理向上専門部会は設置要綱で設置するとされてますので、メンバーが決まり次第開催をしていきたいと思っております。

矢﨑委員長
 選考をして、7月には開催できると。

田中教育総務課長
 はい、そうです。

矢﨑委員長
 そういうことですね。どうぞ。

生田委員
 専門部会が4つあるという御説明でしたが、採用、人事は本当にこれは大切なことですし、研修、評価も大切かと思うのですが、なぜ倫理だけ早めに開会するのか。全体会ができて、そこで問題点を洗い出して、それを各専門部会に検討していただくという、そういうイメージが私はあったのですけれども、なぜ倫理だけが先に始まるのか。その説明をお願いいたします。

 

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矢﨑委員長
 課長。

田中教育総務課長
 それでは、2ページのスケジュールを見ていただきたいのですが、要綱上では7月に検討会議を設置いたしまして、合わせて倫理向上専門部会も設置されております。今メンバーを、検討会議も含めて専門部会の方も選定行為を行っているところですけれども、この検討会議自体がやはり不祥事から発生した検討会議であるということで、倫理向上専門部会で過去の不祥事等につきましての資料等、それからこの分析等の議論を1回目でやっていただきまして、その中で課題を出していただき、第1回目の検討会議で報告をしていただいて、第1回の検討会議で他の残りの3つの専門部会を設置することを決定していただくという流れを考えております。ですので、倫理専門部会だけ先行して実施させていただきたいと思っております。

生田委員
 ありがとうございます。定例会の中でも、資質ということに関してはほんの一部の先生方に問題があって、他の先生方は本当に一生懸命やっているというのが大体の共通の認識かと思うのですね。それで、今までも各学校でいろいろ取組があったり、教育委員会としても不祥事撲滅のための働きかけがあったりしたにもかかわらず、不祥事がなくならないと。続けて起こっているというこの現実をしっかり見た時に、先生一人一人の資質、倫理観ということよりもっと前の問題として、制度に私は問題があるのではないかと思うのですね。それは、例えば本来であれば先生方は授業研究にしっかり時間を割いて、そこで子どもたちが成長していく姿に先生としてやりがいを見出したりとか、本来であればそういう姿があるべき姿にもかかわらず、現実としてはなかなか時間の確保が難しかったり、部活動の方に時間を割いたりとか、そういった制度的な問題がやはり解決されないことには、こういった表面に現れてきたことへの対処だけでは、なかなか県民の皆さんにお答えできるような結果を出すことが難しいように思うのですね。
 そういったことを考えた時に、この専門部会に制度についてしっかり考える部会が設置されていないところにちょっと疑問があったりするのですけれども、それについてお考えがあればお聞かせ願えればと思います。

矢﨑委員長
 課長。

田中教育総務課長
 委員御指摘の、いわゆる教員一人一人の資質の問題で不祥事が起きているのではないという御意見。それは、不祥事が発生した段階で委員さんの皆さんからも御指摘いただいたし、県民の方々にもそういう御指摘がある中で、やはり教員にかかわる採用・人事、研修や評価についての仕組み、それから制度、そういうものについても、しっかり外部の方から御意見を聞かなければいけないということで、このような専門部会を立ち上げて外部の委員を選任して検討していただきたいと思っております。
 今、制度とおっしゃいましたが、それが例えば採用・人事や研修や評価以外のものに関する制度の議論になる場合も当然出てくると思います。そうした時には、そういう制度をしっかりと議論する必要があるということを、それぞれの部会の方でも、検討会議の方でも、そういう部分に課題があるのだという指摘をしっかりいただかなければいけないと思っております。
 そうしたことを受けて、県民の方から早急に形としての検討が必要だということで、非常に期間を短くしておりますので、倫理向上についてはできるだけ早く結論を出していきたいと思います。採用・人事や評価につきましては年度内ということにしておりますけれども、そういう他の諸々の制度にまで影響するものを、この短時間で結論を出すのはいかがなものかなと思いますので、そういう課題抽出はぜひやっていただき、また次年度への検討事項になっていくのではないかと考えております。

矢﨑委員長
 どうぞ。

生田委員
 ということは、専門部会で熟議をしていただいて、その中で制度的にも問題があるという、そういった提言をいただくことによって、早急には、それに対する結論が出ないにしても、そちらの方向で今年度、次年度、また必要に応じてしっかりそれは制度の見直しもやっていくという考えであると理解してよろしいのでしょうか。

田中教育総務課長
 基本はそういうことですけれども、やはりそういう制度という大きな話になってくると、市町村と県との関係とか諸々の問題も出てきます。また、予算的な問題も出てくると思います。どういう課題が出るかという部分もございますけれども、基本はここにございますように、順次所要の措置を市町村教委と連携・協働して対応していくのだというスタンスは変わりません。

