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更新日:2023年8月17日

知事会見(令和5年(2023年)7月7日(金曜日)16時38分~17時16分 会場:県庁)

項目

阿部知事からの説明

  1. 県議会6月定例会の閉会について
  2. 小川村高府地籍における土尻川からの溢水(いっすい)による浸水被害について
  3. IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2023の審査結果について
  4. 基本的な感染対策のお願いについて
  5. 夏山登山を安全に楽しむためのお願いについて
  6. AIを活用した公用車の配車・充電マネジメントの実証開始について
  7. 「自由研究プログラムin長野~2023夏休み編~」の参加者募集について
  8. 連続休暇について

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取材者からの質問

  1. IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2023の審査結果について
  2. 新型コロナウイルス感染症への対応について
  3. 小川村高府地籍における土尻川からの溢水(いっすい)による浸水被害について(1)
  4. 信州F・POWERプロジェクトについて
  5. 小川村高府地籍における土尻川からの溢水(いっすい)による浸水被害について(2)

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本文

阿部知事からの説明

 1 県議会6月定例会の閉会について

長野県知事 阿部守一
 本日、県議会6月定例会が閉会となりました。議案についてはすべてご議決いただきました。県議会の皆さまに改めて感謝申し上げるとともに、今回の予算は、物価高騰対策、それからコロナ対策を重点的に予算化していますので、できるだけ早く効果が上がるように適正な執行に努めていきます。

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2 小川村高府地籍における土尻川からの溢水(いっすい)による浸水被害について

長野県知事 阿部守一
 きょうは7点ほどお話をしていきます。最初に、小川村の土尻川で発生した浸水被害についてです。7月1日からの大雨の際に、県が発注した土尻川の災害復旧工事現場からの溢水(いっすい)によって、近隣6軒の皆さまが、浸水被害を受けられる事態となりました。県が行っている災害復旧工事との関連があると考えられることから、県としては現在、詳細について調査を行っています。まずは、被害に遭われた皆さまに心よりお詫び申し上げます。被災された皆さまは、家屋からの土砂の撤去を始め、本当に大変な思いで日々過ごされていらっしゃると思います。被災された皆さまの思いをしっかり受け止めながら、原因の究明、そして今後の補償、再発防止についてご意見、ご要望を頂戴しているところです。長野県としては、関係の皆さまとも情報共有しながら、まず被災された方に真摯(しんし)に向き合い、丁寧かつ速やかに、そして誠実に対応したいと思っています。また、今回のケースについて、しっかり向き合って対応していくことと併せて、今後こうした事案が再び生じないようにしていかなければいけないと考えています。専門家のご意見もお伺いしながら、同様の災害が発生することがないように、再発防止に向けても取り組んでいきたいと考えています。

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3 IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2023の審査結果について

長野県知事 阿部守一
 続きまして、資料をお配りしていますけれども、インターナショナル・ワイン・チャレンジで、湯川酒造店の「十六代九郎右衛門 純米吟醸 美山錦」が「チャンピオン・サケ」に選ばれたという明るいニュース(会見資料1)です。私からもお祝いのメッセージを早速送りましたけれども、まさに長野県としての誇りであると思っています。心からお祝い申し上げます。今回、出品された銘柄は全部で1601銘柄とお伺いしていますが、そのトップに選ばれたのは大変素晴らしいことだと思っています。本県では、併せて大雪渓酒造の「大雪渓 アルプス 吟醸」と、小野酒造店の「夜明け前 大吟醸」が、「トロフィー賞」を受賞しています。「トロフィー賞」は各部門における最高の賞で、全部で九つのカテゴリーがありますけれども、そのうち三つのカテゴリーで、県内の酒蔵が最高の賞を受賞した形になります。また、その次の評価として、ゴールドメダルがあります。ゴールドメダルの受賞数も昨年の3銘柄から11銘柄と、大きく数を伸ばしたことも大変嬉しいことだと思っています。(全国)新酒鑑評会での日本一奪還、獲得を目指して、「信州日本酒全国No.1プロジェクト」も取り組んできましたけれども、こうした世界のコンクールで、長野県のお酒が非常に高い評価を受けたということは、まさに酒蔵の皆さまの日頃のご尽力、ご努力のたまものだと思います。また、この美山錦は長野県が開発した酒米ですので、良質な酒米を生産していただいている生産者の皆さまのご協力があってのものでもあると思っています。日本酒造りに携わっていらっしゃるすべての皆さまに、敬意と感謝を表したいと思います。チャンピオン・サケは2021年に、「御湖鶴 純米吟醸 山恵錦」が選ばれてから2回目になります。長野県のお酒の品質が世界的にもだいぶ評価されてきていると思っています。引き続き、酒造組合や各酒蔵の皆さまと連携しながら、長野県の日本酒のさらなる魅力の向上、そして先日もオーストラリアの皆さまがお越しになった時に、日本酒を振る舞いましたけれども、世界に向けての日本酒の発信、販売の促進にも取り組んでいきたいと考えています。

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4 基本的な感染対策のお願いについて

長野県知事 阿部守一
 続きまして、感染症についてのお知らせ(会見資料2)です。きょうはコロナ以外も含めて、注意喚起したいと思います。まず、新型コロナウイルス感染症について、先週の6月26日から7月2日までの定点当たりの届出数は、若年層の感染者の増加で、微増傾向が続いています。感染が急拡大している状況ではありませんけれども、全国的にも増加傾向が続いていますので、引き続き注意していかなければいけないと思っています。ただ一方で、陽性者数は増えていますが、入院される方の数が同じように増えているわけではありません。年齢層を見ると、比較的若い方々が陽性になられている傾向が出ています。もちろん高齢の方、基礎疾患がある方が感染すると重症化リスクがありますので、そういう皆さまにも引き続きご注意いただきたいと思います。また、若い人たちを通じて感染が広がらないように、ぜひ若い世代の皆さまも、例えば、調子が悪いのに無理をしていろいろなところに出歩いたりしないように、コロナがまだなくなったわけではないということは念頭に置いて、行動いただければありがたいと思っています。また、今回資料でお配りしていますように、ヘルパンギーナとRSウイルス感染症について、県内で非常に急激に感染者が増えています。これも全国的に流行している状況です。ヘルパンギーナとRSウイルス感染症は、いずれも例年より早い時期から流行してきていますので、これから夏に向けてさらなる感染拡大を懸念しているところです。これらの感染症が拡大している要因の一つは新型コロナの5類移行で、人との接触機会が増えています。今まではコロナ対策ということで、コロナ以外の感染症も一定程度抑えられていたと考えられますが、コロナの5類移行で、コロナ対策が個々人の判断に委ねられていることもあり、他の感染症も増加の傾向が出てきていると受け止めています。また、これまではコロナ以外の感染症も流行が抑えられていたので、いわゆる免疫を持たれているお子さんが少ないこともあると考えています。こうした感染症を予防するためには、新型コロナの対策としてずっと呼びかけてきましたけれども、手洗いであったり、換気であったり、咳エチケットであったり、こうした対策が有効です。新型コロナをはじめとした感染症を広げないためにも、ぜひ基本的な感染対策については、皆さまにご協力いただくようお願いします。

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5 夏山登山を安全に楽しむためのお願いについて

長野県知事 阿部守一
 それから、登山の観点で山岳遭難を防いでいきたいというお願い(会見資料3)です。長野県は多くの皆さまに登山でお越しいただいているわけですけれども、長野県の自然をぜひ多くの皆さまに満喫していただきたいと思う一方で、登山される際の安全確保についてはぜひお願いしたいと思っています。昨年の山岳遭難件数は284件、(遭難者数は)310人と、コロナ禍前の水準に戻ってきている状況にあります。また、今年は前年度の同時期を上回るペースで遭難発生件数が増えている状況です。いわゆる高齢層がどうしてもご自分の体力の低下に気が付かずに登山される方もいらっしゃいます。また、初心者等が技術不足等で遭難されるケースもあります。長野県は、「信州山のグレーディング」を公表しているので、技術や体力にあった山を選んでいただきたいと思っています。また、登山安全条例で登山計画書を出していただくことをお願いしています。オンラインで提出できるようになっていますので、必ず登山計画書を提出して山に登っていただきたいと思います。また、多くの山小屋は、今は予約制で営業されていますので、事前の予約も忘れずにお願いしたいと思います。外国人登山者の遭難も増えていますので、県としては外国人登山者が多く訪れる駅であったり、宿泊施設であったり、観光案内所であったり、こうした場所での注意喚起のためのポスター掲示やチラシの配布をしっかり行っていきたいと思います。山小屋の皆さまには、(お客さまが)予約される際に、必要な装備であったり、登山計画書の提出であったり、こうした安全のための情報の提供を依頼していきたいと思っています。ぜひ、安全な登山を心掛けていただき、長野県の山を楽しんでいただきたいと思っています。

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6 AIを活用した公用車の配車・充電マネジメントの実証開始について

長野県知事 阿部守一
 それから、AIを活用した公用車の配車・充電マネジメントの実証を開始します(会見資料4)。7月11日から、丸紅株式会社様とパナソニック株式会社様と一緒に、公用車の最適な配車と電気自動車への充電のマネジメントを連携させる仕組みを構築するため、松本合同庁舎において実証実験を行っていきます。これは都道府県レベルで初の取り組みと伺っています。今、全国知事会でも、各都道府県と一緒に公用車の電動化を進めていますけれども、一方で電気自動車が増えると特定の時間帯に充電が集中するということも起きます。そうすると、契約の仕方にもよりますけれども、電気料金が増加してしまう問題であったり、あるいは一時期に電力需要が集中してしまうことによる電力需給のひっ迫等にもつながってしまう可能性があると思っています。そういう意味では、充電のタイミングをできるだけ分散化しながら、建物や施設全体の電力使用量も勘案して、電力のピークを抑えて平準化していくことが必要だと考えています。そのため今回、丸紅株式会社様とパナソニック株式会社様のAIの技術を活用して公用車の予約情報と、EVのバッテリー残量と充電のタイミングをコントロールしていく機能を連携させていきたいと思っています。そのことによって、使用電力の平準化と公用車の効率的な使用の双方を実現していきたいと考えています。良い成果を上げて全国に向けても発信できるようにしていきたいと考えています。

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7 「自由研究プログラムin長野~2023夏休み編~」の参加者募集について

長野県知事 阿部守一
 それから、既に6月14日にプレスリリースをしているところですが、「自由研究プログラムin長野」の改めてのお知らせ(会見資料5)です。私が県民の皆さまとの対話集会を回る中で、県民の皆さまからはかなり教育についての問題提起を頂いています。そして、多く言われることは、長野県においては選択肢が限られているということです。今回、この自由研究プログラムは、非常に学びの意欲や好奇心が強い、学校の授業を超えてもっと学びたいと、こうしたいわゆるアドバンス・ラーナーと言われている子どもたちを念頭に置きながら、開催していきたいと思っています。7月29日から8月19日まで、オンラインおよび対面で開催していきたいと思っています。特定の事柄に強い興味・関心を持ち、学校の授業を超えて自ら追究していきたいという子どもたちを対象にしています。これまでは東京で開催されていましたが、Education Beyondという一般社団法人に長野県、長野県教育委員会も共催という形で、長野県において初の地方開催になるとお伺いしています。参加費は基本的にお子さま1人につき3万円ですが、県内在住のお子さまについては1人5000円と割安で参加いただける形になっています。事前申し込みをしていただいて、締め切りは7月16日ですので、学校の授業を超えて学びたいという小学校4年生から6年生の子どもたちには、ぜひ申し込んでいただければと思います。ただ、プログラムの実施に当たっては書類選考等ありますので、その点はご理解を頂ければと思っています。引き続き、学びの県づくりを進めるに当たっては、多様な学びの場ができるように県としても取り組んでいきます。

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8 連続休暇について

長野県知事 阿部守一
 最後は連続休暇についてです。長野県としては職員の心身のリフレッシュに加えて、働き方改革、そして仕事の属人化を解消するという観点で、10日以上の連続休暇の取り組みを令和元年度から実施してきています。ただこの間、コロナであったり東日本台風災害がありましたので、なかなか10日以上の連続休暇を実際には取るのは難しい状況でしたけれども、新型コロナウイルス感染症の対応等も新しい段階に入ったので、もう1回改めて全庁的な取り組みとして、10日以上の連続休暇を県全体の取り組みとして進めていきたいと考えています。これは、休んでリフレッシュするだけではなくて、1人の人間しか分からない状況だと、非常に事務のミスであったり問題につながりかねないと。10日間、1人の人間がいないと、やはり周りがカバーせざるを得ないこともありますので、チーム全体で責任をもって仕事していくという職場環境、風土にもつなげていきたいと思って実施してきています。この一環として私も10日間連続休暇を取りたいと思ったのですが、なかなか私は10日連続は難しくて、(7月)15、16、17日の3連休も利用して、勤務日においては10日、12日、13日、14日、それから18日を休み、真ん中に15、16、17日が挟まります。それから、11日と19日についてはフルではなくて、一部必要な業務にだけ参加する形で、やや変則的な連続休暇を取らせていただこうと思っています。県職員ができる限り、連続休暇を取りやすい環境を作っていきたいと思っています。ただ、業務によってはなかなか難しい場合もあるので、可能な限り長期の休暇が取れるようにしていきたいと思っています。「かえるプロジェクト」も進めている中で、県の組織風土をしっかり変えていきたいと考えていますので、県民の皆さま方には、ぜひご理解を頂ければと思っています。私からは以上です。よろしくお願いします。

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取材者からの質問

 1 IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2023の審査結果について

市民タイムス 萩原 氏
 2点お伺いしますが、まずお酒。確かに美味しいお酒が多くて、(信州日本酒全国)No.1プロジェクトを進めているということですが、美味しいお酒を造るだけではなくて、観光面とか文化面とか波及効果が大きいと思うのですけれども、そこらへん、県の施策に利用すると言ったらあれですけれども、活用していくとか、そういったお考えはいかがでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 先ほど申し上げたように、今回「チャンピオン・サケ」は2021年の「御湖鶴 純米吟醸 山恵錦」の受賞に続いて、本県においては2銘柄目になります。また、それぞれの部門ごとの最高賞を受賞している酒蔵もありますので、私は観光振興、酒蔵ツーリズム、そうしたものにもつなげていきたいと思います。これは酒造組合の皆さまはじめ観光関係の皆さまとも、こうした素晴らしい賞を数多く受賞している長野県として、どういう発信をして、どういう取り組みをするかということをしっかり考えていきたいと思っています。

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2 新型コロナウイルス感染症への対応について

市民タイムス 荻原 氏
 もう1点、コロナ関係です。国レベルでは第9波に入ったという見方もされてる方もいらっしゃいますけども、長野県の状況について、第9波というものを視野に、知事はどのようにお考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 全国の状況を見ていると、6月19日から6月25日まで、全国のデータとしては最新の数値ですけども、例えば沖縄県が39.48ということで、非常に高くなっています。急増している観があります。ただ、本県は、先ほど申し上げたように、やや増加はしてきているものの、沖縄県や九州地方が比較的多めになっていますけれども、そこまでには至っていない状況だと思っています。また、入院者数については、比較的若い方の陽性者が多いこともあり、入院者数が増加している状況にはありません。そういう意味では、私としては、全国的に増加傾向が続いている状況ということは念頭に置きながら、引き続き今後の推移をしっかり注目していきたいと思っています。

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3 小川村高府地籍における土尻川からの溢水(いっすい)による浸水被害について(1)

信濃毎日新聞 野口 氏
 まず、小川村での浸水被害についてお伺いいたします。今、調査は進めている状況であるという知事の説明がありましたけれども、現時点で判明している部分があれば、お伺いしたいと思います。具体的に言いますと、パイプを通している盛土、この部分が浸水被害の原因となったところとみられるわけですけれども、事前に出水、水が多くなるような状況になれば外したりだとかそういったことを、県と業者の方で話していたというようなことがあったようです。今回、それが危機管理対策として機能しなかったということだと思うのですが、このへんについての、今の調査の状況について進捗していれば、どういうふうなことだったのかというのをお伺いしたいと思います。

長野県知事 阿部守一
 まさにそのへんの事実関係をしっかり確認していかなければいけないと思っていますので、できるだけ早急に事実関係を把握した上で、先ほど申し上げたように、被災された皆さまに、丁寧かつ真摯(しんし)に対応させていただきたいと思っています。

信濃毎日新聞 野口 氏
 今の答えとも関連になるのですが、先ほど知事の冒頭の説明の中で補償というような言葉もありましたが、現時点でどのようなものを描いて、知事としては、補償というような言葉をおっしゃったのかをお伺いします。

長野県知事 阿部守一
 まず、被災された方にとってみれば、一体これからどうなっていくのかなということに関心をお持ちになられていると思っています。そうしたときに、県としては、原因の究明をしっかりやっていかなければいけないと思います。しかしながら、災害復旧工事との関連性が一定程度あるものと県は考えていますので、そうしたことを考えれば、今後補償ということも含めて丁寧に対応していかなければいけないと思っています。具体的な対応の仕方については、県としての方針をしっかりと早急に定めた上で、まずは被災された皆さまにご説明していきたいと思っています。また、いろいろなお気持ちとか思いとかおありになると思いますので、そうしたことも丁寧にお伺いをしながら対応を考えていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 野口 氏
 今、工事自体は中止しているのですけれども、これから、雨が多い時期になります。そもそも、多くの雨が降った結果、水害が起きた地点でありますので、そういう意味でも工事の再開というのも必要かなと思うのですが、そのへんのスケジュール感というのは現時点で立っていますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 速やかな対応が必要だと思っています。一つは被災された皆さまに対する対応。今、申し上げたような、事業者と県とで真摯(しんし)に向き合っていかなければいけない話ですので、そこを対応させていただくことと併せて、今後、当該工事についてどうやっていくかということも、やはり地域の皆さまのご理解を頂きながら進めていくことが必要だと思いますので、できるだけ早く方針を決めて、何と言うか、方針と言ってるのは、あまり細部がどうこうという以前に、県としての一定の考え方を踏まえた上で、被災された方や村をはじめ、地域の皆さまとしっかり向き合っていきたいと思っています。

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4 信州F・POWERプロジェクトについて

信濃毎日新聞 野口 氏
 話題が変わりまして、信州F・POWERプロジェクトのことについてお伺いいたします。今回の6月定例会でも、委員会では事業者さんの方でどれぐらいの燃料不足が生じているのかという質問が相次ぎました。それについては、企業、事業者の経営情報に関わるので回答は差し控えるというような形でした。以前の会見の際にもお伺いして同様の回答はいただいているのは重々承知の上で質問させていただくのですが、一方で、25億円近い補助金などが入っていますので、県独断での判断というものが難しい側面はあるかと思います。とはいっても、もう一歩踏み込んだ対応を、もしくは情報開示というところを求めていきたいなというふうにも考えています。改めてなのですが、知事の考えをお伺いしてもよろしいですか。

長野県知事 阿部守一
 県として補助金を支出していることは事実ですので、そういう意味では、県議会の皆さまはじめ、多くの皆さまが関心をお持ちになられるということは、県もしっかりそのお考えは受け止めなければいけないと思っています。ただ一方で、例えば、情報公開条例の中でもどういうものが非開示かが記されているわけですけれども、例えば法人に関する場合は、法人の競争上の地位であったり、その他正当な利益を害するおそれがあるというものについては非開示、非公開情報という形にされています。県もいろいろな法人といろいろな関係性を持っているわけですけれども、例えば県が出資をしている第三セクターなどとは全く異なって、純粋な民間企業です。そうしたことを踏まえれば、法人の経営情報の取り扱いについては、行政としても細心の注意を払わなければいけないと思っていますし、具体的な経営に関わる情報については、原則として非公開にすべきものと考えています。

信濃毎日新聞 野口 氏
 以前の会見の時に知事にお答えいただいた部分ではあるのですが、改めてなのですが、県としてどのような形で支援、もしくは関わっていこうとお考えでいらっしゃいますか。現時点でのお考えをお伺いします。

長野県知事 阿部守一
 長野県としては、信州F・POWERプロジェクトはいくつかの役割を果たしてきていると思っています。一つは、補助金の執行者としての立場でありますので、「善良な管理者の注意義務」をしっかりと果たしながら、補助目的に沿った事業が実施されるように対応していきたいと思っています。また、原木の安定供給に向けては、関係者間の調整であったり、素材生産の増加につながるような林業事業者への支援を行っています。また、部局横断のプロジェクトチームを副知事中心に設けていますが、プロジェクト推進のための必要な支援をこれまでも行ってきていますし、今後とも同様に取り組んでいきたいと考えています。

信濃毎日新聞 野口 氏
 そもそもの事業が始まる段階で、供給量の見通しがかなり厳しかった、全県の材を集めてやっと達成できるというような数値だったかなと、そういう面もあるかと思うのですが、その点について、現時点でその経営、もしくは計画の妥当性であるとかは、知事としてはどのように考えてらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 先ほど来申し上げているように、今、この事業は実際に動いているわけですので、県としては今申し上げたような役割をしっかり果たしながら、何と言っても、山側にできるだけ資金が回っていくようにということで、森林・林業活性化につながるようにという思いで取り組んできていますので、引き続きそういう姿勢で、県としては対応していきたいと思っています。

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5 小川村高府地籍における土尻川からの溢水(いっすい)による浸水被害について(2)

日本放送協会(NHK) 高田 氏
 先ほど信毎さんも質問されたところで、念のための確認です。小川村の浸水被害の補償に関してなのですが、先ほど、補償も含めて丁寧に考えないといけないというふうな発言がありましたけれども、知事としては、補償をするという方向で検討を進めていくということなのか、選択肢の一つとして補償があるということなのか、どちらのニュアンスとして捉えた方がよろしいのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 補償をするときに、何と言うか、補償をするためには、どういう因果関係があるのかを、まずは確定をしていかなければいけないと思いますし、また、今回は事業者が実際に現場での施工に当たっていただいていますので、事業者と県との関係性といったようなことも出てきます。そういう意味では、被災をされた方々からは、今後の補償についてのご要望を頂戴していますので、県としては、そうしたご意見、ご要望を真摯(しんし)に受け止めさせていただいて、県としてどういう対応ができるのかを早急に詰めて、お示ししていかなければいけないと思っています。
 ありがとうございました。

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企画振興部広報・共創推進課

電話番号:026-235-7054

ファックス:026-235-7026

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