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更新日:2024年2月22日
諏訪建設事務所
第5回 砥川流域協議会 要旨 |
日時: 平成15年8月8日(金) 18:30~21:30 |
議事内容および決定事項
(1)砥川改修計画原案の事業費は、見込みで40億円が想定されている。なお、事業費には橋梁架替も含まれる。
(2)河川整備計画決定後、河川工事に着手するまでの『河川改修の流れ』を事務局から説明を受けた。
漁業補償や用地補償等の細部に渡る項目を、現段階の流域協議会での議論対象とすることには疑問がある。骨格についての議論、意見集約を図りたい。 (座長)
(3)計画高水流量220m3/s・230m3/sを前提に議論することを確認した。
(4)余裕高80cmを計画高水流量に対する流下能力とみなさないことを確認した。
(5)河口部の引堤について様々な意見が出されたが、「原案を概略容認」と「遊水地など多目的機能を有する設備の設置」の2案に意見集約された。
討議(主な意見)
引堤(河口部)
【引堤はやむを得ない】
・引堤を是非しろというのではなく、河口部は県及び町所有地が殆どであるため、引堤により民 家へ影響しないと思うため。
・上流部は河床掘削でも対応出来るが、河口部は諏訪湖の水位にも影響され、河床掘削では 対応できないと思われるため。
・ワカサギの採卵をするためには川幅は狭い方がよい。特に流速は遡上の大きな要素であり、 出来れば現状が良いが、将来を見据え治水上の安全確保も必要である。
・原案の引堤は大した幅ではない。広げられ時に広げるべきだ。
・一旦つくれば、50~100年のものとなるので、流下能力だけで考えるべきではない。
【引堤は必要ない】
・平成11年の洪水時にも溢水していない。引堤が本当に必要か理解できない。
堤防の余裕高を考慮することも必要になる。(事務局)
・沿川に住む住民として感じるが、計算では砥川はそれほど危険な川ではない。
個人で観測された流量計算と流下能力については、事務局と個別に検討されたい。 (座長)
【代替案について】
●堤防嵩上げ
・川幅を広げると土砂が溜まりやすくなる。現況の堤防を嵩上げすれば十分。
・余裕高80cm分の嵩上げだけをすれば、引堤は必要ない。
嵩上げの場合は、内水排除なども考慮する必要がある。(事務局)
●遊水地
・河口部は右岸側がやや低くなっている。これは先人の知恵で大水のとき、流れ出るようにしてあるのではないか。
・いつかは溢れると言う前提で、溢水したとき被害を最小限とするように考えなければならない。
・河口部引堤区間の右岸堤防をやや低くして、親水公園を兼ねた遊水地にすれば良い。
この親水公園は30~50年に1回の大雨に溢水するようなものを想定し、家や工場を建設せず、普段は水に親しめる場として考えたい。
・河口部にはワカサギの施設もあり、遊水地には疑問がある。遊水地よりは数mの引堤の方が良い。
・河口部への遊水地では、排水出来ないので設置に疑問。
・諏訪湖があり遊水地は必要ない。
・一番の親水性は、低水路を幅10m程度でつくり、高水敷をきちんと管理すること。
・遊水地が役立つのは諏訪湖が決壊するぐらいの時であり、砥川としては必要ない。
・親水公園は実現性に乏しい。
【その他】
・釜口水門の管理をしっかりやり、予備放流により対応すれば引堤は必要ない。
・この前の洪水で決壊しそうになったのは、取水口や水のうねりの出来る範囲であり、改修計画 は柔軟に対応した方が良い。
引堤(福沢川合流部から上流)
【引堤はやむを得ない】
【引堤は必要ない】
・No.110~120の生活道路が使えなくなるので、現在の川幅で対応されたい。
【代替案について】
●堤防嵩上
・天竜川支川では嵩上げを施工している。嵩上げで対応できないか。
●護岸勾配の変更
・福沢川合流部の左岸に広げて、宅地部は護岸勾配をきつくすることで、少しでも引堤区間を短 くできないか。
・部会でも話が出たが、恐怖感は回避すべきであり、出来るだけ自然を破壊しない点から5分 勾配は疑問。
・宮川の改修は垂直擁壁やパラペットである。新川で用地が係るから少し勾配を立ててはと提 案したら、新河川法では出来ないと説明を受けた。
特殊堤は築堤部では不可能。(事務局)
・法勾配は最大どのくらいまで立てられるか?
土堤では2割という原則があるが、構造物を設置すれば、特に規定はない。しかし、親水性なども加味していくことは時代の流れでもあるかと考える。(事務局)
・親水性に対しては問題もあるけれど、護岸勾配を5分にした場合の流下能力について事務局で検討されたい。(座長)
●河床掘削
・河床をもっと掘削されたい。
現在の計画(概ね1mの掘削深)であれば、堤外水路の付替や地下水などへの影響を抑えられるのでないかと考える。(事務局)
●堤内バイパス
・嵩上げは民家との距離から難しく、堤内バイパスも検討されたい。
●その他
・護岸工事を優先し必要があれば引堤を行えば良い。流下断面を確保するためなら、止水壁などの構造物で対応されたい。
・河床勾配を一律にせず、帯工等でうまく調整する方が良い。
・民家もあるため出来るだけ引堤しないようにしてほしい。堤防の弱い部分の補強で対応されたい。
・強度が問題であり、水流のあたる部分の強度を増せは良い。
その他
・この協議会は公募により集まった会であり、原案が県から示されたが、地権者等に連絡をした方が良い。ここだけで決めてしまって良いものか?地権者で知らない人も多い。
従来の事業では、地権者の了解を頂いて測量に入るということで、事前に関係者の了解を頂いていた。今回は事前に原案を流域協議会で議論することとしており、現時点では地権者は定まっていないと言える。(事務局)
・今回決定した事項は、後でも見直しは出来るのか?
基本的に可能であると考える。(事務局)
・この流域協議会には誰でも参加できることとなっている。更に広範な参加を求めていきたい。
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