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更新日:2023年7月25日
環境保全研究所
富樫 均・横山 裕
長野県上田市に分布する上田泥流堆積物は,千曲川流域に分布するいずれかの火山体からもたらされた火山砕屑岩層と考えられる.本研究では,上田盆地低平地の地形発達史を組み立て,その結果をもとにこれまで知られていなかった上田泥流の年代を特定した.
大塚孝一・尾関雅章
常緑広葉樹のシラカシについて, 長野県南部の木曽地域において,2014年3月から5月にかけて52箇所で分布を調査した.その結果,大桑村から南木曽町にかけての15箇所で,シラカシの分布を確認した.
山下晃子・舘内知佳・川野正美・寺澤潤一・赤池史子・小澤秀明
長野県北部に位置する野尻湖の湖心,弁天島西及び水穴の3 地点について,2011年5月から2014年3月まで湖水中のTOC及びDOC の調査を実施した.またCOD及びD-CODも調査し,過去10年間の水質常時監視結果とあわせて有機物の実態について解析を行った.
花岡良信・五十嵐歩・鹿野正明・細井要一
県営松本空港周辺の8地点において,旧基準(WECPNL)及び新基準(Lden)による航空機騒音調査を実施した.
畑中健一郎・浜田 崇・田中博春・陸 斉・長谷川曜
長野県環境保全研究所では,気候変動の影響による身近な自然の変化を調べる市民講座用プログラムを開発し,平成24 年度から26 年度に実施した.このプログラムでは,毎年複数の同じ場所でセミ類の抜け殻を採取し,その種類と数の変化からセミ類の分布変化をとらえることを目指している.
栗岩竜雄・大塚孝一・堀田昌伸
外来生物アカボシゴマダラの生息が,長野県内では軽井沢町で初めて確認された.2014 年8 月11 日に初見し,8 月11 日から10 月26 日までの間,32 日観察し,採取を含めて14 日で目撃され,4 個体の雄が採取された.
内山友里恵・嶋﨑真実・藤井ますみ・粕尾しず子・中沢春幸・藤田 暁
無菌性髄膜炎患者発生事例の概要と検出されたエコーウイルス3型 の分子疫学的解析を行ったので報告する.
関口真紀・上田ひろみ・笠原ひとみ・中沢春幸・藤田 暁
2005 年度から2013 年度までの9 年間に, レジオネラ症患者の発生に伴い実施された感染源調査において採取した浴槽水等386 検体中103 検体(26.7%)(102 施設中50 施設) から, レジオネラ属菌が検出された.
大塚孝一・堀田昌伸・石田祐子・浜田 崇・川上美保子・横井 力
長野県上田市の常緑広葉樹シラカシ逸出個体群について,2005年から2015年にかけて個体の成長過程を観察した.標識した58個体について樹高と胸高直径を毎年測定したところ,2005年の231.5cmだった平均樹高は,10年後の2015年には559.9cmに達した.
酒井文雄・中込和徳・細井要一
2011年3月の東日本大震災によって発生した東京電力(株)福島第一原子力発電所事故から2014年度までの長野県における環境放射能の調査結果について整理した.
小林利典・鹿角孝男・下嵜かえで・中込和徳・渡辺哲子・小口文子・師岡 巧
長野県では大気常時監視測定の一環としてろ過式捕集法による酸性降下物の調査を1986年度から行っており,現在も県内5地点で調査を継続している.
本報告では,大気汚染等測定結果のデータを用いて,長野県における酸性雨調査結果について,長期的な推移や各地点の特徴等の解析を行った.
下嵜かえで・山本明彦・鹿角孝男・小口文子・師岡 巧
廃石膏ボードが不法投棄された場合,土壌中石膏の含有の確認と含有量の測定が必要である.本研究では土壌廃石膏ボード混合物中の石膏の同定と含有量の測定について,蛍光X線分析,X線回折分析及び溶出試験により検討した.
栗岩竜雄・大塚孝一・堀田昌伸
長野県軽井沢町で2014年8月に長野県内で初めて夏型が確認された外来生物アカボシゴマダラについて,2015年4月2日から10月27日までの期間,同所で65日間観察を行った.観察日数の内,採取や目撃できた日数は27日で,その結果,春型の生息を2015年5月27日に初確認し,6月15日に夏型を初見し,春型雄13個体,雌1個体,夏型雄17個体計31個体を採取した.
石田祐子・武生雅明・秋田由樹・増馬健太・前田瑞季・大塚孝一
日本固有種で長野県絶滅危惧IA類にランク付けされているアズミノヘラオモダカの自生が長野県小谷村の棚田において,2013年,2014年,2015年に確認された.アズミノヘラオモダカは長野県と岐阜県に分布し,本県では安曇野市,松本市,木曽町で自生が確認されている.今回の発見は本種の北限産地となる.
浦山佳恵・畑中健一郎
1960~2014年に発行された市町村誌類を用いて,明治~昭和初期の長野県の伝統行事における野生生物利用の状況とその特徴をまとめた.
北野 聡・高田孝慈・樽井奈々子・山岸亜矢・近藤絹代・山本雅道
長野県飯田市南信濃を流れる遠山川流域において,2014年9月から2015年12月にかけてアカイシサンショウウオの定期捕獲調査を実施した。
堀田昌伸
2014年と2015年の6月下旬から10月中旬にかけて,後立山連峰の爺ヶ岳から岩小屋沢岳周辺の高山帯に7台の赤外線センサーカメラを設置して,哺乳類と鳥類の生息状況,特にニホンジカ等の草食性大型哺乳類の侵入・定着状況を調査した.
石田祐子
希少種の保全対策の1 つとして,自生地における保全(生息域内保全)が行われてきた.しかし,急速な環境の変化や,個体数が減少してしまった種への対策のため,希少種を人の管理下で栽培・管理する生息域外保全が注目されるようになってきた.
原田 勉・中込和徳・宮川あし子
大気汚染調査の一環として,八方尾根で実施したろ過式採取法による酸性雨調査結果について,同調査法で実施した県内の4 都市と比較した. また, 調査方法は異なるが, 調査地点が隣接する国設酸性雨測定所の調査結果と比較した.
富樫 均・佐藤 繁
長野県の山岳環境を理解するためのひとつの枠組みとして,これまで概念的に示されていた山域の範囲を特定した. 具体的には登山対象として認知されている長野県の代表的な山々について, 主に「地形」と「地質」を指標にして10 の山域を特定し,それらの自然環境に関する特徴を記載した.
付図(地形地質から見た長野県の10の山域区分図)(PDF:5,229KB)
堀田昌伸・須賀 丈・北野 聡・尾関雅章・大塚孝一・黒江美紗子・石田祐子・岸元良輔
長野県環境保全研究所がこれまで外来生物についておこなってきた調査研究の成果や収集した外来生物の生育生息情報をもとに,長野県における生態系被害防止外来種リストをまとめたので報告する.
大和広明・栗林正俊・浜田 崇
信州・気候変動モニタリングネットワークで収集している降水量データを用いて,長野県内で発生した短時間強雨の事例解析を行った.その結果,気象庁が観測しているアメダスの降水量のみを使用した場合に比べて,モニタリングネットワークのデータを加えた場合には,観測地点が増えることで,より詳細に強雨域を観測することが可能であることが明らかとなった.
栗林正俊・富樫 均・浜田 崇・尾関雅章・大和広明・陸 斉・畑中健一郎
長野県環境保全研究所では,気候変動影響調査と市民への環境学習の機会の提供を兼ねた講座とし,毎年8月に長野県内の6 箇所(長野,上田,飯田,松本,伊那,大町)で,セミの抜け殻調査を1回ずつ実施している.本研究では,2012~2016年の5年間のデータから,セミの分布状況や年次変化を示し,各種セミの抜け殻数と気候条件の相関関係を基に年次変化の要因を考察した.
北野 聡・久保田伸三
諏訪湖に流入する砥川水系におけるヤマトイワナの生息状況ならびに個体群構造を明らかにする目的で,釣獲調査ならびに年齢や繁殖形質に関する分析をおこなった.
浜田 崇・田中博春・栗林正俊・大和広明
百葉箱を利用した気温観測データの評価に必要な基礎情報の収集を目的として,現在長野市内に温度計を設置している小学校百葉箱の種類とその設置環境について整理した.
水澤哲也・粕尾しず子・高畠乃利子・西澤佳奈子・藤井ますみ・竹内道子・中沢春幸
平成23~27年度の5年間に長野県内で発生した集団感染事例の検査結果を集計,解析したので報告する.
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