ここから本文です。
更新日:2024年11月29日
畜産試験場
長野県畜産試験場では、試験研究の一環として約60頭のホルスタイン種乳用牛を飼育しています。搾乳は、職員や大学校の学生、総勢20名が交代で担当し、丁寧な作業を通じて高品質な生乳を生産しています。1頭あたりの乳量は20~40kg、多い個体では50kg以上に及びますが、何よりも牛の健康を守り、衛生的な搾乳を徹底することが最重要と考えています。この取組が高い乳量と高品質な生乳の生産につながっています。
こうした日々の努力が評価され、令和5年度の東海酪農業協同組合連合会(東海酪連)から「東海酪連賞特別賞」を受賞しました。同賞は、公共機関として最も優れた生乳の品質向上への取組を認められた結果です。
高品質な生乳を支える徹底した管理と工夫
試験場では、搾乳時に乳頭の清拭や消毒を丁寧に行い、搾乳前後の乳頭消毒と個体ごとの乳汁のチェックを徹底しています。また、牛の泌乳生理に合わせて過剰搾乳を防ぐことで「きれいで早く終わる」作業を心がけています。さらに、頻繁な除糞や牛床の清掃により衛生的な環境を保ち、牛の栄養管理を徹底することで乳房炎の発生を防ぎ、牛の健康を守っています。こうした総合的な取組が、高品質で安全な生乳の生産を支えています。
受賞と今後の展望
今回の表彰では、県内外の優良酪農家10名が選出されました。各農家は飼養頭数や管理方法こそ異なりますが、健康観察や牛舎・機械の清掃、病気予防といった日々の丁寧な管理が評価され、高い品質の生乳生産を実現しています。
畜産試験場としては、県産生乳のさらなる品質向上を図るため、地域の酪農家や関係者との連携を一層強化していくことが重要だと考えています。試験場で培ってきたノウハウや成功事例を広く共有し、地域全体の酪農技術向上に寄与することで、長野県全体の酪農業の発展を支えていきたいと考えています。
表彰盾
搾乳風景
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください