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更新日:2024年1月4日

知事会見(令和5年(2023年)12月15日(金曜日)14時23分~14時49分 会場:県庁)

項目

阿部知事からの説明

  1. 県議会11月定例会の閉会について
  2. リニア中央新幹線の開業時期の変更について
  3. 県民対話集会について
  4. ハンセン病元患者家族に対する補償⾦制度の周知・活⽤のお願いについて

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取材者からの質問

  1. リニア中央新幹線の開業時期の変更について(1)
  2. 信州F・POWERプロジェクトについて(1)
  3. 北陸新幹線敦賀延伸について
  4. 政治資金問題について
  5. リニア中央新幹線の開業時期の変更について(2)
  6. 信州F・POWERプロジェクトについて(2)

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本文

阿部知事からの説明

 1 県議会11月定例会の閉会について

長野県知事 阿部守一
 それでは会見を始めたいと思います。まず、私の方からは冒頭4点、お話を申し上げたいと思います。
はじめに、本日で県議会の11月定例会が閉会しました。提案させていただきました議案については、すべてご議決を頂きましたので、まず補正予算については、迅速かつ的確な執行に努めていきたいと思っています。県議会に入る直前に、私が良性発作性頭位めまい症というのになってしまったので、多くの皆さまにご心配、ご迷惑をおかけしましたが、ほぼ良くなっていますので、改めてこの場をお借りしてお詫びと、そしてご心配いただき、いろいろとご協力、ご支援いただいた皆さまにお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。そういう中ではありますが、年末に国の予算とか地方財政対策も決まってくると思いますので、来年度予算に向けてしっかり取り組んでいきたいと思っています。人口減少の問題、あるいは気候危機の問題、非常に大きな課題が山積していますので、県職員の英知を結集して、取り組みを進めていきたいと考えています。

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2 リニア中央新幹線の開業時期の変更について

長野県知事 阿部守一
 
それから、2点目ですけれども、リニア中央新幹線についてです。既に報道されていますけれども、JR東海が、国土交通省に工事実施計画および変更の認可申請を行うということで、昨日ご連絡を頂いたところです。開業時期について、2027年「以降」という形が付いたわけですが、長野県としては早期の実現を強く求めてきましたし、地域の皆さまも一日も早く整備を推進してほしいという思いの方が、これまでも大変努力を頂いてきているところです。また、工事を行っている関係で、関係住民の皆さまにも大変なご協力を頂きながら、リニア中央新幹線の工事が進められています。そういう中で、今回具体的な年次が示されないことは非常に残念なことだと思っています。静岡工区の問題があるわけですが、開業の時期に直結する極めて重要な課題だと思います。国においてもいろいろな検討会を作っていただいていますし、JR東海、静岡県にしっかりと課題を解決していただき、早期に着工できるように取り組んでいっていただきたいと思っています。これからもJR東海の皆さまには、地域の皆さまの理解と協力があってこそ事業が進められるということを十分認識していただいた上で、地域の皆さま、あるいは市町村長の皆さまとの丁寧な対話、そして地域の声を踏まえた対応をお願いしていきたいと思っています。

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3 県民対話集会について

長野県知事 阿部守一
 それから、県民対話集会の関係(会見資料1)です。資料をお配りしているかと思いますけれども、昨年の10月から今年の10月まで、77市町村を回って対話集会を行わせていただきました。延べ3500人を超える方にご参加いただき、いろいろな考えや課題、思いをお聞かせいただいてきました。今回いただいたご提案、ご要望を整理しました。私としては、せっかく対話集会にお越しいただいたのに、聞きっぱなしでどこいってしまったか分からない、ということにならないように整理をしました。これらについては県としての考え方を順次お示ししていきたいと思っています。今でも一定程度やれていることもあれば、まだ全然、こうした観点の取り組みがないこともあります。きょうの段階ではこういうご意見を頂いているということを整理し、今後順次、こうしていきますとか、こういう方針で取り組みますとか、この項目ごとに県としての考え方、対応の方向性を県民の皆さまにフィードバックしていきたいと思っています。参加者の皆さま個々にフィードバックするのもなかなか難しいので、県のホームページとかで出していくという形になると思いますが、具体的な政策、あるいは予算に反映するということについては、来年度の予算編成プロセスの中でも十分議論して対応していきたいと思っています。対話と共創というのが県政の基本姿勢ですので、これからも皆さまとの対話をしっかり行っていきたいと思っています。来年以降の対話の仕方は今、検討中ですけれども、オンライン形式も含めて、引き続き多くの皆さまと対話を重ねながら県政を進めていきたいと考えています。

