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更新日:2022年1月11日
平成18年の豪雪被害においては、平成17年12月初めから翌年1月上旬にかけての大雪と異常な低温の連続により、自然落雪式の屋根に厚く積った雪が凍結により屋根に張り付いて落ちないという現象がみられたり、相次ぐ高齢者の雪下ろし作業中の転落事故等の発生など、豪雪地域における冬季の生活の安全性の問題が改めて課題となりました。
そこで、県では関係団体、関係市町村等の協力を得て「雪に強い住まいの研究会」を組織し、平成18年豪雪の教訓や高齢社会の進展を踏まえ、住宅における克雪対策について再度検証を行い、県民に情報提供することとしました。
研究会では、平成18年豪雪の被害事例などをもとに
など、住宅の克雪対策についてあらゆる角度から検討を重ねました。
このたび、研究成果を手引きとして取りまとめました。本研究が建築関係の方々はもちろんのこと、マイホームを計画しておられる県民の皆様や、雪国にお住まいの方々の参考になれば幸いです。
屋根雪の処理方法の比較 |
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屋根雪の処理 |
初期投資 |
ランニングコスト |
雪下ろし回数 |
工法としての妥当性 |
敷地条件 |
備考 |
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1 | 雪下ろし型 | 最も割安 | 雪下ろしの費用と労力が膨大 | 最も多い | 堆雪スヘ゜ースの確保が必要 | 高齢社会にあっては雪下ろし要員が不足となり、現実的ではない | |
2 | 自然落雪型 | 3.、4.よりは安い | 二次雪の処理費用とある程度の熱源コスト | (二次雪の処理のみ) | 工法としては容易 | 十分な敷地の余裕が必要 | 敷地に余裕があれば最も合理的だが、雪が落ちない場合は危険な面も ある程度の耐雪能力の確保と、熱による落雪誘発処理を併せて検討したい |
3 | 融雪型 | 割高となる | 熱源のコストが高い 雪処理コストは最低 |
(出入り口の処理のみ) | 既存住宅への対応も可能 | 敷地に余裕がない場合も可能 | 初期投資と熱源コストは高いが、冬季における安心感は最も高い |
4 | 耐雪型 | 割高となる | 設計を超えた場合の雪下ろし費用と二次雪の処理費用 | 設計耐雪能力を超える場合は必要 | 十分な構造検討が必要となる 既存住宅への対応は難しい場合も |
敷地に余裕がない場合も可能 | 豪雪地帯にあっては、ある程度雪下ろしは必要 |
二次雪=雪下ろしをした後に敷地内に残った雪
低温続きのため雪が落ちず厚く堆雪してしまった落雪式屋根
軒からせり出した雪庇
研究会構成メンバー(順不同) |
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分野 |
所属 |
学識経験者 | 信州大学工学部五十田博助教授(現:京都大学生存圏研究所教授) |
関係団体 | (社)長野県建築士会(現:(一社)長野県建築士会)飯水支部、同中高支部、同大北支部、 (社)長野県建築設計事務所協会(現:(一社)長野県建築士事務所協会)飯水支部、同中高支部、同大北支部 |
関係市町村 | 飯山市、大町市、栄村、小谷村 |
県 | 施設課、建築管理課(現:建築住宅課企画係)、北安曇地方事務所、北信地方事務所 |
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