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更新日:2023年9月29日
貴県立歴史館におかれましては、本県の歴史・文化の拠点施設として、歴史資料の収集・整理等に加え、文化的遺産を県民に広く公開して、県民の教養と文化振興の向上に寄与する活動に日々ご尽力いただいていることに、歴史を愛する県民の一人として、深く敬意と感謝を申し上げる次第です。
また、本年度の夏季企画展「主張する古墳~新たなシナノの古墳時代像~」には大いに期待をし、県民のお宝を生で拝見することで、古墳時代のロマンに思いをはせることを楽しみにしているところでございます。
しかしながら、事前に貴館のホームページを拝見したところ、ただ一つだけ残念なことがございましたので、ご検討をお願いしたく、老婆心ながらご連絡を差し上げました。
それはコロナ対応のことです。貴館ホームページにおいては、新型コロナウイルス感染症対応として、「発熱・せきなどで、体調のすぐれない方のご来館はお控えください」は至極当然のこととしても、相変わらず「館内では、マスクの着用をお願いします」と明記され、ポップアップ画面を使って、ことさらに強調していらっしゃいます。
ホームページに掲載している「当館の新型コロナウイルス感染症対策について」も、令和4年8月改定以降、見直しがなされていないようです。
長野県のみならず、日本全体として、本年3月13日以降は「マスクの着用は個人の判断が基本」とし、例外的に、医療機関や高齢者施設を訪問するときや、通勤ラッシュ時など混雑した電車・バスに乗車するときなどに、マスク着用が「推奨」されているところです。
私が仕事で県庁にお伺いする際にも、対面での打合せの場においても、特にマスク着用を求められることはございませんし、最近は職員の皆さんも未着用の割合が過半になりつつあると感じております。
阿部知事さんの記者会見でもマスクは着用されていないようですし、今回の中国訪問時のニュースを見ても、マスク着用はされていらっしゃいません。
甲子園の高校野球でも大きな声での応援が解禁となっております。全国の観光地においても、地元の飲食店やスーパーでも、マスク着用を求められることは今やありません。
その一方で、入館者の皆さんが大きな声で会話することもなく静かに展示品に見入るだけの場所であり、しかもスペース的に通勤ラッシュのような混雑はほぼ想定されない「県立歴史館の展示室」において、マスク着用を強いられる理由にはどれほどの根拠があるのでしょうか。
こうしたルールは1年前であればスタンダードだったかとは思いますが、時代は常に変化しております。貴館の対応は、他の県立文化施設や、県教育委員会所管の施設と比較しても、いささか過剰対応の感を否めません。県立美術館においても、県立長野図書館においても一律の着用は求められておりません。
お隣の新潟県立歴史博物館においても、本年5月8日以降は、公益財団法人日本博物館協会が取りまとめた基本方針を参考にする形で、スタッフはマスク着用する場合があるとするものの、利用者へのマスク着用までは求めておりません。その他の県の施設においても同様ではないでしょうか。
館長様のお考えなのか、御担当者様のお考えなのか、一部の利用者からの要望に忖度した結果なのかは分かりませんが、5類移行後からもう既に3か月が経過いたします。県民から多くの期待を寄せられている施設でもございますので、そろそろ対応の見直しをご検討いただいてもいいのではないでしょうか。
マスク無しに気軽に訪れることのできる県立歴史館になることを祈っております。速やかに、とは申しません。ご検討のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
長野県教育委員会事務局教育次長の米沢一馬と申します。
「県民ホットライン」あてにお寄せいただいた「県立歴史館におけるマスクの着用」に関するご意見にお答えします。
日ごろから、県立歴史館をご利用いただき、感謝申し上げます。また、この度は、貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
県立歴史館(以下「歴史館」といいます。)の新型コロナウイルス感染症対策につきましては、来館者の皆様の安全の確保を第一として講じてきたところですが、今年5月8日の感染症法上の5類移行に際しましては、展示室内の換気の問題から、当面、引き続きマスク着用をお願いすることとしてまいりました。
歴史館は博物館であることから、歴史資料を適切に保存、展示し、虫やカビ等から資料を守るため、窓を開けての換気ができず、空調設備により適切な温・湿度を一定に保つ必要があります。
そのため、5月以降のお客様のマスク着用の緩和に当たり、5月から夏休みまでの間の学校見学や講演会開催等によりお客様の人数が多くなる時期を捉え、空調のこまめな調整を行いながら展示室等でのCO2(二酸化炭素)濃度を測定するなど検討を行ってまいりました。
また、この空調の調整に加えて、基本的な感染症対策として「密」の状態を避けるため、過度に密集した場合には観覧順序をご案内するなどの対応をとることにより、多くのお客様が安心してご利用いただける環境を整えることができると判断したところです。
これにより、8月9日から、お客様のマスク着用については個人の判断を基本とするとともに、ご指摘のありました歴史館ホームページの新型コロナ対策に係るポップアップは削除し、対応変更についてのお知らせを掲載いたしました。
お客様には、これまで上記についての詳しいご説明が不足し、ご迷惑をおかけしましたことをお詫びいたしますとともに、今後、さらにお客様サービスに一層配意しながら博物館の役割を果たしてまいりたいと思いますので、どうぞご理解くださいますようお願い申し上げします。
以上、ご意見への回答とさせていただきますが、ご不明な点がございましたら、文化財・生涯学習課長岡田憲輔、担当:文化財係までご連絡くださいますようお願い申し上げます。
【問合せ先:教育委員会事務局/文化財・生涯学習課/文化財係/電話026-235-7441/メールbunsho(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】
(分野別:教育・文化)(月別:2023年8月)2023000298
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