矢﨑委員長
 どうぞ。

高木委員
 基本的には検討会議なり、あるいはそれぞれの部会の中できちんと話をしていただければいいことなのですけれども、倫理向上専門部会に対して、今までの不祥事のいろいろな資料を示してというか渡して、それをもとに議論をしていただくというお話がありました。資料となるものが通り一遍のこういう事例があって、処分がこうなったというだけではなくて、その時に例えば学校として、あるいは管理者の校長として、あるいは教育委員会としてどのように対処をして、その後処分も含めてその後は一体どうなっているかと。これは、例えばほんの小さな万引きをしたにしても、普通の一般の社会人、大人がもしやったのなら、たとえ出来心で小額のことであったとしても、本当に社会的な生活を失うほどのダメージを受けるのだということを、普通の頭の人間は分かっているけれども、その時その人にとっては分からないでやってしまうという。そのようなことがありますので、教員の不祥事ということはあるにしても、すべてその時にどのような対処をして、どのような処置をして、あるいはその時どういう考えだったかということも含めて、資料として明らかにしていただければいいなということを思います。
 それともう1つは、これも大変倫理に関わることでなかなか簡単に決まることではないとは思うのですが、例えばある人が、教員として必ずしも適格性が充分ではないという判断をされたとしても、免職にするとか、教員以外の場所にポジションを移すわけにはいかないというような採用の状況があります。教員として採用された人はずっと教員でいると。そうすると、できるだけ子どもの影響が少ないポジションへ送るしか手がないというようなジレンマが、おそらく現場にはあると思うのですね。そういうことも含めて、ではそれ以外の適切な場所に移す可能性といいますか、やり方というか、方法があるかどうか、そんなことも課題としていただけたらということを感じています。

山口教育長
 前にこの検討会議を御提案した時に、私どもはもう少し時間の幅を、検討の幅を考えていたわけですけど、もっと早急にやるべきという御指摘もいただきまして、要綱は年度末、今年度末をもって提言をいただくという形にしました。実際、年度途中のことでありますので、かなり日程的にはタイトだと思っております。それが故に、今御指摘もありました、例えば倫理向上専門部会において過去の代表的な事例を分析して、今、高木委員のお話があったように、あるいは先ほどの生田委員の御意見にも関連しますけれども、やはりその事件の背後に、例えばその教員とその教員の所属した学校の有り様、あるいは管理職と教員の有り様でありますとか、あるいは先日の事例の中にもありましたけれども、市町村教委と学校の関係、あるいは市町村教委と県教委の責任分担の権限の分担の問題ですね。こういったことも当然話題にした上で論点を整理して、提案していきたいと思います。
 それから、2点目にありました不適格教員の対応の制度もあるのですけれども、それから教員以外の職員へのルートも、一応制度としてはあるのですけれども、まだ実際の運用事例というのがないままで来ております。だから、そういう職員の分限といいますか、そういった部分についての課題も、当然ここで話題になるのだろうと思っております。できるだけ議論していただくように、しかもなおかつ実際に起こった現場の様子などもできるだけ丁寧にお伝えできるように、空理空論の議論にならないように、そんな点を注意しながら、配慮しながら資料提供を図ってまいりたいと考えております。

矢﨑委員長
 他に御意見はございますか。どうぞ。

耳塚委員長職務代理者
 今の教育長のお答えに全くそのとおりだと思いますので、どうぞそのように進めていただきたいと思います。特に、原因と結果の関係について思い込みではなくて、やはり事実に基づいた分析をすることが大事なことで、そこから初めてどうしたらいいのかということが出てくるのだと思います。よろしくお願いいたします。

矢﨑委員長
 さっき、生田委員が言われたように、制度に大きな問題があるという考え方はあると思うのですね。ただ、今回の検討会議、それぞれの専門部会の考え方が制度改定ありきで進んでしまうと、まず制度をどういうふうに変えるかというところから早急に進んでしまうと、本質的な部分の議論がされなくなる可能性がある。そういう意味で、採用・人事とか研修とか評価、そして倫理向上、それをオールラウンドに今まで1つの検討会議で議論されたということはあまりなかったので、そこに外部の方や有識者の方の意見を聞きながら、本来の採用というのはどうなのか、研修というのはどうなのか、評価というのはどうなのかということを、教育界の現状を踏まえた上でいろんな御提言をいただいて、その結果いくつかの点は制度に関係してくると思うのですね。その制度に関係してきたものは、これはこれからの方向ですが、新年度またそれをテーマとした何らかの検討会議がメンバーを変えて行われる可能性があるというように考えていますが、そこら辺は課長、どうでしょう。

田中教育総務課長
 当然、知事部局の方と議論をする中でも、やはり教育委員会だけでどうこうなりませんので、そういう部分においては今後どこが主管になるか分かりませんけれども、やはり出てきた課題によっては、議論は当然発展していくものだと思っております。

矢﨑委員長
 どちらにしても何回もできることではないので、そこで検討会議や専門会議で得られた果実をできるだけ活かしていく。制度そのものをアンタッチャブルにしないで踏み込んでいく。それが当初の大きな目的でもありましたので、そんな進め方をしていただけたら望ましいなと思いますので、よろしくお願いをします。
 他に御意見、御質問はございますか。

野村委員
 はい、お願いします。

矢﨑委員長
 野村委員どうぞ。

野村委員
 私も前回の時に申し上げたのですが、この検討委員会の発足は相次ぐ不祥事から挙がったわけでして、それでできるだけ年内に提言ができるようにというお願いをして、かなり忙しいスケジュールの中で毎月1回に近いような検討会議を重ねていただくということであります。慎重にやるということは大変大事なことなのですが、こういう不祥事の状況の中でスピード感を持って対応することがまず大事だと思います。ですから、無理なところはあると思いますけれども、ぜひこのスケジュールに則って3月末までに提言ができるように、厳しい日程だと思いますが進めていただけるよう重ねてお願いしておきます。

矢﨑委員長
 これは、教育総務だけではなくて、それぞれの課が担当していくということですよね。

田中教育総務課長
 はい、そうです。

矢﨑委員長
 はい。それではよろしくお願いします。他にございますか。それでは、教育長報告事項2を終了します。
 報告事項3「学ぶちから・学校力専門委員会からの提言について」、田中教育総務課長から説明してください。

田中教育総務課長
 (資料説明)

