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更新日:2024年2月22日
諏訪建設事務所
第14回 砥川流域協議会 要旨 |
日時: 平成16年4月20日(火) 18:30~21:30 |
1. 決定事項等
①次回以降、基本高水に関する議論を行うかどうかについて討論することとした。
2. 討議
座長;
第13回流域協議会以降、2つの大きな出来事があった。一つ目は、2月県議会で県の発言の中に、河川改修と流域対策を切り離して、1/50確率の河川改修を先行したいということがあった。この案については第12回流域協議会でも議論があったが、それまでの県の説明では、河川改修のみを切り離して河川整備計画を申請することは難しいという回答であった。二つ目は、流域対策の途中経過について土木住宅委員会で説明があり、砥川の流域対策は30m級を含む5つの堰堤が必要になるということであった。河川法では15m以上はダムと言うことになっている。このことを会員の皆さんがどのように考えるのか、今日聞いていきたい。昨年11月のこの流域協議会の提言とは違う2つの投げかけが、県からあった訳だが、本日改めて県から説明をお願いし、討論していきたい。
長野県;
3月8、15日の土木住宅委員会での経過について説明させて頂きたい。基本方針は、資料1-1に記載されているとおり、このことは2月県議会で知事が表明した ことでもあり、河川改修と流域対策を組み合わせ1/100の治水対策を目指すということでは、今までの方針と同じである。また、流域対策原案について総合的流出解析を実施中であるが、流域協議会等での様々な意見や実現性、技術的検討を加えると、原案の内容を変更せざるを得ない。しかし、脱ダム宣言以降のこれまでの流れを考えると、流域協議会を中心にこのことについては時間 をかけて検討して頂き、多くの住民の合意を頂いて、計画を河川整備計画に位置付けていくことと考えている。また、河川改修については早期着工の要望も強く、このような意見に対応していくため、河川改修のみで平成16年度に河川整備計画を申請していきたい。なお、流域対策については、住民のコンセンサスが得られた段階で河川整備計画に位置付 けていきたい。全国のダム計画が中止となった河川における河川整備計画の認可状況は、資料1-2に示すとおり49中止ダムのうち3河川である。そのうち、岩手県北上圏域の河川整備計画を示す。北本内ダム計画は1/100確率で計画されていたが、河川整備計画では1/50確率として認可を得ている。流域対策の検討状況について資料1-3に示す。これは、流域対策原案の考え方を踏襲しながら、洪水カット効果を検討しているものの途中経過である。資料に示されるような規模の施設を県で作りたいとか、この計画で流域協議会の会員の方にご理解頂きたいというものではなく、まだまだ時間をかけて検討していく必要があるという前提で示させて頂いている。平成12年に策定途中であった諏訪圏域の河川整備計画(案)を資料-2に示す。第13回流域協議会時に会員の方から依頼のあったものを、一部抜粋して示させて頂いた。
会員;
砥川の治水に対する考え方には3点ある。基本高水は当面280トンとし、5年後に再検証するとしているが、今までの県の説明では、この280トン全部を処理しなければならないとしている。だから、基本高水について、ここで触れざるを得ない。また、河川改修を1/50確率で行うということは、基本高水が決まっていない状況では間違っている。計画高水流量が220トンという方が良いと思う。基本高水280トンは、蝶ヶ沢観測所での1次流出、飽和雨量データを砥川流域全体に適用して計算されているが、これは間違っている。そこで、治水基準点となる医王渡橋でのデータをもらい、自分で検証したが、医王渡橋での飽和雨量については県と見解が異なる。このことを平成14年度に県に質問事項として手紙を送ってあるが、未だ回答がない。1週間以内に回答をして欲しい。結論としては、基本高水流量は5年後の新しいデータも加えて医王渡橋での実測流量から住民参加のもと再検証すること。また、天竜川水系の河川整備計画はまだ決定していない。そこで基本高水再検証の結果を加えて1/100確率の砥川の整備基本方針を立案する。その前に220トンあるいは200トンの河川整備計画を定め、早急に必要な箇所から河川改修を進めること。流域対策は基本高水が決まってから考えれば良いこと。
会員;
