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更新日:2021年8月23日

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自転車乗用ヘルメットを~手記「脳を守る」~

だ、社会に「高次脳機能障害」と言う言葉が知られていない1995年9月15日敬老の日、高校2年16歳の息子は体力作りにと早朝より自転車で出かけていきました。

行ってらっしゃい、気をつけてね。」と送り出し、夕方「今から帰るからね、お腹がすいたな。」と、これが健常者としての息子の最後の言葉になろうとは夢にも思いませんでした。

院のベッドで横たわる息子との再会、ついさっき電話で話したばかりなのに意識のない息子を前に医師から説明を受けたものの頭の中は真っ白、何も考えることができず、命さえ助かれば良い、また笑顔に会えると、ただただ祈るばかりでした。

を取り留め、体は徐々に回復してきましたが、日を追うごとに感じる違和感、何かが違う。

れが頭部外傷による「高次脳機能障害」でした。

まで簡単にできていた事が出来なくなり絶えずイライラする息子、復学を望んでも難しく支援学校への転校など様々な壁が待っていました。

えば支援学校卒業後、就労することが出来ましたが、一度にたくさんのことを記憶することが難しく仕事の手順などなかなか覚えることが出来ず失敗を繰り返すこともあります。

た、コミュニケーションが上手くとれず、他者とのトラブルも起こりました。

婦の場合、子供との接し方が解らず母親としての対応が出来なくなってしまう、家事を上手くこなせなくなる。

児においては仲間との言葉の理解が出来ずそのため仲間はずれやいじめの対象となり様々な問題が出てきます。

た働き盛りの方たちは、復職はしたが以前のようにテキパキと仕事がこなせない。予定を立てられないなど、問題が出てきます。

た目は健常者の方達と何ら変わりはありません。

かし、社会生活を営む中で様々な支障があるのも現状です。

として一番大切な脳の機能が失われると言うことは生きていくことに疲れてしまうことがあります。

転車が好きで運動することが好きだった息子は休日の時はいつもヘルメットをかぶり自転車で出かけていました。しかし、事故に遭ったあの日に限って、ヘルメットをかぶっていませんでした。

24年経った今でも思います。あのときヘルメットをかぶっていたらここまでひどい障害が残らなかったのではないかと。

、息子は出会った人たちのおかげで高次脳機能障害者ですが元気に生活しています。

転車で出かけるときは必ずヘルメットを忘れずかぶっていきます。

して一言、「ノーヘルは危ないからね」。

 

NPO法人日本高次脳機能障害友の会

理事長謝由美

お問い合わせ

長野県警察本部交通部交通企画課
電話:026-233-0110(代表)

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