矢﨑委員長
 膨大なボリュームでありますので大変でありますが、何か御意見、御質問がありましたらお願いいたします。どうぞ。

生田委員
 お願いいたします。こちらの資料を全部読ませていただいて、1つ違和感といいますか、あるのですけれど、これは第2次長野県教育振興基本計画策定に向けた提言を書かれていますが、5年後を見据えてこういった形で教育を持っていこうとして提言されたものとして理解してよろしいでしょうか。

矢﨑委員長
 課長。

 

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田中教育総務課長
 この提言書の最後の33ページに専門委員の方々の名簿があって、その2に検討経過がございます。この専門委員会の設置にあたりましては、やはり第2次長野県教育振興基本計画を策定していくということで、その中でも特に学力と学校力につきまして専門家による提言をいただこうということで、計画を作るための専門委員会ということで提言をお願いしたところでございます。

矢﨑委員長
 どうぞ。

生田委員
 長期にわたり、本当に熟議をしていただきましたこと、ここにはまず感謝いたします。それで、私が何について違和感があったかといいますと、戦後国力を上げるために上から与えるという教育がずっとなされてきたと思うのですね。その時代の中ではとても必要なことだったと思うのですけど、これからの時代は、ヨーロッパなんかでもそうだと思うのですけれども、上から与える教育から自分で取っていくような、作っていくような、そして、それにどうサポートできるかという教育にこれからは変わっていかなければいけないのではないのかと。
 これを策定されたこの資料を見ますと、与える側としていろいろ本当に考えていただいて、多彩な取組を提供していただいているわけですけれども、果たしてこれからの教育が上から与えられたものを取っていくような、そういった流れでいいのかというところがまず疑問を感じたことなのですね。やはり考え方、いろんなことが多様化している今の世の中で、下の声を聞きながら何が必要であるかということをやはり真剣に考えていく時代に、少しずつシフトしていかなければいけないのではないのかなと、私の考えです。
 そういったところで違和感を感じたわけですけれども、その中で具体的にいろいろあるのですが、例えば資料の大きな33、小さな29と言った方がいいですかね、これの一番下、アの3つ目の○なのですけれども、「教員が生き生きと活動できる状態を把握し、その環境づくりを目標としていくことは、子どもたちへも好影響を与える」と。言っていることは間違いではないのですけれども、子どもたちに好影響を与えるという視点から考えるとすれば、保護者が安定して幸せであることも子どもたちに好影響を与えることですが、保護者サイドのことは一人ひとりが考えてやっていかなければいけないと。ここのところがまず、先ほど言いました上から与える、そういった姿勢が如実に表れているのではないかと。ここういった項目を、もし入れるとしましても、教員一人ひとりを管理していく上のことであるかと思うので、違うところにそういった管理者としてこういうふうに教員一人ひとりを比較して見ていくというような文言を入れることは、施策としてはありなのかもしれませんが、ここにこういった文言を入れることに対しては、誰のための学校なんだろうと。教員が生き生きするこの環境づくりの目標というような、この言葉にはすごく違和感を感じました。 それと、大きな31、小さな27ページなのですけれども、ウの「方向性に係る施策例」というところで、この後の報告事項にもたくさんのアンケートを学校現場にお願いしているかと思うのですけれども、以前の教員のアンケートの中でも、教育委員会からのアンケートがとても負担に感じると、そういった声もありますので、このウの中に、教育委員会からのアンケートの精選というようなことも入れていただいた方がいいのかなと感じました。
 それと、26ページですけれども、ア「現状と課題の認識」のところで、「教員の多忙感は」と書かれています。これは本当に多忙ということなのか、ただ多忙に感じているということなのか。やはり、多忙と多忙感は違うと思いますし、以前のアンケートでも残業時間が0~30分の方がほとんど8割でしたか、9割近かったでしょうか。ほとんどの先生方は残業時間がそれだけであったと思うのですけれども、これが多忙ではなくて多忙感ということであれば、またそれなりの対応の仕方、対処の仕方、改善の仕方があるかと思うのですけれども、これはどちらなのかなと思いました。それと。

矢﨑委員長
 一旦切りますか。

生田委員
 そうですね。

矢﨑委員長
 答える方も分からなくなってくるから。では、今まで3つくらい質問をいただきましたが。

田中教育総務課長
 すみません。私の説明があまりよくなかったのかもしれませんが、専門委員会から7月6日、既にこういう提言書という形でいただいておりますので、この中を修正することはできないので、その御理解をいただきたいと思います。そして、このままが振興計画の原文になるという意味ではございませんし、まだここに入っていない、スポーツの部分とか、それから特別支援教育の部分とか、それから生涯学習の部分とか、その他の私学とか、知事部局に関するものも含めたものが教育振興基本計画になります。また、ここでいただいた提言の中で実際に具体化できるもの、そういうものを議論しながら、具体的な施策の方も検討していくような話になろうかと思います。
 確かに、教員が活動できる状態を把握してと。これは、文面の形の御意見かもしれませんけれども、こう言っては何なのですけれど、先ほどの検討会議のところで、やはり評価とか、それから研修とか、人事とか、やはりそれも今頑張っている教員がより一層モチベーションを持ってやっていける、そういう仕組みづくりをしていきたいというところで立ち上げられた検討会議でございますので、そういう意味ではぜひ教員には本当に頑張って児童生徒に向かっていって、職責を果たしていただきたいなと思っております。
 それから、教員の多忙感の部分につきましても、また今度の検討会議の中でも十分議論がされていく、また、倫理向上部会の中でも議論がされていくという気はしております。そういった中で、多忙なのか多忙感なのかという部分。これも本当に現場の声をしっかり聞く中で、そういう議論もやはり進めていくのかなと思っております。答えになっているかどうか、すみません。