結論から言うと、河道内遊水地構想というのは是非とも撤回して欲しい。それが出来なければ河川改修も含めて白紙とし、議論し直すべきだ。資料1-2を見ても急ぐ必要はない。 基本高水に拘るのではなく、基本高水とは洪水対策を立案するため便宜的に定めた数値である。下諏訪ダムが中止になったのだから、基本高水で考えるのではなく計画高水流量として考えるべきだと思う。それに添って治水対策を進めていくことが必要。基本高水は、部会でも議論があったが実績流量を洪水痕跡から160トン、140トンと定めているがおかしい。検証がきちんとなされていない。それをまず検証すべきである。したがって、ダム代替案をとかいうのではなく、平成11年の検証をしっかりして、その洪水を軽減していくことが必要である。最初から枠組みを決めるのではなく、住民の目線に立った現実 的な路線とすべきである。砥川は土砂流出が多い特性をもっている。平成11年の洪水では流木も多かった。河道内遊水地では穴の大きさもあるかもしれないが、流木がつかえるなどの問題もある。長野県は脱ダム宣言の県でもあり、今回のような計画を立案するとい うのは無責任である。
会員;
この流域対策の案を見ると、280トンの基本高水を満たすため、県もコンサルも苦労して いると思う。こんなに苦労しなければならないものなのだろうか。平成11年の洪水では現況の川幅でも流れた。そうすると、280トンという数字は過大ではないだろうかと考える時に来ているのではないだろうか。県は280トンを下げると国から認可が得られないのではないかと思い、今まで進んできているのであろうが、本当にそうなの か。国の管理河川では既往最大流量で計画している河川もある。県の思いこみすぎでは ないだろうか。
座長;
県会土木住宅委員会で、1/80確率で住民に理解してもらえばどうかという意見もあったが、そのことに対する県の見解を聞きたい。
長野県;
基本高水の見直しに関して、部会、検討委員会でも議論があったところではあるが、国も基本高水を引き下げる場合、合理的な理由が必要だとしている。現在は、基本高水を検証 するため流量観測を行いデータ収集する作業をしているところである。また、その検証には時間もかかる。そのため、治水上の安全、安心を少しでも確保していくため、河川改修を先行することと考えている。1/100確率については、平成14年6月議会で知事が申したとおり、その方針に沿って進めている。
会員;
新たな枠組み(案)というものは、考え方としては変わっていないと言うことで良いのか。河川改修を優先させるために、1/50という方針が打ち出されてきたといことで解釈して良いのか。この河川改修を先行して欲しいという話は、流域協議会の中でも度々あったが、従来県は難しいとしてきたが、どうして県の方針が変わってきたのか。
長野県;
方針については、資料でも説明させて頂いたとおり。流域対策についても、非常に課題が多いと言うことで、河川改修を先行させ、出来るだけ安全を担保したいということ。
会員;
治水対策というのは、本来、流域対策も含めて考えるべきではないのか。新たな枠組み(案)が、国からいろいろ指摘されていると聞いているが、その辺はどうなのか。
座長;
1/50確率ということで河川整備計画の認可は可能なのか。
長野県;
県として、基本的な枠組みというものは変えていない。最終目標は1/100であるが、当面目指すべき治水安全度として1/50と考えている。
会員;
私たちが納得できるような回答を頂きたい。我々も真剣に取り組んでいる。県も自信を持って進めていって欲しい。自信を持って進めていけば、国と対峙するところは対峙するというようなことも必要ではないか。
長野県;
先週、関東地方整備局に伺った時には、どうして今1/50を河川整備計画に位置付けるのかということであった。しかし、平成12年の河川整備計画(案)の策定時には、諏訪圏域全体での治水安全度は目標が1/50であった。昭和58年9月の台風が諏訪圏域では一番大きな被害を受けた。また、釜口水門の400トン放流も、昭和58年9月の台風による浸水被害は回避できる程 度まで放流するということで進めてきている。流域対策について、地元の方々にオーソライ ズしていくには、まだまだ時間がかかるという話もさせて頂いた。一方、河川改修に早期 に着手して欲しいという要望も強い。そのため、1/50の河川改修を先行させていきたい ということを、国にも説明させて頂いた。国に現在の県の方針を理解し頂くよう努力してい るところである。
会員;
今までこの流域協議会では、県の原案を基本にするということで話を進めてきたが、今の議論では基本高水等の基本的部分が崩れてきている。代替案としての流域対策に対し、様々な議論があっても良いとは思うが、280トンの基本高水を崩すことは違うことだと思う。平成11年の洪水では160トンが出水したが、この時には1/100確率相当の雨が降ったのに砥川は溢れなかったというが、雨の降り方の違いによっては災害が発生するような雨もある。平成11年の洪水では、砥川の約70%が危険水位を超えている。それを本当に見 た人はいるのだろうか。その現状を見ていれば、それ以上の雨が降ったらどうなるんだろうと言うことで、対策を考えるのではないか。この時の時間降雨は最高で30mm/h程度であったが、現在では異常気象による異常降雨が頻繁に発生している。280トンは決して高い数字ではない。環境を守ることは非常に大切なことである。そのために脱ダム宣言が出され、ダムを中止した。そのことには共感を得るところもある。一方で、長野県民の生命・財産を蔑ろにして いる。一方に偏るのはおかしい。第9・10回の流域協議会では流域対策も含めた治水対策をやると言うことで、河川改修を先行することを良しとしてきた。
座長;
それは基本高水の見直しを前提に、流域対策を検討していくということで議事録にも残っているので、ご確認頂きたい。
会員;
洪水カット量に見合う容量を確保するための堰堤の高さはどの位か。数字がいろいろあり、そのようでは国も認可する筈がない。国の方も1/50ということでしっかり検討して、流域住民や市町村長からの意見もきちんと聞いて、数字の裏付けもしっかりしてから申請すれば認可されるというようにある県議からも聞いている。従前の説明とは違うようである。 これからの進め方をどうしていくのか聞きたい。
長野県;
水深で、検討例1は15~25m、検討例2は15~23mである。治水安全度の考え方については、従前は1/100ということであったが、情勢等を判断した中で1/50をまず先行して河川整備計画に位置付けていきたいということになった。全 体を変えたのではなく、その進め方を変え、国にも理解頂くよう進めているところである。
会員;
280トンについては特に異論はないが、諏訪の地質を考えるとダムには不安がある。流域対策もダムそのものである。特に、砥川本川には作って欲しくない。数合わせで流域対策がなければ、河川改修ができないということで納得してきたが、出来ることならダムはやって欲しくない。何とか河川改修だけで進めて欲しい。砥川の近くに住んでみないと、この怖さは解らない。1/50の河川改修と治山をしっかり進めて欲しい。それだけやってもらえれ ば、自分が受け止めなければならないところは受け止めたい。
座長;
今の意見は、前回同様1/50の河川改修だけをやってもらえれば、それ以上の洪水はやむを得ないと言うことだと思う。
会員;
現在進めている流量観測が進まないと、流出量が決まらないとの話であったが、すでにあるデータに付け加えて検討して頂きたい。もう一つ、先程の自分の意見・質問に対して1週 間で確実に回答してもらえるか。
長野県;
誠実に対応したい。
会員;
今の会員意見に付け加えたいが、資料のデータの並べ方に法則がない。データを並べ替えたりして精査して欲しい。資料1-1に示した基本方針は、河川法でいうところの基本方針に同じだと思うが、知事が示した枠組みは、基本高水の再検証ということも含まれていたと思うが、ここでも基本高水の再検証という文言を入れるべきだと思う。また、データ提供も常に密にして頂きたい。途中の段階でも見せて欲しい。一緒に考えていきたい。また、1/100の基本高水が決まらなければ、1/50の流量も本当は決まらないのではないだろうか。また、既往最大降雨も決まっていないので、過去最大に降った降雨がどうで あったのか積み上げてみればどうか。それを根拠に河川改修を進めてみてはどうか。流域対策は更にその様子を見てから検討すれば良いのではない。
長野県;
平成14年6月議会に知事が申した枠組み案の中で、基本高水は当面そのままとして、再検証し確認すると述べているので、それに添って進めると言うことである。
会員;
流量観測では大きな洪水がこないと、基本高水の再検証はできないと言っているが、そのことを待っているのではなく、今までの大きな洪水でどの位の水がでたのか。その時どの位の堆砂があったのか。どこが危なかったのかということを、今から検証していくべきである。計算上の数値よりも現場を大切にして頂きたい。次に、河川法でいうと基本方針が先に出来て、河川整備計画が出来るようになっているが、天竜川水系の場合基本方針ができていない中で、河川整備計画を今作るべきなのか。あるいは今作って良いのか。
座長;
砥川の基本方針は出来ているのか。
長野県;
直轄で管理している区間では基本方針があり、それを受けて整備計画の中にどのような整備をしていくかということが表現されることになる。一方、県が管理する河川については、県知事に基本方針を策定する権限が与えられていない。よって、県としては河川整備計画をつくる権限しか与えられていない。しかし、天竜川水系の基本方針の中に、砥川の基本高水は記載されない。よって、河川整備計画の中でそのようなことを明記していかなければ、公に表現されたものは無いと言える。
座長;
要は、基本方針は出来ていないし、明確になっていないということですね。
会員;
天竜川水系の基本方針は、諏訪圏域の河川整備計画にどこまで関わってくるのか。
長野県;
基本方針が出来ていない中で、どこまで記載されるのかはわからないが、現在、天竜川の工事実施計画では、諏訪湖からの放流量は1/100確率で600トンとなっている。
座長;
基本高水の280トンというのは、どういう位置付けになるのか。基本方針に組み込まれていないのであれば、どのような数字にでも変わり得るのではないか。
会員;
平成12年に諏訪圏域の河川整備計画(案)が出来ていたわけだが、記載されている内容は、まだ生きているのか。ダムと一緒に無くなってしまったのか。いろいろな意見を聞いて、内容も変わってきているのか。基本方針が出来ていない中で、河川整備計画は作られつつあったと思うが、この(案)の中に目標という表現がされているわけで、その部分が今議論している部分になるのか。
長野県;
天竜川の基本方針というのは、この諏訪圏域全体を含め、非常に広い範囲でつくることとなる。現在工事実施計画というものがあるが、国との話の中では基本高水が変わるというような検討はしていないので、県としては現在の目標を目指していくこととなる。変わり得る範囲とすれば、釜口水門の放流量位になる。諏訪湖流域のように流域が大きくなれば、支川からの影響というものはほとんど無くなるので、支川などについては今後も基本方針の 中では記載されないのではないかと考えている。そのような中で、現在ある工事実施計画 と整合を図りつつ、河川整備計画の中で治水安全度や基本高水を記載していくことになる。次に、諏訪圏域の河川整備計画(案)は、ダムを前提としてるので、ここ数年の状況など変わっている部分があるので、この資料とは違ったものになってくるということが言える。
座長;
280トンの根拠は。どこに位置付けられているのか。
長野県;
国の定める基本方針では、砥川の基本高水は決めてこないと思う。県が決めることとなるが、ダム全体計画の中で定められており、その基本高水を踏襲することで考えている。
座長;
県で基本高水を変えられるのか。
長野県;
合理的な理由が有れば、変更することも不可能ではないと思われる。
座長;
県の判断で出来るのか。
長野県;
国との協議により、国の理解が必要になる。砥川の場合は、下諏訪ダム計画と言うものが前段にあった。その時算出された基本高水があり、それについて国も認めている。それを 変えるには、それ相応の合理的な理由をもって説明しにいくこととなる。
会員;
その点を懸念する。ダム計画の中での流出高は蝶ヶ沢で求められており、医王渡橋基準点でのデータを見ると、1/100の降雨があっても4割しか出水していないと認められるデータがこれではないだろうか。
長野県;
今言われているのは、雨を流量に変換する話である。雨量は気象庁に長期間のデータがあるが、流量の資料が十分なくて苦労している。そのことは解って欲しい。この雨量を流量に変換することに課題があるので、枠組みはそこを検証していこうと言うことである。流量のデータがあればそれを使えば良いが、十分なデータがないことを理解して頂きたい。
会員;
諏訪建設事務所からはすべてのデータを見せてもらい、一緒に考えていっていることを付け加えたい。
会員;
ダムの計画があったときは、堤防を補強するような河川改修計画はあったのか。沿川住民の立場で話させていただけば、基本高水については、今後いくら議論してみても結論が出る話ではない。数値が一致していくような話ではないと思う。一番は、堤防が決壊して家屋が流出するというようなことがないようにして欲しい。1/100の治水安全度とかではなく、堤防が決壊しないようにして欲しい。流域協議会としては、遊水地はやらないという結論を出して、決壊しない堤防をつくり、早期に着手するよう河川改修のみで国へ要望していって欲しいということでまとめてもらいた い。
座長;
確認したいが、河川改修だけでは1/100が無理だと言うことで、部会でも色々検討したが、無理だというのが結論であったと思う。
会員;
国の認可のことを考えれば、1/50というものでは無理ではないのかと思っているので、1/100というものを念頭にしている。この時点では、とりあえず流域対策は棚上げするということでどうか。