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4 ハンセン病元患者家族に対する補償⾦制度の周知・活⽤のお願いについて

長野県知事 阿部守一
 最後4点目ですけれども、ハンセン病の元患者のご家族の皆さまに対する補償金制度の周知・活用のお願い(会見資料2)です。資料をお配りしていますように、元患者のご家族の方に対して国から補償金が支払われる形になっています。法律が令和元年11月22日に施行され、請求の期限が令和6年、来年11月21日までという形になっています。あと1年を切ったところですが、全国の認定件数が、国が想定した件数のまだ3割程度にとどまっている状況です。まだ申請いただけるご家族の方がもっと潜在的にはいらっしゃるのではないかと思っています。そういう観点で、きょう改めて周知させていただくところです。ぜひ、メディアの皆さまにもこの周知にご協力いただければと思います。また、請求されるときに、やはり差別や偏見をご懸念されている方もいらっしゃるかと思いますが、周囲に知られることがないように配慮していく形になっていますので、補償金の対象になる方で、まだ請求されてないという方は、ぜひ請求を行っていただければと思います。また、委任状があれば、弁護士等の代理人が請求することもできます。ご不明の点、あるいはご不安がある方については、資料に電話番号を記載していますけれども、まずは厚生労働省の相談窓口にご相談いただければと思いますので、よろしくお願いします。私からは以上です。よろしくお願いします。

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取材者からの質問

 1 リニア中央新幹線の開業時期の変更について(1)

信濃毎日新聞 野口 氏
 知事の冒頭のあいさつの中でも触れていました、リニアの延期についてですが、県としても2027年というのを一つの目安として事業を進めてきた部分もあると思います。そのへんへの、県事業もしくは県の取り組みへの影響と、今後県として、今までもJRと定期的な話し合いの機会を持つなどしておりますが、そういった働き掛け、早期開業に向けた働き掛けであるとか、知事も懸念していらっしゃる住民への情報公開であるとか、安全徹底であるとか、そういったものにどういうふうに取り組んでいくかというところについて、詳しくお願いいたします。

長野県知事 阿部守一
 まず、県としてリニア中央新幹線の開業に向けて関連事業を行っています。リニアの開業にかかる基本的な道路整備がハード面で中心になっていますので、いずれも必要な道路整備だと思っています。基本的には、県事業については特にリニア工事に直接関係するようなものを除いては、着実に進めていきたいと思っています。今回のJR東海の対応について県もまず詳細をこれからよく聞き取らなければいけないと思っています。全体の工期だけではなくて、今まさに、地域の皆さまにいろいろと協力を頂きながら工事が進められているわけですけれども、そうした地域、地域の工事がどういう影響を受けるのか、あるいは受けないのか、そうしたことも含めてJRにしっかり確認した上で県として対応していきたいと思っています。それから、これまでもJR東海の社長とは定期的に会談させていただき、地域の声をお伝えさせていただいています。今後ともそうした対応を行っていきたいと思いますし、まず今回のことについても、JR東海から地域の皆さま、あるいは市町村長の皆さまにはくれぐれもしっかりと説明していただき、地域の声に耳を傾けながら事業を進めていっていただきたいと考えています。

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2 信州F・POWERプロジェクトについて(1)

信濃毎日新聞 野口 氏
 2点目ですが、F・POWERプロジェクトの関係についてお伺いします。先日、民事再生手続き中の征矢野建材の負債総額67億円のうち数十億円に上る金額は弁済できない可能性があるということが分かりました。綿半ホールディングスの方で増資と貸付で30億円を支援するというような見込みになっていますが、県としても、これまで関わってきた事業でありまして、知事としますとこれまで説明いただいていますけれども、各事業者が総合的に経営判断をしながら進めてきたものであるというふうな説明をなさっていらっしゃいますが、こういった金額、やはり大きな金額が出てくることになりました。それを受けて、改めて県としてどのような対策に取り組むか、そしてまた、具体的にどう進めていくかということについて知事のお考えをお伺いいたします。