矢﨑委員長
 課長、この提言が全体の振興計画策定の基本的には骨子になるということでいいわけですよね。ある部分をここが受け持つという考え方なのですか。そこら辺はどういう位置付けになりますか。

田中教育総務課長
 学校教育分野ということで、今回の専門の委員会を作っていただき、学校教育分野における計画の重要な部分ということで御提言をいただいておりますので、十分この要素として盛り込んでいく話になっております。

矢﨑委員長
 基本的には、この提言を振興計画に入れていく。学校教育分野では入れていくという考えでいいですか。これをどこかでまた変更したりするわけですか。学校教育分野にこれ以外の、どこかの委員会や検討会議で変更できるようになるわけですか。

田中教育総務課長
 学校教育分野については、外に議論しているところは計画づくりにおいてはありませんので、主はここになろうかと思います。ですので、そうした部分においては、教育委員会の中でも十分議論していただければと思っております。

矢﨑委員長
 関係なさった耳塚委員さん、何か御意見はありますか。

耳塚委員長職務代理者
 御意見ということではなくて、オブザーバーとして教育長と野村委員と私がこの会議に出席をしておりました。それで、比較的大きな議論となって最後まで引きずったポイントといたしましては、先ほども御紹介がありましたように長野県教育スタンダードの部分でありまして、その長野県教育スタンダードというのは一体どういう概念であるのかということと、もう1つは具体的にこれをどういう形で設定をして、できれば基本計画の概要として提示していけるかというところでございました。結果としては、大きなページ番号の15ページの形に最終的になりました。概念の点では、ここの下の方の○にあるようなところでございます。
 それで、今回は長野県教育のこれまでの伝統とか財産を発掘して、それが本当にこれから維持していくべきもの、あるいはもっと高い目標として設定していくべきものが明確に浮かび上がってくればよかったのですけれども、実はその作業自体またこれから相当の時間を要するということで、今回は基本計画の中身として今後こういうスタンダードを発掘して設定していくということを掲げるという、基本的な考え方に落ち着いたところです。

矢﨑委員長
 どうぞ。

野村委員
 私も専門委員会に出席をさせていただきました。先ほど課長から説明がありましたように、多岐にわたる分野の専門家の皆さんから様々な意見が出されまして、こういう方向性の提言をいただいたことがこれからの学校教育分野においての方向性の中で活かされなければ、このことは何もならない。ぜひ活かしていただきたい、大変重要な意味を持つものだと思っています。ですから、これを無視されるようでは、何のためにこれだけ忙しい人たちがこの検討会議に参加したのか分からなくなる。その方向性の中で、今、概要版で発表があったような方向にまとまりました。大前提として学校教育分野の大きな柱となることをぜひお願いしたいと思います。
 それで、私が個人的に思っているのは、今、耳塚先生がおっしゃられたような長野県らしい教育というのは何であるかと。ここに相当多くの時間を費やして、簡単に言えばこれが「教育県長野」と言われた、そこをもう一度実現していこうと。こういう熱い思いから、この長野県教育スタンダードというのが浮き彫りになってきて、私は大変な成果だと思っています。これは、よそと競争する意味でも何でもないのですが、長野県の特長を生かした教育というものが、ここを今後検討していって明確になるに連れて、大変大きな力になってくるということで、ここの大きな15ページにありますような内容になってくるわけですが、読めばこの通りのことなのですが、大変大きな成果がここに出ていると思っています。
 そういうことで、ぜひ長野県らしい教育というところをしっかりと認識して、そしてポイントは学校だけではなくて、地域も企業も一体となって進めていくということで、これを進めていってもらいたいと。このような感想でございます。

矢﨑委員長
 はい。

山口教育長
 私も議論に参加させていただきました。先ほど生田委員の学ぶスタイルを戦後のものと根本的に変える必要があるのではないかという意見ですけど、私の理解では、これから必要とされる力というものを現状分析なんかで抽出した後、小さな文字の10ページ、大きな14ページの10行目辺りですが、一人ひとりの持つ強みが最大限に発揮されると同時に、子どもたち同士の学び合いといいますかね、そういったスタイル、例えば現状と課題の中で、子どもたちが考えたり話し合ったりするような時間が、今まで比較的欠けているのではないかというそういう現状認識とか、高等学校を含めてこういった授業のあり方の転換が必要でありますとか、そういったことまで触れて、議論になったという記憶はございます。単に与えられたものを消化して吐き出していくという、そういう教育が善とするような、そういった議論とは違った議論がされてきたと思っております。

矢﨑委員長
 どうぞ。

生田委員
 私も、こちらは本当に膨大な時間を割いて、本当に細部にわたり真剣に議論していただいて、子どもたちのためにと思って作られた提言だと思いますので、全く私も否定する気はございません。ただ、これを活かすポイントは、ベースとしての思いというか、考え方というか、姿勢ですね。やはり今、長野県スタンダードという話がございましたけれども、長野県は本当に不登校の児童生徒が多いと、この現状をまずしっかり見た上で、何がそういった結果をつくり出しているのか、生みだしているのかといったところを考えた時に、個々の児童生徒が本当に求めるもの。保護者が求めるものともしかしたらほんの少しかもしれませんが、何か齟齬が生じているのかなという懸念もあって、先ほどお話をさせていただきました。
 そして、小さい24ページですけれども、そこの③のアの3つ目の○の文言なのですが、「学校運営方針の保護者、地域住民への徹底した伝達、理解促進を進めるとともに」と書かれてありますが、やはりこうした言葉に現れているような気がするのですね。伝達、理解を促進することもいいのですけれども、その前に保護者や地域住民が何を考え、何を求めているのかといったところを聞く姿勢というものをまず持っていただいた上で、ではここで何が必要なのかということをしっかり考えていただきたいと。まずは当事者である保護者などの意見を、何を求めて何を困っていてということを聞いた上で、ではこういったやり方がいいんじゃないかと進めていくという、そういったスタイルを私は持っていただきたいと思っております。
 それと、最後ですけれども、この委員の選定基準なのですけれども、どのような基準で選定されたのかということですね。私は、以前のタウンミーティングでも他のどの委員さんも感じられたことかと思いますけれども、子どもたちの発想、意見というのが感動であったり驚きであったりと。そういった思いを私自身はしてまいりました。本当に子どもたちが当事者でもありますので、可能な範囲で子どもたちも参加していただいて、日々その中で生活している子どもたちが何を感じ、何を欲しているのかと。毎回出られないにしても、そういった当事者である子どもたちの意見を聞けるような、そういった委員会を、これからまたいろんな委員会が発足するかとは思うのですけれども、そういった視点をぜひとも入れていただければと思います。

矢﨑委員長
 この第2次長野県教育振興計画の策定委員会は、荒深次長が長でやっている会でしたか。

田中教育総務課長
 いや、違います。

 

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矢﨑委員長
 ではない。これは、どういう趣旨でしたか。

田中教育総務課長
 学校教育分野についてはこの学校力専門委員会ですし、スポーツについてはスポーツ審議会。

矢﨑委員長
 全体をまとまるのは。

田中教育総務課長
 全体をまとめるのは、教育委員会でございます。

矢﨑委員長
 教育委員会だよね。だから、教育委員会事務局、特に荒深次長が長にというふうにはなっていなかったかな。

田中教育総務課長
 あれは、特別支援教育です。

矢﨑委員長
 では、それはそうすると、今、野村委員からもお話がありましたが、学校教育については今回の御提言を最大限に活かさせていただくということは、事務局としてはそういう方針でいるということでいいわけですね。

田中教育総務課長
 はい。

矢﨑委員長
 あとは、それぞれから御提言いただいたものを事務局がまとめていくと。分かりました。では、それはまたその都度教育委員会に途中経過等意見を出せる機会を作っていただくと。

田中教育総務課長
 また後ほどその他の方で。

矢﨑委員長
 やりますか。はい、分かりました。いいですか。この件でどうぞ。

生田委員
 最後にお願いいたしました、こういった委員選定の時に、可能な限り子どもたちの意見も反映するような、そういった子どもたちも入れるような機会を作っていただきたいという点に関して、どのようにお考えかお願いします。

矢﨑委員長
 どうぞ。

田中教育総務課長
 この委員会をセットした時には、そのような発想はなくて、どちらかというと教育分野で活動されている方、それから学校にお入りになって活動されている方とかという形での選定で、基本的に学校教育に限ってそちらの方を承知している専門家の中から選んで、専門的に検討していただくということで選んでおります。今の委員の御意見について、この委員会は別としまして今後につきましては、ものによってはそういうことも十分していかなければいけない部分も出ると思いますので、当然検討される部分だと思います。ただ、どの委員会にどうということまでは、ちょっと今の段階では言えませんけれども、そんなところです。

矢﨑委員長
 現実的にウイークデーにこういう会議をやる中で、子どもが委員として参加できるかどうかといったら現実では難しいですよね。だから、土曜日とか、放課後とか、委員としてではなくて、対象になるお子さんたちとか、対象になる市民とか、これからやっていく検討会議でも同じですが、現場の意見がきちんと出るメンバー構成かというと、大変私は疑問を感じるので、そういう意味で意見聴取する機会を持つという形の方が現実は可能ですよね。大人たちのメンバーの中で、ウイークデーに子どもたちがきちんとしたメンバーとして参加をできるかどうかというのは難しいので。そんな点でなるべく現場の声が聞けるようなシステムはいろんな会議に作っていって、大事なことだと思いますので、少し工夫をしてください。どうぞ。

生田委員
 先ほども言ったように、やはり上から与える教育を模索しながらやっていく上でも、現場というよりも当事者である子どもたちの意見を少しずつ入れていくことによって、やはり大人たちの価値観も変わっていく。そういう期待を込めてお願いしたいと思います。

田中教育総務課長
 はい。

矢﨑委員長
 他に御意見がありましたら。よろしいですか。それでは、以上で教育長報告事項3を終了します。
 報告事項4「平成25年度長野県公立学校教員採用選考申込状況について」、笠原義務教育課長から説明を願います。

笠原義務教育課長
 (資料説明)

矢﨑委員長
 このことにつきまして、御意見、御質問がありましたらお願いします。どうぞ。

生田委員
 すみません、お伺いいたします。小中特別支援学校のところで、①が発達障害児童生徒特別支援のための選考となっておりますけれども、これは資格を持っている方ということで理解してよろしいのでしょうか。

矢﨑委員長
 課長。

笠原義務教育課長
 それぞれに専門の勉強や経験等をお積みの方もいらっしゃいますが、例えばそうした子どもさんたちを対象とした施設等、そうしたところで経験を積んでおられる方についても、これは3年の経験ということになりますけれども、所属長さんの推薦をいただく形で出願をされることもあります。

矢﨑委員長
 はい、どうぞ。

生田委員
 とても残念なのですけれども、やはり長野県は発達障害の児童生徒が増えているというのが現状で、これはどなたにも共通の認識かと思うのですね。そういった中で、やはりそういった専門知識を持った先生方にどんどん入っていただきたいということは、これはもう教育委員会全員の認識かと思うのですけれども、そんな中においてこちらは3名ですか。