会員;
シシバ岩の遊水地は、洪水時における砥川本川と東俣川のピーク時間を少しでもずらすことが出来れば言うことで、自然の地形を利用したものとして提案した。しかし、今日の資料では20m以上のダムになるということで驚いている。考え直して欲しい。河川改修について住民と行政で、多くの時間を使って検討し、提言してきたが、県の方針が大きく変わっていく。この流域協議会というのはどのような位置付けなのか。県会では我々の意見が反 映されているのか。河川改修は進めてもらいたいが、流域対策については慎重に検討するべきである。森林の効果や、医王渡橋下流の伏流の問題などもっと検証して欲しい。
長野県;
流域協議会で頂いた提言については、出来るところ出来ないところもあるかと思うが、流域対策については、原案に基づいて検討した結果が、あくまでも資料のようになったということである。
会員;
我々の提言書は受け取ってもらえたのか。提言に対する回答書のようなものを頂きたい。
座長;
提言に対して、どのような重きをもって、どのように回答を出して頂けるのか。
長野県;
河川改修、流域対策等と広い範囲に渡って提言を頂いたが、この中で、河川改修の細かな部分については、工事を進めていく段階で皆様と詰めていきたい。流域対策については7月概略を示させて頂いたが、ご議論頂くには不十分でもあったかと思う。9月補正予算で流出解析の予算を認めて頂き、その途中経過が資料のとおりとなった。
座長;
河川改修については、進捗したところでご回答頂けるということだそうです。
会員;
280トンという枠組みに拘りすぎるのでないか。堆積土砂を除去して、護岸側を固め樋状に河床を確保して、行政ばかりでなく住民自ら流速を計測して、現状を把握していくことが必要になる。また、森林保全が重要になる。そうすれば上流の出水をかなり食い止められるのではないか。
会員;
基本高水の再検証にあたり、流量観測位置を変えているがどのような理由からか。
長野県;
出来るだけ河床の安定した位置でデータを得るため。
会員;
河道内遊水地について、今までの説明では場所の特定が出来ていないということであったが、現在はどうか。また、必要な調査をしているのか。更にスケジュールについて、その後どのように変更されているのか。
長野県;
大きい縮尺図面で検討している。流出解析では、位置は大きな問題ではないが、概略設計を進めていくには、位置も問題になってくるので、机上ではあるが検討している。次にスケジュールについてであるが、河川改修は10年で、流域対策は30年でということで前の協議会で示させて頂いているが、河川改修は変わらないが、1/50の河川改修を先行していきたいということで、流域対策については、もう少し時間をかけてコンセンサスが得られるようにしていきたい。予算上は、平成16年度も措置されているが、30年でというのは治水対策上1/100をどうするかと言うことにもなってくるので、示させて頂いたスケジュールも少し流動的になってきたかと思う。河川整備計画の目標年次というのは、20~30年で定めてと言うのが一般的であり、そのため30年のスケジュールを示させて頂いたが、河川改修を先行すると言うことで、スケジュールも当初示させて頂いたとおりと言うことではない。
会員;
スケジュールが遅れていると言うが、本当に県は町民の生命・財産を守るという責任感が あまりにもなさ過ぎる。スケジュールが延びれば延びるほど町民の生命・財産が危険にさらされるということだ。それは、本来この流域対策を企画局で作ったからで、土木部の技術者が取り組むべきであった。
座長;
基本高水は、治水対策上の一番のもとである。現在、ふらふらしているのも基本高水が評価されていないからだと思う。この基本高水は、砥川という川の器をどの位にするのかということだと思う。今までこの流域協議会で、基本高水を棚上げしてきたのは河川改修を優先し、脱ダム宣言を尊重したいといことであったからである。その中で譲歩してきたと言え る。ところが、現状ではどうしようもなくなっている。したがって、この流域協議会としての基本高水を提案しなければならないのではないかと 思う。そこで、提案させて頂くが、我々住民としてどの程度の器の川が必要なのかと言うこ とを考えていきたい。河川計画については、我々は素人でありその部分は県に任せたいと思う。では、次回はこの提案について討論していきたいと思うのでお願いしたい。
以上
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