長野県知事 阿部守一
 まず、信州F・POWERプロジェクトの事業主体の一つである征矢野建材株式会社が民事再生手続きを進めていることについては、繰り返し申し上げている通り、われわれ県としても重く受け止めているところです。この手続きの推移を県としてはしっかり見極めていきたいと思っています。これまでこのプロジェクトに対しては、県としては補助金執行者の立場として、補助目的に沿った事業が行われるよう指導するとともに、原木の安定供給に向けての関係者間の調整であったり、あるいは素材生産の増加につながる林業事業者への支援といったようなことを行ってきています。県としても原木安定供給等検討チームを設置して、いろいろな皆さまのご意見を頂きながら具体的な取り組みをこれからもしっかり行っていきたいと思っています。今、バイオマス発電事業全体として供給量が不足しがちだということに鑑みて取り組みを進めていこうと思っていますので、引き続き関係の皆さまのご協力を頂きながら、長野県の森林資源が有効に活用される形になるよう取り組んでいきたいと思っています。

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3 北陸新幹線敦賀延伸について

信濃毎日新聞 野口 氏
 最後にもう1点だけ。本日ですが、ダイヤの改正が行われまして北陸新幹線敦賀開業の時期などについても出たわけですが、以前もおっしゃっていたのですが、こういう機会ですのでお伺いしたいのですが、北陸圏、関西圏との交流拡大に向けた意欲、または現時点で想定している取り組みなどについてお伺いいたします。

長野県知事 阿部守一
 北陸新幹線の関西、大阪への一日も早い延伸は関係沿線の都道府県と一緒に求めてきているわけでありますけれども、まず敦賀への延伸、具体的に開業時期も明確になってきたことを大変うれしく思っています。私もコロナ前に関西に行って、関西の皆さまとお話すると、かつてはスキーでよく来ていたけど、いろいろと高速交通網ができる中で、相対的に関西と長野県の距離が昔よりは近くはなっているはずなのですけれども、他が便利になって、例えば長野県からすると新幹線もできると東京との距離が非常に近くなっていることを考えると、相対的に関西との距離感というのは逆に広がってしまっているところがありますので、今回の敦賀延伸を契機に、しっかりと関西方面との連携強化をしていきたいと思っています。まず、大阪・関西万博、いろいろと課題はありますけれども、長野県としても大阪・関西万博を契機に長野県からしっかり発信できるように取り組んでいきたいと思っています。また、新幹線等を通じて、多くの観光客にお越しいただくことができるように観光プロモーションも関西方面をターゲットにしながら進めていきたいと思っています。

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4 政治資金問題について

信濃毎日新聞 野口 氏
 すみません、もう1点ありました。大変失礼いたしました。今、政治資金、パーティー券などの問題をめぐって政治不信というのは非常に高まっている状況ではあるのですが、政治の現場は違えど、国と県で違いますが、そういった有権者が政治に対して不信感を持つというのは必ずしも良い状況ではないと思います。知事としては、どういうような思いでこれを見ているのか。また、政治について、国政についてどうあるべきと考えているのかお伺いいたします。これで最後にいたします。

長野県知事 阿部守一
 私も含めて選挙で選ばれる立場の人間は、やはり常に有権者の皆さま、あるいは国民、県民の皆さまに対して、しっかりとした責任を果たしていかなければいけないと思います。そういう中で、ご寄付等を頂いた政治資金の在り方についても、しっかりと法に則った対応をすると同時に、必要な説明責任を果たしていくことが重要だと思っています。私もかつて自治省の政治資金課というところにいましたので、ちょうど政治改革関連、当時は3法案と言っていましたけれども、公職選挙法、政治資金規正法、それから今はもう当たり前になりましたけれども、当時はなかった政党助成法の法案作成、法案審議、そうしたところにも関わったわけですけれども、やはりいろいろな制度、仕組みを、常に在り方を見直していくことが私は必要だと思います。だんだん、世の中はDXでデジタル化も進んできている状況ですので、新たな時代にふさわしい形の選挙制度であったり、政治資金の規制の在り方であったり、こうしたものを考えていくことは、これから国民や県民と政治の関係をより近いものにしていく、あるいは政治が本当に今、非常に難局、いろいろな課題があるわけですけれども、そうした困難を乗り越えていくには、やはり国民、県民の皆さまと一体で進めていくことが極めて重要だと思いますので、まずはしっかりと信頼いただける、任せていただける、そうした政治になっていくことは非常に重要だと思います。いろいろな制度も時代の変化とともに常に見直しが迫られているわけですので、いろいろな政治や選挙、政治資金、こういうことも、これから未来に向けてどうあるべきかをしっかりと考えていくことが私は必要ではないかと思っています。

