ここから本文です。
更新日:2023年9月7日
林業総合センター
こんにちは。みどり&りんたろうです。
今日は木材部のお話を聞きに来ました。よろしくお願いします!
みどりさん、りんたろう君、こんにちは。木材部長の今井です。
それでは、木材部のしごとについて案内しましょう。木材部では、主に木材の強さや木材を乾燥(かんそう)させる技術について研究しているんだよ。
長野県で生産される木材を住宅、学校などの建物や道路施設などにたくさん使ってもらえると、もっとたくさん木材を生産するようになって、林業が盛んになるよね。そうすれば、林業で生活する人が増えて、山の手入れも行きとどくようになり、地域が元気になって環境も良くなるんだ。
長野県の木材をいっぱい使ってもらうためには、その木材が安全で、安心して使えるものなのか、調べることが大切なんだよ。木材部はそういう基本的なところを研究しているんだ。
さて、それじゃ始めに、本館前の木製ガードレールから見ていこうか。
このガードレールは、材料の主な部分に長野県で間伐されたカラマツなどを使っていて、環境にやさしく、景観もよくなるように開発されたものなんだ。性能も、実際に乗用車やトラックをぶつけて安全性を確かめてあるんだ。今は、長野県内に20km以上もあるよ。
木製ガードレールっていろいろな形があるんですね。
1号型木製ガードレール
2号型木製ガードレール
3号型木製ガードレール
信州型の木製ガードレールには、3タイプあって、それぞれの材料の強さや、どのくらい長持ちするのか、林業総合センターで調べたんだ。下の写真は、木材試験棟で行った木の強さを調べる試験の様子だよ。
最初の写真が、木製ガードレールの曲げ強度試験で、次に見てもらったのがカラマツ梁材の曲げ強度試験、その次が同じくカラマツ材の横圧縮強度試験の様子だね。
ガードレールだけじゃなくて、住宅を建てるのに必要な柱や梁(はり:2階の床や屋根など柱といっしょに支える横に使う木材)の強さも調べているんだ。
1号型木製ガードレール曲げ試験
カラマツ梁材曲げ試験
横圧縮試験
この機械は、「木材乾燥機(もくざいかんそうき)」ってかかれてるけど、なぜ木材をわざわざかわかす必要があるんですか?
木材を乾燥機(かんそうき)に入れているところ
山に立っている木は、水分をたくさん含んでいるんだ。この木を伐って家を建てようとすると、木の中にある水分がだんだん蒸発してかわくときに、割れたり、ちぢんだり、曲がったりしてしまうんだ。
せっかく建てた家が、割れたり、ゆがんでしまったらいやだよね?だから、木材をあらかじめかわかして、割れやゆがみが出ないようにすんだよ。
ここの試験場では、木材が「どうしたら割れずにかわかすことができるか?」とか、「どうしたら速くかわかすことができるか?」など、木材をうまくかわかす方法を研究しているんだよ。
こっちの建物には、いっぱい機械がありますね。ここは、何かの工場ですか?
木材を加工する機械など
ここはね、いろいろな試験をするために木材を加工するところなんだよ。
実物と同じもので試験するために、建物を建てるのに必要な大きさの柱や梁(はり)などを作るんだ。町にある製材所(木材工場)と同じようなことをしてるんだよ。
ほかにも、木材をなるべく長持ちさせるための研究や、比較的細い間伐材を使って、大きな梁材をつくる「接着重ね梁(せっちゃくかさねばり)」の開発、地震や台風に強い、県産材を使った壁の開発など、いろいろな試験をしているよ。
実際に利用されている接着重ね梁
壁の強さを調べているところ
はい、わかりました。ありがとうございました。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください