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更新日:2025年3月27日
農業試験場
農業試験場育種部がうどん用小麦品種の開発のために取り組んでいる食味官能試験についてご紹介します。
○試験場でのうどん食味官能検査
まず、小麦粉と食塩水をミキサーにかけ、そぼろ状態にします。それを製麺機でうどんの麺にして茹でます。茹でる際は育成系統のアミロースタイプ(モチモチ感に影響する)に応じて茹で時間を調整します。
うどんを茹でている様子
食味官能試験では色等の外観や硬さ、粘弾性(コシ、歯切れの良さ)、滑らかさ、味、匂い、総合評価の項目で標準品種との比較を行います。本年度はおよそ20の系統について農業試験場職員で実施し、低アミロースタイプの系統でモチモチ感が強く高い評価が得られました。
食味官能検査をするうどんの様子
1~5と番号が振られており、一つずつ中央の標準品種と比較し評価を行います。
○長野県製粉協会による小麦加工適性評価
試験場で育成した系統の中でもより品種に近い系統について長野県製粉協会で加工適性評価をしています。2月に検討会を開催し、食味官能検査を通じて実需者の求める品質等について意見交換を行います。
検討会での食味官能検査の様子
令和4年から作付けされているうどん用新品種「しろゆたか」についてもこれらの食味官能試験で良い評価が得られ、品種開発につながりました。本試験は新品種開発において重要な位置づけとなっています。
今後も食味官能試験を始めとした各種品質試験を通して麦類の品種開発に取り組んでまいります。
担当:育種部
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