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5 リニア中央新幹線の開業時期の変更について(2)

日本放送協会(NHK) 谷古宇 氏
 リニアについて先ほどお話もあったのですが、JR東海側から、きのう、どのような形でどなたにどういった連絡があってどう返したのかを詳しく聞かせていただいてもいいですか。

長野県知事 阿部守一
 JR東海からは事務的にもご連絡を頂きましたし、今、私が会見で申し上げたようなことについても、先方にも県としての考え方ということでお伝えさせていただいているところです。JR東海のこの計画については、ある意味、企業としての秘密情報になるということでもありますので、いつだとかどういう詳細な中身だとかについてはここでは控えさせていきたいと思います。

日本放送協会(NHK) 谷古宇 氏
 分かりました。きのう、直接、例えば電話とかでやり取りはされたということでよろしいですか。

長野県知事 阿部守一
 連絡が来たということですよね、はい。

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6 信州F・POWERプロジェクトについて(2)

信濃毎日新聞 須田 氏
 F・POWERプロジェクトの関連でお伺いしたいのですが、再生計画案を見ると、かなり巨額が、その弁済が難しいということが分かるのですが、それでも弁済率がかなり高いという評価もあるようですけれども、そうは言ってもやはり巨額が回収できないという事態になっていることの、知事のお受け止めをまず伺っていいでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 先ほど申し上げたように、民事再生の手続きになっていることについて、県は重く受け止めていますが、今の再生計画、あくまでも案という状況ですので、これからの推移を県としてはしっかり見守っていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 須田 氏
 あと、林務委員会の方で、先日も4本の柱の対策を出されていますけれども、その関係で委員さんの方から、今、一生懸命に材を出そうという案を県がやっていればやるほどに、今まで何をやってきたのだろうと感じると。課題をつかむということがこれまで不足していたのではないかという意見が出ておりました。知事のその点のお考えを伺いたいです。

長野県知事 阿部守一
 いろいろなご意見があるということは県も真摯に受け止めなければいけないと思います。ただ、県がこれまで何もやっていないわけではなくて、先ほど申し上げたように補助金執行者の立場であったり、あるいは原木供給を確保するというような観点での取り組みは、これまでもさまざま行ってきています。これまでの補正予算等でも、例えば松くい虫の枯損木を資源化して利活用するような取り組みであったり、公共事業等から出てくる伐採木の活用であったり、県としても知恵を出しながら何とか供給量を増やそうということで取り組んできました。また、営業、販売先の観点でも県産材製品コーディネーター等がマッチング支援を行うとか、いろいろな取り組みをこれまでも重ねてきました。副知事をリーダーとして関係する部局の職員が入ってのプロジェクトチームを設置して、進捗状況や課題、こういうものを共有しながら具体的な支援策を行ってきているというのがこれまでの状況です。ご意見はしっかりと真摯に受け止めさせていただきますが、とはいえ、県としていろいろなことをこれまでも行ってきたという状況であることはご理解いただきたいと思います。

信濃毎日新聞 須田 氏
 いわゆる需給調整会議、県が設定している場は、再生手続きが開始申立以降は開かれていないようですけれども、知事も議会の冒頭で、今後、需要に見合った原木が確保されるように鋭意取り組むというお話がありましたが、需給調整の役割というのは、今後も県が担うということでよろしいでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 会見でも申し上げてきましたけれども、県が行う需給調整というのは限度があって、例えば価格交渉みたいなところはわれわれ行政は関わりません。そういう意味では、先ほど申し上げたように供給量が増えるような林業事業者への支援であったり、その会議の設定であったり、こうしたことはこれまでも行ってきていますし、これからも継続しますが、すべて県が中に入って交渉が行われるとか、契約が成立するということではないということは、ぜひご理解いただきたいと思います。引き続き県としても、燃料材の供給が円滑に行われるように、県の立場としてできることはしっかりと取り組んでいきたいと思っています。
 ありがとうございました。

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