ホーム > 長野県畜産試験場 > 畜産試験場ニュース > 第69回長野県畜産技術研究発表会で試験研究の成果を発信!

ここから本文です。

更新日:2025年2月4日

畜産試験場

第69回長野県畜産技術研究発表会で試験研究の成果を発信!

令和7年1月17日、長野市で開催された「第69回長野県畜産技術研究発表会」において、畜産試験場の研究員が最新の研究成果を発表しました。本研究発表会大会は、県内の農業関連機関や畜産関連団体などの畜産技術者が一堂に会し、調査研究や生産現場での技術改善の成果を発表する場として畜産技術の向上と情報共有を目的に、毎年1月に開催されています。
今年度、畜産試験場からは7つの研究成果を発表しました。その概要をご紹介します。(タイトルをクリックすると抄録にリンクします。)

「水田転換畑における子実とうもろこしの湿害対策について」(PDF:138KB)
 輸入依存を減らし、国産飼料の安定供給を目指すうえで、飼料用子実とうもろこしの国内生産の拡大が求められています。本研究では、水田転作畑において発生しやすい湿害対策として、水田の排水改善効果を検証しました。心土破砕機の施工による対策により収量向上に寄与する点が示されました。
「オーチャードグラスの最終刈取り時期が再生と養分の貯蔵に及ぼす影響」(PDF:127KB)
 県内で広く栽培される牧草のオーチャードグラスは、越冬前に適切な刈取時期を見極めることが重要です。刈取りが遅すぎると、貯蔵された栄養が年内の再生に使われ、翌春の収量低下につながります。本研究では、長野県における適切な刈取時期が明らかになり、最終刈取りの限度は10月下旬と推察されました。
「母鶏名古屋種を改良した新しい「信州黄金シャモ」の作出」(PDF:144KB)
 長野県の地鶏ブランドとして振興している「信州黄金シャモ」。本研究では、従来の名古屋種系統を改良し、従来系統と愛媛系統を交配した新たな名古屋種を母鶏とし、シャモ833系統と交配することで、採卵性と産肉性を向上させ、安定したヒナの供給を可能にしました。
「多産系母豚における自動投薬器を用いた子豚への追加哺乳技術」(PDF:152KB)
 母豚の多産化が進む中、母乳不足を補う技術の開発が求められています。本研究では、自動投薬器を活用した子豚への追加哺乳の有効性を検討。特に産子頭数が14頭以上の場合に、離乳時の育成率向上につながるとともに、省力化も実現しコスト面の有効性が示されました。 
「母牛品種の違いが黒毛和種子牛の増体に与える影響」(PDF:119KB)
母牛の品種によって、子牛の哺乳量や成長スピードにどのような違いがあるかを調査しました。交雑種の母牛は、黒毛和種の母牛と比較して、より多くの母乳を与えられ、高い増体が得られることが示されました。
「長野県におけるバルク乳中の脂肪酸組成の現状と指標値の設定」(PDF:128KB)
乳用牛群の栄養管理に役立つ指標として、バルク乳(集乳した牛乳)の脂肪酸組成を調査しました。その結果、乳脂肪率が規定レベルの3.5%以上を維持するためには、バルク乳中のDe novo脂肪酸は乳中の割合(%Milk )0.85%以上、Mixed脂肪酸は1.03%Milk以上が目安となることが明らかとなりました。
「深度カメラを用いた乳牛の体型測定システムの開発」(PDF:153KB)
畜産試験場では、県内の企業と共同し、AIとセンシング技術を活用した乳牛の体型測定システムを開発。ボディーコンディションスコア(BCS)や体重、体向を画像解析で推定する技術を開発。普及に向けた実証を進めています。

詳細についてお知りになりたい場合には直接ご連絡ください。

畜産試験場では、今後も地域の畜産業を支える試験研究に取り組み、さまざまな機会を通じてその成果を情報提供してまいります。
 

畜産技術発表会 畜産技術研究発表会会場の様子

Adobe Acrobat Readerのダウンロードページへ

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Acrobat Readerが必要です。Adobe Acrobat Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。

お問い合わせ

所属課室:長野県畜産試験場 

塩尻市大字片丘10,931-1

電話番号:0263-52-1188

ファックス番号:0263-51-1316

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?