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更新日:2024年4月1日
【注意】このページには、平成20年度~平成24年度の長野県森林づくり県民税のQ&Aを掲載しております。
平成25年度以降の長野県森林づくり県民税のQ&Aはこちら
(1) 森林整備は、森林所有者の責任で行うべきではないのですか。
(3) 間伐材が売れたときには個人収入になるのではないですか。
(6) 森林づくり県民税と緑の募金とはどのように違うのですか。
民有林は、森林所有者等による森林整備を基本としており、作業地を取りまとめて、間伐などの作業を推進する取組等を通じ、森林整備を促進することが重要です。
しかし、零細な所有規模や林業の採算性の悪化等、取り巻く状況は厳しさを増しており、森林所有者だけの取組では、森林の公益的機能の発揮に支障を来す恐れがあります。
また、「長野県ふるさとの森林づくり条例」では、森林づくりにあたっての森林所有者の責務を定めるとともに、森林は社会全体の共通の財産であることにかんがみ、その機能が持続的に発揮されるよう、それぞれの地域において、県民の理解と主体的な参加の下で森林づくりを行うという基本理念を定めています。
森林は、木材の供給等の経済的機能のほか、水源のかん養、山地災害の防止等県土の保全、保健休養の場の提供等、公益的機能を有しています。県民一人ひとりは、これら森林の恩恵を等しく享受しています。この森林の公益的機能は、森林を適切に整備することにより発揮されるものです。したがって、林業経営により生産される木材等は個人の財産であるとしても、森林は県民の生活に不可欠な公共の財産であり、同時に森林を造成する行為は公共の財産を形成する公的な行為といえます。
また、森林の適切な整備は、(1)長期継続的な投資が必要であること、(2)資本回収期間が長く、金融の利潤観念が適用されにくいこと、(3)木材価格の低迷、林業経営費の増嵩等から、投資の収益性が極めて低いこと等から、森林所有者のみに整備を委ねるのではなく、公共の財産を形成するという性格から、これまでも公共事業と位置付け、国や県、市町村が森林整備に助成してきました。
このため、国庫補助事業を積極的に導入するとともに、整備が進まない集落周辺の里山を中心とした間伐等を集中的に実施するため、「長野県森林づくり県民税」の導入をお願いしたところです。
森林には、社会全体の共有財産及び個人財産としての側面があり、一般的な森林整備では国・県の補助金のほか、個人負担があります。
しかし、間伐材を搬出している場所は、間伐地の2割程度であり、補助金を受けての森林整備と間伐材販売とを併せて、収支がようやく均衡している現状です。したがって、長い間投資してきた、植栽から下刈り、除伐等に対する過去の育林の経費を回収できる状況ではありません。
今は、公共投資や県民の皆様の協力により、間伐を進め、県民の生活を守る森林づくりが必要です。併せて、間伐材の搬出も促進し、資源の循環的利用や所有者の負担を軽減していくことが大切と考えます。
将来、林業生産活動により収益があがることにより、森林づくりへの再投資に使っていただけることが期待され、それ以上に収益が得られれば、税収入として還元されると考えています。また、森林づくり県民税活用事業では、間伐実施までを対象に支援するものであり、間伐材搬出の支援はいたしません。
本県の森林のもつ機能の中で、特に水源かん養機能に着目すると、その恩恵は県民にとどまるものでなく、信濃川、天竜川、木曽川など、本県を源とする河川を通じ、広く県外下流域の住民にも及んでいます。
こうした中、木曽川流域や矢作川流域では、下流域の愛知県内関係自治体や住民の皆様が、流域内である本県の町村に対して、森林整備への資金提供や参加するなど、上流域の本県の町村の森林づくりに協力をいただいています。また、企業の力をお借りした取組として、森林(もり)の里親契約の締結による森林づくりが県内各地で進められています。
さらに、平成20年度の税制改正により、個人住民税における寄付金税制の拡充として「ふるさと納税制度」が導入され、この制度を活用して本県に多くの寄付が寄せられるよう積極的に取り組むこととしています。
長野県では、信州の美しい自然と景観を守り地球環境の保全に貢献するために、県が取り組むさまざまな事業に支援いただく「ふるさと信州寄付金」を設けています。具体的には、「みんなで支える ふるさとの森林づくり」「美しく豊かな自然環境と魅力的な景観づくり」「魅力ある観光地づくり」に活用させていただきます。
県ホームページの「"日本のふるさと信州"応援サイト」(外部サイト)やチラシにより、主に県外者を対象にPRを推進していきます。また、同サイトやチラシでは、県内81市町村にも多くの寄付が寄せられるようPRしており、市町村への寄付申出書の受付も行っております。
「緑の募金」は、(財)長野県緑の基金が、県民が県下各地域で行う緑化等の自発的な活動を支援するために、「緑の募金による森林整備等の推進に関する法律」(H7)に基づき、善意の寄付をお願いしているものです。
この「緑の募金」は、緑化木の配布、公園等の施設緑化等の身近な緑化活動や、みどりの少年団の育成など人材養成のため、各地域の活動に大半が還元され、活用される仕組みとなっており、本県では家庭募金を主体として毎年約9千万円弱の募金実績となっています。
「緑の募金」は、緑化や森林づくり等に対する県民の参加や理解を促進する上で有効な手段ではありますが、喫緊の課題である間伐を中心とした森林整備を進めるための財源(平年で6億8千万円)確保を目的とした森林づくり県民税とは使途や規模、性質が異なるものです。
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