笠原義務教育課長
 はい。

生田委員
 あまりにも少なすぎるというのが私の感想なのですけれども。ただ待っていて、受験してくださいといった結果3名であったのか、積極的にそういった先生方を大変必要としてるので、ぜひとも教育委員会としてはどんどん受験をしてほしいという働きかけがあったのかどうかについてお伺いしたいと思います。

矢﨑委員長
 課長。

笠原義務教育課長
 例年、例えば県内にあります大学等へ出かけて、この募集につきましては説明をさせていただいています。そういう中で、これは経験を要するということになりますので、例えば現在大学に在学している方たちに即出願ということは難しいわけなのですが、中には学生時代のボランティア活動等で出願された方もございます。そうしたことも含めて、説明等をさせてきていただいているところでございます。
 今、ご指摘をいただきましたように、なお広報等については充実を図っていくということが大事なことになるのかなと考えております。

矢﨑委員長
 どうぞ。

生田委員
 これからという感覚でいらっしゃると、伺って感じたのですけれども、先ほどの教育振興計画を策定するにしても、本当に現状を把握した上で、こういった人に先生になってほしいというその思いは、当事者視点でやはり考えていただきたいなと事ある度に思うのですね。困っている子どもたちがたくさんいる、その困っている子どもたちや保護者のそういった当事者の視点を持って物事に取りかかることによって、取組等々変わってくるかと思いますので、そういった視点を持った上でそういった知識を持った方々に長野県教育で困っている発達障害の児童生徒のために尽力していただきたいという思いで、積極的に動いていただきたいと思います。

矢﨑委員長
 要望としていただいておいて、また考慮してください。他に何かありますか。それでは、教育長報告事項4を終了します。
 報告事項5「長野県諏訪清陵高等学校附属中学校(仮称)地域説明会の開催状況について」、田中高校教育課長から説明してください。

田中高校教育課長
 (資料説明)

矢﨑委員長
 これにつきまして、御意見、御質問がありましたらお願いいたします。高木委員どうぞ。

高木委員
 屋代附属中学校がスタートしてこれで3ヵ月あまりということになりましたけれども、初めて学力検査ではない、適性検査を受けて皆さん入ってきたわけですね。入学からこれまでの経過と、今はそれの結果が出ているとか出てないとか、そういうことは分からないかもしれませんけれども、中学生の様子とか、そこら辺をお聞きしたいと思います。

矢﨑委員長
 どうぞ。

田中高校教育課長
 やはり、中学生ということでみんな体があまり大きくないし、今までの高校の感じとは違いまして、80人でみんな元気いっぱいで、お弁当なんかもみんなで楽しくやっていると。特に、図書館ですごく本を借りるようなのですね。高校生の読むような本も借りていくというようで、そこが特に意欲的にやっているというように聞いております。

 

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矢﨑委員長
 高校生との交流みたいなものはどんな感じなのですか。高校生にとれば後輩が入ってくる。中学生としては、普通は中学にいない先輩がいるということになりますよね。そういうことのメリット・デメリットみたいなものは何か出てきていますか。

田中高校教育課長
 ちょっとまだそこまでは。ですが、一緒にできるような部分はなるべく参加して、そういう中で切磋琢磨していくというような感じです。

矢﨑委員長
 信毎に出ていたのですよね、その交流が。高校生は中学生が入ってきたのであまり変なことはできないとか、中学生はお兄さんたちがいてとても楽しいとかって、特集で出ていたので、そんな感じがあるのかなと思って聞いてみました。

田中高校教育課長
 はい。そんな感じだと思いますが、ちょっと具体的には申し訳ありません。

矢﨑委員長
 はい、分かりました。他に何かありますか。どうぞ。

生田委員
 屋代の時は、6倍ぐらいの倍率でしたでしょうかね。

矢﨑委員長
 6、7倍でしたか。

田中高校教育課長
 そうです。

生田委員
 今回も大体それぐらいの倍率を考えていらっしゃると理解してよろしいでしょうか。

田中高校教育課長
 はい。説明会に来ていただいた様子では、屋代の時は1年前でしたが1,300人ぐらい説明会には来ていただき、清陵はまだ2年前ということですから、ちょっと時期的には違いますけれども、同じぐらいの期待感はあるのではないかなと思っています。

矢﨑委員長
 どうぞ。

生田委員
 6、7倍というかなりの倍率にもかかわらず、なぜ親や子どもたちが中高一貫の方を目指すのかということ。普通の中学校や高校のどこに不満や不安を感じているのかということを、設置者としてそこのところをしっかり考えていかなければいけないところだと思うのですね。中高一貫の魅力を可能な限り普通の中学や高校でも、本当に保護者、子どもたちが望むようなことでできることは、積極的に取り入れていくように、ぜひとも設置者としてやはり考えていかなければいけないことではないかなと思います。
 そして、保護者の質問の中でも、難関大学入試のことを触れていた保護者の方もいらっしゃいました。ですが、やはりこれからの世の中自分は何者なんだろう、何に向いているのだろうということをしっかり考える。それがキャリア教育でもあるかと思うのですけれども。ただ難関大学を目指すのではなくて、自分に合った大学、職業を得るためにどこに進んでいったらいいのかということを、しっかり一人ひとり子どもたちが考えられるような教育を、やはり教育現場としてぜひとも深めていただきたいと思います。

矢﨑委員長
 他に何かありましたら。どうぞ。

耳塚委員長職務代理者
 あまり重要でない発言ですけれども、参考までに申し上げておきたいのですが、3ページに塾経営者の男性からの質問があって、海外語学研修について費用の面の問題が発生する、家庭の負担となると回答しているところがございます。それで私は海外研修というのは全員という必要はないだろうと思いますが、できるだけ機会を設けて送り出すことはしていいと思います。
 それで、本来だったら何人かの枠を作って県から短期研修などで派遣するなんていうことがあっておかしくはないと思いますね。大学でも今、留学生をたくさん送り出すことは大変な目標になっていますが、学部段階で群を抜いて留学学生の数が多いのは一橋なのですよ。何でかというと、如水会があるからです。つまり、同窓会がものすごい額を毎年出しているのですよね。ここにも委員長、高木委員というお二人の有力な同窓生がおられますけど、本当は何か同窓会で一定額を負担するような仕組みとか、ぜひ工夫していただければと。私が頼むものではないのですけど、そういうのも利用できるんじゃないかと思うのですね。家庭の力だけに任せていると限界があるし、ここにも出てくるように不公平だと思う人もいるかもしれません。

高木委員
 よろしいですか。

矢﨑委員長
 どうぞ。

高木委員
 補足といいますか、そのことで、市町村でも例えば小中学生を語学の研修というよりも海外体験をさせるということで、ホームステイを含めて1週間とか2週間とか海外に出すところはあるのですけれど、限定数人なのですよね。それに漏れた子どもに対しては、非常に不公平なのです。だから、全額公費を出すとかそういうことではなくて、家庭に相当分を負担させて、その一部分を、例えば同窓会から出せるかどうかは知りませんけれども、そういう形で補助をするというのはいいと思います。そうなると、できる限り多くの子どもに。そうは言っても、100人にやるというふうにはいかないと思いますけれども、そういう形でできるだけ多くの子にそういう経験もできるチャンスを与えてほしいと、そういうことを思います。

矢﨑委員長
 他によろしいですか。それでは、以上で教育長報告事項5を終了します。 報告事項6「長野県特別支援教育推進計画(案)について」、成沢特別支援教育課長から説明してください。

成沢特別支援教育課長
 (資料説明)

矢﨑委員長
 今の説明につきまして、御意見、御質問がありましたらお願いします。どうぞ。

生田委員
 どうもありがとうございます。本当に困難を抱えた子どもたちが自分の仲間と一緒に過ごすということは、とてもその子どもたち一人ひとり、障害のない子どもたちにとってもこれはとても有益なことですので、ぜひとも先生方はいろいろ努力、先ほども言われておりますけれども、ユニバーサル授業をやはり真剣に取り組んでいただいて、どの子にも分かる授業を、1回1回の授業で展開していただきたいということを切に望みます。
 それと、一番恐いのは、そういった障害を持っていることを周りの大人が理解できないことによって、叱ったり手を挙げたりということによって、子どもの心が折れてしまうこと。これが一番大きな問題かと思いますので、障害を持った子どもたちの保護者に対しては、その子が悪いのではなくて、そして、そうした保護者のしつけが悪いのではないと、理解をしていただきたいということ。このことを伝えることがまずあって、この支援教育推進計画が動くことかと思っております。ぜひとも保護者へのそういった周知徹底、そしてご理解、サポート等をよろしくお願いしたいと思います。

矢﨑委員長
 では、要望として今の点をお願いいたします。他に御意見、御質問はございますか。はい。それでは、以上で教育長報告事項6を終了します。
 次に、報告事項7「学校経営概要について」、武田教学指導課長から説明してください。

武田教学指導課長
 (資料説明)

 

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矢﨑委員長
 ただいまの説明につきまして、どうぞ。

耳塚委員長職務代理者
 一例を挙げますと、今では、信濃の国よりも市町村の歌や郡の歌を唄う学校が多いということを初めて知りました。35ページにあるのですけれども、各学校の教育指導の状況等について、各項目を精選したというお話でしたが、有益な情報がたくさんあり、またその実態に合わせて各校の課題を、1ページ目にございますように、浮かび上がらせる上でも重要な調査ではないかと思います。
 できれば、こういう長野県の教育上の取組というのが他の県と比較した時に、一体どういう点に課題があり、どういう点により十分な取組が見られるのかといったことが比較可能な形で対照できるような調査があれば、大変に役に立つのではないかなと思いました。以上です。

矢﨑委員長
 他にどうぞ。

生田委員
 ちょっとお伺いしたいのですけれども、小中に関して、これは市町村がまとめたものを県がいただいたのか、県としてこういったアンケートをお願いしたのかについてが1点。
 あと、このアンケートに答えてくださったのは、校長先生、教頭先生を含め全教職員なのかということが2点目です。お願いいたします。

武田教学指導課長
 1点目の御質問でございますが、これについては県教育委員会の方で調査をするものでありまして、この結果については市町村教委の方にもお送りをしてデータを共有するということで、県教委、市町村教委がそれぞれ同じ調査をしないようにということを心掛けているところでございます。
 2点目の質問でございますが、学校の教育課程全体に対する調査でございますので、基本的には学校長または教頭が答えるということでありまして、学校長または教頭については、この調査を自分で書き上げることによって学校の全体像を再度認識すると。そういうことになろうかと思います。

生田委員
 調査期間が平成24年5月1日となっておりますけれども、5月1日から大体どれくらいの期間で調査をされたのかお願いいたします。

武田教学指導課長
 この用紙につきましては、4月の上旬に各校に配布をいたしまして、各校ではこれを準備して5月1日現在でお答えをいただくということになります。
 それから、提出については連休明けの1週間を過ぎたぐらいで提出をしていただくという状況でございます。

