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更新日:2023年9月7日
林業総合センター
こんにちは。わたし、林みどり。ぼく、森りんたろうです。
今日は木炭はどうやってできるのか勉強にきました。よろしくお願いします!
みどりさん、りんたろう君、こんにちは。特産部で木炭などについて研究をしている加藤です。
今日は木炭がどうやってできるのか勉強したいということだけど、ふたりは木炭を見たり使ったりしたことはあるのかな?
夏休みに家族でキャンプに行ったとき、木炭を使ってバーベキューをやりました。
わたしのおばあちゃんの家には、木炭を使ったコタツがありました。それに、家族で泊まった旅館のトイレの洗面台に木炭が置いてありました。
ふたりとも、木炭を見たり使ったりしたことはあるんだね。
じゃあ、こうした木炭はどうやって作られるのか説明しよう。
木炭の原料が木材であることは知っているよね。木材を酸素(さんそ)のあるところで加熱すると、火が着いて燃えてしまうんだ。これを燃焼(ねんしょう)と言うんだ。
たとえば、たき火やキャンプファイヤーで木材を燃やすときがそうですね。
そうだね。じゃあ、もし、木材を酸素(さんそ)のとても少ないところで加熱したらどうなるだろう。
う~ん、酸素(さんそ)が少ないから木材はほとんど燃えないと思うけど。だから、木材は加熱されて熱くなるだけで変わらないのかなぁ?
確かに酸素(さんそ)が少ない状態で木材を加熱すると燃えないんだ。たとえば、試験管の中に小さな木材を入れて、外から加熱してやると、試験管の中は酸素が少ないので、木材は燃えない。でも、そのまま加熱を続けると、木材からは煙が出てきて、少しずつ黒い物質に変化していくんだ。
酸素のあるところで木材を加熱すると燃える。
酸素の少ない試験管の中で
木材を加熱すると燃えずに炭になる。
もしかして、この黒い物質が木炭なのかな。
実はそうなんだ。木炭は、木材を酸素の少ない状態で加熱させて作られるものなんだよ。木材を酸素の少ない状態で加熱すると、木材の主な成分が分解していくんだ。こうして分解した物質のほとんどは煙となって出ていってしまう。最後に黒色の固体として残ったものが木炭ということになるね。
木炭は、木材を酸素の少ない状態で加熱させて作るんですね。
そういうことになるね。こうして木炭を作ることを炭化(たんか)と言うんだ。
今から50年くらい前まで、日本でも多くの家庭で木炭が使われていたんだよ。山村では、木炭を作る炭窯(すみがま)というものがたくさんあって、盛んに木炭が作られていたんだ。こうした木炭づくりの作業を製炭(せいたん)とも言うんだ。
炭窯で炭を作る様子
でも、今はあまり木炭は使われていないですよね。
そうだね、50年前にくらべると木炭はあまり使われなくなってしまったね。
でも最近では、ガスコンロなどより、木炭で焼いたお肉や魚がおいしいからと、レストランなどでも木炭を使うところも多いんだ。
そういえば、夏休みに木炭を使ったバーベキューを食べたけど、確かにとてもおいしかったな。
木炭は、料理を作るときの燃料用のほかにも、いろいろな使い方がされているんだ。
たとえば、みどりさんが旅館のトイレで見た木炭は、何のために置いてあると思うかな?
きれいなかごに入っていたから、洗面台を飾るためにおいてあるのかなと思いました。
そうだね。木炭は置物として飾られたりもするんだ。でもこれはただの飾りじゃないんだ。実は、木炭には嫌なにおいを取りのぞくはたらきもあるんだ。
だから、木炭をトイレに置いておくのは、嫌なにおいを少なくするためでもあるんだよ。
それは知りませんでした。木炭ってすごいんですね。
木炭には、水のよごれを取るはたらきもあるんだ。それに、畑の土に木炭をまぜることで、植物の成長を良くしたりすることもあるんだよ。
へぇー、木炭っていろいろなはたらきがあるんですね。
そうなんだよ。木炭にはいろいろな使い方があるし、地球にもやさしい資源なんだ。
だから、みんなもっと木炭を利用するようになるといいなと思っているんだ。
今日は、木炭のできるしくみだけじゃなくて、木炭にはいろいろなはたらきもあることがわかりました。
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