矢﨑委員長
 どうぞ。

生田委員
 2ページなのですけれども、授業が日常的に保護者に公開されているというのは、平成24年度が約、前年度の倍くらいになっているかと思うのですけれども、これは何か教育委員会でアクションを起こした結果なのかということが1点。
 そして、10ページの(7)「山村留学・里親制度利用人数」と書かれてあるのですけれども、この里親制度というのは親元に通えないとか、何か理由があって親と住むことができない子どもたちを受け入れる、世間一般の里親制度ということでしょうか。もし、そうであるとすると、山村留学と一緒に同じ括りでやっている意味がよく理解できませんので、そちらの説明をお願いいたします。 それと、最後に16ページの不登校の②で、「不登校生がいない学校を含む」と書かれてありますけれども、不登校のいない学校というのはどれくらいあるのか数字でお聞かせいただければと思います。以上です。

武田教学指導課長
 1点目の22年度からの学校開放が多くなった原因について、特に県教委が何か大きなアクションを起こしたということはなかったかと思っておりますが、全体的に学校開放の動きの中でそういう結果になっているのではないかと思います。
 2点目の山村留学と里親制度についてでございますが、基本的には親元を離れて来ているお子さんでございまして、ここのところは厳密に分けて調査をしているものではございません。
 3点目の不登校のない学校についてでありますが、これは心の支援室長の方でよろしいですか。

澤井心の支援室長
 各学校別については、今手持ちの資料でありませんので、また改めて調べたいと思います。

矢﨑委員長
 では、また報告してください。どうぞ。

生田委員
 先ほどの山村留学とこの里親制度を一緒に括って何校とすることが理解できません。そちらもすごく膨大な量のアンケートかと思います。これも先ほどの話につながるのですけれども、学校現場は管理職である校長先生、教頭先生は他にやることがたくさんあるかと思うのですが毎年やっているわけですよね。

武田教学指導課長
 はい、毎年行っています。

生田委員
 これを毎年やる必要性があるのかということを疑問に思うのですが、いかがでしょうか。

武田教学指導課長
 各学校において教育課程は毎年検討して実施しているものでございますので、教育課程の編成状況について管理職である校長、教頭がこれらを把握し、調査に答えるということは、ある意味必要なことだと認識しております。

矢﨑委員長
 どうぞ。

生田委員
 調査データ自体は、とても有益な情報かとは思いますけれども、それにかかる膨大な時間とエネルギーを他に、本来なら子どもたちの方に向けていただきたいという思いなんかもあってお話ししました。例えば大きな変更の項目のみ報告するとか、そういった弾力的なやり方もあるのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。

矢﨑委員長
 課長。

武田教学指導課長
 これは、電子データで送付をしていただくようになっておりまして、前年度のデータについては各校に残っているかと思いますので、前年度とほぼ同じものについてはそれを活用して、学校の方では書いているかと思います。
 それから、何が大きく変わったのかということについて、調査の前に私どもでは把握することがなかなかできないので、この項目についてお答えをいただいているという、そういう状況でございます。

矢﨑委員長
 他によろしいですか。それでは、報告事項7を終了します。
 報告事項8「平成24年度長野県社会教育委員会議の概要について」、阿部文化財・生涯学習課長から説明してください。

阿部文化財・生涯学習課長
 (資料説明)

矢﨑委員長
 ただ今説明がありました。御意見、御質問がありましたらお願いいたします。よろしいですか。それでは、教育長報告事項8を終了します。
 次に、報告事項9「平成24年度全国高等学校総合体育大会の開催について」、原スポーツ課長から説明してください。

原スポーツ課長
 (資料説明)

矢﨑委員長
 この件につきまして、御意見、御質問がありましたらお願いします。ないようであります。教育長報告事項9を終了します。
 報告事項10「信州スポーツサミット2012の開催について」、同じく原スポーツ課長から説明してください。

原スポーツ課長
 (資料説明)

矢﨑委員長
 御意見、御質問がありましたらお願いいたします。ないようでありますので、報告事項10を終了します。
 報告事項11「ロンドンオリンピック・パラリンピック代表選手(長野県関係者)について」、原スポーツ課長から説明してください。

原スポーツ課長
 (資料説明)

矢﨑委員長
 この件に関しまして、御意見や御質問がありましたら。それでは、ないようでありますので、報告事項11を終了します。
 「その他」に移ります。最初に、「7月、8月の主要行事予定について」田中教育総務課長から説明してください。

田中教育総務課長
 (資料説明)

矢﨑委員長
 今説明がありました、次回定例会は7月26日木曜日の午後でよろしいでしょうか。

全委員
 異議なし。

矢﨑委員長
御異議がないようでありますのでそのように決定をいたします。
 次に、「第2次長野県教育振興計画の構成(案)について」でありますが、田中教育総務課長から説明願います。

田中教育総務課長
 (資料説明)

矢﨑委員長
 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたらお願いいたします。それではないようでありますので、この件は終了します。
 以上で公開による審議は終了しました。まだありますか。どうぞ。

澤井心の支援室長
 すみません。先ほど御質問がありました不登校ゼロの学校数をご報告いたします。昨年度ですが、公立の小学校383校中168校、約44%。同じく、公立の中学校189校中15校、約8%という形になります。以上でございます。

矢﨑委員長
 その状況は、8月頃の定例会で出ますか。23年度のは。

澤井心の支援室長
 はい。今の数字は昨年度のものですので、23年度のものは8月の2回の定例会に出ます。

矢﨑委員長
 出ますね。それでは、恐れ入りますが、傍聴人の方は退出をお願いいたします。

 

お問い合わせ

所属課室:長野県教育委員会 

長野県長野市大字南長野字幅下692-2

電話番号:026-235-7421

ファックス番号:026-235-7487

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